【GANG PARADE Vol.10】ハルナ・バッ・チーン編「いっぱい失敗して、いっぱいコケていきたい」

2019年9月より、グループ史上最大規模の全国10箇所12公演〈PARADE GOES ON TOUR〉を開催中の10人組アイドルグループ、GANG PARADE(以下、ギャンパレ)。9月4日には東阪野音ツアーの映像作品『CHALLENGE the LIMIT TOUR at 日比谷野外大音楽堂』を発売し、11月13日にはメジャー1stアルバム『LOVE PARADE』のリリースも控えている彼女たちのソロ・インタビュー・シリーズ。

今回は、2018年3月に開催されたた合宿型合同オーディション「WACK合同オーディション2018」でギャンパレへの加入を勝ち取ったハルナ・バッ・チーンへのロング・インタビューをお届けする。初めての後輩ナルハワールドとの関係や、ギャンパレという居場所で彼女は何を考え活動をしているかなど、その心の内を訊いた。

取材&文:西澤裕郎
写真:宇佐美亮


誰が観てもおもしろいライヴを考えながらしています

──全国10箇所12公演を巡るツアー〈PARADE GOES ON TOUR〉が始まりました。ツアー初日の横浜Bay Hall、手応えはいかがでしたか?

ハルナ・バッ・チーン(以下、ハルナ):もー、ボロボロのボロでしたね……。また振り出しに戻ってしまうようなライヴになっちゃったというか。私自身、久しぶりのワンマンだったので、自分なりにいろいろ考えていたんですけど、〈REBUILD TOUR〉初日よりもすごく緊張していたし、本番も焦っていました。

──客席で観ていましたけど、遊び人(※GANG PARADEファンの総称)たちの盛り上がりや声援はすごかったし、ボロボロという感じはしませんでしたけど。

ハルナ:久しぶりのワンマンだったし、横浜Bay Hallで10人のワンマンを行うのも初めてだったということもあって、お客さんに助けてもらったというか。たぶんお客さんがあの状態でなかったら、さらにやばかったと思います。

──今年の夏は、初のミュージカル『プレイハウス』の稽古も毎日ありました。ライヴから離れていたというのも影響しているのかもしれないですね。

ハルナ:稽古期間はグループとしてメンバー同士で話せていなかったから、探り探りできることはやろうと、本当に勢いのまま出た感じになっちゃいました。

──ハルナさんがギャンパレ加入直後の〈REBUILD TOUR〉は初めてのことばかりの挑戦的なツアーで、その後の〈Going Going WACK TOUR〉はWACKの他グループがいたツアーだったわけで、今回はまた臨み方が違うツアーになりそうですね。

ハルナ:ありがたいことに、ツアーファイナルの中野サンプラザのチケットも売り切れていて。前回までは、ファイナルのチケットを売り切らないとという気持ちがあったり、地方公演で次も観たいと思ってもらえるライヴをしなきゃという思いが強かったんですけど、今回は地方の会場規模がどんどん大きくなっていったり、その状況に私たちが追いつけていなくて。

──それはどういう気持ちなんでしょう? ギャンパレに対するお客さんの熱が上がっているってことは嬉しいことですよね。

ハルナ:私はすごくおもしろく感じています。これまでのギャンパレのライヴ、例えば〈REBUILD TOUR〉だと、9人のグループのストーリーを根本に置いたツアーだったけど、今回はそこから世界が広くなった感じがしていて。アーティストとしてというか、誰が観てもおもしろいライヴを考えながらしています。渡辺(淳之介/WACK代表)さんからも、スタッフさんからも、周りの方からも厳しくもありがたい言葉をもらって。世の中からギャンパレってこう見えるんだなというのがわかった。自分たちが考えている見え方とは全然違うんだなって。

──先ほど話にも出た『プレイハウス』の経験も、ギャンパレにとって大きな出来事だったんじゃないかと思います。

ハルナ:WACKの他グループがやっていないことに挑戦ができたのが嬉しかったです。私は結構コミカルな役だったんですけど、『プレイハウス』の稽古が始まったとき、自分にできるのかな? と思っていて。でも、本番をやってみて、思っていた数倍、いい夏にさせていただいたなって。

