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【GANG PARADE Vol.20】新メンバー・アイナスター編「今までとは全然違うギャンパレを見せたい」

StoryWriter

2022年1月1日に再始動を果たした、「みんなの遊び場」をコンセプトに活動するWACK所属のアイドル・グループGANG PARADE(以下、ギャンパレ)。2019年4月にワーナーミュージック・ジャパン内レーベル「FUELED BY MENTAIKO」よりメジャー・デビューしたが、2020年3月よりGO TO THE BEDSとPARADISESの2グループに分裂、事実上活動休止状態に。2022年1月1日発行の読売新聞・朝刊広告にて突如再結成が発表され、1月2、3日と渋谷Spotify O-WESTで復活ライヴを開催。3月9日にはメジャー2ndシングル『PARADE GOES ON』を発売、5月からは全国9都市10ヶ所を巡るツアー〈GANG PARADE THE GREATEST SHOW TOUR〉を開催する。

そんなギャンパレに、WACK合宿オーディション2022で新メンバーが2名加入することが発表された。そのうちの1人が、アイナスターだ。これまでWACKの研修生グループWAggで活動をしてきたが、満を持してギャンパレへの昇格を勝ち取った彼女。合格への意欲が誰よりも強く、物怖じせずに自分の考え方を表明してきたアイナスターは、どのような想いとともにギャンパレでの活動をスタートさせるのか。WAggの卒業公演を終えて、ギャンパレとしての練習がはじまった4月中旬に話を訊いた。

取材&文:西澤裕郎
写真:三上信


本当に悩むぐらい真剣に合宿に向かい合えた

──WAggの卒業公演も終わり、ギャンパレに入った実感は出てきましたか?

アイナスター:合宿が終わってからの1週間はWAggの卒業に向けて動いていたんですけど、13人の練習が始まってからじわじわと実感が湧いてきました。

──あらためて合宿を振り返っていきたいんですけど、いつも以上にギアが入っているように見えました。どんな気持ちで臨んでいたんでしょう。

アイナスター:私は合宿だから特別に出るものってそんなにないと思っていて。候補生の子にとっては本当に異空間じゃないですか? でも私は今回3回目の参加で、どういうことをするかも空気感も全部分かった状態だったので、いくらでも準備して行ける状況で。逆に合宿は準備してきたものを出せないぐらいの限界状態になるからこそ、今までやってきたものが出る場所だなと思って臨みました。

──合宿2日目にWAggメンバーの3人が落ちて、アイナスターさんとベル・ナルドさんが残りました。泣いているベルナルドに喝を入れたという逸話がありますが、どういう心境だったんですか?

アイナスター:私は正直、1日目のパフォーマンスでWAgg全員が脱落と言われてもおかしくないって思っていて。めっちゃ覚悟をしていたんです。

──それは自分も含めて?

アイナスター:そうですね。脱落者を選ぶときに渡辺(淳之介/所属事務所WACKの代表)さんが1回部屋に戻るじゃないですか? そのときスタッフさんも一緒に部屋に行っていたので、WAggの話をされているなとなんとなく感じていて。合宿って展開のスピードがめちゃくちゃ速いから、ちょっとでもぼーっとしてたり考えるのを辞めてしまった瞬間、突然置いていかれるんですよ。だから、脱落しなかった私とベルは明日のパフォーマンスのことをとにかく考えるしかなかった。WAggのことを考える暇はないなと思ったし、ここで泣いちゃダメだろうと思ってベルに伝えました。

──合宿6日目に、最終パフォーマンス審査のチームを候補生たちで決めるシーンがありました。なかなかチームが決まらずピリッとした空気が流れましたが、そのあとアイナスターさんに話を訊いたとき、泣きながら悔しさというか想いを語ってくれましたが、当時のことを改めて教えてもらえますか?

