【連載】なにが好きかわからない Vol.27「LA・LA・LAND」

こんにちは。

気がつけば今年は8月も終わり。実は去年の秋からずっと大学を休学していたのですが、その休学期間もあと1ヶ月で終わり、10月からまた一介の大学生に戻ります。

休学し始めた理由は就活で行きたいとこに行けそうもなかったし、なんも残せないまま大学生活を終えるのってイヤだ、何かもっと出来ることがあるんじゃないかと思っての事でした。今振り返ってみると、バイトやらインターンやらでフリーにやりたい事やってその中で色々な出会いがあり、なかなか密の濃い時間を過ごせてきたのではないかと思います。

アルバイトなんてただの流れ作業で何の刺激もない無聊な経験でしたが、インターンの方はなかなかエキセントリックで本当に色々な事が毎回起こって楽しくて学べる事が多い、貴重な経験でした。人生でこんなにワクワクする経験ってそうそう巡り会えないと思います。

色んな事を僕に残してくれたインターンは復学しても続ける予定でありますが、これからは「僕が居て良かった、会社側に何か報いてあげたい」と思っています。せっかく何もない僕を拾ってくれた会社ですし……。

だから最近は「僕にしかできない事って何だろう?」って考えているのですが、堂々巡りでなかなか答えは出ず。人生はいつも考えなきゃいけないことがいっぱいで大変です。楽に生きたいはずなんだけどな……。

さて、今回お話したいのは有名だしミーハー過ぎるくらいミーハーなミュージカル作品「LA・LA・LAND」です。

 

野郎2人で劇場に観に行った作品なのですが、予告や作品全体の雰囲気は明るめでハッピー作品なんだろうなと思って観に行ったのに、実際に僕は観終わった後に絶望しました。終わった後はとりあえずその友達と飲み屋で一頻りうだうだ言わないと気が済まなくなったレベルです。

簡単なあらすじはと言うと、ジャズピアニストの卵の主人公(男)と女優志望のヒロインがひょんな事で出会い、互いの夢を追いながら恋に落ちるというロサンゼルスが舞台のミュージカル作品です。

「LA・LA・LAND」というタイトルには英語的に、
・ロサンゼルス
・おとぎの国の世界

夢を持った人が集まり各々の夢を追う、そしてそれが叶いそうな大都市(夢のような世界)がロサンゼルスという事で本当に素敵なタイトルの付け方。日本でも俳優やミュージシャンになりたい人がこぞって上京してくるようなものです。

加えて「ラララ」という歌を口ずさむような語感からもミュージカル音楽らしい良いタイトルです。

以降ネタバレになってしまうのですが、成功していくヒロインとうだつが上がらない主人公の焦りなど夢を追う中で主人公達はすれ違っていきます。そして各々の夢を追う為に自然と離れていく2人。ラストはフランスで女優として成功するヒロインと、プロではないものの場末のバーでピアニストとして細々と活動し続ける主人公が遠巻きに巡り会うものの、ヒロインは新たな彼氏と一緒にいて…… そのままバーを後にして終わり、という感じです。

この遠巻きにお互い気付くシーンがまあ1番の感動ポイントなんですけど、説明するには難しいので是非ここは映画を観てほしいです。

単純にラブストーリーにフォーカスされた作品ではなくて、夢を追う中ですれ違ってしまう男女、そして成功する者と成功できない者で対比できるのがこの映画のステキなところだと思います。

夢を持って上京してくる人ってたくさんいますよね。

でも、それが叶って本当に夢のような経験をする人もいれば、それが叶わず本当に夢を見ていただけになってしまう人もいる…… 明暗がはっきりしている残酷な物だと思います。この対極を恋に落ちた主人公とヒロインで示しているからこそ、一層この残酷さを強く示せている作品だと思いました。ステキ。

ちょっと関連する話になると、チャットモンチーの「東京ハチミツオーケストラ」という楽曲の歌詞に〈夢が夢でなくなる東京〉というフレーズがあります。「夢が叶って現実になるから夢じゃなくなる」という意味と「夢が破れて諦めてしまい、夢じゃなくなる」という2つの意味を掛けた歌詞だと、昔ラジオで話していました。

僕は夢も持たずただ東京に行ってみたいから上京してきたお上りさんです。でも東京には色々なカルチャーや青森では見えない世界が広がっていて、その中で自分が興味のあるもの何でも触れられる凄い場所だと思いました。その中で自分が関わりたい物を見つけて、それを夢として生きてきたんですが…… 現状叶わず。

でも僕はまだ夢に破れたと思っていないです。

諦めなかったらチャンスはいくらでもあるはずだし、絶対まだ頑張れるので。諦める事が1番みっともなくてダサい事なんじゃないかなと思います。映画では夢破れてちょっと惨めな感じで終わってしまったけれど、まだあそこから巻き返せるかもしれない。

常に逆転の一手を考える事が大事だし、そう考えるとこの映画はエンディングが終わってからストーリーが始まるのかな、なんて思ったり……。

なんにせよ素晴らしい映画だと思うので是非色んな人に観て欲しいです。

ちなみに女の子には「あの作品観て落ち込む人は性格悪いと思う」と一刀両断されました。僕はそういう人間です。

また来週。よしなに。

※「【連載】なにが好きかわからない」は毎週木曜日更新予定です。
エビナコウヘイ(えびな・こうへい)
1993年生まれ、青森県出身。進学を機に上京し、現在は大学で外国語を専攻している。中国での留学などを経て、現在では株式会社WACKで学生インターンをしながら就職活動中。趣味は音楽関係ならなんでも。

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