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【LIVE REPORT】ASP、メジャーデビュー直前に7人で挑んだ日比谷野音ワンマン「また日比谷野外音楽堂で会いたいです」

StoryWriter

WACK所属の7人グループ・ASPが2022年8月27日(土)、全国22ヶ所を回る過去最大規模のツアー〈ACOUSTiC SAD ORCHESTRA TOUR〉のファイナル公演〈一触即発 – CRiTiCAL SiTUATiONS〉を東京・日比谷野外音楽堂にて開催した。

2016年のBiSH、2019年のGANG PARADEに続き、WACKにとって日比谷野外音楽堂でワンマンライヴを行うグループは3組目。

8月31日にシングル『Hyper Cracker』をリリースし、avexからメジャーデビューを目前に控えているASPにとって、今後を占う大きな指標となるであろう大切な野音ワンマンをレポートする。

晴天に恵まれたASP初野音

17時55分。WACK代表の渡辺淳之介がステージに登場。「やってまいりました、ASP、野音ワンマン! 来てくれてありがとうございます」と挨拶をし、注意事項を伝えると、「本日、ASP最大規模のワンマンライヴです。なんと総キャパ3000人入るところ……1500人も来ていただきました」と、この日の動員を正直に語った。「僕、思ったんですよ。ならず者(※ASPファンの総称)って天使なのかなって。なんでかわかります? もう一回野音でやるチャンスをくれているんですよね。次は満員で。みなさんがもう一人ずつ連れてくれば埋まりますからね」と語ると、「ちょっと後ろ向きなこと言いましたけど、最大動員です。来週にはメジャーデビューも控えているし、最大の輝きをASPが見せてくれると思います。なので、みなさん精一杯楽しんでいただけたらと思います」と会場をあたためステージを後にした。

開演時間直前にステージ脇からメンバーたちの気合いを入れる掛け声が漏れ聞こえると、ならず者たちから強い拍手がわき起こった。そして、赤と黒で構成された新衣装に身を包んだユメカ・ナウカナ?、モグ・ライアン、ナ前ナ以、マチルダー・ツインズ、ウォンカー・ツインズ、チッチチチーチーチー、リオンタウンの7人がステージに横並びに登場。

「ならず者のみなさん、こんにちは」「ASPです」と、片言のようにも機械のようにも聞こえるイントネーションで挨拶をすると、その調子のまま「待ちに待った野音ワンマン」「待ちに待ちに待った野音ワンマン」「待ちに待ちに待ちに待った野音ワンマン」「待ちに待ちに待ちに待ちに……」と、ナ前ナ以が話したあと他の5人が繰り返す形で連呼し、異様な雰囲気が会場を包んでいく。「ASP」「ASP」……と奇妙なイントネーションで連呼し、「勝負パンツを履いてきました」「ならず者のみなさんもそうですよね?」「みなさんの勝負パンツは何色ですか?」「赤色です」「いいえ、履いていません」「ならず者は最高です」「素敵です」「格好いいです」「可愛いです」「神様です」「今日は来てくれてありがとう」「最高のならず者たちへ」「最高のライヴを」「届けます」「伝説を」「作ります」「よろしくおねがいします」と、ナ前ナ以が言ったあとに5人が続けて発すると、ナ前ナ以がいきなりメンバー1人ずつにビンタをし始めた。最後はモグ・ライアンにビンタをしようとしたが、ナ前ナ以が返り討ちに。6人がポーズを取ると、真っ白なスモークが吹き上がり、「BE MY FRiEND」でライヴをスタートさせた。

「the MAN CALLiNG」、「いつでもファッキュー❤️」と、先ほどまでの雰囲気を一掃するような疾走感あるパンキッシュなロック楽曲を三連発で披露すると、「はじめまして、私たちASPです。よろしくおねがいします!」と挨拶をし、1人ずつ自己紹介。マチルダが「このでかい野音を、大勢のならず者のみなさんと迎えられて本当に嬉しいです。もう今日はぐちゃぐちゃ考えないで、踊って、楽しんで、帰ってもらえたら嬉しいので、私たちもぐちゃぐちゃ考えないで今を最高に楽しみたいと思います。ならず者と私たちの始まりの歌、聴いてください」と、「A Song of Punk」へ。

少しずつ日が落ちてきた野音で、ステージにセットされたライトが一層輝きを見せる中、ヘヴィーなロック曲「DiVE」、スカパンク調の「BOLLOCKS」、ヘヴィーさとキャッチーさが同居した「ITSUMO KOKOKARA」、初期楽曲「GO STRAiGHT」、「WASTED TEARS」を連続でパフォーマンスした。

