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BiSHやBiS、豆柴の大群が所属する音楽プロダクション・WACKの次世代アイドル育成グループ、WAgg。現在は、ア・アンズピア(持病の腰痛の悪化のためライヴ活動休止中)、愛、サアヤイト、アイナスター、YUiNA EMPiRE、ベル・ナルドが、WACKのグループへの昇格を目指し、ライヴを中心に活動を行なっている。

2022年3月20日(日)から1週間に渡り開催される事務所主催の〈WACK合宿オーディション2022〉の1日目から、WAggからア・アンズピアを除く5人のメンバーが参加することを表明。これまで数々の合格者やWAggからの昇格者も出している合宿を目前に、5人はどんな気持ちで合宿に臨むのか? WAgg結成時からのメンバーであり、ハスキーで力強い歌声と独特なセンスを持ったサアヤイトに話を訊いた。

取材&文:西澤裕郎
写真:まくらあさみ


生きようってなれる人を増やせるようなアイドルになりたい

──今年の合宿オーディション、参加するかどうか迷いはなかったですか?

なかったですね。今年10月までという期限(※)があるので、焦りながらも、前向きに参加したいな、挑戦したいなという気持ちが強いです。

※2年以内に他グループへの昇格ないしは新グループでのデビューが出来なかったメンバーはWAggを脱退という制約が2020年10月に事務所代表・渡辺淳之介より告げられた。

──サアヤイトさんは、WAggで活動し始めて何年経つんですっけ?

2018年9月に入ったのでもうすぐ4年です。結構キャリアを積んでます(笑)。

──4年間近い活動の中で、なんでアイドルをやりたいんだろうって見つめ直すことはたびたびあるんじゃないですか?

私もそれについてずっと考えていて。なんでアイドルを始めたんだろうとか、なんでWACKに入ったんだろうって考えたときに、曲を聴いた人の人生を動かせる人に憧れたことを思い出して。私はWACKの曲を聴いてもらって、その人の人生観をちょっとでも前向きにしたり、生きようってなってくれるとすごくうれしいなと思って。前向きになれる人とか、生きようってなれる人を増やせるようなアイドルになりたいんです。

──そういえば、今年のお正月、おじいさんのお部屋の動画をTwitterであげていましたよね。ハードロックやメタルなど、たくさんのCDが並んでましたが、サアヤイトさん自身もたくさん音楽を聴いていたんですか?

私はショパンとかクラシックが好きで。お姉ちゃんもバレエをやっていたので、音楽家の曲が好きなんです。

冷静さを失ってしまって、暴走モードになっています(笑)

──昨年の合宿はサアヤイトさんは不参加でしたが、そこからのWAggでの1年間の活動を振り返って、どんな1年でしたか?

この1年間は、月(ノウサギ)ちゃんのトレードも終了があったり、WACKメンバーだったYUiNAさんが入ったこともあり、1つ1つのライヴに向けての話し合いが増えました。

──どんなことを話し合うんでしょう?

「前回のライヴはどう感じた?」とか「ここがよくなかったから、もうちょっとこうしよう」って改善を話して次のライヴでどんどんクリアしていく感じです。ただ、1つ1つのライヴには向けているんですけど、数を重ねていくうちに1回目に直したことが抜けていっちゃったり、同じことを繰り返しちゃったりすることも多くて。だからこそちゃんと話し合うことが必要だなと思って話しています。

──相手が落ち込んじゃうんじゃないかとか、傷ついちゃうんじゃないかと思って、深い部分まで言い切れないところもあったと、他のメンバーが話してくれました。そのあたりサアヤイトさんはどうですか?

最近の話し合いは感情をぶつけ合うことが多いんですけど、そこで泣いちゃったりして伝えられないこともあったりして。WAggを思って、もっと伝えられるようになったら、もっとグループがよくなるなって思います。

──サアヤイトさん自身も感情的になったりする?

私が感情的になっちゃって。怒りとか、泣きながら話したりとかして困らせています……(笑)。

──何に対して怒ったりしていたんですか?

人のことを怒るとかではなくて、なんでこれができなかったんだろうという自分への怒りが話していると出てきちゃって。悔しくて泣いちゃうときとかあるんです。

──ちなみに、感情的になっているときはどんな状態?

冷静さを失ってしまって、暴走モードになっています(笑)。渡辺さんがめっちゃ明るい話をしているときに泣いちゃったときとかもあって。

──その暴走モードがいいときもあると思うんです。感情的な部分が心を打つみたいな。自分の感情的な部分とどうやって付き合っていこうと思って活動しているんでしょう。

普段は、私が今これを言ったらどう見えてるかなとか、こういう動きをしたらどう見られるんだろうと、客観的に考えて生きていこうと思っているんです。急に暴れだしたら、ただのやばいやつになっちゃうので。合宿のデスソースが入っているときとかマラソンのときは暴走モードになっていいと思っているんですけど、日常で生きているときは閉じ込めておいて、ライヴの楽曲の中でも爆発していきたいと思います。

──感情的になって話したとき、メンバーはどんな反応をしている?

