最近、急に寒くなりましたね。
個人的に夏より冬が好きなので割と元気に生きています。
どうも、GANG PARADEのテラシマユウカです。
年の瀬に向けて”終わり”についてばかり考えてしまいますが、つい先週スタートしたこの連載、始まりとは素晴らしいものでとってもわくわくしています。
師走が近づいてくると同時に、ノスタルジックが迫ってくる気がします。
最近のノスタルジックの原因のひとつが先日実家に帰ったことなのですが、帰省した際に『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』を観ました。
ハリー・ポッターシリーズは全て観ていたのですが、その頃は実家住みで大体家族で観に行っていたのでファンタビが公開されてからひとりで行くのは気が進まず、なんとな〜くほったらかしにしていました。
実家のこたつでぬくぬくと鑑賞し、ハリポタシリーズとはまた違った世界観で別の楽しさが味わえました。
やっぱり魔法は最高のファンタジー、はやく新作『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』を観に行こうと思います!
この作品でクリーデンス・ベアボーンを演じたエズラ・ミラーが、私的に強烈なインパクトでとても気になる存在になりました。そんな彼が出演した『少年は残酷な弓を射る』が今、1番に観たい映画です。
家族が映画好きなのかは分かりませんが、実家には割と王道の洋画が置いてあり、帰ったら大体誰かしら映画を観ている気がします。
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そんな家族との思い出のある映画を思い出したこの頃、今回はその”家族”についても少し結びつく映画『ライフ・アクアティック』をご紹介します。
前回お知らせした通り、WACKの社長、渡辺淳之介さんオススメの映画です。
Vol.2『ライフ・アクアティック』
世界的に有名な海洋学者にして海洋ドキュメンタリー監督のスティーヴ・ズィスー(ビル・マーレイ)は、ある意味、人生の危機を迎えていた。
ここ数年ヒット作に恵まれず、資金操りがきつい。おまけに、撮影中に長年のパートナーが幻の怪魚”ジャガーザメ”に喰われてしまった。
なんとしても仲間のリベンジを果たし、自身の名声をも取り戻すため、ズィスーは新たな航海に出ることを決める。
突然名乗り出てきた昔の恋人の息子ネッド(オーウェン・ウィルソン)-たぶん自分の息子? -や、取材に押しかけた女性記者ジェーン(ケイト・ブランシェット)も加わって、探査船ベラフォンテ号は運命を賭けた航海に乗り出した。
しかし、そこには思わぬ”悲劇”が待ち受けていた……。
といったあらすじです。
“海”に焦点を当てた映画になっていますが、それだけに収まらない人と人との感情のやり取りが多く、人物設定が細部までこだわられたヒューマンドラマになっており、ウェス・アンダーソン監督が創り上げる世界にずるずると引き込まれます。
登場人物の一挙一動、台詞ひとつひとつに人物像が浮かび上がっており、それぞれの人間がどういうキャラクター性なのか気になってしょうがなくなりました。
劇中に様々な事件が起こり、場面の切り替わりが独特で完全に監督のテンポにのまれます。
また、色彩バランスも素晴らしく、映画内に出てくるこの世に実在しない海洋生物はストップ・モーション・アニメーションで描かれており、キャッチーでカラフルでキュートな魚たちはこの作品において視覚的スパイスになっています。
“Let me tell you about my boat”
「私の船を紹介しよう」
という台詞から始まる、船のお部屋紹介。
驚くことに船が断面図で描かれており、まるでシルバニアファミリーのようです。
散々報われないズィスーですが、最後の最後にはほっこり美しい感動が待っています。
そんなこだわりを強く感じる作品ですが、あまりストーリーに固執しないで、深く考察することなく、雰囲気や空気感だけでも気楽に楽しんで観ることもできる映画だと思います。
皆さんも、海やズィスーの繰り出す目まぐるしくも神秘な世界に引き込まれてはいかがでしょうか。
家族と観る映画は、素晴らしい!
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来週は同じGANG PARADEのメンバー、ココ・パーティン・ココのオススメ映画をご紹介します。
それでは、また来週〜。
※「それでも映画は、素晴らしい。」は毎週火曜日更新予定です。
【連載】Vol.1『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY』(推薦者:テラシマユウカ)
テラシマユウカ
2014年に結成され、現在9人組として活動中のアイドル・グループGANG PARADEのメンバー。2016年に行われた新生BiSの合宿オーディションに参加し、BiS公式ライバル・グループSiSのメンバーとして活動を始めるが、お披露目ライヴ直後にまさかのグループが活動休止。2016年10月にGANG PARADEへ電撃加入し、多くを語らない性格ながら強い意志と美学を持ってグループになくてはならない存在に。映画好きが高じて、StoryWriterにてテラシマユウカの映画コラム「それでも映画は、素晴らしい。」の連載スタート。