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【現地レポ】WACK2度目のロンドン公演完遂、ギャンパレ、ASP、KiSS KiSSが熱狂生む 8月にはBiS、豆柴都内もUK上陸へ

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アイナ・ジ・エンドやBiSなどを手がける音楽プロダクションWACKが、イギリス現地時間2024年3月27日(水)、2度目となる海外公演〈WACK in the UK vol.2〉を、英国ロンドンのライブハウスThe Underworldにて開催した。

WACKは、昨年11月16日に初の海外公演〈WACK in the UK〉を同会場のThe Underworldで開催。同プロダクション所属のExWHYZ、ASP、アイナ・ジ・エンドとダンサー兼モデルのアオイヤマダによるスペシャルユニット「AiNATOAOI(アイナトアオイ)」が熱演を繰り広げた。

その公演最後、WACK代表の渡辺淳之介より、〈WACK in the UK vol.2〉の開催が発表された。2度目となるWACKによるロンドン公演の様子を現地よりレポートする。


〈WACK in the UK vol.2〉現地レポート

イギリスらしく、雨が降ったり止んだりが繰り返される天気模様の中、WACK2度目となるイギリス公演が行われた。

前回と同じく、会場に日本人ファンの姿はそれほど多くない。ほとんどが海外の観客たちばかりだ。開場時間前には、建物に沿って裏道まで列ができていた。

WACKにとって、この公演は挑戦的だ。海外公演といっても、現地イベンターからの招聘や、日本企業によるショーケースに出演するケースが少なくない。しかし、WACKは自分たちで会場のブッキングから現地でのセッティングなどを行っている。まさに、DIY。かつて、渡辺が手がけていた初期BiSが日本で行っていたやり方と似ている。

2010年に初期BiSがスタートしたとき、音楽配信サイトOTOTOYが渡辺と並走していた。それと同じように、イギリスではJPU RecordsのTom Smith氏がASPの音源流通などを手伝っている。今回も空港に出迎えにやってきてくれ、ライブでもWACKスタッフをサポートしていた。とても気さくでフレンドリー。筆者はほぼ英語を話すことができないが、親切に声をかけてくれ、さまざまな音楽の話をしてリラックスさせてくれた。

そんな挑戦的な2度目のイギリス公演。開演時間前に、ロンドンに在住しているWACK代表の渡辺淳之介がうさぎの耳をつけて登場し英語で挨拶をした。「Please call me JUNJUN」と笑いながら語ると、「ジュンジュン!」「ダイスキデス!」と現地ファンからの声援が飛んだ。そして、この日の出演者をアナウンスし大声援が起こると、「Please enjoy!」と伝え、ステージを後にした。

KiSSKiSSが生んだ一体感

一番手は、KiSSKiSS。GANG PARADEでも活動する、キラ・メイ、キャ・ノン、チャンベイビー、ナルハワールド、アイナスター、カ能セイによる6人組だ。WACKの中では最もアイドルらしいグループであり、逆にWACK内ではオルタナティブなグループともいえる。6人がステージに登場すると、大きな声援が沸き起こった。「KiSSES」「KiSS KiSS SUNSET」でライブをスタートさせると、「キスキスキス」のコールアンドレスポンスを観客たちと交わし、テクノ調の「KiSS KiSS KiSS」へ。三三七拍子のリズムで「キスキスキス、キスキスキス、キスキスキスキスキスキスキス」と観客たちと一体感を生んだ。

続けて、サックスの音色が心地いい「フランケンシュタイン」、「チョコキス!!」を披露すると、ナルハワールドが「こんなにも楽しい時間を一緒に過ごせて幸せです。I’m very happy!!」と気持ちを伝え、新曲「ファンファーレ」を観客たちの手拍子とともにパフォーマンス。最後はブレイクビーツをベースにしたYohji Igarashiトラックメイキングによる「Cake!」を歌い、終始、観客たちは音楽に乗り楽しみ、メンバーはステージを後にした。

ASP、二度目のロンドン公演

二番手で登場したのは、ASP。前回に続き、2度目のロンドン公演だ。彼女たちが登場すると、フロアの観客の数も多くなり、注目度の高さが伺われる。「拝啓 ロックスター様」でライブをスタートされると、ユメカの咆哮とともに「NO REASON」、The Prodigyのマキシムが原曲を提供した「TOXiC iNVASiON」と立て続けに披露。デジタルハードコア調の楽曲に対する観客たちの反応はとても熱い。

モグ・ライアンが「We are ASP from Japan. Nice to meet you! Are you ready?」と観客へ投げかけると、未リリースながらライブで定番となっている「Tokyo Sky Blues」、そして「the MAN CALLiNG」を披露。「Next song is kiss song!!」というアナウンスとともに「Blueberry Gum」ではならず者(※ASPファンの総称)たちから「ちゅっちゅっちゅっちゅ!」というコールが沸き起こった。ソウルフルな楽曲「PLEASE!!!」を歌い終えると、1人ずつ自己紹介。ユメカが、食べたフィッシュ&チップスがすごく大きかったこと、美味しかったことを語ると、日本語で「いただきます!」のコール&レスポンスを行い、会場の熱をさらに上げた。

