watch more

カミヤサキ、GANG PARADE脱退インタビュー「私にとってギャンパレメンバーは戦友です」

StoryWriter

カミヤサキが2020年5月22日、GANG PARADEを脱退する。初期BiSのメンバーであり、WACK初のグループ・プラニメを創設、POP、GANG PARADEと2度の改名をしながらもグループとWACKを引っ張ってきた。活動期間中には第2期BiSへレンタルトレードするなど、予想もつかない体験をしながら、全身全霊を尽くしてエンターテインメントを全うしてきた。

そんなカミヤが脱退を発表したのは、2020年1月3日。本来であれば、4月頭より始まる全国ツアー〈MY FIRST HALL TOUR〉の中野サンプラザ公演が脱退ライヴとなる予定だった。しかし新型コロナウィルスの感染拡大に伴う自粛要請により、ツアーは延期を余儀なくされてしまう。様々な協議が行われた結果、カミヤと、ギャンパレから分裂して生まれた2つのグループ「GO TO THE BEDS」、「PARADISES」の未来のためにも、予定通りの日程で脱退することになった。

そうした事態を受けて、5月10日、クラウドファンディングにて「開催できなかったGANG PARADEカミヤサキの脱退ライブを開催したい。」というプロジェクトが始動。5月22日までに2000万円の支援を集めると、中野サンプラザ或いは同規模の会場で、カミヤの脱退ライヴが開催される。果たして、脱退ライヴは行われるのか? プロジェクトの結果云々に関わらず、5月22日をもっての脱退が決まっているカミヤサキに、脱退を目前にした現在の気持ちを訊いた。

取材&文:西澤裕郎
写真:外林健太


会える可能性のあるクラファンを考えて準備してくれて本当にありがたい

──カミヤさんの脱退ライヴ開催を目指すクラウドファンディングが、昨晩(5月10日の20時)から始まりました。一晩明けた時点で、約1,077万円が集まっています。まず、その金額や反響についての想いから訊かせてください。

カミヤサキ(以下、カミヤ) : 本当にいろいろな人から「クラウドファンディングに参加しました」という報告が私宛に届いて。開始早々に600万を超えて、そのスピード感に驚きました。Tシャツ付きのプランはライヴチケットが確実に買える権利が保証されているけど、そうじゃないプランで支援してくれている方も多かったり、行けるか分らないのに出してくれた人もいるというのが、すごくありがたいなと思っています。

──目標金額の2000万円は、かなり大きな金額だと思います。All-or-Nothing方式で行われているので、達成しない場合、計画は中止となり課金もされません。大きな試練のようにも感じるんですけど、そのあたりはどう捉えていますか?

カミヤ : そもそも、私は「卒業」ではなく「脱退」なんです。自分で作ったグループを途中で辞めるにも関わらず、こういう機会を考えて準備してくださったことに対する感謝の気持ちが大きいです。お客さんに会わないまま終わるのかもしれないという中で、会える可能性のあるクラファンを考えて準備してくれたのは本当にありがたいです。〈MY FIRST HALL TOUR〉での演出だったり、準備してくださったものを実施していくために現実的なことを考えたら、今回の金額設定は高いハードルかもしれないですけど、現実的なものなのかなと思っています。

──これ以上脱退の日程を延ばすのは、グループにとっても、カミヤさんにとってもよくないんじゃないかということで、予定通り5月22日に脱退ということが決まりました。そのことに関しては、どういうふうに考えていますか?

カミヤ : 自分の中では、いつできるか分らない期間が続いてしまうことの方が嫌だなと思っていて。応援してくれる方がいるので言い方が難しいんですけど、いつライヴができるか分らない中で在籍を延ばしているよりは、ここで一旦しっかり終わりをつけられることはいいことなのかなと。でも、ツアーで最後に会えなかった人たちが心配してくれていたり、残念な声も日々たくさんSNSで見ていたので、そこに関しては本当に申し訳ないなと思います。

昔の自分に対して、羨ましさも感じる初期BiS時代

──これが、カミヤさんの脱退インタビューになります。駆け足ですが、これまでの歩みを振り返っていきたいと思います。最初は、初期BiSの新メンバーとして活動を始めました。BiSに入ったとき、こうして形を変えながら2020年まで活動を続けている未来は想像できていましたか?

