【LIVE REPORT】GANG PARADE、13人体制で魅せた初ライヴ「同じ夢に向かって、同じ熱量で向かえる仲間ができて本当に嬉しいです」

GANG PARADE（以下、ギャンパレ）が、全国ツアー〈GANG PARADE THE GREATEST SHOW TOUR〉の横浜公演を2022年5月21日（土）、神奈川・YOKOHAMA BAY HALLにて開催した。

ギャンパレは「みんなの遊び場」をコンセプトに活動するアイドルグループ。2019年4月にワーナーミュージック・ジャパン内レーベル「FUELED BY MENTAIKO」よりメジャーデビュー。2020年3月よりGO TO THE BEDSとPARADISESの2グループに分裂し、事実上活動休止状態となっていたが、2022年1月1日発行の読売新聞・朝刊広告にて突如再結成を発表。1月2日と3日に渋谷Spotify O-WESTで復活ライヴを開催し、東名阪ツアーの開催を行なった。

その後、2022年3月に行われた事務所主催のWACK合宿オーディションで合格したタンタン（仮）がカ能セイ（読み：かのうせい）に名を改め、GANG PARADEに新加入。同じくオーディションで育成グループWAggより昇格したアイナスター、活動休止から復帰したナルハワールドが加わり、13名体制で活動をスタートさせることとなった。

本来、5月13日に東京 SHIBUYA CLUB QUATTRO公演をきっかけに全国ツアーがスタートする予定だったが、メンバーの新型コロナウイルス陽性により、東京公演と5月15日の広島 HIROSHIMA CLUB QUATTROでの公演が中止に。神奈川 YOKOHAMA BAY HALL公演が新体制での初ライヴとなった。

本公演の様子をレポートする。

新メンバーが加入し13人体制になったギャンパレの初ライヴ

17時になり、ステージ脇からメンバーたちの気合を入れる掛け声が聞こえ、会場が暗転。お馴染みのオープニングSEが流れると、ヤママチミキ、ユメノユア、キャン・GP・マイカ、ココ・パーティン・ココ、テラシマユウカ、ユイ・ガ・ドクソン、月ノウサギ、キラ・メイ、チャンベイビー、キャ・ノン、ナルハワールド、アイナスター、カ能セイの13人がステージに登場。ステージからはみ出んばかりに13人が横並びになると、ユアが「はじめまして！私たちエンジョイプレイ、みんなの遊び場、GANG PARADEです！よろしくおねがいします！」と挨拶。

「PARADE GOES ON」のイントロが流れると、カ能セイが「〈GANG PARADE THE GREATEST SHOW TOUR〉はっじまるよー！」と元気よく叫び、ライヴをスタートさせた。メロコア調の「BREAKING THE ROAD」、前身グループPOP時代から歌い継がれる「Happy Lucky Kirakira Lucky」と明るく疾走感ある楽曲を一気に駆け抜けた。

ステージが明るくなり、13人が1人ずつ名前を言い自己紹介。活動休止から復帰したナルハワールド、新メンバーのアイナスター、カ能セイの自己紹介では、より一層大きな拍手がわき起こった。チャンベイビーが、「レディース＆ジェントルマン、ガールズ＆ボーイズ、ウェルカム・トゥ・遊び場。イッツ・ショータイム！」とアナウンスし、「GANG PARADE」へ。GO TO THE BEDS時代の楽曲「赤ちゃん」のイントロが流れると、遊び人（※ギャンパレファンの総称）たちは手拍子で盛り上がり、13人は重心の低いビートに合わせて手を振り、速いBPMに合わせてステージを動き回った。一転、ココの英詞のリーディングから始まる「Beyond the Mountain」でメロディアスながらポップな楽曲で客席を盛り上げた。

MCでは、ユアとココとノンの3人がクロストーク。横浜出身のユアは、「地元で見に来ていたライヴハウスでライヴできることがすごいし、遊び人が地元に来てくれていることが嬉しいなとみんなの顔を見て思いました」と笑顔で語った。ノンは、13人体制でライヴをしてみて、「人多っ!? て思いました。ステージ上がみちみち（笑）。ライヴも久々で、楽しいって気持ちがいっぱいです。みんなもそうであったらいいなと思っています」と語った。ココが「リニューアルしたGANG PARADEで楽しいことをやっていけたらと思うので、13人のGANG PARADEよろしくおねがいします！」と挨拶。遊び人から鳴り止まない大きな拍手が起こった。

「GANG PARADEの輝かしい未来を願って次の曲を歌います」と、ココが「BRIGHT FUTURE,YOUR SMILE」のタイトルコールをすると、遊び人たちからは嬉しい驚きとどよめきがおこった。そんなPARADISES時代の同楽曲に続き、GO TO THE BEDS時代の「Don’t go to the bed」を披露すると、客席はさらに盛り上がりを見せた。

再びのMCでは、ミキが、「GANG PARADEは、実はすごく長くて複雑な歴史を歩んできたグループです。グループ名を2回改名していたり、2つのグループに分かれて活動してきました。それぞれの道で、それぞれの曲を、いろいろな形でライヴしてきたんですけど、13人という数字は未知で、無限の可能性が広がっていると思っています。それと同時に、大きな壁にぶつかることもあると思います。それでも私たちは前向きに、何事にも全力で、覚悟をもって、この時間を大切にしたいと思って立っています。今日はそんな想いを込めた新曲を持ってきました」と語り、13人体制初のシングル曲「シグナル」を初披露。GANG PARADE 13名が全員作詞に参加した、明るく可愛らしく、途中でワルツっぽいパートも入った楽曲に、遊び人たちは色とりどりの光を灯し見守り身体を揺らした。