アイナスター:私は、この子と一緒にやりたいっていう子じゃないと、人生をかけた最後の審査をできないなと思って。もしかしたらWAggの新メンバーとして入ってくるかもしれないし、昇格した先で一緒にやる子かもしれない。WACKに入るかもしれない人たちという目線でみんなのことを観ていたので、誰と一緒にやりたいかみんなが決められないのが分からなくて。私以外候補生だったから、自分が一歩引いて見てしまったこともあって、シンデレラの時間になって感情がバーってなっちゃったんです。とにかくWACKの先輩と話したくて月(ノウサギ。GANG PARADEのメンバー)ちゃんに電話したら、去年合宿で落ちたときぐらい泣いてしまって。月ちゃんには、だったらあの場で言うべきだったよねと言われて、本当にその通りで。

──2021年の合宿オーデでのアイナスターさんだったら、その場で言っていた気もします。それは今年、候補生のことをより考えて動いていたからなのかなとも思いますが、いかがでしょう。

アイナスター:去年も考えてはいたんですけど、自分が思ったことをそのままの感覚で言っちゃっていて。それだけでは昇格に届かなかったし、まだ子どもの部分があったと思って今年は臨んでいたんです。その結果、今年は悩んでいる姿を見せてしまったなと思っていて。でも本当に悩むぐらい真剣に合宿に向かい合えたかなと思います。

昇格して売れることで恩返ししたい

──合宿最終日のパフォーマンス審査。やり切れた感覚はありましたか?

アイナスター:MUTEKiちゃんとドーウシロちゃんと組んだんですけど、2人ともBiSさんが好きで。「BiS-どうやらゾンビのおでまし-」が好きって言っていたので、最後はそれで挑もうと決めて。私にとっても「BiS-どうやらゾンビのおでまし-」の歌詞に心境が当てはまって。〈もしもその時僕ら信じあえたら 今も一緒に歩けるのに〉って歌詞でWAggのこととかを考えちゃって。それこそ2日目で脱落した3人のことも思い出したし、〈たとえ僕が悪になったとしても ユートピアは続いてくんだね〉とかも、合宿全体を通して集団で何かをするときに誰かが悪者にならないと上手くいかないこともあると思っちゃっていて。それがいいか悪いかは分からないけど、チーム決めのときに誰かが悪者になってでもやらないと変わらないことってあるなと思ったので、そのまま曲に気持ちを預けてやれたかなと思います。

──合格者発表のときは、どんな心境でしたか。

アイナスター:私は、例えば告白して振られるのが怖いから、最初から振られると思っておこうって考え方をしちゃうことが結構あるんですよ。脱落って言われたら受け止めきれない気がするから、脱落で呼ばれると思って聞こうという考え方をしちゃいがちなんですけど、今年の合格者発表は、もし名前が呼ばれなかったらWAggで頑張ろうって気持ちになれないくらいどうしても昇格したかった。ここでダメって言われたらどうしようとかも考えられないくらい昇格するしかないと思って発表の瞬間立っていました。

──これまでのアイナスターさんの生き様においても、保険をかけないくらい剥き出しの気持ちで立っていたんですね。昇格で呼ばれて本当によかったです。

アイナスター:もし呼ばれてなかったら廃人になっていたかもしれない(笑)。

──2021年も最終発表まで残りましたが、今年はアイナスターさんの中で、なにが違ったと思いますか。

アイナスター:これは渡辺さんにも言ってなくて、密かに目標にしていたことがあるんですけど、WAggをもっと愛されるグループにしたいなと思って私は合宿に行ったんです。私はまだ2年ぐらいしか活動していないんですけど、WAggはたくさん失敗させてもらった場所で。WAggのスタッフさんとか、辞めたメンバーとか、誰でもそうなんですけど、とにかく昇格してデビューして売れることでしか恩返しできないなと思っていて。ただ昇格したいというより、昇格して売れることで恩返ししたいから、そのためのスタートに立ちにたいなと思っていました。

──ギャンパレへ昇格として名前呼ばれたときはどんな心境でしたか?

アイナスター:これ以上、人数が増えるとは思っていなかったので、びっくりしました。PARADISESのオーディションのときからずっと手が届かない場所ではあったし、去年の合宿でも昇格できなかった場所で。今日取材で、1年振りくらいにワーナーさんに足を踏み入れたこともうれしくて。そうした一個一個が全部うれしくて。ギャンパレメンバーと話していても、たくさんの悔しい気持ちを乗り越えてきたからこそ、ギャンパレとしてやっているのかなと思うので、私もたくさん悔しい思いを乗り越えてから入ることができてよかったなと思います。

──メンバーから言われたことで印象的なこととかはありますか?

