こんにちは! 「NO WAR」とはっきり言いたい、たまざわです。
最近仕事で必要なとき以外、Twitterを見ないようにしています。主治医に言われたのもありますが、Twitterに全部の感情を吸い取られてしまったり、逆に誰かの負の感情を吸い取ってしまうような気がしたからです。
Instagramは知人のみフォローしているので、安心だなと思いますが、Twitterをきっかけにストーカーもされたことがあるのでかなり慎重です。とは言え、自分の活動を知ってもらえたり、情報を得る便利なツールだからやめられないんですけどね。まさに負のスパイラル。ただ、SNSとの距離感を見直そうという自分キャンペーン期間中です。
さて、生活に寄り添う本を紹介するこの連載。第43回目に紹介するのは金原みわ『さいはて紀行』。
vol.43 金原みわ『さいはて紀行』
『さいはて紀行』
著:金原みわ
出版:シカク出版
内容:
シカク出版刊行書籍、第4弾!!
珍スポット、B級スポット、秘宝館、ストリップ、ジャンクション、工場、珍建築、電波住宅、珍寺、珍仏、巨大仏、新興宗教、奇祭、純喫茶、遊郭跡……fなどなど、遠くにあるようで日常のすぐそばにある「さいはて」を巡る旅人であり、ライターやイベント出演など多方面で活躍している金原みわさんの旅の記録をまとめた初の紀行エッセイ集です。
https://shikaku-online.shop-pro.jp/?pid=147289001
本書は個人的に大好きなシカク出版から刊行された珍スポットの達人? 金原みわさんの紀行エッセイ集です。
福島県最後のストリップ劇場のお話で始まり、女子刑務所の美容室に髪を切りに行ったり、タイのゴーゴーボーイズという男性ストリップを観に行ったり、金原さんの空間、その場の雰囲気再現力で一気に最後まで読み進めてしまいました。
はじめに断りを入れておこうと思う。わたしは何か書きものをする最初に「いい感じの落とし所」を考える。「いい感じ」というのが自分でもズルいと思うのだが、その方が書いていても読んでいても圧倒的に後味がいいと思うからだ。でも残念なことに、どうやっても落とし所が見つからない出来事に遭遇することもある。世の中、そんなに後味がいいものばかりではないのだ。((2016年)金原みわ『さいはて紀行』154ページより引用)
上記の言葉で数々の珍スポットを巡ったり、一見食べてはいけなそうなものを食べてきた金原さんの懐の深さを感じました。本当に尊敬しています。私も大学生の頃は珍スポットを巡るのが好きだったのですが、いつの日か好奇心より恐怖が上回ってしまうようになりました。きっとこれを読んでくださっている方の中にも、そんな状況の方がいると思います(珍スポット巡りだけじゃなくても)。
本書を読むと、珍スポットは我々の身近にあるし、渦中にいる人は自分のことを珍スポットだなんて思っていなくて、1人の人間として人生を全うしている。最初のストリップ劇場からして驚きの連続でしたが、読了後はそんな気持ちになりました。
日常に刺激が足りないなと思っている人にぜひ読んでほしい。あなたの日常も、もしかしたら珍かもしれません。それに金原さんの文章の迫力もすごいし、時々表れるなんとも言えない挿絵で元気になってしまいます。
それでは今週はここまで。来週もよろしくおねがいします。
※「本と生活と。」は毎週水曜日更新予定です。
1993年生まれ。SWスタッフ。もともとクラリネットとドラムをやってました。音楽以外の好きなもの:本、映画、動物、ドラマ、Netflix、Hulu、ぬいぐるみ、文房具など諸々たくさん。モルモットのごまちゃんと生活してます。30歳になるまでに本屋さんの開業を目指しています。