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【連載】本と生活と。vol.8 岡本太郎『自分の中に毒を持て』

StoryWriter

こんにちは! 新しい本棚が届いたのですが、板のまま玄関に放置していますたまざわです。

購入ページを見たときはもうちょっと完成品に近い状態で送られて来るっぽかったのですが、まさかのガチ板状態で届いて笑いました。最近の気温や気圧変化についていけず、夕方頃になるとお鍋2日目のクタクタの白菜みたいな状態になって何もしたくなくなっちゃうので、いつ組み立てる体力がつくのか、悩んでいるところです。

生活に寄り添う本を紹介するこの連載。8回目となる今回は岡本太郎『自分の中に毒を持て』です。

vol.8 岡本太郎『自分の中に毒を持て』

『自分の中に毒を持て〈新装版〉』
著:岡本太郎
発売:2017年
出版社:青春出版社
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784413096843

 

作品情報: “才能なんて勝手にしやがれだ”“だめ人間なら、そのマイナスに賭けてみろ”岡本太郎の遺した作品と言葉は、いまでも私たちに鋭く問いかけています。瞬間を生き抜く、岡本太郎のパッションは、強い力をもって私たちの生命にズシンと響くのです。歓喜と驚きに満ちた人生を、あらためてつかみとってください。長年愛されてきたロングセラー『自分の中に毒を持て』の新装版です。文字が大きく読みやすくなり、カラー口絵付きで、パワーアップして生まれ変わりました!

 

芸術家・岡本太郎が読者に対して、自分の経験や信念をもとに強く問いかけるようなエッセイ集。こちらは新装版となっていて、2017年に文庫本で出版されたものですが、『自分の中に毒を持て』自体は1988年に出版されており、それ以来、長く様々な人に読み続けられている一冊です。私も、もちろんその中の1人で、岡本太郎の作品や文章、生き方に感銘を受け、最も衝撃だったのがこの『自分の中に毒を持て』。

最初の一文が下記で始まるんです。

人生は積み重ねだと誰でも思っているようだ。ぼくは逆に、積みへらすべきだと思う。 (岡本太郎(2017年)『自分の中に毒を持て<新装版>』11ページより引用)

一般的に人生は積み重ねるものだと言われがちだし、自分もそう思ってなんとなく何かを積み重ねて生きていっている気がしていたので、とてもハッとしました。

特に本書で私が好きなフレーズは下記です。

何を言っても、なんかほんとうの自分じゃないという気がする。自分は創造していない、ほんとうではない、絶えずそういう意識がある。自己嫌悪をおこす、そんなとき自己嫌悪をのり越えて、自分を救う方法が二つあると思う。まったく自分を無の存在と考えるか、あるいは徹底的にそんな自分自身を対決の相手として、猛烈に闘ってやろうと決めるか、どっちかだ。 (岡本太郎(2017年)『自分の中に毒を持て<新装版>』97ページより引用)

人は何かと他人軸で自分のことさえも判断しがちですよね。特に今はSNSが発達して、いつでも誰かの意識や思想にアクセスできる状態で、自分自身は一体誰なんだ、何がしたいんだと考えて気持ち悪くなってしまうことが多々あります。そんな時にも上記のフレーズを思い出して、岡本太郎が常に言っていた己と徹底的に闘い抜くことこそが人生だと肝に銘じています。

岡本太郎だから言えることだろう、できたことだろうとどこかで諦めの感情を持ってしまったり、あまりにもパワー溢れる言葉に圧倒されてしまうかもしれません。でも、どうしても、もう社会無理となったときに読むと、闘魂注入的な感じでなんでもやってやろうじゃないかと一瞬でも強気になれる本です。私も人生、即、芸術と言い切れる人間になりたいなと思いました。人と自分を比べてつらい気持ちになったときに、ぜひ読んでみてください。

それでは今週はここまで。来週もよろしくおねがいします!

※「本と生活と。」は毎週水曜日更新予定です。

たまざわかづき
1993年生まれ。もともとクラリネットとドラムをやってました。音楽以外の好きなもの:本、映画、動物、ドラマ、Netflix、Hulu、ぬいぐるみ、文房具など諸々たくさん。モルモットのごまちゃんと生活してます。30歳になるまでに本屋さんの開業を目指しています。

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