【連載】BiSソロ・インタビュー Vol.9──ムロパナコ「不安すらも含めて楽しんで欲しい」

BiSの「そして でんせつが はじまった!」担当、ムロ・パナコ。2018年のWACK合宿オーディションで、現GANG PARADEのハルナ・バッ・チーンとともに大きなインパクトを残したムロは、BiS加入後、BiS2ndのキャプテンに任命されたり、独自の発言などで常に話題を振りまいてきた。そんなムロが2019年のWACK合宿オーディションにBiSの戦力外通告メンバーの1人として参加する。果たして今年ムロはどんな伝説を残すのか。BiSに加入した2018年のことを振り返ってもらいつつ、今年の合宿についても話を訊いた。

インタヴュー&文:西澤裕郎
写真:大橋祐希


自分で努力して変われたと思うことはない

──2018年合宿オーディションから1年が経ちますね。今年もまた合宿が始まりますが、今はどんな気持ちですか?

ムロパナコ(以下、ムロ):楽しみ! いろんなところで言っているんですけど、この先どうなるか分からないことで悩むことが楽しいし、BiSのことや未来のことで悩むことが楽しいです。

──不安はないんですか?

ムロ:もちろん不安もあります。でも、その不安ですら楽しいと思う。私たちの行動によって何かがおかしくなるかもしれないし、変えていけるとも思っているので。

──ムロさんはBiSでの活動を通して、自分が変わったと思いますか?

ムロ:変わらなかった……。

──本当に?

ムロ:自分が努力しなくても、周りの影響のおかげで自然に変わっていくものはあると思うんです。例えば、練習があるから踊りは上手くなっていくけど、自分で努力して変われたと思うことはない。

──自分のどんなところをもともと変えたかった?

ムロ:社会に合わないところ。でもここ最近、大人のことを結構好きになりました。去年11月までは好きじゃなかったけど、「変われてないじゃん」「ずっと大人嫌いなままじゃん」って大人に怒られたとき、たしかにと思って。ミューとか、見た目だけじゃなくて中身もめっちゃ強くなったし、特に変わったじゃないですか? ハナとかYUiNAも誰が見ても分かるくらい変わっているのに、自分が変われてないことがすごい嫌だと思って。

──ムロさんはBiS2ndのキャプテンに任命されたり、責任を持つポジションをしたわけで、その経験を通して変わったこともあるんじゃないですか?

ムロ:そのときも責任を感じなかったから、変われなかったなと思っていて。2ndの他の5人は、私がキャプテンになっても「大丈夫だよ」って言ってくれて。私は5人のことをすごく信頼していたから、逆に気負うことがなかった。みんなが「ムロがキャプテンになってくれてよかった」ってよく言ってくれたんです。新メンバーなのにキャプテンに選んだことに意味があるってキカが教えてくれて、めっちゃ支えられた。だから、私がっていうより、他の5人がすごかったんです。

全部含めて青春している感じがした

──投票によってBiSを2つにわける〈BiS.LEAGUE〉をやってみて、どうだったんでしょう。

ムロ:うーん、今こうやって9人になれたってことは、あってよかったと思うんです。個人的にはつらい時もあったけど、それも全部含めて青春している感じがして楽しかったなって。

──上位を目指して頑張っているところに青春を感じたということ?

ムロ:メディア露出などの回数で、1stと2ndの差をつけられていたんですけど、その最中、楽屋で2ndのみんなが落ち込んでいる時があったんですよ。思い出したくないんですけど、みんなめっちゃ病んでいて。ああいう時は今思ってもつらかったなと思うんですけど、楽しかったなって感じもあります。

──年末のZepp Tokyoで第2回〈BiS.LEAGUE〉の順位発表があり、ムロさんは10人中9位でした。その順位に対してはどう捉えていますか?

ムロ:んー、投票してくれている人がいるってことだから、その人たちにいっぱい恩を返したいって思う。言ってしまえば、順位はすごく低いじゃないですか? だけど、低いことに関しては良くも悪くも何も思わなかったです。あの時、私が1位になっても10位になっても、スピーチで話す内容も変わらなかった。順位で、思いは変わらなかったなと思います。

──ムロさんにとって、順位は重要な要素ではなかったということ?

ムロ:私にとってはそうだけど、BiSにとっては大事なことだったかもしれない。

──周りから良く見られたいみたいな気持ちはなかった?

ムロ:それはないですよ。私は学校での学力がずっと学年最下位だったんですよ。私が他の300何人を支えていると思っていました。私がいるからみんなは上に行けて、他の人は最下位にならないんだって(笑)。

これ以上つらいことないんじゃないかってくらいつらかった

──戦力外通告の発表ついては、どんなことを思いましたか?

ムロ:あの時だけは、私はBiSに必要ないんだって思いました。BiSが売れていくための要員ではないんだ、って。社長(渡辺淳之介)からそういう風に言われるってことは、BiSのために私はいなくなるしかないのかなって本気で思っていました。でも、あの後すぐにネルがいなくなってしまって…… それどころじゃなくなって。今としては、めっちゃチャンスだと思っています。

──どういう風にチャンスだと思っているんですか?

