watch more

【LIVE REPORT】GANG PARADEが遊び人たちと成功させた二度目の日比谷野音「GANG PARADEとして野音に立てたことを誇りに思います」

StoryWriter

GANG PARADE(以下、ギャンパレ) が2024年1月28日(日)、グループ結成史上2度目となる東京・日比谷公園大音楽堂でのワンマンライブ〈天晴れ!真冬の大ギャンパレ音楽祭 in 日比谷野音〉を開催した。

ギャンパレにとって2019年以来4年8カ月ぶりとなる日比谷野音でのワンマン。当時はメジャーデビュー、ナルハワールドのお披露目ライブということも含め、今も語り継がれるターニングポイントとなるワンマンとなった。そんな縁深い野音でのワンマンは、当日にチケットがSOLD OUT。開演前の影ナレをWACK所属のリチが務め、満員の遊び人(※GANG PARADEファンの呼称)たちの興奮が高まる中、熱いライブが繰り広げられた。

ステージ上には、紅白幕とギャンパレポーズを模した手形の櫓が組まれ、まさにお祭りといった様相。日が落ち始めた17時3分。ステージ両脇のスクリーンにメンバー13人の可愛らしさ盛り盛りのソロ紹介映像が流れ、イベントタイトルが表示されると、この日のために制作された衣装に身を包んだ、ヤママチミキ、ユメノユア、キャン・GP・マイカ、ココ・パーティン・ココ、テラシマユウカ、ユイ・ガ・ドクソン、月ノウサギ、キラ・メイ、チャンベイビー、キャ・ノン、ナルハワールド、アイナスター、カ能セイ、13人がステージに登場。ギャンパレの冬の名曲「WINTER SONG」でライブをスタートさせた。初期シングル曲「Happy Lucky Kirakira Lucky」、13人体制初シングル曲「シグナル」と疾走感溢れるポップソングを一気に駆け抜けた。

「はじめまして! 私たち、エンジョイプレイ、みんなの遊び場GANG PARADEです! よろしくお願いします!」と全員で挨拶すると、ひとりひとり簡潔に自己紹介。セイが「私たち今日13人で野音に立つことができてめっちゃくちゃ嬉しいです。そして目の前にはこんなにたくさんの遊び人。みんなぶち上がる準備できてますか? 今日は遊び人とのみんなのパワーでここが最強の遊び場だって見せつけてやるぞ!」と元気いっぱい語ると、「遊び人が作る遊び場が世界一だー! いくぞー!」と遊び人とともに復唱し気合いを入れた。

和を感じさせる新曲「躍動」をムーディーな照明の中でパフォーマンスすると、前身グループPOP時代から歌い継がれる「pretty pretty good」を披露。ココが「みなさん、今日は最高の夜にしましょう!」と遊び人に投げかけてミュージカル調の「SUPER PARTY PEOPLE」で会場の雰囲気をギャンパレ色に染めた。

日が落ちかけた17時35分。チャンベイビーが「みんな体温まってますか? ボディがホッとになってないんじゃないの? ベビーズブートキャンプやっちゃうよ!」と投げかけると、ココのヒューマンビートボックスとドクソンの説明に合わせて体操を踊り体を温めた。ベビが「グッジョブ! すっかり生まれ変わったボディで次の曲、いこうぜ!」とコールすると、ギャンパレが2つに分裂していた時代のGO TO THE BEDSの楽曲「赤ちゃん」へ。続いてメロコア調の「BREAKING THE ROAD」、メジャーデビューシングル「ブランニューパレード」とグループの長い歴史を感じさせる幅広い楽曲を披露した。

すっかり日の落ちた17時48分。「盛り上がってますかー!」というミキの煽りに、月ノが「私のほうが盛り上げられる!」と割って入る。「遊び人、勝負下着履いてきたか? 私はめちゃめちゃ食い込む下着履いてきました!」と謎の盛り上げをすると、「神聖な場所だから、神聖なパンツ履いてきました!」と赤いフンドシ姿の雑コラがモニターに表示された。ノンが「私も気合い入れて朝からヘアメイクしてきました!」と述べるが、ユユに「もっと派手なメンバーおるで」と一蹴。ノンはココを呼び寄せ、ドスをきかせたコールアンドレスポンスを遊ぶ人と繰り広げた。そして「ココが裏アカで一週間ステマしてました!」とココのステマを明かした。ナルハは、ココの裏アカからクソリプが送られていたことを伝え、モニターにも表示されるとどよめきが起こった。再び月ノはマイカを呼び寄せ遊び人たちとプッチュユアハンズ。ラップでマイカの過去を暴露し、元彼が今日来ていると嘯くと、元彼役に扮したマネージャー坂井が「綺麗になったね」というフリップを持ち会場の笑いを誘った。

