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天津飯放浪記第18回「天津飯(Omelette on Rice)にはチーズチッピングがマストってご存知ですか?」

StoryWriter

おいっす。

先日ネットサーフィンしてたら、「天津飯放浪記」というタイトルの別ブログを見つけてへっぴり腰気味。火鍋栄光です。

 

いきなりですがご覧あれ。天津飯を20人前に巨大化させたというこの狂人。

関東風のケチャップあんに炒飯という組み合わせで作られたこの逸品。思わず唸ってしまうビジュアルの神々しさである一方、天津飯にはやっぱり白米にしたい小生。炒飯だと、あんと味がぶつかってしまうケースが多いんですわ……。動画では炒飯の塩分を控えめにしたということで、そういう工夫ができるなら自分で作ってみるのも悪かあない。火鍋栄光のMy First Tianjin rice近日公開予定、よろ。

さて、日本で一番規模の大きい中華料理チェーン店といえばどこだろう?

そう、(株)王将でございます。

なんと日高屋に年間売上高350億円以上(2018年)の差をつけて、ぶっちぎり。

天津飯がレギュラーメニューという意味でもぶっちぎり。

あんを3種類から選べるというホスピタリティでもぶっちぎり。

王将は餃子屋じゃねえ、天津飯屋なんだ。

その定評を確認するべく、調査班は渋谷にある「餃子の王将 道玄坂店」へ。

さきの数字を頭に入れた後だからか、この見慣れた看板からは威厳さえ感じられる。生唾をがぶ飲みしていざ行かん!

他のメニューには目もくれずに見つけたぜ天津飯。英訳の「Omelette on Rice」に度肝を抜かれる。ご飯の上にオムレツをのっけたものが「Tenshin-Han」なら、英語の言語文化的にはオムライスと天津飯を区別しないのだろうか……? この未知の概念を盛り込んだ料理、戦慄く身体の震えを抑えながら天津飯を注文。いや、声はまだ震えていたのかもしれない。

「タレは3種類の中からお選びいただけます!」

何ということだろう。未だかつて「Tenshin-Han」のダイバーシティをメニューとして重視したお店があっただろうか。甘酢、塩ダレ、京風ダレ。彼らの中に優劣も偏見もない。この国の一部SNSユーザーも「餃子の王将」で天津飯を食べれば、何か気付けるかもしれない。そう微かに願いながら京風ダレを……ん?

チーズ!

天津飯にチーズトッピングをレコメンド! 中華にはほとんど交わり得ない、チーズの存在すらも容認したこの天津飯……。キミこそがニュージェネレーション「Tenshin-Han」なんだ! もうあんこでもトリュフでも何でもぶち込んでくれ!!

天津飯からこの世に元からあるダイバーシティを改めて考えさせられる。放心状態のまま、どれくらい時間が経ったことだろう。

お待たせしましたー

某巨大掲示板なら「>>116 餃子頼んでんじゃネーヨはげ!!」と言われそうだが、それよりどうだろう?

こちらが京風ダレの天津飯である。このあんのテカリがキミの美しさ。キミが見た光。幸せの紅いあん。あー尊い。いただこう!

オホッ!

ンッアアーーーーーー‼︎‼︎ これがチーズの力! ちょっと焦げ目がついてる香ばしいチーズが口の中にフワ〜ンと広がる‼︎ そのファーストアタックのあとに、関西風の濃くない醤油出汁の風味が卵と白米と三人四脚でやってくる!

フワッフワの卵が主流の中、餃子の王将の卵は外はしっかり堅めに仕上がっていることで食感のアクセントにもなってる!

具材はネギカニカマというオーソドックスなラインナップだけど、チーズがあるから物足りなさを感じない。チーズのせいで少し洋風な雰囲気もあるけど、日本発祥の中華料理ということで口の中が世界平和! これは天津飯入門編としてもたまらん逸品ですゾ!

動き始めた食指が止まらん!

圧巻の勝利。チーズによって王道ではないかもしれないけど、このトッピングを考えた(株)王将さんには敬服。なかなか日の目を浴びない天津飯に、一手間加えるチャンスをくれてありがとう。

この驚愕の天津飯、是非お近くの餃子の王将で天津飯にトライしてくれな。チーズは忘れちゃダメだぞ!

今日の天津飯豆知識:
「餃子の王将」では、甘酢だれ、塩だれ、京風だれの3種類から選べるが、あんの大盛りもできる。


⭐︎今日のお店⭐︎
「餃子の王将」
住所: 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂2丁目10−10−3
営業時間:11:00~22:00
電話番号: 03-5489-3336
火鍋栄光(ひなべ・えいこう)
大学時代には中国に留学、何度も旅行で現地に赴いては中国各地の料理に舌鼓を打ってきた若武者。現在はネオン輝く大都会トーキョーで、本場の味が楽しめる中華料理屋を彷徨う神出鬼没のゾンビ。普通の中国人はチンプンカンプンの日本発祥中華料理の代表格「天津飯」に人生を狂わされかけている。記事中の写真は©︎Photo by Kopei。

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