アイナスター:合宿が終わった後、マネージャーの辻山さんに「思っていることをどんどん言ってほしい」っておっしゃっていただいて。よし! やるぞ! って気持ちでいたんですけど、合宿の燃えている状態から一旦冷静になって考えたときに、今まで話せなかったような大先輩に向かって自分の意思をブレずに伝えていくのってめちゃくちゃハードル高いなって思っちゃって。WAggの卒業公演も重なって、卒業公演前日に心労みたいな感じで倒れちゃったんです。そのときに、これはよくない気の背負い方をしているぞってなっちゃって。

──そんなに追い込まれていたんですね。

アイナスター:卒業公演が終わったとき、月ちゃんが「プレッシャーとか考えることがあるかもしれないけど、大事なアイナスちゃんと大好きなギャンパレでやれるのがうれしいよ」って言ってくれて。私がポンコツだったときから見てくれて、ずっと支えてくれていた月ちゃんとやれるのはすごくうれしいし、ユユ(テラシマユウカ)さんとかナルハ(ナルハワールド)さん、メイ(キラ・メイ)ちゃんとまた一緒に活動できるのはシンプルにワクワクすることだなと思って。月ちゃんの言葉をもらってから一旦力を抜いて、ギャンパレに入れるのがめちゃくちゃうれしいことだって改めて思えるようになりました。

──今年の合宿で合格したタンタンさんに関しては、どう思っていますか。

アイナスター:合宿で自分的に1番感動したのがタンタンの「つよがりさん」だったんですよ。あのときの発表で1番心が動かされて。合宿中は1回もグループが被ることはなかったんですけど、タンタンとやりたいなと思っていたので同じグループで活動できるのがうれしいです。WAggは多くても7人とか6人だったので、ギャンパレで誰かが1個でも間違えた動きをしたら流血するなってくらいの密度でやっていて。私は結構それに手こずちゃって、最初はWAggに入ったばかりの頃の自分を思い出すくらい覚えられなかったんですけど、タンタンはすごいんですよ。メンバーがつきっきりになって教えなくてもできちゃうくらいポテンシャルがめちゃくちゃ高いんです。

ギャンパレで爆発的に売れたい

──13人というメンバー数は、WACK内では初めての大所帯です。そこの可能性みたいなものは感じていますか?

アイナスター:最初はどうなるんだって思っていたんですけど、=LOVEさんだったり、48系グループも人数が多いじゃないですか。いろいろなアイドルさんのライヴ映像とかを最近観ているんですけど、隊形移動とかが強みになりそうだなってすごく思っていて。フォーメーションの種類が無限。この前「Happy Lucky Kirakira Lucuky」で、13人ならではの面白みが出る振り付けとフォーメーションが作れて。楽しみにしていて欲しいんですけど。こんなこともできるんだ! ってすごいワクワクしました。「Plastic 2 Mercy」の動きとかも、わざとギュッとした隊形にしたときに団体演技みたいになって。みんな同じ動きで波みたいに動いているのも初めての感覚で、ココ(ココ・パーティン・ココ)さんが自分が小学生のときに観たら怖すぎてちびるって言っていました(笑)。それぐらい異様なものになれるのは強みになるんじゃないかなってワクワクしています。

──新曲の作詞も、他のメンバーとともに挑戦しているそうですね。

アイナスター:PARADISESのオーディションの作詞審査ぶりなんですけど、あのときは好き勝手書いていたので、今回は具体的なテーマをもらって書いていたので。すごく時間がかかったし、悩んだのでポケモンの歌詞とかも参考に見ました(笑)。でもポケモンの曲って大体、火、草、水はねのけるぜ、その答えは全てポケットの中にみたいな歌詞ばかりで(笑)。

──あははは。自分の中の決意をちゃんと言葉にできましたか?

アイナスター:ギャンパレの過去曲の歌詞とかも改めてたくさん見て気持ちを書きました。

──5月13日の『GANG PARADE THE GREATEST SHOW TOUR』、東京SHIBUYA CLUB QUATTRO公演がお披露目になります(※メンバーの新型コロナウイルス感染により開催中止)が、どんなライヴにしたいですか?