そのまま、ロンドンを拠点に活動する2人組ロック・ユニット”WARGASM”のプロデュース楽曲「MAKE A MOVE」、パンク楽曲「A Song of Punk」「M」と続け、ナ前ナ以が「日本以外の人もWACKを好きでいてくれて嬉しい」と英語で伝え、「またロンドンでライブできるようがんばるので、また会えたら嬉しいです!」と想いを語り、メジャーデビュー曲「Hyper Cracker」でASPは熱狂の中、全11曲を駆け抜けた。

ピンク色の光に包まれた、GANG PARADE初ロンドン

2度目のロンドン公演のトリとして登場したのは、GANG PARADE。前回の公演で渡辺の口から出演が発表されるや否や大きな声援が起こったこともあり、現地ファンたちから登場を待ち望まれていたことが伝わってくる。お馴染みのオープニングSEとともに13人が登場すると、ユイ・ガ・ドクソンの「はじめまして!」に続き、「私たち、エンジョイプレイ、みんなの遊び場、GANG PARADEです」という13人の挨拶とともに、代表曲「Plastic 2 Mercy」でライブをスタート。この日誕生日のユメノユアのメンバーカラーであるピンクのサイリウムが客席いっぱいに照らされる中、観客たちは日本語でコールを叫び、のっけから大きな盛り上がりを見せた。

ミュージカル調の「SUPER PARTY PEOPLE」、エモーショナルなメロディの「lol」と続けて披露すると、1人ずつ自己紹介。チャンベイビーとカ能セイが日本語と英語で交互に挨拶をすると、「Do you like japanese food? Do you like sushi? Next song is Japanese sushi song!」と語り、「とろいくらうに食べたい」へ。さらに、和とデジタルミュージックを掛け合わせたに「躍動」と日本らしい楽曲を続け、「Gangsta Vibes」をパフォーマンス。キラ・メイが「ロンドンのファンが長く待っていてくれた曲です。あなたのために歌います」と英語で語り、「涙のステージ」へ。そのまま、初期楽曲「Happy Lucky Kirakira Lucky」、最新のギャンパレのアンセム「ROCKを止めるな!!」と続け、最後まで大きな盛り上がりのまま約45分のステージを終えた。

3組のパフォーマンスが終わると、再び渡辺淳之介がステージに登場。「いくつかアナウンスがある」と英語で伝え、「〈WACK in the UK vol.3〉の開催を発表した。次の出演者が、ASP、豆柴の大群都内某所 a.k.a. MONSTERIDOL、BiSであることをアナウンスすると大きな声援が沸き起こった。ギャンパレのココ・パーティン・ココは、次回公演にギャンパレが入っていなかったことを悲しみつつも、「GANG PARADE is comming back!」と力強く宣言。「ギャンパレサイコウ!」と客席からも声援が飛んだ。

渡辺は、次回公演が8月28 日であることと、今日この場に来てくれた観客たちへの感謝を英語で伝えた。また、日本語で「ロンドンって本当に多様性の街なんですよ。なので、みんな同じ条件で来てほしいのでこういう形にしてます」と、海外のファンに対しても日本のファンに対しても同じ条件でライブを行っていることを伝えた。そして、「Than kyou for coming」と感謝ののち、WACKでは恒例の挨拶「We are WACK!!」をメンバー全員で手を繋ぎ行い、2度目のロンドン公演は幕を閉じた。

ライブ後に、トム氏とともに、現地のファン約20人の打ち上げの飲み会に同行させてもらった。そこでは、推しのメンバーたちのアクリルスタンドをテーブルに置きながら、好きなグループやメンバーのことを熱弁している熱い光景を観ることができた。聞けば、イギリスからだけでなく、スペインやアメリカ、カナダなど世界各国からこの日のために来たファンもいるようだった。言語や文化的背景は違っても、WACKグループを好きな気持ちで繋がりあえる光景は日本でも感じていたが、こうしてワールドワイドに繋がっているのは本当に素晴らしいことだなと思える、2度目のロンドン公演だった。

取材&文:西澤裕郎

WACK in the UK vol.2
2024年3月27日(水)@The Underworld

セットリスト
KiSSKiSS
1. KiSSES
2. KiSS KiSS SUNSET
3. KiSS KiSS KiSS
4. フランケンシュタイン
5. チョコキス!!
6. ファンファーレ
7. Cake!

ASP
1. 拝啓 ロックスター様
2. NO REASON
3. TOXiC iNVASiON
4. Tokyo Sky Blues
5. The Man Calling
6. Blueberry Gum
7. PLEASE!!!
8. MAKE A MOVE
9. A Song of Punk
10. M
11. Hyper Cracker

GANG PARADE
1. Plastic 2 Mercy
2. SUPER PARTY PEOPLE
3. lol
4. とろいくらうに食べたい
5. 躍動
6. Gangsta Vibes
7. 涙のステージ
8. Happy Lucky Kirakira Lucky
9. ROCKを止めるな!!

【Performance information】
WACK in the U.K. Vol. 3
DATE:WED. 28th AUG. 2024
VENUE:The Underworld (London)
Details will be announced at a later date.
APPEARANCE : ASP,BiS, MAMESHiBA NO TAiGUN TONAi BOUSYO a.k.a. MONSTERIDOL

【公演情報】
WACK in the U.K. Vol. 3
日程:2024年8月28日(水)(ロンドン現地時間)
会場:The Underworld (London)
詳細は後日発表
出演: ASP,BiS, 豆柴の大群都内某所 a.k.a. MONSTERIDOL

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