ムロ:だって目立てるし。戦力外通告の人は合宿に行くじゃないですか。しかも4人行くのでBiSが目立てる。あと、自分の欠点を直さないといけないチャンスでもある。それをどう利用していくかのって考えると楽しいし、なってよかったって言ったらあれですけど、マイナスなことは今考えていないです。

──昨年の合宿で一緒に合格したネルさんがZepp直後に脱退しました。それに関してはどんな気持ちでしたか。

ムロ:Zeppの後、私はネルの家に泊まりにいっていたんですよ。前から私は泊まりに行きたいって言っていたんですけど、ネルは潔癖症だから来ないでってすごい言うんですよ。だけど、Zeppの帰り道に初めて「今日家泊まりに来ない?」って言われて。着替えとかもなかったけど、そんなこと言うのは珍しいなと思って、戦力外通告のこともあったからかなと思って行ったんですけど、朝起きたらキャリーケースとかも無くなっていて。みんなに「ネルいないんだけど」ってLINEをしたら、その数分前にネルがLINEのグループから抜けていた。以前のインタビューでも言ったんですけど、ネルは私の人生をおもしろくしてくれた存在だったんですよ。だから、私ももう無理だって思ってしまって。今まではどんなつらいことがあってもいつか大丈夫になるし、どう乗り越えるかをすぐ考えたんですけど、それが全くなくなってしまった。みんなすごく励ましてくれてたことは覚えているけど、あの時の記憶がないんです。この先、これ以上つらいことないんじゃないかってくらいつらかった。

──しかも、最後まで一緒にいたわけですからね。ムロさんを誘ったのは何か伝えたいことがあったのかもしれないですね。

ムロ:寝る前に10人の歌割りが届いていて、ネルはそれをノートにまとめていたんですよ。前日まで頑張ろうって言っていたから信じられなかった。今思えばネルの存在が幻みたい。かわいいし、天才だったし。Zeppの「アゲインストザペイン」ライヴ映像を今観ても幻みたいって思います。

──いろんな意味で、衝撃を残して去っていったというか。

ムロ:だから後悔がすごくある。今はもっと話訊いてあげればよかったって。ネルってどんなに体調とかが悪くてもライヴで絶対顔に出さないんですよ。だから分からなかったし、もっと踏み込んだところまで話を聞いてあげられたらよかったなって。BiS全員として、もっと話を訊いてあげればよかった。

新しいBiSを作っていこうと思いました

──そこからすぐの1月3日には9人体制での初ライヴが〈WACKなりの甲子園〉で控えていたわけで、感傷に浸っている時間もなかったですしね。

ムロ:やばかったですね。自分がつらすぎて、BiSとしての活動が無理って思っていたんですけど、一瞬でそれが変わって。1月3日に渡辺さんに怒られるって思ったんですよ。ずっと落ち込んでるから。だけど、渡辺さんがすごく励ましてくれて、ライヴ前にハグしてくれたんですよ。それですごく変わりました。なんでそういう風にしてくれたかって言うと、キカが渡辺さんにムロが落ち込んでいるんですよって相談してくれたからで。キカに対してもありがたいって思ったし、ライヴでもめっちゃ変わりました。

──初めての9人体制でのライヴでの手応えがあったと。

ムロ:そう。この日から生歌になったんです。「BiSBiS」でペリが〈素敵なお話があるんだよー!〉って叫んだとき、また新しくBiSが始まるんだって思いました。あと、パンちゃんの〈いけないの引きずっちゃ忘れないストーリー〉ってパートを聴いて、BiSは何があっても何回でも始まるから、新しいBiSを作っていこうと思いました。

覚悟がつきました

──9人体制初めてのシングル『Are you ready?』は11分24秒の長尺曲です。この曲を歌うにあたってどんなことを思いましたか。

ムロ:やってくぞ! と思いました。この9人で作っていくぞ、って。結構変わりました。もうマイナスなこと言わないし、前を向いています。

 

──さっき話してくれた「BiSBiS」も再録した収録されています。ここから始まるんだっていう気持ちで歌っている?

ムロ:そう、強い気持ちです。「BiSBiS」をレコーディングした時に、1回目から泣いちゃって、今までのことを思い出してしまったんです。だけど、ありがたいなと思って。9人の「BiSBiS」を音源としても、MVとしても出してくれてありがたい。覚悟がつきました。もう前に進むしかないんだって。

お客さんがBiSを楽しんでくれたらいい

──3月末からWACK合宿オーディションが始まります。去年は候補生として参加していたので立場は違う訳ですが、どんな気持ちで臨もうと思いますか?

ムロ:4人でBiSを伝えに行くという気持ちと、候補生の本領を発揮させてあげたいという思いがあります。去年、私は踊りも歌も全然ダメだったんですけど、私の本領を発揮させてくれたのがハルナ・バッ・チーンだったんですよ。今年の候補生に対して、私はそういう存在になってあげたい。

──サポートするというか。

ムロ:そう。歌と踊りだけじゃないじゃないですか。WACKって、本当に気持ちが大切だから、そういうところを出させてあげたい。

──今年は昔からの親友であるBiSHのアユニ・Dも参加します。BiSで活動を始めてからアユニさんとの関係性は変わりました?