すっかり薄暗くなった中、リオンが「みなさん、こんにちは! 暑いですか? 水分補給してください」と投げかけ、スーツ姿のマネージャー深谷からペットボトルを受け取り、1人ずつ水分補給。チッチチチーチーチーが「これからもならず者と最高の時間を過ごせますように。日が暮れるまで……今日は日が暮れてますけど、一緒に踊り明かしてくれますか? 一緒に日比谷の地面を揺らしていきましょう!」と地面をドシドシと踏み、デジタルハードコア「NO REASON」へ。和テイストのロック曲「被害者ぶるな」、ASP流バラード「The Emperor’s New Clothes」、メロコア調の「日々是虚無也」、ユメカの歌声から始まるドラマチックな旋律の「WAiT and WASTE」、ファストア調の「マジ無いです。」と続けて披露した。

再びのMCの際には会場はすっかり夜に。「みなさん楽しんでますか? まだまだですかー?」とならず者に呼びかけたあと、ウォンカーが「ASPはライヴ前に必ず円陣を組んでレリゴー!ってみんなで言うんですけど、やっていると心が一致団結している感じがしない?」とメンバーに話しかけ、「野音ってこともあって、甲子園球児くらいの気持ちでレリゴぶちかましてきました。心の中のこぶしがみなぎる感じ」と言いながら、心の拳が天空につき上がるようなジェスチャーとともに「レリゴ、レリゴ」と何度も叫び続ける。その後ろで、マチルダがウォンカーの心のうちを同時通訳をし、そのまま「レリゴ」へ。続けて、モグの叫びがエモーショナルな「TRUST MYSELF」、疾走感ある「Just Do it」、ポップなロックソング「SPiT OUT」、リズミカルで軽快なダンスソング「Let’s go as a weirdo」、ハードロック調のギターリフで始まる「WARRiES」と立て続けにパフォーマンス。会場のならず者たちもメンバー達の振り付けにあわせて一心不乱に踊り一体感が生まれていった。

会場に虫が音が響く中、モグが「私たち、いつも口で死ぬ気でやるぞって言っているんですけど、今日こそ死んでやろうかって言ってステージにあがってライヴをやっていて。ここが私たちの死に場所だって思っているんですけど、でも今日は生きていたいって思いました」と語ると、ならず者たちから拍手が起こった。「こんなにライヴが楽しくて、ならず者は愛おしくて、嬉しくて、仕方ないし、死んじゃったら会えないしと思って。ずっとずっと私たちと一緒に生きていってほしいし、私たちも死にものぐるいで生きていきます。そんな生きていたいって曲をやります」と、「I wanna live」をパフォーマンス。そのままスタジアムロック調の壮大な楽曲「SAKEBE」、渡辺淳之介が「ミュージック」の頭文字を冠して書いた「M」を全力で歌い切り、7人は「以上、私たちASPでした。ありがとうございました!」と挨拶しステージを後にした。

鳴り止まない拍手に応えて、「ありがとうございます!」と明るく走ってステージに登場したメンバーたち。

ユメカが「もう日も暮れて真っ暗になって、みなさんと一緒に1日過ごしたんだって実感しています。今日っていう日は1日しかないんですけど、そんな今日にASPを選んできてくれてありがとう! その瞬間も幸せでいっぱいでした。あっと言う間すぎるんでもう一回最初からやっていいですか?」とスタッフに確認するもNGが出て笑いが起こった。「4日後には私たちメジャーデビューを果たします」と語ると鳴り止まない拍手が7人を包んだ。

「最高! ならず者のおかげです。本当にありがとうございます」と感謝をし、「ぶっとんでください」というユメカのタイトルコールにあわせ、メジャーデビュー曲「Hyper Cracker」を初披露。ならず者たちからのサプライズのサイリウムの光が野音いっぱいを照らした。プロデューサー/DJのYohji Igarashiが楽曲プロデュースとサウンドメイク、作詞・作曲はODD Foot WorksのPecoriが担当した同楽曲は、それまでのロックンロールサウンドとは一転したハイパーポップ調のパーティチューン。メンバーたちのラップもあれば、テンポも1曲の中で何度も変化していく。メジャーデビューしていい意味で変化し続けることの宣言でもあるような楽曲で野音が最高潮に達した。

「次で最後の曲です。ここまできたら私たちはまさに一触即発です。今日は本当に最高な、最高な、最高な1日でした。ありがとうございます! 今日はならず者と私たちの記念日ですね。みなさん約束してくれますか? また日比谷野外音楽堂で会いたいです」。ナ前ナ以がそう語ると、ならず者は拍手で応えた。

