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StoryWriter

皆さんこんにちは。

タイトルを打って気づいたのですが、とうとうこの連載も100回を迎えてしまいびっくりです。しょうもないことばかりダラダラ書いてお目汚しではないか、一体誰が見ているんだと心配ではありますが2年近くも書いてきました。株式会社WACKのインターンの頃に西澤さんに出会い、お願いしてStoryWriterにて書かせていただく事になったのですが、まさかの100回。今後ともお付き合いよろしくお願いいたします。

先週、渋谷アップリンクにて見逃し上映されていた『愛がなんだ』を観に行きました。去年も映画館でチェックしていたのですが、当時は僕も当時の彼女となんだかんだとトラブルが起こっていた時期なので、主人公のテルちゃんに自分を重ねて観てしまい複雑な気持ちを抱いてました。(以下、ネタバレあり)

 

あらすじ:28歳のOL山田テルコ。マモルに一目ぼれした5カ月前から、テルコの生活はマモル中心となってしまった。仕事中、真夜中と、どんな状況でもマモルが最優先。仕事を失いかけても、友だちから冷ややかな目で見られても、とにかくマモル一筋の毎日を送っていた。しかし、そんなテルコの熱い思いとは裏腹に、マモルはテルコにまったく恋愛感情がなく、マモルにとってテルコは単なる都合のいい女でしかなかった。テルコがマモルの部屋に泊まったことをきっかけに、2人は急接近したかに思えたが、ある日を境にマモルからの連絡が突然途絶えてしまう。(引用元:https://eiga.com/movie/89323/

悪意のあるなしに関わらず自分に寄せられた好意を無下にしてしまう or 都合よく利用してしまう人々、自分が意中の人にいくらぞんざいに扱われよう or 都合よく利用されようと1人を想い続ける人、そして離れていく人……。この映画では、全ての人(特に女性)が恋愛を通して一度は経験するであろう、切なさや残酷さを伴う罠、それにまんまとハマってしまう非常事態をひしひしと伝わるように描いた作品だと思います。甘酸っぱさというか、もはや酸い感情を前面に押し出されていて、主人公の最後の、マモちゃんから「もう会わないほうがいい」と言われたことに対して、とっさに「なに言ってんの? いつまでも好きでいると思ったわけ?」という嘘。恐らく咄嗟に出たものかもしれませんが、それでも「あちゃーそんなこと言うなよ……」と呟きそうになるくらい、のめり込んで観てしまいました。でもその反面、あそこまでいくと狂気だなと思います……。とはいえ、どのポジションのキャラクターにも共感できる部分があって、一概に誰が正しいとか間違っているなんて言えないよなあ、と思い知らされる作品でした。

恋愛なんて付き合ったら幸せ or 楽しいことが多いのかもしれませんが、片想いの時期は辛いけど自分の気持ちを押し通すか、我慢できず自分の気持ちにふんぎりをつけて現実的な幸福を求めるかの選択を迫られている状況なんでしょうね。でもどれが正しいとかでもないのですし……。26年生きてきてもよく分からないけど、テルちゃんやカメラマンのナカハラのようなタイプの人間って、マモちゃんやテルちゃんの友達の葉子ちゃんのタイプの人間と一緒にいると絶対不幸になるということは客観的に理解できました。これからの人生の教訓の一つにしたいと思います。いい歳なので、恋愛ごとなんかでこれ以上不毛な傷を受けない人生になりますように。

今週はこの辺で、また来週。

ひとつよしなに。

※「【連載】なにが好きかわからない」は毎週木曜日更新予定です。

エビナコウヘイ(えびな・こうへい)
1993年生まれ、青森県出身。進学を機に上京し、現在は大学で外国語を専攻している。中国での留学などを経て、現在では株式会社WACKで学生インターンをしながら就職活動中。趣味は音楽関係ならなんでも。

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