DADA GAUGUINとGenki Makinoが語る、モ!けちょん出演・手書き800枚アニメーションMV制作秘話

「1年をかけて製作された手書き800枚のアニメーション」、「アイドルグループ、ゆるめるモ! のけちょん出演」。大阪のひとりバンド、DADA GAUGUINが2019年末に突如発表したMV「ムンク」は話題性を持った内容であった。概要欄に「僕の心が少しでも軽くなりますように」と添えられているように、自分自身との対話がテーマとなっている。

動画製作の中心となったDADA GAUGUINでもあり映像チーム「にんクリ」の代表でもあるニンと、イラストを担当した生涯パッツンを描き続ける事を宣言している画家、Genki Makinoの2人に今回の製作について訊ねてみた。

インタビュー・撮影:Furuta


観る人によって捉え方を変えて欲しい

──1年をかけて製作されたそうですが、どのようにして製作は始まったのですか?

ニン:僕からMakinoさんにメールで連絡しました。

Genki Makino(以下Makino):実はニンさんの構想ではもっと簡易的なものだったらしく、すぐ完成する予定だったらしいんですが……。

ニン:そうそう、僕がメールにイメージ画像を添付し忘れて(笑)。

Makino:僕は文章だけ拝見して、アニメーションにすればいいのかなと思って。ニンさんとお会いしたときにそれを伝えると、「あれ、なんか違うけど…… それいいですね!!」ってなって、本格的なアニメーション製作になりました。

ニン:本来は鏡台の1枚絵をベースに、鏡の中の絵がくるくる変化するだけでした。実写もなしでイラストのみの想定でした。

Makino:ただ、それがきっかけでいい動きになっていきましたね。カメラマンのshinz (all to z photograph)さんと出会って、そしてゆるめるモ! の皆さまと、けちょんさんに出会って。

──なんと、ミスから始まった物語だったのですね。アニメーション製作について、画家であるMakinoさんはどう思われましたか?

Makino:今となっては僕自身、いい経験をさせてもらったなと。もともとアニメーションを製作したことがなく、今まで知る機会もなかったんで、ニンさん含め、僕にとっても挑戦でいろいろ知ることはできました。

──お2人の出会いを教えてもらえますか。

ニン:OMONっていう不定期開催している僕らの自主企画ライヴがあるんですけど、毎回色んな仕掛けをしていて、オリジナルのラジオやテレビを流したりしているんです。あるとき、会場を美術館にしたことがあって、僕が展示してくれる人を探してるときに、知り合いから教えてもらってビビっときて、Makinoさんに僕から連絡して知り合いました。

──好きなシーンを教えてもらえますか。

ニン:僕はこの表情ですね。

Makino:いつもの僕の儚げな。

ニン:動画のサムネイルはこちらと、通称”画力の暴力”(※実写に近い絵、Genki Makinoの画力があまりにもパワフルであった為、ニンにより名付けられた)とで悩みました。

Makino:”画力の暴力”は、14枚書きましたね。

ニン:”画力の暴力”を描くのに時間結構かかったのでは?

Makino:1枚30分くらいですね。近いのは黒を多く塗るので、近くても遠くでも一緒くらいの時間です。

ニン:凄っ……。

Makino:僕は、思い入れのあるシーンと好きなシーンとがあって。思い入れのあるシーンは、”ジャンプする足のシーン”ですね。 初めての本格的なアニメーション絵で、ぼかしを入れると凄くリアルになる事も今まで知らなくて、書いていく中で勉強しました。

──足の重力感とか凄いですよね。好きなシーンはどちらですか。

Makino:好きなシーンは、”横顔で走るシーンですね”。

ニン:おっ、僕らのお気に入りシーンですね。このアニメーションは、他の大事なシーンに置き換えられてボツになりかけていたんです。でも、いいイラストすぎて捨てるわけにはいかなくて、なんとか走っているシーンに上から重ねてみたらバッチリきました。

Makino:必死そうな顔にはあえて書いていないので、本作全体に言える事ではありますが、観る人によって捉え方を変えて欲しいと思います。

自分みたいな人に見て欲しい

──けちょんさんに初めてお会いした時の印象を教えてもらえますか。

Makino:僕ら、ほんとたじたじで。

ニン:たじんたじんでしたね。ステージ上でのけちょんさんしか知らなかったので力強いイメージを持っていたのですが、実際にお会いすると幼くて小動物のような可愛さを感じました。

Makino:僕はそうですね…… パッツンいいですよね(笑)。やっぱり僕はパッツン好きで生きてきたので、生でパッツンが似合う方を観れるのが嬉しくて、そして本当に小動物で可愛らしくて…… 髪もサラサラで。

ニン:撮影前も髪をとぅるとぅるにして来てくださって、嬉しかったです。ムンクの鼻歌まで歌って頂けて……。感謝しかないですね。全てはけちょんさんがいて成り立つ作品だったので、

Makino:そうですね。

ニン:けちょんさんがいてこその僕らの熱量というか。

──そのけちょんさんにお声がけされた経緯を教えてもらえますか。

Makino:元々Instagramとかで心当たりあるパッツンの方をピックアップして、何名か候補があったのですが、どなたに声をかけるかすらなかなか決まらず。

ニン:そんな中で僕らによくして頂いているケチャップマヨネーズという映像チームのお誘いで、ゆるめるモ! のライヴ撮影に参加させて頂いて、面識がほんの少しだけ生まれて、万が一、何か奇跡が起これば…… と思いお声がけした所、奇跡が起きました。

──どんな方に見て頂きたいですか?