カミヤ : いやー、全然思い描いていませんでした。当時は楽しければいいやって感じで、全然想像もしていないし、何も考えられていなかったと思います。

──ちょうど就活の時期でしたが、芸能の道を選んだことに後悔はない?

カミヤ : 全然後悔していないです。この決断でよかったとめちゃめちゃ思います。クラファンのコメントも全部読んでいるんですけど、Gladの人が「店が潰れちゃったけど応援しています」って支援してくれていたり、「本当は納得していないけど、ファンの人が必死だったので支援しました」って方もいて。もはや自分じゃない、ファンの人からの影響で動いてくれた人もいるぐらい、たくさんの方が作用し合って自分を作ってくれていることを実感しました。そういうのをひっくるめて、この活動をやってよかったし、自分の人生は間違っていなかった。みなさんのおかげで最高なものにしてもらったと思っています。

 

──初期BiS時代、カミヤさんは人気が上がっていかないことに悩んでいました。それに対するアクションとして、100kmマラソンやコスプレの連載など自発的に行動を起こしていきました。すごくもがいていた時期だったと思いますが、今振り返ってみて、初期BiS時代の自分に対して、どんなことを感じますか。

カミヤ : 昔の自分に対して、羨ましさも感じます。全部楽しんで、大好きなものを何の邪念もなく純粋にやっていますよね(笑)。当時の自分は自覚していなかったと思うんですけど、今振り返ると、当時しか出せないものをしっかり持っていたなとも思うし、何も考えてないバカだったなとも思います(笑)。

──客席へのダイヴも、カミヤさんの代名詞でした。

カミヤ : あの時は、それしかなかったし、それ以外を見つける努力をしていなかったのかなとは思います。人任せだったし、自分の意見がなかった。人の意見が自分の意見、みたいな。誰かがいいと思ったら、それに賛同していくスタイルが私のスタイルです! と。それでいいと思っていたんだと思います。当時のBiSにとっては、そういうスタンスでバランスが取れていた部分もあったと思うけど、もっとできたことがあった。最低限のことをやっている人っていう感じでした。

得体の知れない劣等感が最強の武器になっていたPOP時代

──2014年7月、BiSの横浜アリーナでの解散ライヴで、渡辺淳之介さんの立ち上げたWACKで、ミズタマリさんとプラニメを結成して活動することを発表しました。あのときはどんな気持ちだったんでしょう。

 

カミヤ : 私だけ引き取り手がいなかったというのもあるんですけど、自分1人ではできないなという部分が大きかったし、真新しいところに飛び込む勇気もなかった。渡辺さんといる安心感があったのかなとは思います。といいながら、当時もそんなに考えていなかったでしょうね……。新しく何かを始めたい、という気持ちだけは強くあったと思います。BiSに始めからいられたらな、という気持ちがすごくあったので、1から作ったグループに存在するってどういうことなのか味わいたかった。それを実現させてくれたのが渡辺さんだったのかなと思います。

──プラニメ時代を振り返ってみてどうでしたか?

カミヤ : 深い海の中を泳いでいる感じというか。でも、ワクワクはしていました。今でもグループ名の候補がメモに残っているんですよ。最初は振りを付けてくれているダンスの先生がいて。そういうところから自分で手配できる喜びだったり、マリちゃんとあれこれ決めていける喜びはすごくありました。ただ、渡辺さんがメンバー主体で動けるようにしてくれていたのに、それに対しての考え方が甘くて、深い海の中を行くことになってしまうんですけど……。

──ギャンパレの代表曲である「Plastic 2 Mercy」が誕生したのもプラニメ時代でした。すべての始まりの1曲です。

 

カミヤ : WACKで1番最初の曲。「Plastic 2 Mercy」を聴いたときは、めっちゃワクワクしました。踊れるように間奏も長くしたり、渡辺さんもたくさん考えてくださって。BiSとはまた違う音楽性だったので、ファンの方に受け入れてもらえるまで時間はかかったけど、誰もが盛り上がってくれる曲になったというのは嬉しいです。BiSが終わって「まだ足りない」っていう歌詞も、本当は違う言葉で自分は書いていたんですけど、私の言葉を解釈して渡辺さんが直してくれて。BiSからの繋がりを1番感じるのは「Plastic 2 Mercy」。本当に特別な曲ですね。