アイナスター:新メンバーとして私とタンタンが入って、ナルハさんが復帰するわけですけど、今までとは全然違うギャンパレを見せたいなと思っていて。合宿で思ったんですけど、候補生ってその人自身は変わらないけど、その人が更にアップデートされていく感じがあるじゃないですか。それをグループでもしたいなとWAggのときからずっと思っていて。人数が増えただけじゃなくて13人で化学反応を起こして、新たな一面を更に見せ続けていきたいなと思っています。

──アイナスターさんがギャンパレで活動していく上で、夢だったり目標があれば聞かせてもらえますか?

アイナスター:私は、ギャンパレで爆発的に売れたいと思っていて。ライヴハウス会場がちょっと大きくなるだけじゃなくて、今までやったことがなかった場所でライヴをしたいんです。そのために、自分自身もビビっていたらその先には行けないし、1人でもビビってたらダメだと思う。私がギャンパレに入った1番の意味はそこだと思うので、私が切り開いていくぞぐらいの気持ちでやっていきたいです。13人いるからって1人が考えるのを辞めてしまったら意味がないと思うので、常にみんなが考え続けて、その中で1番いいものを考え続けたい。それってすごいワクワクするじゃないですか。

──立ってみたい場所とか、ありますか?

アイナスター:幕張メッセに立ちたいです。ギャンパレの野音とか中野サンプラザのライヴDVDを観たんですけど、大きい会場ってすごくて。もちろん野音にも中野サンプラザも立ってみたいし、私は今までWAggでduoが一番大きいステージでのワンマンライブなので、全部が初めてで。だけど、今まで立ってきたところより大きいところへ行かないとダメだと思うから。もっともっと上を見て、上に進んでいきたいです。


■ライブ情報

〈GANG PARADE THE GREATEST SHOW TOUR〉

※開催中止※
2022年5月13日(金)@東京 SHIBUYA CLUB QUATTRO
開場/開演 17:30/18:30
お問い合わせ:KM MUSIC 045-201-9999

※開催延期※
2022年5月15日(日)@広島 HIROSHIMA CLUB QUATTRO
開場/開演 16:00/17:00
お問い合わせ:夢番地広島 082-249-3571

【振替公演】 2022年6月3日(金)@広島 HIROSHIMA CLUB QUATTRO
開場/開演 17:30/18:30
※開場開演時間を変更させて頂きました。
お問い合わせ:夢番地広島 082-249-3571

2022年5月21日(土)@神奈川 YOKOHAMA BAY HALL
開場/開演 16:00/17:00
お問い合わせ:KM MUSIC 045-201-9999

2022年5月29日(日)@福岡 DRUM Be-1
開場/開演 16:00/17:00
お問い合わせ:BEA 092-712-4221

2022年6月4日(土)@静岡 窓枠
開場/開演 16:00/17:00
お問い合わせ:ジェイルハウス 052-936-6041

2022年6月9日(木)@愛知 NAGOYA CLUB QUATTRO
開場/開演 16:00/17:00
お問い合わせ:ジェイルハウス 052-936-6041

2022年6月18日(土)@宮城 Rensa
開場/開演 16:00/17:00
お問い合わせ:G/I/P 0570-01-9999

2022年6月19日(日)@北海道 PENNY LANE
開場/開演 16:00/17:00
お問い合わせ:WESS info@wess.co.jp

2022年6月24日(金)@大阪 UMEDA CLUB QUATTRO
開場/開演 17:30/18:30
お問い合わせ:サウンドクリエーター 06-6357-4400
2022年6月30日(木)@東京 LIQUID ROOM 開場/開演 17:30/18:30 お問い合わせ:KM MUSIC 045-201-9999

〈GANG PARADE THE GREATEST SHOW TOUR “HIGH HOPES”〉
2022年7月4日(月)@大阪BIG CAT
時間:OPEN 17:30 / START 18:30

2022年7月5日(火)@愛知THE BOTTOM LINE
時間:OPEN 17:30 / START 18:30

2022年7月12日(火)@東京Spotify O-EAST
時間:OPEN 17:30 / START 18:30
※チケット詳細は公式サイトをご確認ください。

GANG PARADE オフィシャルサイト:https://www.gangparade.com/

 

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