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【LIVE REPORT】豆柴の大群、2度目のツアーで魅せた成長の跡「ここにいる全員と一緒に東京ドームにいきたい」

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豆柴の大群が2021年7月15日(木)、全国9都市17公演を巡るライヴ・ツアー〈豆柴大作戦 ~掴み取れ豆粒の大群~〉のファイナル公演を東京都・Zepp Tokyoにて開催した。

5月より3ヶ月にわたりライヴを行ってきた豆柴の大群。前日6月14日には1stミニアルバム『WOW!!シーズン』をリリースし、満を持してのファイナル公演となった。

「ツアーファイナル盛り上がっていきましょう!」というミユキエンジェルの掛け声とともに「豆柴の大群- お送りするのは人生劇場」でライヴがスタート。のっけから色とりどりのサイリウムが会場を彩った。ハードな曲調ながらサビではメンバーと豆粒(※豆柴の大群ファンの総称)が両手を上げて盛り上がる「そばにいてよ Baby angel」、ファンキーなダンスミュージック「らぶ地球」、ハイブリッドなアイドルソング「ろけっとすたーと」とアッパーチューン4曲を駆け抜けた。

メンバーが自己紹介をし、ハナエモンスターが拍手でのコールアンドレスポンスを扇動。ステージ中央のカエデフェニックスを中心に客席の観客を区切り、アイカ・ザ・スパイチーム、ミユキチームで拍手の量を競った。

「ライヴはまだまだ始まったばかりです。最高の1日にしましょう」というハナエの宣言とともに、「PUT YOUR HANDS UP」、「FLASH」、「MOTiON」と盛り上げ、「まめのうた」では緑色のライティングの輪の中でカエデがバレリーナのように左右を踊り移動し注目を浴びた。ナオ・オブ・ナオの力強く芯のあるヴォーカルと、ミユキのクセのあるかわいらしい声、ハナエの真っ直ぐで声量のあるヴォーカルのトライアングルが、豆柴の大群の楽曲を見事に表現し、豆粒たちを曲の魅力に飲み込んでいく。

続く「ガーデニング」を披露し終えると、ナオが「みなさん後半も盛り上がっていきましょう! ここで休憩です」と言い、メンバーはステージ脇に下がり会場は暗転。しばらくしてステージの照明がつくと、ステージには楽屋風のセットとともに、クロちゃんとさらば青春の光の3人の姿が。どよめく会場をよそに、楽屋裏を舞台にしたコントが始まった。

クロちゃん、さらば青春の光、豆柴の大群がたわいのない話をしていると突如雷が鳴り、全員が記憶喪失に。アイカは言葉も忘れるほどの記憶喪失になってしまう。全員で自分の名前を思い出そうとしていると、東ブクロが「お酒飲み過ぎたわけでもないのに記憶がないなんてなあ」と発言し、ナオが頭を抱えながら「お酒、お酒! お酒は絶対だめ! 未成年飲酒とかだめ!」と反応。それに連動するように「スキャンダル」という言葉では東ブクロが頭を抱えるなど、コントのグルーヴを加速させていった。クロちゃんが「自分はアイドルだったんじゃないか」と手を上げ「豆柴の大群」を踊るなどしていると、再び雷が鳴り全員の記憶が元どおりになった。最後は、みんなは治っているがクロちゃんだけ酷くなっているというオチがつき、「走れ豆柴」を豆柴の大群の5人で歌い踊った。歌い終えると、コントに登場した青春の光とクロちゃんを迎え、森田哲矢を中心に、ネタを飛ばしたことなどトークでコントを振り返るなどして会場を盛り上げた。

ライヴ後半には、メンバーと豆粒でタオルを大きく振り回す「まめサマー!?」に続き、「僕がいい」、「トラスト」、「I need you」を披露。MCでカエデが想いを語った。

カエデフェニックス「このツアーは豆柴の大群にとって二度目のツアーで、タイトル通りライヴに来てくれたみなさんの心を掴みたい。少しでも好きになってもらいたいと思って回ってきました。本当にたくさんの方と出会えて幸せでした。私は少し遅れて加入したんですけど、私だけクロちゃんに選ばれていない劣等感がありました。ここにいていいのかと不安になることがありました。悩んだことがたくさんあります。でも今回のツアーで出会ったたくさんの人が、マスクで顔が見えなくても本当に素敵な人ばかりでした。私にも何かあるんだ、豆柴の大群のためになにかできることがあるんだと気付かせてくれました。きっとみなさんも悩むこと、傷つくことあると思います。でも大丈夫。あなたにしかできないことが絶対にあります。落ち込んだとき、くじけそうなときに、私たちが寄り添えるようなアイドルになりたいです。これからの人生一緒に歩んでいけたらと思います。ライヴ、最後まで楽しんでいきましょう」

そして、抒情的なギターイントロから始まる「今」、「大丈夫サンライズ」を感情たっぷりに歌い、全身全霊で踊り、ステージをあとにした。

アンコールに応えて登場した5人は、『WOW!!シーズン』からナオ、ハナエ、ミユキエンジェルが作詞を担当した楽曲「魔法の言葉」を披露。その直後、MCでミユキが同楽曲に込めた想いを語った。

ミユキ「この曲はハナエとナオとミユキが作詞の曲ですけど、私だけの気持ちをいうと、私の暗い過去と向かい合って曝け出して書きました。でも2人の歌詞と混ざったら、やさしくて明るい曲になってくれました。2人のおかげで大好きな曲に変わりました。後ろ向きな気分のときでもこれを聴いたら前向きになれる、みなさんにとっても前を向かせてくれるような曲になってくれたらと思っています。この曲には「たらりらるら」という謎の言葉があるんですけど、「ら」を抜くと「足りる」になります。らんらん、うきうきが足りる、という意味をつけて、ネガティブなときに心の中で唱えて元気になってほしいと思って曲に入れました。元気になったらうれぴえんジェルです!

私たちの大きな夢は東京ドームに立つことです。このツアーでいろいろなところに回ってきて、初めて見てくれた方、久しぶりの方もいたと思うんですけど、ここにいる全員と一緒に東京ドームにいきたいと思っています。まだまだ大きな夢だと思うんですけど、私たちはずっと変わり続けるし、何度だってスタートするので一緒についてきて欲しいです!」

そう語るとデビュー曲「りスタート」、そして1曲目でパフォーマンスした「豆柴の大群 -お送りするのは人生劇場-」を再び披露し、ツアーファイナルを大団円で締めくくった。

デビューからライヴを重ね、楽曲のバリエーションも増え、着実にパフォーマンス力、表現力が増している豆柴の大群。クロちゃんやさらば青春の光を迎えたコントなど、豆柴の大群らしさがより見えるツアーファイナルだった。

取材&文:西澤裕郎
写真:外林健太

豆柴の大群「豆柴大作戦 ~掴み取れ豆粒の大群~」
2021年7月15日(木)@東京・Zepp Tokyo
セットリスト
1. 豆柴の大群- お送りするのは人生劇場
2. そばにいてよ Baby angel
3. らぶ地球
4. ろけっとすたーと
5. PUT YOUR HANDS UP
6. FLASH
7. MOTiON
8. まめのうた
9. ガーデニング
10. 走れ豆柴
11. まめサマー!?
12. 僕がいい
13. トラスト
14. I need you
15. 今
16. 大丈夫サンライズ

EN1. 魔法の言葉
EN2. りスタート
EN3. 豆柴の大群- お送りするのは人生劇場

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