──その後に出たシングル「UNIT」のMVでは、2人の手足に鎖を巻いて二人三脚で山に登っていましたよね。BiS時代の名残りが残っている時代でもありました。

カミヤ : 大変だったー、「UNIT」(笑)。

 

──その後マリさんが脱退、新メンバーと5人でPOPとして活動が始まりました。

カミヤ : その頃にはBiSHも始動していて、自分の中のBiSコンプレックスがより大きくなっていった時期でした。最初はメンバーのことをちゃんと見てあげられず、申し訳なかったなとすごく思いますね。それでも、ユア(ユメノユア)が「サキちゃんのいるグループだから入りたいと思った」とか、もともと私のオタクだったヤマちゃん(ヤママチミキ)もいろいろなことがあっても信じて一緒にやってきてくれたのは本当に感謝しています。どう考えても挫折してもおかしくないだろうに、得体の知れない劣等感が最強の武器になっている時期でした。いろいろなことが悔しかったし、もがいていたけど、あの時の反骨心みたいなものは、ここまで来るのに必要だったと思うし、あの時代なくしては今のギャンパレの良さってなかったと思う。どの時代も大事だけど、POPでしか味わえなかった時間だったと思います。

──POP時代は、カミヤサキは変わらなきゃいけない、ということが命題になっている時期でした。なにより、カミヤさんが自分で気づいて変わらなきゃいけない時期で、そのための試練が多かったと思います。

カミヤ : あの頃、自分の愚かさだったり、情けない姿もいっぱい見せてしまったんですけど、それでもチャンスを与えてくださって、変わることを信じてやってくださったことに感謝していて。あの時代がなかったら、自分は人間としてより良くない方向に行っていたのかなと思います。

 

 

──カミヤさん自身が活動休止になって、マネージャーをやっていたりもしました。当時、脳みそも筋肉みたいなことも言われていましたよね。

カミヤ : 言われていましたね。あの時は本当にそう思います。今振り返ると、逆に羨ましいぐらい(笑)。何かを信じていますよね。いやいやいや、お前もっと見るところあるんだろ! みたいな感じなのに、なんか信じている。笑える(笑)。

──初ワンマンのUNITで活動休止が発表されたあと、渡辺さんやライヴ制作の佐藤さんなどスタッフたちが、メンバーたち不在の中で喧嘩しながらPOPの未来について意見をぶつけ合ったということがありました。今でもすごくよく覚えています。全員がPOPに対して真剣で、なんとかしたいと考えていた。

カミヤ : その時のスタッフさん同士のことを後から聞いて、自分のことじゃないことなのに、そんなに自分のことのように思って言ってくれたということが、今になっても本当に嬉しいです。ずっとその感謝は消えないと思います。

GANG PARADE、ポジティブじゃないものがミラクルに変わるミラクル

──2016年6月、POPからGANG PARADEに改名しました。当初はメンバーもPOP時代と変わりませんでしたし、坊主にするあたりまでは、カミヤさん自身もまだ大きな変化はなかったのかなと思います。

カミヤ : 変わったとすれば、本当に2017年の合宿後とか「FOUL」あたり。あと、ココ、ドク、ユユが入ってきたぐらいなのかなとは思いますね。

 

──ギャンパレ時代には、第2期BiSも始動しました。それの影響も大きかったのかもしれないですね。

カミヤ : BiSが始まったことで、より負けらんねえ! みたいな気持ちになったとは思います。渡辺さんからBiSの話を聞いた時、ふざけるなと思って肩パンした話はよく知られていますけど(笑)、マイカが入ってくれることが決まって、ココ、ドク、ユユの加入も決まって、めちゃめちゃワクワクしたことを覚えています。それまで切迫した中で先が見えないことが多かったけど、3人時代を経験したあたりから、1日1日を大切にしていけば何かひっくり返るかもしれない変なワクワク感があったというか。@JAMもそうだし、ミラクルが起こせそうな気がした。想像すらできない時をちょっと抜けて、何かできるかもしれないぞ、みたいな時期が改名以降なのかなと思いますね。

──マイカさんという一筋の光が見え、元SiS組(※BiSの公式ライバル、初ライヴの日に解散を宣告された)の3人が電撃加入。怒涛の思いもよらない変革を迫られる中で、一気にグループが変わっていきました。

