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天津飯放浪記第34回 珉亭「多くの俳優やミュージシャンを生み出した老舗街中華の天津飯」

StoryWriter

おいっす。

皆大好き深夜ドラマ『孤独のグルメ』を久々に観賞していたのだが、やっぱり松重豊さんって渋くてカッコいい俳優さんですわな。『孤独のグルメ』の渋い食道楽のおじさまと『アウトレイジ 最終章』の殺伐とした作風でのデカ役のギャップ。今度エッセイも発売するんだよな〜……。

など、気になりすぎてネットで彼の情報を調べているうちに、若い頃に下北沢「珉亭」という街中華でアルバイトしていたことを発見。甲本ヒロトさんも同じお店で働いていたとかなんだこの伝説的なお店は? ラインナップが眩しすぎる……。俺もこのお店の雰囲気に浸ってみたいし、もしあるのであればここで”アイツ”に出会いてえ……!

ということで、居てもたってもいられず京王線に飛び乗ってやって参った下北沢。

実は大学で上京してから大学2、3年の頃はいつも下北沢で友達と古着屋やシーシャ屋さんを巡ってチルしていた下北系男子。ここ4、5年くらいは、用事でもなければなかなか行くことはなかった街。久しぶりに来ても、どこかちょっと懐かしいアットホーム感がある温かい街。いつもここに来ると何かに出会えているような気がしていたのだけど、今日の「珉亭」もそんな縁故の一つでしょうな。いざ参らん。

うーん、雰囲気ありますなあ。老舗感。近くには本多劇場も構えていることもあり、俳優さんや音楽人も多く集まるそうな。

こちらメニュー。主食メニューの豊富さたるや。江戸っ子ラーメンと、赤いチャーハンが名物だそうな。当然だが、一回の来店で全てを楽しみきれないけど全部食べたい……! 悩む。悩むけど、やっぱりこの連載史上一の老舗であろうということで、天津飯への期待を禁じ得ない。長いこと唸ったものの、やはり天津飯(900円税別)を注文。うーん、早く食べてい!

店員さんは天津丼のことは天丼と呼ぶらしい。それって別料理では……?

店内はこんな雰囲気(写真ぶれててすみません)。一階はカウンター席と二人がけのテーブルが多く、それ以上になると二階の席に案内されるようであります。来店したのは平日17時半過ぎだったのだけど、この客入り。わちゃわちゃしながら、皆さん舌鼓を打っております。

壁にかかった木板のメニューとかもどこか時代感を感じさせる。ちょっとした汚れ具合も、皆が街中華と聞いて一番に思い浮かぶような昭和感がグッド。せわしくしている厨房の若めのお兄さんたちに、若き頃の松重豊さんや甲本ヒロトさんを想像してみると、どうにもタイムスリップしたような気持ちになってきますな。

\オマタセシマシター/

ウーム! 卵の鮮やかな黄色! スープは王道懐かし中華そばのスープを薄めたものでしょうかな。かなり大きなお皿のボリュームで来ました。拍手。

見るからに程良い柔らかさの卵。ツヤッツヤですな。

待ちきれん! いただきます!

ご開帳〜。

うむ! 程よい濃さの醤油ベースの中に微かな酸味! あんはとろみが少なめで、具材のたけのこや椎茸も柔らかく、結構さらさらご飯が食べられちゃうタイプであります! 卵がふわふわであって、これを一緒に食べると口の中でとろみが付いたようになって食感変も起こせる。食べていて楽しい!

特別どの味が目立つということはないのかもしれないけど、卵とあんと米のバランスが高次元で纏まっている! この天津飯をどれほどの芸能の卵の方々が味わってきたのか……。どこか徳の高さを感じさせるのは、このあんの深みのある味だろうかな。うーん、止まらん! 美味い!

あっという間にぺろりんちょ。うーん、硬派で素敵なお味。

客足も絶えることなかったので、そそくさと退散。今度は時間があって、夜の更けた時間にお酒も飲みながら悦に浸りにきたいもんですな。ご馳走様です。

今日の天津飯あるある:

椎茸と竹の子が具材にあると食感を楽しめがち。


⭐︎今日のお店⭐︎

下北沢「珉亭」

所在地: 〒155-0031 東京都世田谷区北沢2丁目8−8
電話番号: 03-3466-7355
営業時間:11時30分~23時00分
定休日:月曜日

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