ムロ:北海道にいる時は、会う機会が半年に1回あるかないかだったんですけど、今は会う機会が増えてお互いすごく信頼関係がすごく深まりました。

──じゃあ、一緒に合宿に参加することは心強い?

ムロ:心強いです。ただ、アユニのことはライバルとかも思えなくて。もちろん仲良しこよしを見せる訳にはいかないし、そこは複雑ですよね。

──毎年最終日の〈WACK EXHiBiTiON〉で驚きの発表があるので、この先どうなるか分からないですけど、これからの活動に対する気持ちを教えてください。

ムロ:今後BiSがどうなったとしても、お客さんがBiSを楽しんでくれたらいいと思っていて。私たちもお客さんもどうなるか不安はあるけど、その不安すらも含めて楽しんで欲しいって思います。不安も楽しいから、実は!


WACKのオーディション合宿を今年もニコ生で独占生中継

24時間、WACKオーディションに密着! 布団監視も実施! 6泊7日全て見せます!
最終日に行われるWACK EXiBiTiONも生中継!

3月24日(日)12時~「前半」はこちらから:https://live.nicovideo.jp/watch/lv318959031
3月27日(水)12時~「後半」はこちらから:https://live.nicovideo.jp/watch/lv318959045


■【連載】BiSソロ・インタビュー

>>Vol.1──ゴ・ジーラ「BiSの曲を聴いて生きてくれたらいいなって」

>>Vol.2──ペリ・ウブ「みんながBiSに必要で唯一無二な存在になれたら」

>>Vol.3──キカ・フロント・フロンタール「誰でも受け入れる存在にしたい」

>>Vol.4──アヤ・エイトプリンス「誰でも受け入れる存在にしたい」

>Vol.5 パン・ルナリーフィ「9人でのBiSを絶対に作り上げたい」

>Vol.6 YUiNA EMPiRE「最後までほんとに負けたくない」

>>Vol.7 ミュークラブ「おもしろくて飽きないグループにしたい」

>>Vol.8 トリアエズ・ハナ「BiSのことを好きになってもらえる合宿にしたい」


BiS PROFILE

2010年に結成し、2014年に解散、2016年9月に再始動したWACK所属グループの原点的アイドル・グループ。全裸PVや水着ライヴなど過激なプロモーションが話題となり、インディ・ロックの要素を取り入れた楽曲や非常階段とのコラボなどが評価を得た。2018年3月、「Jリーグ方式」を取り入れBiS 1stと2ndに分裂したが、12月にZepp Tokyoで行われた47都道府県ツアーのファイナルにて1つに統合。現在のメンバーは、ゴ・ジーラ、アヤ・エイトプリンス、キカ・フロント・フロンタール、ペリ・ウブ、パン・ルナリーフィ、ミュークラブ、YUiNA EMPiRE、ムロパナコ、トリアエズ・ハナの9名。


■リリース情報

BiS 『Are you ready?』
2019年3月20日(水)発売
・完全生産限定盤(豪華BOX仕様)
CD+Blu-ray+PHOTOBOOK (100P)+T-Shirts
CRZP-39 / ¥10,000+税(税込¥10,800)
・初回生産限定盤(スリーブケース仕様)
CD+DVD
・CRCP-10423 / ¥3,000+税(税込¥3,240)
・CRCP-10424 / ¥1,000+税(税込¥1,080)

◼︎BiS Are you ready to go? TOUR
2019年4月6日(土)沖縄・output OPEN 16:00 / START 17:00
2019年4月14日(日)福岡・DRUM Be-1 OPEN 16:00 / START 17:00
2019年4月21日(日)埼玉・HEAVEN’S ROCKさいたま新都心VJ-3 OPEN 16:00 / START 17:00
2019年4月27日(土)神奈川・F.A.D YOKOHAMA OPEN 13:00 / START 14:00
2019年4月28日(日)香川・高松MONSTER OPEN 16:00 / START 17:00
2019年4月29日(月・祝)広島・SECOND CRUTCH OPEN 16:00 / START 17:00
2019年5月1日(水・祝)愛知・NAGOYA CLUB QUATTRO OPEN 14:00 / START 15:00
2019年5月2日(木・祝)宮城・SENDAI CLUB JUNKBOX OPEN 16:00 / START 17:00
2019年5月4日(土)大阪・UMEDA CLUB QUATTRO OPEN 14:00 / START 15:00
2019年5月6日(月・祝)北海道・BESSIE HALL OPEN 16:00 / START 17:00
2019年5月11日(土)東京・マイナビBLITZ赤坂 OPEN 17:00 / START 18:00BiSオフィシャルHP:https://www.brandnewidolsociety.tokyo/受付URL:http://w.pia.jp/t/bis/
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