カミヤ : 本当にミラクルだったと思います。あの時3人になったことも、マイカが入ってくれたことも、ココ、ドク、ユユがBiSに落ちてしまってSiSが結成、解散してしまったこともミラクルですよね。ポジティブじゃないものがミラクルに変わるミラクルみたいな(笑)。当時も言っていたと思うんですけどギャンパレが変わるラストチャンスをもらえたという感覚でした。

──そんな中、カミヤさんがBiSへのレンタルトレードを言い渡されます。心のどこかに引っかかっていたBiSのメンバーとして、もう一度活動することができる。第2期BiS時代は、カミヤさんにとってどんな時期でしたか?

カミヤ : めっちゃ特別でしたね。あの時に覚醒させてもらったというか、ライヴに対する臨み方や、自分に対する自信、ライヴスタイルを見出せた。一生の宝物です。あの短期間でも、一生忘れない時間になりました。2期BiSのとき、〈SET YOU FREE〉だったり、バンドの人たちと音楽をやることで、どれだけ本気でいろいろな人が音楽やっているか、ライヴの厳しさを学んだというか。それはPOPとか、プラニメとはまた別の厳しさみたいなものでした。最初、〈ギュウ農フェス〉でBiSとして再びステージに立った時の感覚は絶対忘れちゃいけないなと思いました。最強に楽しくて、この感覚を私は忘れていたかもと思い出したんです。

 

──あのライヴはすごく覚えています。新木場コーストが沸き立っていました。

カミヤ : プラニメを始めてから、ライヴを観たお客さんから「俺の好きだったサキちゃんじゃなくなっちゃった」と何回か言われたことがあって。どういうことなんだろう? ってすごく思っていたんですよ。でも、BiSに戻ってライヴをやってみて、初期衝動的なものを思い出せたというか。いつでも初めての感覚で楽しむ気持ちをギャンパレに持ち帰って出せるようにしなきゃという感覚でいました。

──2018年3月4日のBiS国技館ワンマン前日のフリーイベントで、BiSでやり残したことは完全にやりきったというスピーチを行いました。見ていて、本当にやりきったんだなという顔をしていました。

カミヤ : あの時は、達成感しかなかったですね。CDの売上枚数や大きな会場に立つ以外にも、達成感ってあるんだなと知ったのが3月3日だったと思います。本当に死んでもいいやぐらいの気持ち。ステージに立てない精神状態になってもいいという感覚でやっていました。それぐらいでやらなきゃ、何も残せないみたいな感覚でやっていました。

いまは、宇宙飛行士になるような感覚

──その後、ギャンパレに戻ってからは、BiSで得たものをどうやって活かすかというのもひとつの課題だったのかなと思います。

カミヤ : 自分がいない時期に、メンバーが作り上げてきてくれたギャンパレの大きさは外から見てすごく感じていて。ギャンパレ自体が良くなっていくこともすごく伝わってきていたので、どうするのがみんなにとっていいのか、ゆっくり探っている時期でした。最初の頃は、良くも悪くもギャンパレ=自分という意識が強すぎて、暴走してしまって。そういう感覚から、ちょっと客観視するようになっていった。戻ってからの方が外にいる感じはありました。

──月ノさんとハルナさんの新世代のメンバーが入ったことで、よりグループとして外から見れるようになったのかなとも思います。

カミヤ : 「今までやってきたギャンパレもたしかにいいけど、今いるメンバーに合わせて変えていかないといけないよね」って、周りのメンバーも言ってくれて。みんなで意見を出し合ってグループを良くしていくというところは、自分1人の力では絶対できないことだった。そういう上手く働いていく部分を自分が崩しちゃいけないなというのはすごく思っていました。

──2019年には、ナルハさんがWAggから昇格して加入しました。WACK自体にも若いメンバーが多くなってきた時期です。当時、ギャンパレの取材をするとき、カミヤさんがグループの端で萎縮してるように見えて心配もしていました。

カミヤ : その時ぐらいからですかね。自分がいることが正解か考え始めたのは。これは誤解してほしくないんですけど、ナルハが入ってからとかいうことでは一切なくて、今思えば「GANG PARADEはこうだ」みたいなギャンパレマニュアルができてしまっていた気がするんですよね。だから、いい部分は残しつつ、年齢も違えばキャリアも違う10人組の中で、ルービックキューブをぐちゃぐちゃにしてカチってするみたいな感覚でやったほうがいいのかなってことを考えていました。ナルハが入ってきてくれたことで、そういうことができる可能性が広がった時期だったのかなと思います。

