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ハグレ者たちの集まりAT系ーー『ヤマトパンクスの銀河巡礼概論』書き起こし(2025.3.5放送)

StoryWriter

お笑いラジオアプリGERAで毎週水曜配信中のラジオ番組『ヤマトパンクスの銀河巡礼概論』。PK shampooのVo.ヤマトパンクスとスタッフ・アリマが、さまざまな話題について語り尽くします。今週のテーマは『ハグレ者たちの集まりAT系』(2025年3月5日公開)。

ここからはその書き起こしをお送りします。


AT系が生まれた経緯、梅キュウリもAT系?

アリマ:おハガキが届いております。「突然、ヤマト兄貴のABEMA Primeに「ATフィールド系というジャンルに驚愕」という速報が流れたかと思ったら、ネットニュースの記事になっていたり、おまけにスギムさんが「俺たち何? チームAT系」とか書いていたり。AT系とは一体、なんなのですか?」ということですが。

ヤマト:発端、言わんかったっけ、ラジオで?

アリマ:いや、ラジオでは言ってない。

ヤマト:StoryWriterっていう、それこそカルチャーメディアやってはる結構ベテランのライター(西澤)さんと俺すごい仲良くて、色々記事も書いてもらったりとかしてんねんけど。で、2人で渋谷で飲んでる時に、「俺、最近おもろいことないんですわ」みたいな話をしてて。そしたら西澤さんも「俺も全然ない」みたいな。「最近なんかいいバンドとか見つけました?」って聞いても、「いい曲やなと思ったりはするけど、バンドとしておもろいとかはもう全然久しく見つけてないね」みたいな話とかずっとしてて。逆に、「今まで最後におもしろいと思ったものなんだったんですか?」みたいな話とかしてたら、大体そういうのってシーンになってますよね、みたいな話になって。それこそメロコアとかメロディックパンクだったらAIR JAM世代とか言われたり、青春パンクとかも、ちょっと名前は「え……」って思うけど、それはそれで、そういう1つのシーンになってるなって。

アリマ:ありますよね。残響系とかも。

ヤマト:そうそう。残響系とか、ボカロ系とか、最近のシティポップリバイバルとか、いろんなんがあって。俺らってそういうシーンができてないから、事件性もないし、面白くないんじゃないですかみたいなことになって。で、「俺らってなんなんやろ?」「あえてつけるならなんなんやろか?」っていう話をしてた時に、俺がぽろっと、例えばATフィールドにいる系のとかって言って。ATフィールドっていうロックエージェント制作事務所みたいなのがあんねんけど、そこで担当してる系のバンドと結構俺らは対バンしてて、ツーマンとかツアーとか回ってきましたねみたいな話してたら、AT系っていう名前がやけにはまって。俺と西澤さんの間で、「お、この梅キュウリ、ちょっとAT系やん」みたいな。

一同:(爆笑)

アリマ:応用が早すぎんねん(笑)。

ヤマト:「ここの梅キュウリは切り方とかも斬新で、梅もただの梅じゃなくて、ちょっとシソとか、隠し味ある系やな」みたいな話になって。

アリマ:そういうことか。

ヤマト:ちょっと自己主張強い梅キュウリやったりしたのよ。イキがいい感じ。それこそ2軒目行こうとか言ってる間も、「お、あの看板、ちょっとAT系やな」とか、俺らの間でAT系って言葉が生まれて、その次の日に、スギム(クリトリック・リス)さん、モーモールルギャバンのヤジマXさん、若手のニンクスっていうバンドのベース・ふじおがやってる超☆社会的サンダルのバンド、ザ ニンクスのスリーマンがあって。それに西澤さんが行ったらしいんだけど、スギムさんにぽろっと、「昨日ヤマトくんと飲んで、AT系っていう言葉が生まれて、今ちょっと我々の間で小ブームなんですよね」みたいなことを言ったら、もうスギムさんが「我らはAT系や!」って大騒ぎしだして。あの人、どこにも属したことがないから、多分属する場所が見つかってすごい嬉しかったんやと思う(笑)。

