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【連載】なにが好きかわからないvol.92「好きなものを好きと言いたい」

StoryWriter

皆さんこんにちは。

僕は台湾を筆頭にアジアのインディーズ音楽を取り上げる記事を書いたりしているのですが、最近自分のやりたい分野のことで出来ることが増えてきてワクワクしております。自分の興味あることができるだけで充分嬉しいのですが、でもやっぱりビジネスにしたいのでお金が発生するようにしなきゃいけない…… とは思いつつ、まだこの仕事を初めて半年ちょっとの産毛が生えた程度のガキンチョなので、そんなことまだ言えないかなとも思うので……。絶対アジアの音楽は日本でももっと大きな波が来るはずなので、その時に一気に波に乗れるようにしたい、です。

「好きなものを好きと言いたい」この連載のタイトルと矛盾するようですが、最近ずっと思っていることです。僕は兄もいるせいか、小さい頃から人並に音楽というものを嗜んできた人間だと思っておりますが、その好みの変遷は結構あっちこっち行っていていたのですが、1番気になっていたのは高校生の時です。当時はONE OK ROCKとか西野カナとかが周りで流行っていた時期なのですが、僕自身そういうのも聞きつつ、JUDY AND MARYやSIAM SHADE、LUNA SEA、もうちょっといけばBOΦWYやレベッカなど時代と逆行して、二昔前くらいの音楽を聴くためにレンタルCDショップや中古CDを漁っていた時期でもありました。ギターをやっていたからか、80、90年代のバンドの持つカリスマ性に憧れを持つようになりました。そのうちバンドなどの垣根も超えてWinkなんかも聴くようになったり。

でもそういう話を友達にすると「なにそれ分かんない(笑)、変わった趣味してるね」と興味を持ってもらうこともなく、変わってる人認定されることも何度もありました。今考えると別にそんなに気にすることでもないのですが、多感な時期だし田舎だしということで、振り返ってみると当時はそれなりに気にしていたと思います。自分としては「流行のポップスや商業向けでノリやすいだけの曲よりも、自分の好きなアーティストの方がよっぽど上質な音楽を作っていたじゃないか」という気持ちで古い音楽にのめり込んでいたのですが……。

ところが、その後大学で軽音サークルに入ったのですが、色々な音楽背景を持つ人が集まるサークルでした。メロコア、デスコアなどコアが付くものしか聴きませんという後輩や、ヴィジュアル系追っかけの女の子、洋楽ハードロックしか聴かないという同期など、とりあえず音楽好きでバンドやりたいならやろうやっていうサークルの仲間に恵まれて。皆が受け容れようと意識しているわけじゃなくて、自分も側から見たらちょっと特殊な音楽の聴き方をしているかもしれないけど、そういう人もいて当たり前の環境というのが本当に嬉しかったなあと思いました。逆に皆の偏った趣向の音楽にも触れることが出来て、どんどん自分の好きな音楽がどんどん増えていったような気がします。

現在はサブスク配信やYouTubeが主流になって、自分の好きなものを時代やジャンル、国内外関係なく手軽に触れられる素晴らしい時代ですよね。東京の小さなライヴハウスじゃなきゃやっていないような音楽をど田舎でも聴くことができる。何でも触れられる分、体験としては浅くなってしまうのかもしれませんが、特に若い中高生がどんどん自分の知らない音楽にも手を伸ばしてみて、自分の本当に好きなものを見つけられる時代であればいいなと思います。

Twitterで投稿した音楽リンクを、友人がファボしてくれたことからふとこんな事を思い出しました。特にテーマは無く雑記で申し訳ないです。

今週はこの辺で。

また来週、一つよしなに。

※「【連載】なにが好きかわからない」は毎週木曜日更新予定です。

エビナコウヘイ(えびな・こうへい)
1993年生まれ、青森県出身。進学を機に上京し、現在は大学で外国語を専攻している。中国での留学などを経て、現在では株式会社WACKで学生インターンをしながら就職活動中。趣味は音楽関係ならなんでも。

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