ナルハは誰よりも1本筋が入っている

──『プレイハウス』では、ハルナさんとナルハさんは深い繋がりを感じる間柄を演じていました。それは、根本(宗子)さんが普段のギャンパレを見て感じた部分も反映されているのかなと思うんですけど、実際、ギャンパレにおいてナルハさんが入ってきたことは大きなトピックですよね。

ハルナ:ナルハはメンバーの中で1番誰にも流されない人だと思っていて。私は結構メンバーの雰囲気を読み解くようにしているんですけど、ナルハは誰よりも1本筋が入っている。たぶん、本当に思っていることはまだ言えていないのかなと思ったりするんですけど、図太い何かが入っている人です。

──すごく芯を持っている感じがあると。

ハルナ:私はわりとこうやりたいという思いはあるんですけど、結果が出ないとすぐに「これ合っていないかも」ってなっちゃう人で。ナルハは1人で入ってきて、きっとギャンパレという色に染まるのにも時間がかかるだろうし、今もたぶん染まりきっていない状態なんですけど、それがすごくよくて。ギャンパレは、仲間みんなで頑張ろう! 輪を大切にしよう! みたいな精神があるグループなんですけど、ナルハが入ってきたことによって、ちょっとずつほぐれてきたというか。誰も持っていない空気感を連れてきてくれた。ナルハが入ってきてくれたことによって、私自身も居心地というか心がラフに考えられることが多くなってきて。ナルハ自身も頑張ってギャンパレになろうとしてくれているし、ナルハというものが崩れないまま今いてくれているので。このままパワーアップしていったら、さらにおもしろくなるんじゃないかなって。

──そういう意味でいうと、ギャンパレのグループとしてのあり方がちょっと変わっていくし、パワーアップしていく時期なのかもしれないですね。

ハルナ:ナルハが書いた新曲の歌詞を毎日聴いて広い世界を想像しているんですよ。ライヴハウスではなくて、ホールを想像している。そういう広い世界を描くナルハが歌詞を書いて、私の見る世界を広くしてくれた。ナルハは、もともとWAggとしてみんなで合宿を受けていて、ものすごく目立っていたわけでもなかったから、どんな感じの子なんだろうと最初は分からず結構不安なときがあって。いろいろなスタッフさんに相談をしていたときに、きっとおもしろくなるよって言ってくれて。私は本当にそうなのかなって思っちゃっていたんですけど、本当にそうで、びっくりしました。

永遠がないから安心できることもあったりする

──ブルーレイに収録されているインタビューで、「自分が考えていることに共感をしてもらったりとか、「いいね、その考え」と言ってもらうことがあまりなかった人生だったんです。GANG PARADEに入ってからは、それがハルナ・バッ・チーンだよって受け止めてくれるので、私は私に嘘をつかずにいれるし、ありのままの自分を理解してもらっていると思います」と話してくれましたよね。だからこそ、その中で自分がどうなっていくのかを考えなきゃいけないなということも話してくれましたけど、そのあたりはどう今考えていますか?

ハルナ:これまでは、周りのメンバーが私の魅力を出してくれた感がすごくあって。今回のツアーでは自分でそれをもっと出していけたらいいなと思っています。私が変わることによってグループも変わることが多いと思って。私はもともとダンスも歌もできなくて、加入した当時はそれをおもしろいと思って観てくれるお客さんも多かったんですけど、そういう人がめちゃくちゃかっこよくなったら、おもしろいじゃないですか。私は今回、それに挑戦してみたいなと思っていて。メジャー・デビューさせてもらって、求められているものも全部変わってきたので、今さら長々としたストーリーは私には今いらないなと思っていて。自分なりに下準備をちょっとずつして、それを出していけたらいいなと思っています。

──ギャンパレはハルナさんの全ての居場所だということも言っていたと思うんですけど、そのあたりは気持ちは変わらないですか?

