【連載】なにが好きかわからない vol.49「X JAPAN」

皆さんこんにちは。

どうにかやっと自分の行きたい進路に確定しました。

前まで内定のあった中国資本のITの会社の内定を蹴って、やりたかった編集やライター関連の仕事ができることになりました。自分の中で色々考えたこともあったのですが、やりたい事ができる機会が目の前にあるなら迷わず飛び込めば良かったのに…… あれこれと思い悩んでいた自分がアホみたいです。きっとどんな道に進んだって辛い事が待っているんだと思います。でもどうせ辛いなら楽しい方がいいし、楽しいからこそ辛くても乗り切ろうとする気概が生まれるんじゃないかと淡い期待を抱いております。前までは未来への不安でいっぱいでしたが、今は不安と期待が入り混ざってソワソワしています。頑張らなくては!

さて今回僕が紹介したいのは日本が世界に誇るバンドの1つでしょう、「X JAPAN」です。

もう僕が説明するまでもなく日本に知らない人はいないでしょうし、僕より彼らを知り尽くしている人なんてたくさんいることでしょう。

僕はX JAPANを筆頭に様々なバンドが活躍した90年代には物心もついていないガキんちょだったわけですが、そんな僕が彼らを知ったのは中学1年生の頃でした。同じクラスにいた所謂「不良」と称されるグループの人達、その中で仲良しだったある男の子が「エックスはまぢあちぃ!! hideはガチパネエゎ!」と僕に毎日嬉しそうに話すものですから、僕も自然と興味を持ち始めました。

その後、その親友が僕に自分セレクトのオリジナルアルバム(X JAPANもhideソロも含まれてる)を貸してくれたので聴いてみたのですが、正直なんかドラマチックな曲あったりバスドラムがドコドコいってるなあ~くらいの印象しかありませんでした。

当時の僕といえばチャットモンチーとかアジカンのようなロキノン系にのめり込んでいたわけですから、極端に速い曲やストリングスが入っている楽曲に聴き慣れておらず、しっくりこなかったんです。ところが、アルバムの5曲目に入っていたhideの「ROCKET DIVE」を聴いた時、この曲だけ何か耳に入って来やすく、古臭くない! 本当に10年以上前の曲とは思えない! と感動したんです。

そんなhideがいるグループというだけで何となくで聴きつつちょっとずつ調べてみたら、僕が当時好きなロックバンドとは全然違うイメージ、破天荒でドラムに突っ込んだりするは、持病でライヴやアルバムの発売を延期させるはで破茶滅茶なYOSHIKIの姿に段々と惹きつけられました。

そんなYOSHIKIが決定的にカッコいいと思ったのが、1994年12月31日の東京ドームにてX JAPAN「白い夜」公演の紅です。

この時のYOSHIKIはリハーサルの時にステージから落ちて腕を負傷していたのですが、早く演奏を終わらせたいのかヤケクソなのか分からないのですが異常に速いテンポの演奏になっています。他のメンバー達も必死でYOSHIKIのテンポについていこうとするのですが、そのボロボロになりながらもバンドの土台としての役目を果たそうとしている姿に彼が築いてきたX JAPANという存在の重さを感じた気がしたんです。実際に2016年に公開されたX JAPANドキュメンタリー映画「WE ARE X」の公開時のテレビでのインタビューでYOSHIKIは、

「本来そういう映画を撮る目的はお客さんに自分達の物語を知ってもらい勇気を与えるなどあった」

「しかし実際、映画を作っていて自分達がやるべきことや成長を改めて垣間見れて、辛いことを乗り越えてきた自分は思ってたよりも弱くないことを再確認できて勇気が出てきた。」

とコメントしていました。彼らの歴史のドラマ性を物語っている言葉だと思います。どんなファンの人よりも自分達が一番辛く、乗り越えて来た辛さを結果として自分達の糧になるように、糧にできるまで諦めなかった彼らって本当に素晴らしい人達であり、そういった人こそが多くの人に影響や感動を与えられるんだなと何年か越しに感じました。

最近、X JAPANを思い出すある言葉がありました。昨年亡くなった樹木希林さんの言葉で

「どの場面にも善と悪があることを受け入れることから、本当の意味で人間がたくましくなっていく。病というものを駄目として、健康であることだけをいいとするだけなら、こんなつまらない人生はない。(2016年5月20日『SWITCH』Vol.34 樹木希林といっしょ)

ただ順風満帆で明るい部分だけを集めた話や人生なんかより、凸凹で傷つきながら前に進む姿の方が人の心を打つし、絶対楽しい人生になるんだと思います。

やっと進み始めそうな僕の人生もそうなればいいなあ……。

今週はこの辺で。

また来週、ひとつよしなに。

※「【連載】なにが好きかわからない」は毎週木曜日更新予定です。
エビナコウヘイ(えびな・こうへい)
1993年生まれ、青森県出身。進学を機に上京し、現在は大学で外国語を専攻している。中国での留学などを経て、現在では株式会社WACKで学生インターンをしながら就職活動中。趣味は音楽関係ならなんでも。

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