お世話になっております、株式会社SWインターンのヨコザワカイトです。
11月30日(日)に東京・恵比寿 Timeout Caféで開催されたアナログレコードの交換会〈Sound Trade Club〉に行ってきました。ヨコザワは何を持っていって何を持って帰ってきたのか? イベントレポートは後日しっかりとあげる予定です。本記事では、レコードの交換を通して「アナログだからできること」について考えたことを書いていきたいと思います。
半年前、ストリーミングばかりの軽いdigから抜け出さなきゃと意気込んで始めたこの「digる男」という連載企画。この連載のおかげで、毎週レコードやCDを購入するのが日々の生活で欠かせない習慣になりました。正直、アナログで音楽を探すのは効率的ではありません。しかし、毎週楽しくレコ屋に行くのはこれでしか得られない経験があるからです。それに、データ上の音楽を扱っているだけでは見えないことが沢山あるんだとも最近意識するようになりました。
現状、音楽をデータで扱っていると“交換”という行為ができません。全てがオリジナルであり、逆に言えば全てがコピー品であるとも言えます。その原因は、1枚を“引き継ぐ”という行為ができないところにあります。前に100円CDコーナーの達人デラさんとdigった際(本記事)に、達人が「傷の多い1枚を買いたい」とおっしゃっていました。レコードやCDの傷は、アナログにしか表れない至上の価値です。それは想像を超えて現物としてその1枚に起きた出来事を物語っています。その音楽を流すことは自分にとって交換不可能な初体験であると同時に、その1枚の視点で再演をしてくれているとも言えるでしょう。ノスタルジーを拗らせてしまったのでしょうか。
レコードの交換会に話を戻すと、本イベントでは「会場に持ってきたレコードの枚数分、持って帰ることができる」というのが基本ルールでした。そこに“価格”というパラメーターはなく、1枚が“1枚”という価値を持っています。最近Amazonのサクラレビューが問題になっていましたが、星いくつなんて野暮ったいパラメーターどころか良い悪いという評価もなく、ただ「良い」。そんな良い1枚を引き継いで家で聴きながら、こんなことを考えていた次第です。
〈Sound Trade Club〉公式HP:https://www.otaiweb.com/event/stc_2019_11_30/
※「【連載】digる男。」は毎週月曜日更新予定です。
1997年生まれ、千葉県出身。大学では社会学を専攻している。株式会社SWで学生インターンをしながら就職活動中、そして迷走中。ガガガSPが大好き。