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StoryWriter

おいす。コロナ大流行のおかげで景気も落ち込む中、やれ自粛だのやれここ1,2週間が正念場だの……。もちろん大事なことなんだけど音楽業界をはじめイベント業界の人たちは、ここで数ヶ月も仕事失ってしまったらどれだけの人が辛い生活を強いられると思ってるんでい。それに対する保険もないし……。

と憂いながら六本木で取材を終えて、時刻は2時半。雨の中とぼとぼと歩いきながらも腹は鳴る。あーあ。こんな気持ちを切り替えさせてくれるような”アイツ”でもないかねえ……。ハッ!!!

どうも。俺は青森生まれ青森育ち、美味そうな天津飯は大体食済み。火鍋栄光です。

・六本木にある庶民派中華
本日ふらりと辿り着いたお店がこちら「珉珉(みんみん) 六本木店」。見てよこの赤と黒の看板、なかなかにクールじゃあございませんかい? しかも”庶民派”と来たもんだ。田舎出身の庶民派である小生から見たら、六本木にある庶民派中華なんてまさに砂漠のオアシス。六本木にある庶民派という矛盾と早る心音を抑え、我いざ行かん。

スタスタ……。

あーもう我慢できないョ……!!_:(´ཀ`) ∠):

早速”アイツ”があるか確認せねば!! 腹を抑えながらメニューを開くとハイきた!

Crab meat omelette donburi!! 

世界のどこでも丼はdonburi! ニュークラウン英和辞典とかweblioの英訳は間違いだから気をつけような!!! せめて最後の”donburi”までもう一踏ん張りしてイングリッシュにしてやろうよという小言を飲み込んで勢いよく「Crab meat omelette doburi」を注文。

すると塩だれ甘酢だれ醤油だれから選べるとのこと。えぇ、餃子の王将みたいにたれ選べるのねえ…… 豪華! とりあえず塩だれでいこか。ホッと一息ついて辺りを見渡すと……。

へぇ〜〜、サラリーマンが寄る新橋の居酒屋みたいな雰囲気。こういう庶民的な雰囲気が落ち着くんだよなあ……。上京して8年、六本木ってあまり来たことないけど俺みたいな人でも入りやすいお店もあるもんなんだねえ……。ちょっとこのRoppongiって街に安心してタバコに火を点けて一吸い、ぷはぁーッ^^

 

「オマタセシマシタ〜」

 

\ドンッ/

 

・体調が悪い時にも食べられる天津飯
ひゃー! なるほどね!  卵の巻き方に拘らないちょっと無造作な感じが庶民的でいいね! しかも人参さんの姿も伺える、こりゃ具沢山な予感! ウヒョー!!

どれ早速スプーンをば……。

オムレツ! これオムレツよ! この卵の厚さはフランス料理由来と言われるオムレツ!! 細長く刻んだ筍に人参、ねぎが入っててしかも具の量も多い! このタイプは新手だね、面白え。じゃあ早速スプーンですくいまして……。実食!!

思ってたよりさっぱり!!  今まで行ったお店に比べてあんにとろみがない、なんかスルスル食べられちゃう薄めの味! なんならちょっとおじやに近い感じで優しい! そのスルスルの中に食感のある筍と人参!! ちょっとお雑炊みたいで優しい感じがする! 体調が悪い時にも食べられる天津飯って感じがする! 甘酸っぱいケチャップベースのあんと対極に位置するような感じ! ちょっとヘルシーな感じがするから女性にもウケるかも??

・嬉しいサプライズが
ちなみに写真の奥にもあるように餃子も食べちゃったんだけど、餃子の味は濃い目だったので一緒に食べると絶妙なバランス感で美味しい!

ん……?

んん???

え? 赤いのなにこれ? え?

パクッ。

これ! カニ! カニしゃん!! しっかり入ってる! ここ庶民派ちゃうの!?

ホゲェ〜〜〜、そりゃ830円もするわけだわ〜豪華だもん……  納得。しっかりカニすぎてびっくりしちゃったわ! 六本木にいる庶民は蟹肉入り天津飯を食べるのかな?? なんにせよこんな嬉しいサプライズされちゃったら、小生が女の子なら惚れるね…… やるじゃん。

ぷはーっ。六本木の庶民の気持ちが分かったところでごっそさんでしたー。

なんか食べ終わった後に胃にズッシリくるものがなくて、軽やかなステップで動け出せますな。こういう身体に優しい天津飯もあるっていうだけで勉強になりましたわ。天津飯って店の数だけオリジナリティがあるんだね、ステキッ(キュン)。

今日の天津飯豆知識:
天津飯の上の卵は、中国では「芙蓉蟹(フーヨーハイ)」や「賽螃蟹(サイパンシエ)」という一品料理であり、ご飯にのせることはない。


⭐︎今日のお店⭐︎
珉珉(みんみん)
〒106-0032 東京都港区六本木3丁目10−9 誠志堂ビル B1F 枻川
営業時間:11:30〜15:00、17:30〜23:30
定休日:日曜日
電話:03-3403-3936
火鍋栄光(ひなべ・えいこう)
大学時代には中国に留学、何度も旅行で現地に赴いては中国各地の料理に舌鼓を打ってきた若武者。現在はネオン輝く大都会トーキョーで、本場の味が楽しめる中華料理屋を彷徨う神出鬼没のゾンビ。普通の中国人はチンプンカンプンの日本発祥中華料理の代表格「天津飯」に人生を狂わされかけている。記事中の写真は©︎Photo by Kopei。

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