ハルナ:私の居場所は今もギャンパレだけど、当時は私は安心感を求めて居場所を探していたのかなと思っていて。今はギャンパレが居場所だと思えたからこそ、心の奥底にグッてしまい込んで、広く世界を見ています。たしかに居場所はギャンパレなんですけど、きっともっと広い世界があるなと思っていて。見ているものがそれだけになっちゃうと、おもしろいことは見つからないと思う。私は1人の人間として、新しいものをもっと持ってきたいと思っているので。そこにあまり固執はしなくなりましたね。

──居場所だけど一生続くものではないから一瞬一瞬を全力でやらなきゃってことも言っていましたよね。

ハルナ:めっちゃ思うんですよね。どんなに売れたアーティストでも、どこかでピークがきたり、なくなってしまうじゃないですか。永遠はないんだなと思うし、永遠がないからこそ私は楽しんでいる。そこがすごくおもしろいなと。

──どうしてそういう考えが生まれたのか、それは純粋な疑問なんですよね。

ハルナ:あと何十年も生きるということを考えたときに、永遠はないんだなと思って。いつ何があってもいいように、1公演1公演残念だったと思うライヴはしたくない。永遠がないからこそ頑張ろうと思いますし、永遠がないから安心できることもあると思うんです。

──ギャンパレは他のグループに比べて結びつきが強いですけど、そこに依存しすぎてしまうと、またバランスがおかしくなってしまいそうですしね。

ハルナ:何かに依存してしまったり、これが全てと思ってしまうと、それがなくなったときが1番しんどいなと思うんです。ギャンパレというものに入り込みすぎると、別の世界のおもしろいものが見えなくなってしまう。だから、いい意味でも悪い意味でも、GANG PARADEが居場所で全てで、私はここでしか生きていけませんという感情があまりなくて。それはよくないことだなとも思うんですけど、決してギャンパレが嫌いとかではなくて、そういう人がいてもいいかなと思って。ギャンパレは、みんな違ってみんないいというテーマがあるし、私みたいな人がいても上手くやっていけるグループだから、と勝手に思っていて。みんなを信用しているし、みんなのパフォーマンスもすごい。メンバーのおかげで、そう思えているなというのがあります。

──7人時代は結びつきが強くて、外から入りづらいような雰囲気もあった時期があったと思うんです。そこにハルナさんと月ノさんが入ってきて、さらにナルハさんが入ったことで、それが解けて外に広がった部分もあると思います。

ハルナ:新メンバーにしかできないこともあると思っていて。正直、不安になったとき、安心感を求めるために、ギャンパレに依存しかけることがあったりするんですけど、月ノとかナルハを思い出して、いや、ちょっと待てと自分に歯止めをかけてやっています。私はギャンパレをおもしろくするためには、きっとそういうのも大切かなって。

1stアルバムで愛について歌えるのは嬉しい

──ギャンパレを、どんなグループにしていきたいと思っていますか?

ハルナ:自分自身のパフォーマンスは前よりちょっとずつ自信がついてきたんですけど、ものすごく自信があるわけではなくて。でも、ギャンパレというグループ自体には、すごく自信がある。曲もすごくいいですし、振り付けもおもしろいし、ミュージカルとか、いろいろなフェスに出させてもらったり、ギャンパレには自信があるので、もっとたくさんの人に知ってもらいたいなと思っています。

──メジャー1stフル・アルバム『LOVE PARADE』はどんな作品になりそうでしょう?

ハルナ:ラブ! 愛について触れている曲が多いですね。でも愛は簡単に触れていいものではない気がしていて。すごく難しいなと思っています。愛って誰にとっても身近にあるものだからこそ、1stアルバムで愛について歌えるのは嬉しいなと思っていて。きっと誰が聴いても、私はこれが好きって曲が入っているアルバムなので、たくさんの人に届けたいですね。

──今、ギャンパレの中では、テラシマユウカさんが映画の連載をしたり、ドクソンさんがラーメンの仕事をしたり、個人で得意なものを活かした仕事もしたりしています。ハルナさんは、こういうことをやってみたいとかありますか?

ハルナ:なんだろう……。 秘密です。

──秘密なんですね(笑)。

ハルナ:秘密というか、やりたいと思ったことがちょっとずつ現実的になってきているので、楽しみにしていてください!

──今まで、やりたいと思ってきたことが現実になったケースはあるんですか?

ハルナ:現実には…… ないのかなあ。正直、自分個人で何がやりたいというのはあまりなくて。

──趣味とか、好きなものとかは?

ハルナ:趣味は散歩です。散歩と妄想。

──どんな妄想をするんですか?

