WACKの次世代アイドル育成グループ・WAggが2021年1月3日（日）、ワンマンライヴ〈WAggs〉をTSUTAYA O-WESTにて2部制で開催した。その様子は全編ニコニコ生放送でも無料生中継された。
2020年12月26日、サンリオピューロランドで完結したPARADISES昇格をかけたオーディション企画「PARADISESの素晴らしき未来」で、ウタウウタがPARADISESへ昇格、PARADISESメンバーの月ノウサギが半年間レンタル移籍、元CARRY LOOSEのYUiNA EMPiREがWAggに新加入が発表された。
それを受け、第1部は、WAggメンバーのウタウウタの卒業公演。第2部は、新メンバーのYUiNA EMPiREとPARADISESから半年間のレンタルトレードした月ノウサギのお披露目公演となった。
まさにWAggにとって節目となるワンマン。YUiNA EMPiREと月ノウサギのお披露目公演をレポートする。
LIVE REPORT：WAggs 2部
日中に行われた第一部のウタウウタ卒業公演は、涙もありつつ全体を通して明るい雰囲気の中で行われた。その直後に行われることになった新体制お披露目ライヴ。第一部に比べて、緊張感もありつつ、それを上回る期待が渦巻く中でスタートした。
定刻になると、第一部と同じく初期BiSの「nerve」のイントロが流れ、ア・アンズピア、サアヤイト、愛、アイナスター、WAgg衣装に身を包んだ新メンバーのYUiNA EMPiREと月ノウサギが走って登場。「はじめまして、新生WAggです。よろしくおねがいします！」と元気よく挨拶すると、新米（※WAggファンの総称）たちとともに海老反りをして盛り上がりを見せた。BiSHの「BiSH-星が瞬く夜に-」では6人が肩を組んでヘッドバンキングをするなど、レンタル移籍した月ノを中心にメンバーと新米を盛り上げていく。かつてYUiNA EMPiREも所属した第2期BiSはじまりの曲「BiSBiS」をパフォーマンスし、第一部と同じセットリストでWACKのアンセムを3曲続けて披露した。
自己紹介を簡潔にし、月ノとYUiNAが挨拶すると一際大きな拍手が会場を包んだ。「新生WAggの初ライヴ、一瞬でも見逃さないでください」とYUiNAが語ると、彼女が最初に所属していたEMPiREの「EMPiRE is COMiNG」、2期BiSの「ロミオの心臓」、CARRY LOOSEの代表曲「にんげん」とYUiNAの歴史を辿る楽曲を続けて披露した。
続けて、月ノが所属していたPARADISESの「GOOD NIGHT」、GANG PARADEから分裂して生まれたGO TO THE BEDSの「現状間違いなく GO TO THE BEDS」、上記2グループの大元グループであるGANG PARADEのアンセム楽曲「Plastic 2 Mercy」と、月ノに縁のある3曲をパフォーマンスした。
MCでは、6人の雰囲気を伝えるべく、メンバー同士で他己紹介をすることに。月ノはア・アンズピアのことを「くそまじめな愛すべきバカ」と紹介。アンズピアはサアヤイトのことを「ちっちゃい巨人であり戦友」、サアヤイトはYUiNAのことを「プリティすごい強い。いろいろな経験を積み重ねてきて、すごくかわいいし、強いし、いつのまにかできているし、一言ではまとめられないくらい身の詰まったりんご」と語り笑いをとった。YUiNAは愛を「思いやりのある人、すごく表情がいい、眉毛が綺麗」と紹介し、愛もYUiNAが好きと、お互いを称えあった。愛はアイナスターを「妹お母さん。愛に合わせてくれるし、アイナちゃんに助けてもらっている」とニコニコの笑顔で語った。アイナスターは月ノのことを「これって決めたらまっすぐ走っていける。周りを見ながら突っ走っていけるところが大人」とそれぞれを紹介した。
第3期BiSはじまりの曲「STUPiD」を披露すると、サアヤイトが「新しいWAggのおしりペンペン始まりますよ」というアナウンスの中、EMPiREの「Buttocks beat!beat!」をパフォーマンス。続けて、GANG PARADEの前身グループPOPの「Who am I?」のイントロが流れると新米から喜びのどよめきが起こった。アイナスターが「2021年も新体制のWAggと一緒に踊りましょう！」と投げかけ、BiSHの初期楽曲「DA DANCE!!」を新米たちと踊った。。
最後は、第一部のセットリストと同じくEMPiREの「アカルイミライ」を6人でダンスし歌い、ステージをあとにした。
新米たちの拍手に応えて再びステージに登場した6人のメンバーたち。月ノ、YUiNA EMPiRE、愛がそれぞれMCを行った。
