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StoryWriter

今、ハマっている食べ物がある。

その名も「桃モッツァレラ」

え? モッツァレラと桃?

トマトじゃなくて?

私も初めて知ったとき、疑問に思った。

だってモッツァレラといえば、トマトと交互に美しく並べられた大好きな「カプレーゼ」を想像してしまうから。

そんなモッツァレラを「桃と組み合わせると美味しい」と見たか聞いたか読んだとき、「またまた〜」と思いながら真似してみたら、その美味しさに、鼻が二倍に膨らんだ。

その相性の良さを知ってしまった私、桃が旬の季節はついついリピート中。

作り方は超簡単。

桃を好きな大きさに切ったら、モッツァレラチーズを適当な大きさに手でちぎり、お皿に盛る。そこにオリーブオイルをたらーんとかけ、お塩をパラッとしたら、もう出来上がり。

余裕があるときは、ミントを散らしたり、生ハムも添えてみたり(基本的にしましぇん)。

おやつ時間に食べるのもよし。

夕飯のメインを作ってる間にこれをサッと作って出しておくと、まるでお店でコース料理を食べてるような満足感。そこにキンキンに冷やした白ワインがあったらもう、何もいらないくらい(他にもしっかり頂きますが)。

何回か作って気づいた美味しく作るコツは

「モッツァレラを、大胆にちぎること」

そう、ちぎったほうが、美味しいのです。

この事実を知ったのは、時間はないけど、どうしても食べたかったある日。包丁を使うのも面倒で「えいっ!」と手でちぎり「自分が食べるだけだからまぁ、いっか」と豪快に盛り付けをしたときの方が、味なじみが抜群に良くなることが発覚(こんにゃくを煮物にするときも手でちぎった方が味が染みるのと似ている気がする)。

洗い物も減るし、一石二鳥。

そしていろいろと調べてみると、もうひとつ発見したのが、モッツァレラチーズは自分でも作れるということ。

「材料は牛乳とお酢だけ」

と書いてあったので「またまた〜」と思いながら、作ってみることに。

普通の牛乳ではなく「ノンホモ牛乳がいい」とのこと。

「ノンホモ牛乳? はて?」と、あまり調べずにスーパーに向かい「すみません、ノンホモ牛乳ありますか?」と優しそうなおじさまに話しかけたら「ここにあるよ〜早めに飲むんだったらSALE品がお買い得だよ〜」とのことだったので、賞味期限が迫ってるものを、お安くゲット。

だがしかし、お家に帰り、作り始めてすぐに問題が。

「牛乳を鍋に入れたら、65℃に温めます」という文字が。

「ろ、65℃に温める!?」

「簡単!」という文字に惹かれて材料を買って作り始め、よくよく見ると途中で「ここで一晩寝かせます」という文字を見た時と同じような感覚。レシピを見ていると時々こういった罠がある。

「いやいや、一晩待てない! 早く食べたい!」

という感じで「モッツァレラは作りたい! でもわざわざ温度計は買いたくない!」と諦めきれないままネットで調べると

「60℃のお湯は、火にかけてふつふつと泡が立ち始めた頃です」

とのことだったので、たまたま見たその言葉を信じ、牛乳を鍋に入れ、泡が立つ瞬間を見逃さないように鍋と睨めっこ。

「……今だ!!!!」

自分の感覚を信じ、火を止めてお酢を入れて、1、2分混ぜる。

本来ならここで分離して、いい感じにチーズができるらしいのだが、まったくもってその姿が現れない。

そう、見事に失敗したのだ(てへ)。

今回は失敗してしまったけど、味見したノンホモ牛乳の美味しさを初めて知り(※ノンホモ牛乳とは、脂肪の均質処理をしない牛乳のこと)、少し高いイメージがあったモッツァレラもこの量の牛乳を使ってほんの少しの量しか取れないこと、こんなにも手間暇かけて作られていることを学んだ。

これからは今までより感謝の気持ちを持って購入し、頂くことにしよう。そうしよう(もう作る気はゼロ)。

岡田ロビン翔子(おかだ・ろびん・しょうこ)

1993年生まれ。2006年から2018年8月2日の解散まで、チャオ ベッラ チンクエッティ(THEポッシボーから改名)のリーダーとして活動。 頭の回転の良さからくるトーク力には定評があった。解散後はラジオDJを中心に、MC、モデル、自身のアコースティックライブ「ロン喫茶」など、マルチに活動中。 様々なジャンルに興味を持ち、多方面にアンテナを張りめぐらせ、スキルアップのために努力を欠かさない向上心の持ち主。

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