ハルナ:最近は中野サンプラザの妄想をしています。

──どんなライヴをするかとか。

ハルナ:かっこいい人間に私がなったことを想定しています。かっこいい人って、たぶんこうなんだろうなというのを、よく想定しています。

──理想の自分の像みたいなのがあるんですか?

ハルナ:そうですね。でも、きっとそれにはなれないんです。私、妄想していた自分になれたことがないから。でも、なれないから楽しいんです。妄想が現実になってしまったら次に私は何を妄想すればいいんだとなっちゃうので。だから、もっといっぱい失敗して、いっぱいコケていきたい。成功したり、いいライヴをしてしまうと、次のことで不安になってしまうので。日々日頃、ちょっとしたことで失敗しつつ、胸に刻んでいきたいタイプなんです。

──そうしたら、理想はものすごく高く設定しておくのがいいかもですね。

ハルナ:はい、理想は高くしていきたいです!


GANG PARADE PROFILE

「みんなの遊び場」をコンセプトに活動する、カミヤサキ、ヤママチミキ、ユメノユア、キャン・GP・マイカ、ココ・パーティン・ココ、テラシマユウカ、ユイ・ガ・ドクソン、ハルナ・バッ・チーン、月ノウサギ、ナルハワールドの10人からなるアイドルグループ。2014年に結成されたプラニメが前身ユニットで、2度の改名とメンバーの増減を経て、2019年4月17日にワーナーミュージック・ジャパン内新レーベル「FUELED BY MENTAIKO」よりシングル『ブランニューパレード』でメジャーデビュー。 同年5月に東阪野音ツアーを成功させ、5月26日より同事務所所属グループWAggよりナルハワールドが加入し、現体制での活動をスタートさせる。PCゲーム「マジカミ」の主題歌および挿入歌を担当し、その楽曲を収めた配信限定EP『THE MUSIC AND THE GAME CREATES MAGIC』を6月19日にリリース。9月より自身最大規模の全国10箇所12公演を巡るツアー〈PARADE GOES ON TOUR〉を開催中。

■ライヴ情報

PARADE GOES ON TOUR
2019年9月7日(土)神奈川 横浜Bay Hall
2019年9月8日(日)神奈川 横浜Bay Hall
2019年9月14日(土)愛知 DIAMOND HALL
2019年9月15日(日)静岡 浜松窓枠
2019年9月21日(土)福岡 DRUM LOGOS
2019年9月22日(日)広島 CLUB QUATTRO
2019年9月29日(日)大阪 なんばHatch
2019年10月5日(土)北海道 PENNY LANE24
2019年10月6日(日)北海道 PENNY LANE24
2019年10月12日(土)宮城 仙台Rensa
2019年10月20日(日)新潟 NEXS NIIGATA
2019年11月4日(月祝)東京 中野サンプラザ

チケット料金(税込)
【通常チケット※ライブハウス】
スタンディング 4,000円(税込)※入場時にドリンク代別途必要
2階指定席 5,000円(税込)※なんばHatchのみ
【通常チケット※中野サンプラザ】
全席指定 5,000円(税込)
年齢制限/スタンディングチケットの未就学児童入場不可

チケット一般発売日
2019年7月13日(土)AM10:00〜

■リリース情報
Live Blu-ray
『CHALLENGE the LIMIT TOUR at 日比谷野外大音楽堂』
2019年9月4日(水)発売
【初回生産限定盤】WPXL-90204~90205 15,800円+税 Blu-ray2枚組
100P写真集ブックレット+スリーブケース付トールサイズ・デジパック仕様
【通常盤】WPXL-90206 7,000円+税 Blu-ray1枚組
予約購入リンク
https://GANGPARADE.lnk.to/CtLTAW

Major 1st Full Album
『LOVE PARADE』
11月13日(水)発売
【初回生産限定盤】WPZL-31666~31668 12,000円+税 CD2枚組+Blu-ray1枚組
(100P写真集ブックレット+スペシャルBOX仕様)
【通常盤】WPCL-13110 3,000円+税 CD1枚組
予約購入リンク
https://GANGPARADE.lnk.to/LOVEPARADEAW

WARNER MUSIC JAPAN/FUELED BY MENTAIKO

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