月ノ「WAggはWACKの色々な曲をやらせていただけるグループで、今日のセットリストを聞いて武者振るいが止まりませんでした。この1週間はとにかくWACKの音楽にしがみついてきました。いま置かれている状況に、心に穴がぽっかり会いたような瞬間もあったんですけど、その穴を埋めて前をむかせてくれたのはWACKの音楽でした。綺麗事に聞こえるかもしれないけど、音楽ってこういうものなんだなと、人を救うんだなと思ったし、この音楽を届けるために、私に足りないことが大きいなと痛感しました。WAggにいる間に足りないものを掴み取りにいきます。半年という期間は私だけに課せられたものではなく、WAggが変わらないといけないし、進化でないといけないと思っています。一瞬でも目を離したら置いていくくらいのスピードで駆け抜けていきたいと思います。2021年のWAggをよろしくおねがいします」
YUiNA「約1年ぶりにステージに立たせてもらって、いま、直接顔を合わせていることが嬉しいです。明日にはどうなるかわからない日々の中でライヴをできていること、同じ空間にいてくれるみなさんに感謝の気持ちでいっぱいです。約3年間自分自身でチャンスを逃してきてしまったけど、私はWAggでアイドル活動を続けることを決めました。オーディションを受けたときから、私はWACKでしかアイドルとして歌いたいと思わないし、できないと思っています。何よりみんなと一緒で、WACKの音楽が好きです。自分でも諦めが悪いと思うんですけど、（こらえていた涙が流れる）こうして今、みなさんに直接言葉を伝えることができて、メンバーと音楽を届けることができて、素直な気持ちを信じて選んだ道は間違っていなかった。いまは率直にそう言えます。WAggは限られた時間の中で変わっていかないといけないし、私が入ったことでみんなにもいい刺激を受けとってもらえるように、全員でパワーアップできるようにお互いを高め合える関係を目指して成長していきます。私はこれからも不器用にしか伝えられないかもしれないけど、ステージの上で感謝を伝えていきたいです。新米のみなさん、これからもよろしくおねがいします」
愛「約2ヶ月やってきたPARADISESへのオーディションで、ウタちゃんが昇格することになりました。愛はオーディションで、約2年半毎日やってきたことをすべて出せたと思います。正直、めちゃくちゃ悔しいけど、ウタちゃんが昇格できたことが本当に嬉しいです。愛はWAggに入って初めてオーディションに参加して、その中でなかなかうまくできなかったり、そういうことがたくさんあって、もっともっと実力を身につけていかないととすごく思いました。今日から新生WAggが始まりました。経験豊かな2人から吸収してWAggを引っ張れる存在になります。今の悔しい思いをしたからこそチャンスだと思います。次いただけるチャンスを絶対掴めるようにがんばることをやめません。これからもWAggをよろしくおねがいします」
そして、「PARADISESの素晴らしき未来」テーマソング「PLEASE LISTEN TO MY」、最後はWAgg唯一のオリジナルソング「WAggの素晴らしき世界」を新体制の6人で全力でパフォーマンスし、ライヴは幕を閉じた。
メンバー6人がステージをはけると、WACK代表の渡辺淳之介がステージに登場し、〈WACK合同オーディション2021〉の開催を発表した。合宿はコロナの様子を見ながら開催を決めることを伝え、渡辺が最後に挨拶をしてWAggsは幕を閉じた。
渡辺「今日はWAggsありがとうございました。いろいろな意見がありましたが、彼女たちの未来は間違いなく明るいと思っています。こんなことを自分で言うのもあれですが、言葉の刃、つらいです。いま本当にギリギリの状況でアーティストも戦っていると思います。なので、信じてあげてください。彼女たちの選んだ道です。本当に脱退しても、どこかに行っても、僕も応援しています。彼女たちの未来、絶対に明るいものになるので信用してほしいなって思います。なのでみなさん、今年もよろしくおねがいします！」
取材＆文：西澤裕郎
写真：外林健太
〈WAggs〉
2021年1月3日（日）@TSUTAYA O-WEST
セットリスト
WAggs 2部
1. nerve
2. BiSH-星が瞬く夜に-
3. BiSBiS
4. EMPiRE is COMiNG
5. ロミオの心臓
6. にんげん
7. GOOD NIGHT
8. 現状間違いなく GO TO THE BEDS
9. Plastc 2 Mercy
10. STUPiD
11. Buttocks beat!beat!
12. Who am I?
13. DA DANCE!!
14. アカルイミライ
EN1. PLEASE LISTEN TO MY
EN2. WAggの素晴らしき世界