 

──カミヤさんが脱退を決断したタイミングはどんな時期だったんでしょう。

カミヤ : 辞めるか辞めないかは、それまでも考えたことはあったんです。でも一時の気の病みというか、一過性のものなんじゃないかなという感覚があったので、この坂を登りきったらあの子と両思いになれるみたいな感じで願掛けをめっちゃしていたんですよ(笑)。9人体制でのZeppワンマンが終わった時にめちゃめちゃ晴れやかで、これはいけるぞと思うみたいな達成感もすごくあったし、トレード期間に感じたことをグループに融合できた感覚もあったんですけど、再び気持ちが潜ってしまっていって。合宿オーデなどを経て、WACKに入りたい熱量やキラキラしている子たちを見て、余計に自分の中で感覚が変わってきてしまっている感じが少しずつ大きくなっていった。WACKが大きくなればなるほど、自分はWACKに甘えているんじゃないかなという感覚がどんどん強くなっていったんです。そういうのもあって、このままだと止まってしまうのではないかとか、人生が良くなる未来が想像できなくなっちゃって。成長できないかもしれないという感覚が強くなっていって、脱退を決断しました。

──GANG PARADEを脱退した後の未来については、どう考えていますか?

カミヤ : これまでの経験を通して、自分1人では絶対に生きていけないということは実感していて。渡辺さんとの縁は絶対に切りたくないし、成長した姿で未来のどこかでお仕事がしたいです。今の段階ではこれをしたら大成功みたいな計画は全然なくて。でもワクワクはしています。正直言って、お金にならないかもしれないし、簡単にいかないことだとは思うんですよ。だけど、簡単にいかないことに出会えたことが嬉しくて。いまは、宇宙飛行士になるような感覚ですかね(笑)。

──壮大なことに挑戦しようとしているんですね。

カミヤ : 自分にとっては本当にそうです。正直、辞めますって言った時、WACKでこのまま渡辺さんと一緒に仕事をしていくと勝手に思っちゃっていたんですよ。でも、自分のグループを途中で投げ出すお前とは一緒に仕事がしたくないって言われて、あらためて考えたときに、1回ためらった自分がいたんです。何もなくなる自分が怖いと一瞬思ってしまった。そこであらためて考えた時、めちゃめちゃ自分は甘えていないか? と思って。辞めても渡辺さんがなんとかしてくれると勝手に思っていたなって。だけど、それは違うってことを自分でもちゃんと認識しました。なので、自分の力で成長して、またお仕事できるよう頑張りたいです。

──再び一緒に仕事するために、WACKを離れて自分を成長させるわけですね。

カミヤ : そうです。勘違いされるのは嫌なので、ちゃんと言っておきたいんですけど、WACKとか渡辺さんとはお仕事はしたいです。ただ、これまでWACKで活動してきたから、自然に仕事ができると解釈するのは違うなと思っています。

こんなに固く強い意志の「最高にするしかない」っていうのは初めて

──一緒に活動してきたメンバーに対して、どんなことを伝えたいですか。

カミヤ : クラファンはメンバーの意思もないとできなかったことだと思うんです。だって複雑じゃないですか? 2つのグループに別れて活動が始まっているのに、辞めたやつが戻ってきて1日だけライヴやらせてくれって。それなのにやろうってSNSで発信してくれたりして、すごくありがたいなと思っています。2つのグループに別れて、より1人1人の持つ良さに気づけたし、私も辞めることを決めてから気づいたことがいっぱいある。例えば、ドクソンはドクソンにしかできない役割がめちゃめちゃあって、そういうものを各1人1人がちゃんと持ってる。それはすごいことだなと思っています。いろいろな考え方に共感、刺激をもらいました。人を思いやれる意見だったり、冷静な意見だったり、いろいろな考え方を知ることで、自分自身成長させてもらいました。最後の方とか、メンバー同士でぶつかることもあったんですけど、そんな考え方あるんだ! すげー! みたいな。本当にいろいろなことに気づかせてもらいました。だから、本当に感謝しています。ユアとヤマちゃんは、1番長く活動してきて。なんて言ったらいいんだろうな。形容しがたい存在なんですけど、人生で2回目の戦友ですね。正直、BiS以降、戦友という言葉を使うことがなかったけど、GANG PARADEも私にとっては戦友ですね。

