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StoryWriter

こんにちは!ポップなネガティブ人間になろうと決めた、たまざわです。

最近正直精神的にかなり参っています。電車に乗ったり、人混みに行くと気持ち悪くて、帰ると気力がなくなって動けなくなります。先々週くらいまですごく元気だったのになんでだろう。そうやってここ数年心療内科に通って三歩進んで十歩下がるくらいの感覚で生きてきました。

診療の度に先生から出る「うーん……。」という言葉と毎回変わる処方箋。お金もかかるし! もう人生嫌になってきました!!! なんで薬飲んだりカウンセリング通ったりしてまで普通? 社会? に馴染まないといけないんだろう。むしろいろいろなことに対して、腹が立ってきたんですよね。だから、全部もうどうでもいいや! という悟りとともに、どうでもいいのでクソほど頑張ろう! という謎のポップ精神が芽生えました。良いか悪いかは置いておいて、生きる屍としてやりたいこと全部やって上手くいかなかったら、その時は死んでやるくらいのネガティブポップ精神です。

さて、生活に寄り添う本を紹介するこの連載。第41回目に紹介するのは中原昌也『子猫が読む乱暴者日記』。

vol.41 中原昌也『子猫が読む乱暴者日記』

 

『子猫が読む乱暴者日記』

著:中原昌也
出版:河出文庫
内容:
「俺は生まれながらの乱暴者さ。ガンジーの断食もマザー・テレサの博愛も…俺の暴走を止めることはできない」―衝撃のデビュー作『マリ&フィフィの虐殺ソングブック』と三島賞受賞作『あらゆる場所に花束が…』を繋ぐ、作家・中原昌也の本格的誕生と飛躍を記す決定的な作品集。無垢なる絶望が笑いと感動へ誘う。

 

本書は、たぶんかなり賛否両論ある一冊ですが、時に何もかもどうでもよくなって荒くれ者になりたい気持ちを肯定も否定もしない感じが心地よくて、不条理だけど現実世界を投影しているような物語を読みたい時には絶対に手に取る本です。

俺は生まれながらの乱暴者さ。ガンジーの断食もマザー・テレサの博愛も、ワシントンの正直さも、俺の暴走を止めることはできない。((2006年)中原昌也『子猫が読む乱暴者日記』26ページより引用)

過去とか今とか将来とかよく分からない時、他人軸とか自分軸とか、繊細さんとか「これで不安は解消される」系の自己啓発本のタイトルを見てむしゃくしゃした時に上記の文章を思い出します。

今はもうただただ元気がないので、少しでも明日が怖くなくなる元気をもらいたいという一心で本書を選びました。

私の自分語り前置きの方が長くなってしまいましたね。申し訳ないです。でも、自分の人生が突然どうでもよくなってしまったけど、なんとかならないかな、もっとポップに乱暴に奔放に生きたいなと思っている人にぜひおすすめです。ずっと真面目に生きていようとしなくてもきっと大丈夫です。そう思いたいです。

それでは今週はここまで。来週もよろしくおねがいします。

※「本と生活と。」は毎週水曜日更新予定です。

たまざわかづき
1993年生まれ。SWスタッフ。もともとクラリネットとドラムをやってました。音楽以外の好きなもの:本、映画、動物、ドラマ、Netflix、Hulu、ぬいぐるみ、文房具など諸々たくさん。モルモットのごまちゃんと生活してます。30歳になるまでに本屋さんの開業を目指しています。

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