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StoryWriter

最近は急にあったかくなったり、油断したら肌寒かったりと着る服に困る気候が続いてますね。

基本長袖が好きなのでずっと寒くあって欲しいのですが、可愛い夏服を見ると早く着たいな〜っと夏に想いを馳せたりしています。

私はLEBECCA boutiqueのお洋服がとても好きなのですが、春夏秋冬いつでもトキメキに溢れているのでいつでも考えてしまいます。

自分の好きなファッションも普段着ないようなファッションも色んな形で楽しんでいる人がいて、奥深くて面白い。

たまーにファッション然り、色んな面で人の心から好きなものを否定してしまう人がいますが、違いがあるからこその良さを互いに尊重できる世界であればいいなと思う時があったりします。

ということで今週は、

LEBECCA boutiqueのブランドディレクター、赤澤えるさんオススメの映画をご紹介します!

Vol.26『プラダを着た悪魔』

 

名門ブラウン大学(映画版ではノースウェスタン大学)を卒業し、ジャーナリストを目指すために田舎からニューヨークへとやってきたアンドレア・サックスは、幸運にも何百万の女性の憧れとする仕事・ファッション雑誌『ランウェイ』の編集部へと就職した。しかもその編集長でファッション業界に対し絶大な影響力を誇る、ミランダ・プリーストリーのアシスタント職である。だが、ミランダは自分の身の回りの世話をアシスタントに押し付けるなどの横暴を発揮する最悪の上司であり、今までに何人もがこの仕事を辞めていたのであった。ファッションには何の興味もなかった彼女であるが、本来の目的である文芸誌での仕事への足がかりとして、彼女の悪魔のような要求に耐えていく。

敏腕鬼編集長のミランダ(メリル・ストリープ)とジャーナリストを目指すアンディ(アン・ハサウェイ)が主演の、”仕事と恋愛の両立”と戦う女性の物語です。

アン・ハサウェイがとんでもなく綺麗で、それだけで見応えのある映画。服に興味がなくパーカーを着ている姿もドレスを纏った姿も可愛く美しく、ファッションによる様々な変化が楽しめます。

アンディの様に服装に興味が無かったり、このファッションは自分には似合わないと思って手を出せないでいる人は少なくないかもしれません。この映画では、アンディが纏う服装が変わったことによって自らの立ち振る舞いや周囲からの見る目が変化していき、自らの自信がついていく様子が描かれています。ファッションは背すじをしゃんと伸ばしてくれるような、自分の内なる意識を高めてくれます。

自分の好きな服を着ているときはメイクも髪型もしっかりセットして気持ちも引き締まったり、スウェットなど部屋着のときは気を抜いてリラックスできたり。少しのキッカケで自分のスイッチを切り替えられるものであり、自分の魅力を最大限に引き出してくれる存在でもあります。

ミランダのとんでもなく厳しく仕事を振ってくる様に、努力したけど認めてくれないと先輩社員のナイジェルに泣きつくが「君は努力していない、愚痴を並べているだけだ」と一蹴されるシーンがとても印象的でした。

アンディがバリバリのキャリアウーマンになっていくうちに、昔からの友人や恋人は少しずつ離れていってしまいます。歴の長い付き合いであれ、”仕事”というものが変わっただけで”芯”の部分が何も変わっていなくとも価値観や話、共有する時間などが変わった事によりすれ違っていってしまうのは観ていて寂しかったです。「類は友を呼ぶ」ということわざの様に、共有できるものが多い程に人間関係は築きやすいのかもしれません。

ミランダが作るファッション、アンディが夢見るジャーナリスト、そしてアンディの恋人であるネイトがいる料理の世界。ジャンルは違えどどんな世界にもそれに向けて情熱を注いでいる人間がいることに違いはないと教えてくれます。ミランダの弱々しい表情が垣間見えたシーンでは、一見華々しい世界でもその裏に隠された計り知れない努力や苦労を目の当たりにさせられました。

そして、自分の生き方を決めるのは周囲の人間でも環境でもなく自分自身の決断であるという強いメッセージが込められています。

ファッションを存分に楽しむ事ができ、自分の目指す道にひたむきな姿にはとても勇気付けられ、自分のモチベーションが上がる映画でした。

観るタイミングや環境によって違った見方ができると思うので、恋も仕事も諦めたくない女性はもちろんのこと、男性にも観て欲しい一本です。

* * * * * * * * *

次回は、初代プラニメ現場マネージャー(現在は何でも屋さん)のごんちょくさんオススメの映画をご紹介します!

それでは、また来週。

※「それでも映画は、素晴らしい。」は毎週火曜日更新予定です。

【連載】Vol.1『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY』(推薦者:テラシマユウカ)
【連載】Vol.2『ライフ・アクアティック』(推薦者:渡辺淳之介)
【連載】Vol.3『そこのみにて光輝く』(推薦者:ココ・パーティン・ココ)
【連載】Vol.4『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(推薦者:沖悠央/SCRAMBLES )
【連載】Vol.5『ライフ・イズ・ビューティフル』(推薦者:GANG PARADE マネ 辻山)
【連載】Vol.6『ヘアスプレー』(推薦者:花柄ランタン ぷき)
【連載】Vol.7『はじまりへの旅』(推薦者:ランタン 村上真平)
【連載】Vol.8『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(推薦者:松隈ケンタ)
【連載】Vol.9『シカゴ』(推薦者:ユイ・ガ・ドクソン)
【連載】Vol.10『トイ・ストーリー3』(推薦者:T-Palette Records 古木智志)
【連載】Vol.11『青春の殺人者』(推薦者:岩淵弘樹)
【連載】Vol.12『時計じかけのオレンジ』(推薦者:BiS ムロパナコ)
【連載】Vol.13『トレインスポッティング』(推薦者:蒲鉾本舗高政高政社長)
【連載】Vol.14『ドリーマーズ』(推薦者:美容室code+LIM ワタロー)
【連載】Vol.15『トゥルー・ロマンス』(推薦者:UGICHIN)
【連載】Vol.16『メリー・ポピンズ』(推薦者:ヤママチミキ)
【連載】Vol.17『ハイスクール・ミュージカル』(推薦者:アヤ・エイトプリンス)
【連載】Vol.18『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』(推薦者:平賀哲雄)
【連載】Vol.19『天使にラブ・ソングを…』(推薦者:テラシマユウカの母)
【連載】Vol.20『少年は残酷な弓を射る』(推薦者:テラシマユウカ)
【連載】Vol.21『ローマの休日』(推薦者:エビナコウヘイ)
【連載】Vol.22『湯を沸かすほどの熱い愛』(推薦者:セントチヒロ・チッチ)
【連載】Vol.23『あの日々の話』
【連載】Vol.24『万引き家族』(推薦者:ハルナ・バッ・チーン)
【連載】Vol.25『クレイマー、クレイマー』(推薦者:テラシマユウカの父)

テラシマユウカ


2014年に結成され、現在9人組として活動中のアイドル・グループGANG PARADEのメンバー。2016年に行われた新生BiSの合宿オーディションに参加し、BiS公式ライバル・グループSiSのメンバーとして活動を始めるが、お披露目ライヴ直後にまさかのグループが活動休止。2016年10月にGANG PARADEへ電撃加入し、多くを語らない性格ながら強い意志と美学を持ってグループになくてはならない存在に。映画好きが高じて、StoryWriterにてテラシマユウカの映画コラム「それでも映画は、素晴らしい。」の連載スタート。

テラシマユウカ Twitter

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