マイカは「今日はお祭りということで、ここから私たちがライブで盛り上げちゃうんだから! 過去も何もかも気にせずいきますよ!」と笑顔で語り、マイカ作詞曲の「Anything Goes!!!!」へ。怪しさとキャッチーさの緩急が心地いいポップソング「lol」、メロウでチルなダンスチューン「Traumerei」、低音が効いたベースミュージック「Gangsta Vibes」と近年のギャンパレらしさを反映したデジタルチューンをパフォーマンスした。

     

ここで、ノンがMCで想いを語った。「私はずっと野音に立つことが夢でした。10年前くらいに野音でライブを見て野音に憧れて、でも、ずっと立てず、気づけば何年も経っていました。でも今日、みんなのおかげで夢を叶えることができました。ありがとうございます。一人じゃ叶えられない夢も、横を見たらキラキラしたメンバーと、目の前にいてくれる遊び人という最高の仲間がいれば叶えていけるってことに気づきました。今日までの日々は遠回りしてしまったこともありました。進めなかったこともありました。悔しいこともたくさんあったけど、何一つ無駄じゃなくてすべてが宝物です。私は今日GANG PARADEとして野音に立てたことを誇りに思います。なにより遊び人のことが大好きです! この先もGANG PARADEと、目の前にいてくれるあなたがいる遊び場が最高だと証明していきます」

そして、「これまでも、これからも、絶対届くと信じて歌い続けます」と想いを込めて語り「FOUL」へ。落ちサビでは、ドクソンを中心に円を作り回るメンバーたちとともに、遊び人たちの「BODY & 13SOUL」という声が野音の空へと響き渡った。TikTokでガオガオダンスがバズっている「涙は風に、思いは歌に」を13人でキレよく踊り、エモーショナルな楽曲を歌い伝えた。

ユアが「次にやる曲が今日の最後の曲になります。この曲は私と同期のミキと一緒に詩を書いた曲です」と語ると、声が震え涙を流しそうになる。「GANG PARADEがはじまってから9年間、同期のミキは私の一番そばにいて、一緒に経験してきた仲間です。活動していく中で、楽しいこともたくさんありました。でも振り返ればうまくいかないことのほうが正直多かった。だけど、GANG PARADEはどんなときも、過去でも、未来でもなくて、今この瞬間を大切に生きてきました。だから今日、こうして野音にきてくれているあなたがいてくれることがすべてだと思います。今日、この時間を私たちにくれてありがとう。こうしてやりたいことがあるのも、ここから進んでいきたいと思うのも、ここにいる仲間と、目の前にあなたがいてくれるからです。遊び人の君がここにいてくれたら、私たちはどこまでも進んでいけると思います。だからこれからも私たちの側にいてください」と気持ちいっぱい込めて、「INVOKE」を届けた。鳴り止まない拍手の中、13人は挨拶をし、ステージを後にした。

「まだ足りない!」という遊び人たちのアンコールに応え、「CAN’T STOP」のイントロが流れるとベビ、ナス、ドクソン、マイカと、1人ずつパートごとにメンバーが登場して歌い、サビでは全員が揃い横並びに手を繋いでジャンプ。遊び人たちも手を繋ぎながら〈続きはもっと 大勢で見ていきたいな〉という歌詞で会場が一体となった。

月ノが「アンコール、そしてSOLD OUT、ありがとうございます!」と感謝を伝えると、大きな拍手が起こり、そのまま言葉を紡いでいった。「野音に立つのは5年ぶりなんですけど、後ろのほうまでいろんな人が来てくれていると思うんですよ。いつも応援してくれる遊び人はもちろん、久しぶりだったり、今日はじめてだったり。どんなときでもGANG PARADEと出会ってくれてありがとうございます。そして今日ここに来てくれてありがとう。

お祭りも終わりに向かっているんですけど、新曲をやります。去年の夏に、私たちはかけがえのない出会いをして。その人たちのライブは、続けていくことの尊さと、真っ直ぐ目の前の人に愛を伝える大切さを教えてくれました。そんなTHEイナズマ戦隊さんに書いていただいた新曲です。歌詞を書いてくれた(上中)丈弥さんが、「この曲は、痛みも喜びも一緒に味わってきたメンバーを思って歌う曲だ」って言ってくれて。本当にこの曲を聞くたびに、歌うたびに、1人じゃないと思えるんですよ。13人いるので喧嘩することもありますけど、GANG PARADEでいることを選んで、一緒に歩いて行けるメンバーがいて、目の前に遊び人がいてくれるから1人じゃないと思うことができています。だから遊び人がこの曲を聴いて、あなたは1人じゃない、GANG PARADEがいるよって思ってもらえるよう、愛を込めて歌います。すべてが詰まっている曲です。みんなと一緒に歌いたい曲です。みんな声、聞かせてくれますか? みんなと一緒に歌い続けていく曲です」と「ROCKを止めるな」を初披露。THEイナズマ戦隊節溢れるロックでポップな、GANG PARADEと遊び人たちの絆を歌った楽曲だ。サビではギャンパレポーズを多用し振り上げる、まさに新しいギャンパレの代表曲といえる。楽曲が終わると、遊び人たちから大きな拍手と声援が起こった。

