【連載】ヨコザワカイト「digる男。」Vol.2「Music ○Mに無いアルバムをdigりたい」

 

お世話になっております、株式会社SWインターンのヨコザワカイトです。
先日、令和初の誕生日を迎えたのですが、キャバ嬢からのラインが最速でした。

さて、皆さんは違法音楽アプリを使っていますでしょうか。

その代表格は”Music ○M”です。アプリ削除の署名活動が行われるなど、SNSで賛否両論を引き起こし、話題となりました。

セゴリータ三世さんの署名活動の動画

昨今は、YouTubeを誰もが使うようになり、無料で音楽を聴けることが当たり前になってしまいました。違法音楽アプリと呼ばれるアプリは、見た目や使い方がSpotifyなどのストリーミングサービスに似ているのですが、アーティスト含め楽曲の権利者にお金が回らないなどの問題点があります。今のまま取り締まりができない状況だと、音楽業界は大ダメージを負ってしまうでしょう。

それに何より、違法音楽アプリの中だけで、音楽への出会いを完結してしまう人がいるとすれば、それは本当に勿体無いことです。指先一つで、無料でできる音楽体験は、単純に音楽の楽しみを奪っているとは言えないでしょうか。

音楽を愛する者として、そしてライターというカルチャーを発信する者として、音楽の楽しみを取り返すために、違法音楽アプリに1勝負しかけたいと思います。

こんなゲームを思いつきました。

#VsMusic○M
1. CDを買う。
2. 購入したアルバム(収録曲含む)が、Music ○Mにあったら負け、なかったら勝ち。

 

この勝負を通して、違法音楽アプリの出会いの少なさと、そこで満足している事の勿体無さを証明したいと思います!

戦いの舞台に選んだのは、いつもお世話になっているdisk union中野店の大特価セールコーナーです。店員さんに、「ここにあるCDってどんな基準で大特価になってるんですか?」と聞いたところ、一瞬なんだこいつみたいな顔をしつつ、「え、売れないからですよ」とニコニコしながら答えてくださりました。

でもそんな奴らが、今回の勝負では最強になるんだ!

第1戦 ミドリ vs Music ○M

まず手にしたのは、ミドリの『swing ひだり盤』。

パンクバンド、ミドリが2009年に発売した初シングルの限定生産盤。表題曲「swing」は、ジャケット写真のような爽やかな空気を感じさせつつ、鬼気迫る怒涛の演奏が流れ込んでくるこれぞミドリ! という名曲。2010年のラストライヴでも披露されました。メジャーとは言え、Music ○Mはパンクもおさえているのか。まずは、左のジャブ!

なん…… だと…… なんとビックリ全曲ありました。すごいな、Music ○M。1枚目から完全敗北です。ただ、仕様なのか「ミドリ swing」と検索しないとこの曲にはヒットしませんでした。知らない人は、ここには辿り着かないですね。

第2戦 Training for Utopia vs Music ○M

気を取り直して2枚目は、Training for Utopiaの『Plastic Soul Impalement』。

Training for Utopiaは1996年から2000年まで活動したアメリカのメタルコアバンド。1stアルバム『Plastic Soul Impalement』は1997年に発売されました。見た目のちょいダサ感に惹かれ、ジャケット買いしたこのアルバムでしたが、これは本当にオススメしたい!

アルバムを通して感じるのは、メタルコアの中にノイズやハードコアテクノ、サンプリングなど様々な要素を入れ込む実験的な姿勢。メタルコア慣れていない人には聴きやすくありませんが、超攻撃的な姿勢や実験的な要素は1999年に登場するSlipknotにも通じる点があるのではないでしょうか。ブックレットも最高にカッコ良いですし、出会えた事に感謝です。

しかもこれ、棚ではYUKIの隣に置いてありましたよ。さらっとこんなアルバムに出会うことができる。なんて素晴らしいカオスさなんだ、disk union。

さて、気になる勝負の行方は!?

アルバム収録曲は1曲も、有りませんでした!  一応勝利です! しかし、Training for Utopiaからは他のアルバムより4曲がMusic ○Mに登録。確認したところ、Spotifyには1曲しか登録されていません。すごいな、Music ○M。どんなルートで仕入れてるんでしょうか。

CD shopでこのアルバムを見かけたらMusic ○Mにはないので、是非買うことをオススメします。

第3戦 STOCKMAN vs Music ○M

最後に大本命、STOCKMANの『EXOTIC』です。

なんなんですか、この素晴らしいジャケットは…… 描いた側も、ジャケットを採用した側もとても正気とは思えません。それくらいかっこいい! なんと調べてみると、日本人のグループでした。絶対インドとかだと思ってたのに…… でもジャケットもよく見ると富士山と東京タワーが描かれていたので、探してみてくださいね。

STOCKMANは、PUNKにはじまりFunkにSoul、HipでHopなPopサウンドに3MCスタイルで遊ぶガレージ育ちの天然踊れる系3ピースバンド(公式HPより)。『EXOTIC』は、2010年発売の2ndアルバムです。ジャケットからは想像できないfunkな曲に酔いしれる中、パキパキとしたピアノでメロディーが心地よく耳に残ります。

さて勝負の行方は!?

ありません! 完全勝利です! 今日の一枚はこれでした。このジャケットが僕に勝利をつかませてくれました。ワクワクをありがとうございました。今日の3枚は大切にします。STOCKMANのLIVEも行きたいなぁ。

今回の対決で、確かにMusic ○Mでも聴ける曲はありました。しかし、3枚分のストーリーを手にすることは、Music ○Mだけではできなかったことでしょう。もし同じ3枚のアルバムにMusic ○Mで出会ったとしても、こんなにも好きになる事はなかったと思うのです。大人になって、新しい音楽に出会うことが少なくなったと嘆くこともありますが、今回のdigりで、新しい出会い方はまだまだあるんだなと気がつくことができました。いかに売れ残って大特価になっていようが、見方を変えるだけで、こんなにもワクワクを生み出してくれるなんて。

こんな楽しさを作ってくれた、
disk union、ありがとう。
Music ○Mも、ありがとう。

 

※「【連載】digる男。」は毎週月曜日更新予定です。

ヨコザワカイト(よこざわ・かいと)
1997年生まれ、千葉県出身。大学では社会学を専攻している。株式会社SWで学生インターンをしながら就職活動中、そして迷走中。ガガガSPが大好き。

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