そうかー…… って。ちゃんと聴いてくれています。話を遮らないで、みんなすごく話を聴いてくれて、じゃあどうしようっていうのもちゃんと話してくれます。

──そういう意味で、サアヤイトさんは本心でみんなに感情を伝えられている。

サアヤイト:嘘がつけないんです。最近気づきました。

──相手を傷つけないかとか、心配して言えないってことはサアヤイトさんからはあまりなくて、むしろ思い切り感情を出してしまっていると。

サアヤイト:そうですね。もっとみんなの話を訊かないとダメだと思っているんですけど、なかなか聞き出せないので、そこが今の課題です。ぶつかるだけじゃなくて、引き出すってことをもっとできたらいいなと思います。

──それこそ、合宿に行ったら候補生とコミュニケーションをとらないといけないわけで、どうやって候補生と接しようと思っていますか?

サアヤイト:今年の合宿の目標は候補生とちゃんと向き合うことだと思っていて。WAggから昇格したとしても、グループでチームになるじゃないですか。ちゃんと1人1人と向き合えないといいものってできないから、どうやってそれぞれのいいところを引き出せるかを考えて、候補生1人1人と向き合えるようにしていきたいです。

──今年のメンズオーディションの課題で、グループ内で話し合って脱落者を決めるというものがありました。もし仮にそういう状況に置かれたら、サアヤイトさんはどうすると思いますか?

私も自分だったらどうするんだろうってすごく考えました。頑なに「私は譲らない」って感じで自分の意見を伝えても、みんなどうしていいか分からなくなってしまうし、どこかで譲っちゃうのかなと思いながらも、どうするんだろうと考えていました。

──そういう意味で、今年も今までにない課題が出てくる可能性もあります。そういう部分で不安はない?

どんなことが起こるんだろうとは毎年思っています。でも、新しい課題が来たら絶対何かを試されているということだから、前向きにやっていくしかないのかなと思っています。

想像すれば想像するほどいいものってどんどん作れる

──改めてですが、サアヤイトさん自身の特技やアピールポイントを訊かせてもらえますか。

サアヤイトのことをまだ何も知らないって人には、歌を見てもらいたいなと思います。

──歌うことが自分の中で1番のアピールポイントかつ、知ってほしいところ?

すごく歌うことが好きで。いろいろな歌い方とか日々の研究を重ねているので、聴いてもらいたいです。

──どんな研究をしているんですか?

ボーカロイドとか、いろいろ聴いていて。ボーカロイドって結構歌い手さんがカバーしているんですけど、1つの歌い方に固執しないでいろいろな歌い方をしているのがおもしろいなと思って、真似して歌ってみたりしています。あと、K-POPでaespaっていうグループがいて、リズムのとり方とか、高音の伸び方が吐息を混ぜたりとかすごく綺麗で、こうやってやったら、こういう声が出るんだっていう研究もしています。

──細かく研究しているんですね。それは全部独学で?

サアヤイト:週1でボイトレにも通っているんですけど、練習が終わるごとに質問しに行って。1人だけ質問がめっちゃ多いので、先生が困っているときもあると思います。

──合宿ではコントなどお笑い要素も重要になっていますが、サアヤイトさんも独特の世界観をもっているなと思います。

笑いのツボが渡辺さんとは違うところがあって、メンズオーデで渡辺さんが笑ってないところですごい笑ってしまっていて。自分に合わせてはいけないので、渡辺さんの求める話題を出したものをできたらなと思っています。

──ちなみに、サアヤイトさんはどういうものがツボなんでしょう?

メンズオーデのときに1番最後の組が「あなたのことが好きです、好きです」って歌っているので笑っちゃって。ちょっとシュールなのが好きです(笑)。

──改めて、今年の合宿に向けての意気込みを訊かせてもらえますか?

2020年の合宿オーデで、私は根性だけでやりきろうという気持ちがあったんですけど、今年は周りの人と協力して、力を合わせてよりいいパフォーマンスをできるようにしたいなと思っています。

──以前はBiSに昇格したいって気持ちを語っていましたが、今はどう考えていますか。

BiSだけじゃなく、1つ1つのグループに、こういうパフォーマンスができる子が入ったらおもしろいんじゃないかとか考えるようになりました。私はもっとパンチを強めていきたいなと思っているんです。

──それは歌とかではなくて、全体的な話?

はい。人として、私みたいな暗いやつが入ったらダメじゃないですか? 私、家とかでは明るいんですよ!

──今も別に暗いとは思わないですけど(笑)。

家ではもっと明るいんです。うるさくて、家の外まで笑い声が漏れてるよって言われます。それが人前に出ると暗くなるので、家で出せているものを出せたら、もっと明るくなれるなって思います。

──それを普段の活動でも出したい気持ちがある?

はい。なんでそこが出せてないんだって思ってます。

──覚醒したサアヤイトさん、合宿でぜひ見たいです。

最近気づいたんですけど、いいものって限界がなくて。想像すれば想像するほどいいものってどんどん作れるので、周りと協力していいものを作っていけたらと思います。


■WACKオーディション合宿2022詳細

【前半】全て見せます!WACKオーディション合宿2022完全密着 6泊7日の死闘
2022年3月20日(日)14:30〜
URL:https://live.nicovideo.jp/watch/lv336022763

【後半】全て見せます!WACKオーディション合宿2022完全密着 6泊7日の死闘
2022年3月23日(水)12:00-
URL:https://live.nicovideo.jp/watch/lv336022816

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