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StoryWriter

こんにちは。

何に疲れてるのか分からないけど、身体の疲労が溜まってきている気がする僕です。ワケの分からない事を書いてもアレなのでスペースを借りて告知をば。

弊社SWより、10月11日にすしおさんが今まで描き溜めていたWACKのアイドル“だけ”のイラスト集『ALTERNATiVE SiDE of SUSHiO』を発売します。数多くのアニメを手掛けてこられたすしおさんの作品集を出版できて本当に光栄に思います。

僕がWACKでインターンをしていた頃に、特典会ですしおさんのチェキを撮ったりした事を覚えているのですが、そんなすしおさんのWACKアイドルへの純な愛が詰まった作品という意味では、普通のイラスト集よりも尊いものだと思うので、ぜひ皆さん手に取ってくださいませ。

ちなみに9月20日には弊社より、手島将彦著の『アーティストはなぜ壊れやすいのか? 音楽業界から学ぶカウンセリング入門』も出版されます。

アーティストのエピソードはもちろん、エンタメ業界にありがちな問題にも触れつつ、「行きにくい」と感じる人を救ってあげうる一冊になるかもしれません。その為には周囲の人々の理解なども必要になってくるので、ぜひこちらもよろしくどうぞ。

実はここまでで500文字以上あります、すみません!

今回はアーティストというよりも、僕が中高時代にめちゃくちゃ聴いたある曲、ROBO+Sというバンドの「ZERO」という曲の思い出に触れたいと思います。

ROBO+Sというバンドは、元JUDY AND MARYのギタリストTAKUYAさんがギターボーカルを務めるバンドで、ジュディマリにハマった僕がジュディマリの楽曲を聴き尽くした後に出会った曲です。実は1992年に結成されて2009年に解散されたということで、1993年にデビューしたジュディマリよりも前からやられていたバンドです。

 

高校生の頃にジュディマリのYouTubeの動画も観尽くしてどうしよっかなあと思っていたところに関連動画に現れたこの曲の渋谷クアトロでのライヴ動画で完全に持っていかれました。

知りすぎてしまった 嘘もついてしまった 涙してしまった
声も枯れてしまった 朝になってしまった 失ってしまって
そしてZEROになった ちょっと目眩がした

というネガティブに打ちひしがれてしまった状態を、ソリッドなギターサウンドに乗せて始まるこの曲。ジュディマリとはもちろん違って、もっと分かりやすく青春ロックな感じなのですが、夕暮れ時に川沿いで打ちひしがれているような雰囲気が想像できてここだけで泣けます。

歌詞の中では、段々と前向きになっていくのですが、

正直たちの悪い大人達ばかり それでも僕ら未来を信じてる
経験豊富 お願いだ たった十数秒の僕のメロディを
真面目に聴いてくれよ

と真っ直ぐに歌うTAKUYA。自身も学生の頃はギターにのめり込みすぎて勉強せずヤンチャもしていたようですが、それでも音楽にだけは真摯だったのかなと考えると胸を打たれます。

僕も昔からギターをやっていたのですが、高校2年の進路相談の時に担任の先生に「将来はバンドで生活したいんですけど…」って言ったら、それはいいから大学に行きなさいと一蹴されたことがあります。その日の夜にこの曲を聴いてじんわり涙が出てきてギターを弾いたことは忘れられません。一応進学校だったし、バンドやるからといって大学に行かなくていいってこと結びつかないというのは今考えれば分かることなのですが、当時としては真剣に取り合ってくれない、話もちゃんと聞いてくれない大人って最低の生き物だなって思いました。その時の影響が残ってか、今では自分もそれなりに大人なはずなのに。「大人の対応を…」などの言葉に未だイラっとしてしまう、中途半端な存在になってしまいました。でも少なくとも、この歌があったから当時は救われた部分があったと思います。

今の自分はこの曲のように、例えば当時の自分を救ってあげられる何かを作ってあげられるのかな? と考えると気が沈んでしまいますが、そういう意味でもっと若い人に何かを刻める作品を作りたいです。すしおさんのイラスト集『ALTERNATiVE SiDE of SUSHiO』も、手島先生の『アーティストはなぜ壊れやすいのか? 音楽業界から学ぶカウンセリング入門』も、誰かのどこかに響いてくれ!

という感じです。

また来週、ひとつよしなに。

※「【連載】なにが好きかわからない」は毎週木曜日更新予定です。

エビナコウヘイ(えびな・こうへい)
1993年生まれ、青森県出身。進学を機に上京し、現在は大学で外国語を専攻している。中国での留学などを経て、現在では株式会社WACKで学生インターンをしながら就職活動中。趣味は音楽関係ならなんでも。

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