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【連載】WAgg Vol.11 ア・アンズピア「WAggのグループとしての結束を固めて突き進んでいきたい」

StoryWriter

WAggの個別インタビュー2周目の第3回目に登場するのは、ア・アンズピア。2019年のWACK合宿オーディションに参加し、一度脱落してしまうが、BiSの「パプリカ」中に腹筋を99回行い敗者復活を遂げ、最終日まで過ごした。BiSH、GANG PARADE、BiS、EMPiREといった先輩グループへの昇格はならなかったが、WAggのメンバーとして最後まで全力を尽くした。また、WACKメンバーでのポイント競争の結果、「ア・アンズピア」に改名している。合宿に向けてアンズピアは何を考え、そして合宿では何を得たのか。インタビューで迫った。

インタヴュー&文:西澤裕郎
写真:外林健太


残り1回1回のライヴを大切にしようって

──これまでWAggの活動は、定期公演とSNSでの発信がメインでした。そういう意味で、WACK合宿オーディションは、はじめてグループの物語を全面に出せる機会だったと思うんですけど、どんな気持ちで臨んだんでしょう?

ア・アンズピア:正直、自分的に候補者には受かってほしくなくて。8人で合宿に行く前に「絶対、候補生より目立とうね」って話していました。

──行く前は、候補生の力を引き出してあげるより、WAggとして目立って名前を売っていきたいという気持ちが強かった、と。

ア・アンズピア:合宿に行くときはそういう気持ちが強かったんですけど、合宿中盤ぐらいから、候補生もみんなで頑張ろうという気持ちでやりました。

──合宿中に気持ちが変わったきっかけはなんだったんでしょう?

ア・アンズピア:毎日候補者の子たちと一緒にいるうちに関係が深まっていったんです。しゃべっていくうちに候補者の子たちも打ち解けてくれて仲間だと思うようになって。あと、WACKグループの先輩方が来てから、ムロ(パナコ/BiSメンバー)さんがダンスで同じチームになったときがあって。「WACK is FXXK」のフリをつけて練習したとき、ムロさんがみんなに「どんなことしたい?」って聞いてくれたのがすごく印象的でした。

──少し遡ると、昨年末にメンバーが集められて、渡辺(淳之介/WACK代表)さんから合宿があることを聞いたそうですね。アンズピアさんは合宿に参加するかどうかで悩んだりしませんでしたか?

ア・アンズピア:一瞬だけすごく迷ったときがあって。1人でそれを抱えてしまって、どうすればいいか分からなくなったとき、愛ちゃんに話したら「まだ時間はあるから考えてみなよ」って言ってくれて。そこから落ち着いて考えてみたら、当時Twitterで「WAggは合宿に行っていないからダメなんだ」とか言われていたのが嫌で、合宿に行こうと決断しました。

──WAggが結成した2018年9月に、はじめて全員インタビューをしたとき、お互いのことを知らず、よそよそしい感じもありましたよね。7、8ヶ月一緒に活動してきてグループ自体が1つにまとまってきたんじゃないですか。

ア・アンズピア:はい。ライヴをやっていて、目が合っただけで一緒にやっているんだと実感したり、楽しさが出てきて。ナル(ハワールド)ちゃんがGANG PARADEに昇格することが決まって、残り1回1回のライヴを大切にしてみんなで取り組んでいます。

ライバルだけど仲間

──今話してくれたように、WAggから先輩グループに昇格する初めてのメンバーが誕生しました。同じグループの仲間でもあり、ある意味でライバルでもあるわけですけど、どんな気持ちでWAggという活動をしているんでしょう。

ア・アンズピア:ライバルかもしれないけど、バチバチ火花を散らしあっているライバルではなくて。この前の名古屋公演では、自分が主役だと思ってライヴをすることを目標にしてて、ライバルだけど仲間という気持ちの方が強いですね。

──前回の個人インタビューで、「アンちゃんは最初怖い人だと思っていた」ってことを言う子もいましたけど、それに関してはどんなことを思います?