続けて、PARADISES時代の楽曲「ENVIES」、GANG PARADEの楽曲「FOUL」をパフォーマンスし遊び人たちと一体感を産み出すと、活動休止から復帰したナルハが「遊び人のみなさん、ずっとずっと会いたかったです」と語り、大きな拍手が起こった。涙を流しそうになったナルハだが、笑顔で涙をこらえて言葉を続けた。

「今日のお披露目期間まで、復活したGANG PARADEの動画とか写真をたくさん見てきました。遊び人のみんなも、メンバーも、キラキラしていて、私がまた一緒に入って活動できるんだと、ワクワクした気持ちで練習してきました。踊ったり歌ったりすることも久しぶりで、それだけで楽しかったんですけど、ライヴを想像して、ここで遊び人と目が合うのかなとか考えると楽しくて。早くライヴをしたい気持ちが日に日に大きくなっていました。楽しみにしてきたこの日を迎えることができて、心の底から嬉しいです。待っていてくれて、ここに会いにきてくれて、本当にありがとうございます。まだまだ始まったばかりのブランニューなGANG PARADEですが、これから、もっともっと楽しい遊び場を届けていくので、よろしくおねがいします！」

そう想いを語ると、メジャー1stシングル曲「ブランニューパレード」を13人でパフォーマンス。続けて「らびゅ」、POP時代から歌い継がれる楽曲「pretty pretty good」、ギャンパレにとって最も歴史の深い代表曲「Plastic 2 Mercy」を全力で披露し、遊び人たちと産み出した熱気の中、本編は幕を閉じた。

鳴り止まない遊び人たちのアンコールに応えて再登場した13人。ステージ中央に円になり13人が指を中央の天に向けると、プラニメ〜POP〜GANG PARADEと歌い継がれてきた代表曲「UNIT」を感情いっぱいに披露した。そして新メンバー2人が想いを語った。

カ能セイ「改めて、新メンバーのカ能セイです。今日はやっと直接、遊び人のみなさんと会うことができて本当に嬉しいです。私は今まで1人で戦ってきたことが多くて、誰にも負けたくないとか、WACKに入りたい気持ちが強くて、ずっと気を張ってしまっていました。みなさんにもありのままの姿を見せることができなかったんですけど、これからはもっと素の私を見てもらえたら嬉しいと思っています。こうやってGANG PARADEに入って、同じ夢に向かって、同じ熱量で向かえる仲間ができて本当に嬉しいです。これからはメンバーと遊び人の皆さんと一緒に、もっと高いところに飛んで、大きなステージに立てるように頑張りたいと思います。カ能セイの可能性は無限大ってところを見せていきます。これから精一杯がんばるのでよろしくおねがいします！」

アイナスター「新メンバーとして加入したアイナスターです。私は2年間WAggで研修生として活動していて、研修生の立場から先輩を見てきたんですけど、いつ見ても本当に格好よくて、にぎやかで、ちょっと怖くて話しかけられないなと（※メンバーたちがアイナスターに笑って突っ込む）思っちゃうくらい、憧れの先輩でした。GANG PARADEのライヴは、遊び人のみなさんとの一体感がすごくて、愛に溢れた空間ですごく好きでした。だからこそもっと大きいステージが似合うってずっと思っていました。大きな背中を見せてくれていたGANG PARADEに、今度は私が新しい風を吹かせて、新世代のGANG PARADEを見せていきたいです。これからはアイドルに詳しくない人も分かるくらい、みんなにグループ知ってもらって、GANG PARADEでスーパースターになりたいです。これから先、遊び人のみなさんに、もっともっと最高の遊び場を見せていくようがんばるので、これからよろしくおねがいします。大切な仲間を信じて、前だけ見て突き進んでいきます」

新メンバー2人の挨拶に対し大きな拍手をする遊び人たちの中、最後はメンバーが手を繋ぎ合い、〈続きはもっと大勢で見ていきたいな〉と歌う「CAN’T STOP」を披露し、「以上、私たちエンジョイプレイ、みんなの遊び場、GANG PARADEでした！ありがとうございましたー！」と感謝を伝え、13人体制初となるライヴは幕を閉じた。

全国ツアー〈GANG PARADE THE GREATEST SHOW TOUR〉は、ここから7月まで続いていく。13人体制のGANG PARADEがどう進化を遂げていくのか注目のツアーとなりそうだ。

取材＆文：西澤裕郎
写真：外林健太

〈THE GREATEST SHOW TOUR〉
2022年5月21日（土）@神奈川 YOKOHAMA BAY HALL
セットリスト
1. PARADE GOES ON
2. BREAKING THE ROAD
3. Happy Lucky Kirakira Lucky
4. GANG PARADE
5. 赤ちゃん
6. Beyond the Mountain
7. BRIGHT FUTURE,YOUR SMILE
8. Don’t go to the bed
9. シグナル(新曲)
10. ENVIES
11. FOUL
12. ブランニューパレード
13. らびゅ
14. pretty pretty good
15. Plastic 2 Mercy
En.1 UNIT
En.2 CAN’T STOP