こんにちは! 韓国のアクション映画を立て続けに鑑賞したからか、アクション教室に通いたくなっています、たまざわです。
特に最近観た『悪女』は最高爽快のアクション映画でした。主人公の特殊工作員がとにかくかっこいい。ナイフを二刀流で振り回したり、バイクや車でのアクロバティック戦闘。「ちょーかっけーこうなりたい!」と思いながら鑑賞しました。でも、この技習得しても私使う機会なくない? と思い、アクション教室の無料体験に申し込もうというところで迷っています。既に習っている方がいらっしゃいましたら、ぜひ背中を押してください。
生活に寄り添う本を紹介するこの連載。第14回目は吉玉サキ『方向音痴って、なおるんですか?』です。
vol.14 吉玉サキ『方向音痴って、なおるんですか?』
『方向音痴って、なおるんですか?』
著:吉玉サキ
発売:2021年5月
出版:交通新聞社
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784330024219
作品情報:ウロウロ試行錯誤の軌跡
Web「さんたつ」の体当たり連載「グーグルマップを使っても迷子になってしまうあなたへ」が単行本になりました。
方向音痴の克服を目指して悪戦苦闘! 迷わないためのコツを伝授してもらったり、地図の読み方を学んでみたり、地形に注目する楽しさを教わったり、地名を起点に街を紐解いてみたり…… 教わって、歩いて、考える、試行錯誤の軌跡を綴るエッセイです。
本書は著者の吉玉サキさんがWeb「さんたつby散歩の達人」に連載していたものをまとめた一冊です。
まさに私も生粋の方向音痴。Googleマップでルート検索をしても、そもそもどちらが方向感覚を掴めずず、iPhoneをくるくる回してしまうタイプです。なので、外での仕事があると、だいぶ早い時間に家を出て、迷子になることも想定して時間配分をしています。心配性ということもありますが、どれだけ時間を無駄にしているんだろうと思い、本屋さんでこの本を手に取りました。
本書のいいところは著者の吉玉さん自身が方向音痴であること。そして、数々の専門家のお話を訊いた後、実際にまちへ出て、アドバイスを実践していくというところです。「方向音痴を治したいならこうしろ!」という無理矢理な押し付けではなく、著者と一緒に「なるほど、ふむふむ」と頷きながら地図について理解を深めていくことができます。
章の間に挟まれている寄り道コラムもとてもほっこりするし、何より吉玉さんと編集部の方、専門家の方の対談方式で掲載されているので、より身近に感じやすいです。方向音痴に悩んでこの本を手に取ったはずだったのに、読み進めていくうちにまちの地形や、歴史ストーリーに興味を持ちました。
最後に吉玉さんは下記のように語っています。
お話を伺った方々から「迷うのも楽しいよ」「迷ってもいいから気ままに歩いてみて」との言葉をもらうたび、方向音痴の克服よりも、街歩きを楽しむほうに意識が向いていった。何かを偏愛している人のパワーはすごい。地図、地形、地名への愛に触れるうちすっかり影響を受け、私も『ブラタモリ』的な散歩をしてみたくなった(吉玉サキ(2021年)『方向音痴って、なおるんですか?』189ページより引用)
私も方向音痴であることに気を取られすぎていましたが、本書を読んでから、もっと地図や地形、地名など本質の部分を楽しもうという気持ちになりました。方向音痴はたしかに困りますが、予めストリートビューなどで予習をしておけば、ある程度は迷わずに目的地に到着できることもあるので、あまり気負いしすぎなくていいのかもしれないですね。でも、Googleマップで経路検索をしても、最初の一歩を前後左右どちらに踏み出していいか分からないから、とりあえず当てずっぽうで歩き出すというところにはかなり共感しました(笑)。
Googleマップを使っても目的地にスムーズにたどり着けない方はもちろん、そんな気持ちが分からないという土地勘バリバリの方にも方向音痴の気持ちを理解していただける本だと思います。何より、吉玉さんと編集部の方の会話がコミカルで楽しいし、専門家の先生方の地図、地形愛がすごい。こちらにまで熱が伝わってきます。最終的に方向音痴ということばさえ気にしなくなって、散歩に行きたい! という気持ちになってしまうような一冊なので、誰にでもおすすめです。
それでは今週はここまで。来週もよろしくおねがいします!
※「本と生活と。」は毎週水曜日更新予定です。
1993年生まれ。SWスタッフ。もともとクラリネットとドラムをやってました。音楽以外の好きなもの:本、映画、動物、ドラマ、Netflix、Hulu、ぬいぐるみ、文房具など諸々たくさん。モルモットのごまちゃんと生活してます。30歳になるまでに本屋さんの開業を目指しています。