ア・アンズピア:それって、サアヤイトですよね(笑)? 正直、バチっていたときはありました。

──負けねえぞ、みたいな気持ちだったということ?

ア・アンズピア:いや、抜けている部分が何個もあったり、話を聞いてくれないときがあったんです。だけど、9月の公演が終わって、サアヤイトが話を聞いてくれるようになったり、喋りかけてくれたりしてすごく仲良くなりました。

──それは安心しました(笑)。

ア・アンズピア:まだダンスとかレッスンで抜けている部分が何箇所がかあるので、そのときは注意したりすることはあります。私たちはみんな同期だから先輩がいないんです。だからこそ、誰かが注意しないといけないときには率先して注意するようにしています。

──取材でWACKに来ると、大体アンズピアさんが練習しているイメージがあります。敗者復活での「パプリカ」中の腹筋も99回という驚異の回数で驚きました。アンズピアさんは努力家で、自分にストイックな性格だと思うんですけど、努力しているからこその自信はあるんじゃないですか?

ア・アンズピア:自信は最近ついたばかりです。腹筋はダンス練習が終わった後にメンバー全員でしているので、WAggのみんなだったら絶対にそれくらいできたと思います。去年の12月くらいから、合宿のために体力をつけようとやり始めたので、やっていてよかったって思いました(笑)。

来年の合宿までに、どれだけ1年で変わったか

──合宿に臨むにあたって、昇格してやるんだという気持ちはもちろんあったわけですよね?

ア・アンズピア:ありました。だけど本当に合宿に行くか、めちゃめちゃ迷ったんですよ。もし昇格できなかったら行く意味があるのかな…… と思ったときもあって。でも合宿を終えた今は、来年も行きたいなと思っています。

──それは、昇格すること以外に合宿には意味を感じたということ?

ア・アンズピア:合宿で、もっと自信がついたんです。来年の合宿までに、どれだけ1年で変わったか、渡辺さんやスタッフの方々とか、ニコ生を見ているみなさんにも感じてもらえるようにこの1年間頑張りたいなと思っています。

──合宿の初日、2日目は、渡辺さんからWAggの動員がなかなか増えないことを指摘されていました。それを言われてどんなことを考えたりしていたんでしょう?

ア・アンズピア:グサグサ来ました。この合宿に参加したことで、4月と5月のライヴでどれだけ変わったかを見せたくて。Twitterの告知だけじゃ伝わらないじゃないですか? 現場に来てもらったみんなに、次またライヴがあったら、絶対に行きたいと思ってもらえるようなライヴにしていきたいです。

──合宿2日目にして、サアヤイトさんとマリン・バさんが脱落者として名前が呼ばれました。それまで「脱落する」とは言われていたけど、本当に脱落するんだというのが分かった瞬間だったと思います。どんな心境でしたか?

ア・アンズピア:そのとき、シンデレラタイムの4人でいて、SNSで「WACKオーディション」で検索したら「サアヤイト脱落」って書いてあって……。救済措置が円周率の桁数をどれだけ覚えたかだとわかった瞬間に「覚えるしかない!」って言ってコーヒーを買って書きはじめて。同じ部屋で頑張っている姿も見ていたから、最終的に落ちてしまったのがつらかったです。マリンちゃんが復活したんですけど、絶対にマリンちゃんだからいけるなと思っていました。131桁は本当にすごかったです。

8人みんなで合宿を乗り越えたという意味を込めて

──アンズピアさんは5日目に脱落者として呼ばれましたが、呼ばれたときはどんなことを考えていたんでしょう?

ア・アンズピア:何も考えられなかったです。救済措置があったんですけど、そのときはまったく頭になくて。

──どうやって気持ちを切り替えたんでしょう?