最後は、前身グループとなるプラニメ〜POP〜ギャンパレへと歌い継がれてきた代表曲「Plastic 2 Mercy」へ。遊び人たちの色とりどりのライトが光る客席の声援と、ステージ上で大きく飛び跳ねる13人のメンバーたちがさらに一体となった。ユアが感謝とともに、「今度は私たちがみなさんの元に会いにいきたいと思います」と6月から全国ツアーを開催することを宣言。「その日にしかできないライブをお届けしたい」「ライブハウスでアツアツほかほかの遊び場を作りましょう!」と伝え、「以上、私たち、エンジョイプレイ、みんなの遊び場GANG PARADEでした!」と挨拶、エンドSEがなり終わるまで遊び人たちに感謝を伝え、ドクソンの一声により、一本締めをしてステージを後にした。

思い返せば、2019年に開催した初めての日比谷野音公演はギャンパレがメジャーデビューするタイミングで、止まらない勢いといって過言ではなかった。そこから約5年。その勢いに乗り切れたかといえば、必ずしもそうとは言えない時期が続いた。メンバーの脱退、グループの分裂など、さまざまな困難に見舞われた。それでも彼女たちは諦めず、努力し続け、新しい仲間を加え13人のメンバーたちと、会場いっぱいの遊び人たちと成功させた。同じ満員でもまた違った意味を持った二度目の日比谷野音になったことは間違いない。2024年、ここからギャンパレの快進撃がはじまる。そんなことを予感させるワンマンだった。

取材&文:西澤裕郎
写真:外林健太

セットリスト
1. WINTER SONG
2. Happy Lucky Kirakira Lucky
3. シグナル
4. 躍動
5. pretty pretty good
6. SUPER PARTY PEOPLE
7. 赤ちゃん
8. BREAKING THE ROAD
9. ブランニューパレード
10. Anything Goes!!!!
11. lol
12. Traumerei
13. Gangsta Vibes
14. FOUL
15. 涙は風に、思いは歌に
16. INVOKE

EN1. CAN’T STOP
EN2. ROCKを止めるな!!
EN3. Plastic 2 Mercy

※初出でセットリストに間違いがございました。修正のうえお詫びさせていただきます。

◾️リリース情報
GANG PARADE『躍動/ROCKを止めるな!!』
2024年1月29日(月)0:00配信リリース
https://GANGPARADE.lnk.to/Yakudou.ROCKwotomeruna
収録:
1. 躍動
作詞:KOTONOHOUSE × GANG PARADE /作曲:KOTONOHOUSE
2. ROCKを止めるな!!
作詞:上中丈弥(THEイナズマ戦隊) /作曲:久保裕行(THEイナズマ戦隊)

CDリリース情報
2024年4月24日(水)発売
「タイトル未定」
品番:初回生産限定盤WPZL-32114~5/通常盤WPCL-13548
価格:初回生産限定盤(CD+BD) \9,900(税込)/通常盤(CD Only) \1,100(税込)
【CD収録内容】
「躍動」「ROCKを止めるな!!」含む3曲入り
【初回盤 Blu-ray Disc 収録内容】
「天晴れ!真冬の大ギャンパレ音楽祭 in 日比谷野音」本編映像/メイキング映像
【購入予約リンク】 https://GANGPARADE.lnk.to/5thsingle

◾️ライブ情報
GANG PARADE 全国TOUR『AVANTGARDE PARADE TOUR』
2024年6月1日(土) 北海道 PENNY LANE24
2024年6月8日(土)愛知 THE BOTTOM LINE
2024年6月9日(日)静岡 SOUND SHOWER ark 清水
2024年6月15日(土)大阪 BANANA HALL
2024年6月16日(日)滋賀 U STONE
2024年6月21日(金)宮城 Rensa
2024年6月23日(日)福岡 Drum Be-1
2024年6月30日(日)神奈川 Bay Hall
2024年7月8日(月)東京 LIQUID ROOM
チケット料金
通常チケット スタンディング ¥4,800(税込)
※全て電子チケットとなります
※未就学児童入場不可
■学生キャッシュバック
中学生以下の方は当日会場にて¥4,000をキャッシュバック致します。学生証が必ず必要となります。
高校生の方は当日会場にて¥2,000をキャッシュバック致します。学生証が必ず必要となります。

GANG PARADE オフィシャルサイト:https://gangparade.jp

PICK UP