最後は、ASPはじまりの楽曲「拝啓 ロックスター様」へ。時代を彩ったロックスターたちからバトンを受け継ぎ、ここからは自分たちが新しい道を作っていくとも受け取れる同楽曲を、7人は力いっぱい歌い、すっかり暗くなった野音の空へ歌声は響いていった。

最後にユメカがお知らせがありますと、9月2日と3日に横浜BayHallで24時間イベント「24 hours ANARCHY ANARCHY SHiT SHiT PARTY PEOPLE」の開催、そして9月18日からはスタートする全国ツアー〈GOD SAVE the ASP TOUR〉のファイナルを12月23日(金)にZepp DiverCityで開催することを発表した。そして、「みなさんのこと心よりお待ちしております。本日はありがとうございました!」とマイクを通さず最後は全員で「ありがとうございました!」と叫び、ASP初の日比谷野音公演は幕を閉じた。

Zepp DiverCityでのワンマンライヴは、2022年2月に行われた初Zeppワンマン公演〈ANTi SOCiAL PAiNS〉以来、2度目となる。〈ANTi SOCiAL PAiNS〉では、集客が会場キャパシティの半数にも満たなかったが、そのリベンジとなるか。そして、日比谷野音にまた立つ日に、ならず者で会場は埋め尽くされるのか。ASPのメジャーデビュー以後のストーリー、ますます見逃すことができなそうだ。

取材&文:西澤裕郎
写真:外林健太

〈ACOUSTiC SAD ORCHESTRA TOUR FiNAL – 一触即発 - CRiTiCAL SiTUATiONS〉
2022年8月27日(土)@日比谷野外音楽堂
セットリスト
1. BE MY FRiEND
2. the MAN CALLiNG
3. いつでもファッキュー❤️
4. A Song of Punk
5. DiVE
6. BOLLOCKS
7. ITSUMO KOKOKARA
8. GO STRAiGHT
9. WASTED TEARS
10. NO REASON
11. 被害者ぶるな
12. The Emperor’s New Clothes
13. 日々是虚無也
14. WAiT and WASTE
15. マジ無いです。
16. レリゴ
17. TRUST MYSELF
18. Just Do it
19. SPiT OUT
20. Let’s go as a weirdo
21. WARRiES
22. I wanna live
23. SAKEBE
24. M
EN1. Hyper Cracker
EN2. 拝啓 ロックスター様


■イベント情報

「24 hours ANARCHY ANARCHY SHiT SHiT PARTY PEOPLE」
2022年9月2日(金)17:00開場 / 18:00スタート~2022年9月3日(土)18:00終了予定
場所:Yokohama Bay Hall(神奈川県横浜市中区新山下3-4-17)
詳細:イベント概要は順次解禁予定
HP:https://asp-japan.tokyo/news/detail.php?id=1102341

「GOD SAVE the ASP TOUR」 FiNAL at Zepp DiverCity
2022年12月23日(土)Zepp DiverCity
開場/開演17:30/18:30

チケット料金:
★通常★
【指定席】¥4,800-(税込)
※当公演のチケットは全てデジタルチケットでの取り扱いとなります。
入場時1d代別途有り
年齢制限:※未就学児童入場不可
枚数制限:1回のお申し込みにつき最大4枚まで購入可能(受付によって変更あり)

◆WACK FAMiLY CLUB最速先着先行
【受付日程】 8/28(日)21:00 〜 8/29(月)20:59
【WACK FAMiLY CLUB FC URL】https://www.wackfamilyclub.com/
※会員専用サイトにログイン後、「TiCKET」ページよりお申込みください。
※お一人様1枚まで

◆WACK FAMiLY CLUB抽選先行
【受付日程】 8/30(火)12:00 〜 9/4(日)23:59
【受付対象席種】通常:指定席:4,800円(税込)
【WACK FAMiLY CLUB FC URL】https://www.wackfamilyclub.com/
※会員専用サイトにログイン後、「TiCKET」ページよりお申込みください。

◆ぴあ独占抽選先行
【受付日程】 9/7(水)12:00 〜9/11(日)23:59
【お申し込みURL】https://w.pia.jp/t/asp-tour-t/
【受付対象席種】通常:指定席:4,800円(税込)

◆一般発売日:9/24(土)10:00~
【受付対象席種】通常:指定席:4,800円(税込)
【お申し込みURL】https://w.pia.jp/t/asp-tour-t/

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