ア・アンズピア:救済措置が「腹筋」って分かった瞬間、気持ちが変わって。メンバーみんなからもLINEが来て。最初にサアヤイトから腹筋がやりやすい画像のスクショが送られてきたんです。ウタちゃんからは「腹筋だよ! いけるよ」って。他にもスタッフさんが応援の連絡をくれたりして、期待されているんだなと思って頑張りました。みんなどれだけ腹筋ができるとか分からなかったから、できるだけ頑張りました。

──BiSメンバーも脱落者として呼ばれていました。先輩が脱退の危機の中、同じ敗者復活に臨むというのは、なにかしら影響はありましたか。

ア・アンズピア:それはありました。でも、先輩後輩関係なしでの救済措置だったから、これは勝とうと思ってやりきりました。

──脱落者として名前が呼ばれる前と後で考え方が変わったりしましたか?

ア・アンズピア:良い意味で変わらなかったんですけど、腹筋で脱落した候補者が結構いたじゃないですか。自分はその中で勝ち取ったから、その人たちの分もがんばらないとと思って。あと、腹筋が終わったらメンバーから「アンズピアならできると思っていた」ってLINEが来たのも力になりました。その後の課題曲の「レリビ」は、楽しむだけって渡辺さんが言っていたので、「レリビ」を練習しているときは暗いことを考えるのを辞めました。

──敗者復活戦で勝ち上がってからは、最終日まで脱落者として名前を呼ばれずやりきったわけですけど、合宿で後悔ややり残したことはなかったですか?

ア・アンズピア:なかったです。最後の課題曲が「オーケストラ」だったんですけど、落ちサビ前の間奏と落ちサビを「WAgg3人でやりな」って言ってもらって。どうする? って考えた結果、卵ポーズをして、その後、手を掴む振り付けをしたんです。8人みんなで合宿を乗り越えたという意味を込めて8回手を掴んで、最後の1回は目指していたものを掴み取るという想いを3人で考えて決めたんです。

──最終日に開催されたフリーイベント〈WACK EXHiBiTiON〉では、WAggとしての久しぶりのステージに8人で立ったわけですけど、どんなライブになりましたか。

ア・アンズピア:自分的には、合宿を通したことで結びつきの強くなったWAggとしてのライヴができたと思っていて。そのライヴでより自信がつきました。あと、みんなでライヴをするのは楽しいなと思いました。

5年をこの1年でどれだけ積み込めるか

──その後に合宿オーディションの結果発表が行われました。どんな気持ちでステージに立っていたんでしょう?

ア・アンズピア:ずっと胸がドキドキしていました。どんな発表があってもこれから頑張るという気持ちでいました。

──そこで、ナルハワールドさんのGANG PARADE昇格の発表がありました。それを聞いたときはどんな思いでしたか?

ア・アンズピア: WAggの中から昇格するのは嬉しかったけど、ずっと8人で頑張ってきたから悲しくなりました。でも、ナルちゃんはすごく気を遣う子だから、そういう気持ちは絶対に言わないと思って。「おめでとう」って言いました。

──アンズピアさんは昇格では名前を呼ばれなかったですけど、そのことに関して悔しさはある?

ア・アンズピア:悔しい気持ちはありますけど、来年も絶対に受けるぞ! って気持ちでした。翌日のバーベキューで渡辺さんと話したとき、「あと5年分足りない」って言われて。「その5年をこの1年でどれだけ積み込めるかだよ」って言われたので、今年すごく頑張らなきゃなって思いました。来年も合宿に参加して、2019年とは違うところを見せたいです。

──セントチヒロノイモウトのWAgg加入も発表されました。それに関してはどんなことを思ったんでしょう?

ア・アンズピア:素直に嬉しかったです。イモウトとちゃんと喋ったのが「WACK is FXXK」のときなんですけど、それまではダンスを見ていて大丈夫かなってずっと思っていて。でも、同じチームになって話を訊いていたら「自分は全然できないから、もっと頑張りたい」とかずっとみんなに気を遣っていて。ニコ生では、チッチさんに似ているって言われていたじゃないですか。でもイモウトは自分の個性を出したいと思っていて。自分の想いをしっかりと思っているから一緒にやっていけるのは嬉しいなと思っています。

越えられないWAggを作りたい

──これからナルハさんを入れた8人最後のライヴに向けて、どんなグループにしていって、最後はどんなライヴにしたいと思いますか?