ニン:自分みたいな人に、ですかね。何かをするのが億劫だったり、怖い人。かなり頑張った作品なので、なるべく再生回数も増えて欲しいですね。

──原画が800枚以上との事でしたが、その中でこの作品に使われたのは何枚くらいなんですか。

ニン:8〜9割くらいですね。

Makino:100枚近くはお蔵入りになったかもです。

ニン:いつかお蔵入りも含めて原画展とか開けたらいいですね。

熱意に対して共鳴した

──製作中にくじけそうになった時はありましたか?

Makino:さじを投げるって事はやっちゃ駄目だと思っていましたが、もちろん挫けそうになった事はありました。

ニン:度々ありましたね。

Makino:なんかこう前に進んでない感が自分の中であって、考えずに一旦寝ようとかもしていましたが、ニンさんからいろいろ連絡してくださって、僕自身頑張らないとなって。

ニン:僕のその…… 何かを作る速度というか熱量っていうのが、多分あまり普通じゃない速度や熱量なんですけど、それに追いついて、時には追い越して頂けるのは嬉しかったです。

Makino:やっぱりニンさんの熱量に対して、絵描きとしてのプライドというか、依頼された人が満足できる作品にしたいというのはあります。ニンさんの熱意に対して共鳴したというか、逃げる事は考えてなくて、ちゃんと最後まで、あと、ちょっとでもご飯だけでもしましょうかとか、助けられました。

ニン:やっぱり人として好きだなと思ったので、誕生日プレゼントとかも貢いで。

──誕生日プレゼントですか。

Makino:iPad Proを買おうと思ってたんですけど、それに使えそうなモバイルバッテリーを頂きまして……。そこまでしてくれる方っていうのがこれまでいなかったんで。

ニン:次の作品の時もまた誕生日プレゼント渡しますんで何卒……。

一同:(笑)

──白い女の子と黒い女の子の関係って一体なんですか?

ニン:白い女の子は自分の心の中の何かだと思います。ちなみに本編に出てくる人は全てけちょんさんです。

考察のしがいが凄くあると思う

──作品を通じて、特にこだわったポイントを教えてもらえますか。

ニン:色んな要素の辻褄を綺麗に合わせる事ですね。例えば最初間違えて鏡の中だけが左利きになっていたんです。

Makino:僕がヘコたれた第一ポイントですね、全部書き直しました。でもそこまで完璧に仕上げたいんだっていうニンさんの情熱は凄い伝わりましたね。だから僕もそれに答えていこうって思いました。

ニン:ただ反省してるんですけど、完璧すぎると魅力って落ちちゃう部分もあって。例えば試しにこの鏡のフレームを綺麗な直線にしたら魅力がなくなっちゃったんですよ。アナログスキャンの味がなくなっちゃって。

Makino:荒っぽく書く美学が自分の中で確立されていて、半抽象的に書くこだわりがあります。今作ではニンさんの”綺麗に”とバランスが取れたと思います。

ニン:あと額縁の位置関係とかもこだわっています。

Makino:ちゃんと額縁の位置とか高さにも意味があります。

ニン:どなたか考察してもらえないかなあ…… 考察のしがいが凄くあると思うんです。

Makino:歌詞に出てきていない事もあって、意味を読み取るのは大変と思うんですが、わかった瞬間、すっと入ってくるような構成になっています。

ニン:今作は作り込みが半端ないんです。この作り込みが凄い大変でした。

Makino:かなりこだわりましたね。

ニン:考察好きな方が見ると、「ここまでしっかりしている!」とわかって頂けると思います。考察抜きにしても無意識的に前向きになれる作品にはなっています。

Makino:完全に満足させてはいけないかなと思っていて、なんかちょっとまだ払拭されない気持ちを残した方がいいんです。絵も一緒で、「あ、綺麗な絵だ」「好みの絵だ」、それだけで終わってしまうんです。この絵には何かあるって思ってもらったら勝ちですね。

ニン:ちゃんと中身があるので、僕らは自信を持っています。

──最後に、これからお二人の活動予定をお聞かせください。

ニン:3ヶ月に1回くらいのペースでDADA GAUGUINの作品を出せたらと思っていて、色々と動いている所です。今回が僕の中で大成功でしたので、この調子でどんどん僕らの名前が広まっていけたらなと思っています。ただ今回800枚Makinoさんに描かせてしまったんで、心苦しい所ではあるんですけど、Makinoさんにはまたお願いしたい気持ちもあります。新しく買われるiPad Proでなんとか(笑)。

Makino:そうですね、また(笑)。まあこれだけじゃ絶対終わらないとは思いますね。僕の方は、この1年はニンさんにかけた1年だったんですけど、これまでも何度か開催はしてるんですが、元々個展とかをしたいと思っていて、次は完全に自分自身の世界観を作り出したいなと。その中でも奥深い油絵、それをさらにパッツンの人をメインに。あとは軽いアニメーションなど、自分の出来る事をやってみようかなと思っています。海外に発信したりとかも。創作活動がメインになってくると思います。自分自身を客観視してみたいです。

ニン:これからもにんクリ×Genki Makinoもたくさんあると思うので。

Makino:寂しいですもんね。

ニン:にんクリへの電撃加入、如何ですか?

一同:(笑)

ニン:とにかく、色んな部分で関わらせて頂けたらと思います。宜しくお願いします。

Makino:よろしくお願いします。


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着用イメージイラスト by Genki Makino


DADA GAUGUIN
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