──カミヤさんに対するリスペクトと愛情がないと、このクラウドファンディングもなかったと思います。メンバーも同じ気持ちなんじゃないかと思います。

カミヤ : ありがたいですね。クラファンは、達成することが第一ですけど、仮に達成しなくともメンバーと、これだけ支援してくださった方がいて、すごく背中を押していただいています。次にチャレンジすることに、どれだけ時間がかかっても腐っちゃいけないなと強く思いました。生きていく力をもらったなと思います。こういう状況がないことがベストなんだけど、こんな状況の中でもこういう思いをさせていただけたということに本当に感謝しています。

──これまで応援してくれたファンの方に、どんなことを伝えたいですか。

カミヤ : 愛してくれてありがとうございますと1番伝えたいです。数多くいるアイドルや人間の中で見つけ出してくれてありがとうございますって。トレードから戻って来た時も受け入れられないんじゃないかと思っていたし、これだけいろいろあったのにファンを辞めずについてきてくれた人、推しは違うけど私がいてくれたから今がありますと言ってくれている人、WACKがあるのはサキさんのおかげですって言ってくれる人、ファン歴が浅いですとか、サキさん推しじゃないけどって人もいるけど、そんなの関係なく、自分にかけてくれる言葉だったり、全てが嬉しかったし、生きるパワーでした。みんなのおかげでここまで生きてこられたと思っています。すごく素敵な相互関係だったなと思っています。私もみんなにパワーをもらって、そのパワーをパフォーマンスを通して届けることができた。本当に愛してくれてありがとうという気持ちです。クラファンのコメントで「葬式に来てほしい」というのもあったんですけど、全然行くよ! って(笑)。

──家族とは言わないですけど、それくらい近くに感じる存在だったんですね。

カミヤ : もちろん最近私のことを知って好きになってくれた人や、まっすぐな気持ちも私はすごく嬉しくて。特典会などで、「会えることを楽しみに仕事を頑張ってきました」って言ってもらえた時、自分の仕事だったり存在意義を感じさせてもらったし、本当に感謝ばかりです。だから、みんなの葬式、行きます(笑)!

──クラファンを達成して、GANG PARADEとしての脱退ライヴができることになった場合、どんなライヴにしたいですか?

カミヤ : 問答無用で最高にするしかないですよね。それだけ。こんなに固く強い意志の「最高にするしかない」っていうのは初めてです。コロナ禍が終わったあとということを考えると、ブランクがあるとは思うんですよ。だからこそ、メンバーもスタッフさんも来てくれた人も驚かせたいですね。え! みたいな。あの頃より良くなってるじゃん! みたいなことを当たり前にやりたい。なんで辞めた? ぐらいのライヴを見せたいです。


■クラウドファンディング詳細

『開催できなかったGANG PARADEカミヤサキの脱退ライブを開催したい。』
詳細URL:https://camp-fire.jp/projects/view/276973
期間:2020/05/10 20:00から 2020/05/21 23:59:59まで

資金の使い道:
・スペシャルライブ実施の為のステージセット・演出作成費及びライブ中止に伴い発生した費用の支払い。
・GANG PARADEとして1日限り出演してくれるカミヤサキに支払う為の出演料。(支援総額2000万円達成時は500万円、支援総額3000万円達成時は750万円支払い致します。)
・支援総額3000万円達成時、ライブを生放送配信する為に必要な機材費及び放映料の支払い。

リターンについて:

カミヤサキからのお礼メッセージ動画

後日カミヤサキからお礼のメッセージ動画をお送りさせて頂きます。
*みなさま共通のメッセージ動画になります。

※お届け予定日時はカミヤサキラストライブライブの実施日程によって前後致します。

ライブ実施スケジュール:
無事ライブが行える状況になったら、改めてご報告させて頂きます。

GANG PARADE公式WEBサイト  https://www.gangparade.com/
GO TO THE BEDS公式WEBサイト https://gotothebeds.com/
PARADISES 公式 WEBサイト https://paradises.jp/

PICK UP