ア・アンズピア:いまの8人が初期WAggとして見られるので、その先、越えられないWAggを作りたいです。ナルちゃんって、周りから見たらおとなしい子と思われていたかもしれないけど、WAggの中でははしゃいでいて。これからもナルちゃんの思いも引き継いでいく気持ちで頑張りたいなと思っています。イモウトが入ってくるにあたって、今のメンバーで考えて、ところどころ振り付けを変えたんですよ。その振り付けもナルちゃん含めたみんなで決めました。

──ナルハさんの意思が、8人になってもダンスで引き継がれていくと。

ア・アンズピア:はい。だから、GANG PARADEに行っても思い切って頑張って欲しいです。

──現時点での、アンズピアさんの個人的な目標はありますか。

ア・アンズピア:昇格したいという目標はあるんですけど、今はWAggとして頑張りたいなと思っていて。合宿に行く前まで「WAggは仲が悪い」ってSNSとかで言われていたんですよ。なんでだろう思っていたんですけど、メンバー間は仲良しでも、ライヴになったらそれがあまり伝わっていなかったのかなと思って。だから、もっとみんなで話し合いをしてWAggのグループとしての結束を固めて突き進んでいきたいなと思っています。


これまでのWAggインタビューをあわせてチェック!
WACKを揺るがすかもしれない8人の女の子たち──アイドル育成プロジェクト“WAgg”初インタビュー
Vol.1──ナルハワールド「素直さや元気さを出していきたい」
Vol.2──マリン・バ「WAggで1番になりたい」
Vol.3──ウルウ・ル「WAgg8人で、いいねって思われたい」
Vol.4──アンズピア「今の目標は、楽しむこと」
Vol.5──ウタウウタ「一体感を作りながら個性を乗せていけるグループにしていきたい」
Vol.6──愛「もっともっと意識を高く持ちたい」
Vol.7──サアヤイト「8人の個性が伝わるようなグループにしたい」
Vol.8──ハナエモンスター「8人で会場を埋められる存在になりたい」
Vol.9──マリン・バ「人に必要とされる存在にならなければいけない」
Vol.10──ナルハワールド「ギャンパレに新しい何かを与えられる存在になりたい」


WAgg PROFILE

マリン・バ / ウルウ・ル / ウタウウタ / ア・アンズピア /ナルハワールド / 愛 / サアヤイト / ハナエモンスター

■WAgg Official HP
http://www.wagg.tokyo/

・WAgg Official Twitter
WAggidol

・WAggメンバー Twitter
マリン・バ : @MARiN_WAgg
愛 : @L0VE_WAgg
ア・アンズピア : @ANZU_WAgg
ウタウウタ : @UTA_WAgg
ハナエモンスター : @HANAEMON_WAgg
サアヤイト : @SAYA_WAgg
ナルハワールド : @NARUHA_WAgg
ウルウ・ル : @URUURU_WAgg

WAgg「WAggs」

2019年4月28日(日)静岡 Sunash
2019年4月29日(月・祝)東京 TSUTAYA O-WEST
2019年5月1日(水・祝)大阪府 ROCKTOWN
2019年5月4日(土・祝)宮城県 enn 2nd
2019年5月6日(月・振休)愛知県 RAD HALL
2019年5月12日(日)新潟県 柳都SHOW!CASE!!
2019年5月19日(日)埼玉県 浦和ナルシス ※ナルハワールド卒業公演
2019年5月26日(日)東京都 TSUTAYA O-nest ※セントチヒロノイモウト(仮称)お披露目公演

料金:4,000円(tax in.)(オールスタンディング/入場整理番号付/入場時にドリンク代別途必要)
※未就学児童入場不可
※ダイブ/サーフ/モッシュ/リフト禁止
チケット:http://w.pia.jp/t/wagg/

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