アリマ:なるほど、ようやくチームができた、と。

ヤマト:それで言うたら、ふじおってやつとか、みんながもうAT系って言い始めて。

AT系という概念、半分ギャグとして半分本気でおもしろいんちゃうかって

ヤマト:ATフィールドっていうのをもうちょっと解説すると、プロデューサーの青木勉さんっていう方がいて、そのATフィールドっていうのも、エヴァのATフィールドじゃなくて、青木勉(あおきつとむ)フィールドの略称やから(笑)、本来のATフィールドと意味が違うねんけど。で、その会社がなんか担当する、あるいは担当していそうな、あるいは過去担当していた、などなど。

アリマ:包括的にね。

ヤマト:そう、包括的に。定義をなんとなく話すならば、音楽はもちろん素晴らしいとして、プラスアルファ、ボーカルに一癖あったり、ちょっと個性があったり、主張があったり。ボーカルだけじゃなくていいねんけど、もう一癖ある感じのバンドって、あるやんか? それこそ我らもそこに入ってると。恥ずかしながら自分らで言っててどうなんだと思うけど(笑)。ともすれば、日本のロックシーンからはみ出しているような、でもはみ出しているが故に、そこが中心になっているような、もう1つのオルタナティブみたいな。

アリマ:別のピラミッドというかね。

ヤマト:そういう人たちを、なんとなくAT系と言っている。そこには、居酒屋・山賀の梅キュウリも入ってくるし(笑)。

アリマ:あははは。そういうところ、広いっすね。AT系は。

ヤマト:だから、もちろん音楽だけじゃないわけよ。僕らが言うてるのは。「お、AT系やな」って言葉は、ちょっと半分小馬鹿も入ってるというか、なんて言ったらいいのかな。親に聞かれたらちょっと嫌やみたいなバンドやったりもするし、決してディスってないんやけど。難しいねんけど。だから、ものすごい裾野は広い。オルタナティブっていうか。

アリマ:いや、でも、いい概念じゃないですか。

ヤマト:はみ出しものと言ってしまうと悪口になるけど、オルタナってカウンターでもあるから。

アリマ:カウンターカルチャーと言ってもいいし。

ヤマト:多分いろんな言葉で形容できるけど、それを今までなかった言葉でひとまとめにするとするならば、AT系って感じかな。そういうムーブメントが現れればいいんじゃないって。それこそ、昨日あたり西澤さんのXで見たけど、SUNNY CAR WASHのアダムが、AT系のハンドサイン作ってて(笑)。

アリマ:だから、早いんやて(笑)!

ヤマト:ピースを下にして、で、そこにこうやって。ラジオで説明しづらいんで、投稿を見てください(笑)。

ヤマト:あれはちょっと俺も恥ずかしかった(笑)。

アリマ:これは恥ずい(笑)。やっぱ、弾かれ者が多すぎて、テンション上がってもうてる。

ヤマト:誰が弾かれ者じゃ(笑)!

一同:(笑)

ヤマト:半分ギャグとして、半分本気で、なんかおもろいんちゃうって。

アリマ:いいじゃないですか。

ヤマト:で、ATフィールドはBAYCAMPってフェスもやっていて、そこにも繋がってくる。俺、全然BAYCAMPに出たことないんやけどね。決して悪い言葉でもないけど、褒め言葉なのかどうかも怪しい感じの概念やね。だから、人に使う時はちょっと考えてください(笑)。クラスメイトとかに『君、AT系だね』とか、女の子に言うのは考えたほうがいい。

アリマ:いや、言いたいわ。すごい言いたい。なんか便利やわ。

ヤマト:アリマはAT系やな。

アリマ:俺みたいなやつはAT系やな。

ヤマト:だから、芸人さんとかにもAT系っぽい人はいると思うし、俳優さんにもいるやろうし、映画とかにもAT系の映画はある。

アリマ:それはいっぱいいるでしょうね。

ヤマト:身近なAT系を探すというか、AT系の一覧みたいなウィキペディア作ってや(笑)。AT系に属するとされるカルチャーの一覧とか(笑)。


ここから、話題は何がAT系か否かという話へ。

ラクロスはAT系? ゴルフは? ボーリングは? ラウンドワンは? ヤンキーは? 渋谷の黒ギャルは?

続きは、ラジオ本編で!

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