【連載】なにが好きかわからない vol.47「ナナメの夕暮れ」

皆さんこんにちは。

先日僕がお世話になっているインターン先の会社所属のグループ「GANG PARADE」が、1月10日、神奈川 CLUB CITTA’でメジャーデビューを発表しました。僕がこのインターンを始めて14ヶ月くらい経つのですが、最初の仕事、そして今日まで1番多く仕事に立ち会ってきたのがGANG PARADEだったので2階からライヴを観ていた時、言葉では何も伝えられないほどに僕の中の何かが高揚して目頭が熱くなりました。こういうコラムを書かせてもらっているのに失格なのですが。

メンバーの名前も知らずに入ったのにメンバーの勢いに圧倒された初日の仕事から、トレード解消、一緒に回らせてもらった全国ツアー、各音源リリースに伴うリリースイベントなど…… 色々な思い出が走馬灯のように蘇ってきました。休む間も削ってストイックに練習とライヴを重ねて、時々全てが上手く噛み合って起こる120点の最高のライヴを見る度に、どんどんスタッフとして一緒に支えさせてもらいたくなる素敵なメンバーとパフォーマンス、改めて良いグループです。

1年ちょっと見てきただけでここまで感動したので、遊び人の皆さんや他の関係者スタッフの皆さんはもっと嬉しかったんだろうな…… 本当にメジャーデビューおめでとうございます。いつかGANG PARADEやWACKのグループの話もここで書けたらいいなぁと思うのですが文字数足りるかな?

さて、気を取り直して今日のお話をしていきたいのですが、今回はオードリー若林正恭さんの「ナナメの夕暮れ」というコラム。

だいぶ前にお話したオードリーの若林正恭さんの「社会人大学人見知り学部卒業見込」がやっぱり面白くてオードリーのオールナイトニッポンも欠かさず聴くようになりました。

どんどんオードリーが好きになっていったのですが、それらを聞いていくうちに、不器用でポンコツと評されながらも真っ直ぐに自分のキャラであり続ける春日俊彰さんと、相反するように世の中を俯瞰しつつ皮肉っぽいジョークやツッコミを入れる若林正恭さんのマッチアップがオードリーの面白さだなあと改めて再認識。

そして、彼らのトークを聞いていくうちにやっぱり自分は性格や人格的には若林さんに近い方だなあと思いました。直そうとは思っているけど、色々なものに対して俯瞰してナナメから物事を見てしまい、それと自意識過剰も併せ持っている為に自分の俯瞰した考えが自分にも当てはめてしまって、結果行きづらさのしがらみに捕らえられている。

そんな負の側面を前面に押し出した著書が前の「社会人大学人見知り学部卒業見込」だったのですが、あれから時間が経って成長した若林さんの考え方が今回のエッセイ集に詰め込まれているわけです。

今でもご本人がラジオで「当時の自分は尖っていた」と振り返ることがあるのですが、今回のエッセイでも昔の自分と今を比較する話があります。

「2009年とぼくと」というエッセイなのですが、2009年当時の自分(若林さん)はライブ前にSid ViciousのMy Wayの映像を見て、舞台をはける間際に観衆を銃で撃ち殺して中指を立てる姿を見て「客の評価など関係なく自分のやりたいことをやる!」と自分を奮い立たせて、「お客さんに評価されたい」にお客さんに取り入ろうとする自分を素直に受け入れることをできない、そんなスタンスを人に見られることがダサいと自分に枷をかけて生きにくさを感じていたんですね。

凡才である自分を認められず、理想の自分ばかり夢見る、同書では「天に伸びる錆びついたハシゴを上っている」と形容しています。

この一文を読んだ時に僕もハッと気づかされるワケです。そして、ありのままの自分を受け入れるような自制を促す言葉には頷くことができない。

これに対して若林さんは、自分が理想とする人物は天才である自分への評価を更新し続けなければならないプレッシャーに追われる不健康な人生に憧れるのか?高尚な理想の自分ばかり生きているから今日を楽しむことができない。だから今日の自分と向き合ったらもっと楽でユニークなんじゃないかと、この本で若林さんは気づいたわけです。

きっと僕も近い将来、確実にそうなると思います。なんであんなに背伸びしていたんだろう? 身の丈に合わない事ばかり求めて、それが似合わない自分に落ち込むなんて不毛なことしていたなあ…… まあ誰しも過去を振り返った時にそう思う節はあるかと思います。でも僕は振り返った時に、今日という1日が「意味のあるものであった」と思いたい。だから、今日の自分が活きる将来に近づくように日々を積み重ねていきたいなあ……。

確かに理想ばかり見て今日を生きる事を疎かにしないようにしないといけないけど、でも理想を描く努力は忘れないようにしたいな。足下を大事にする事と理想を諦めることは違うわけだし。と、先日の一つの理想を達成したGANG PARADEを見て一層そう思いました。もっと冷静に生きよう。

今週はここら辺で。

内定先から来る電話に日々怯えています。また来週、よしなに。

※「【連載】なにが好きかわからない」は毎週木曜日更新予定です。
エビナコウヘイ(えびな・こうへい)
1993年生まれ、青森県出身。進学を機に上京し、現在は大学で外国語を専攻している。中国での留学などを経て、現在では株式会社WACKで学生インターンをしながら就職活動中。趣味は音楽関係ならなんでも。

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