【Road to リキッドルーム】Vol.3 作曲家・井口イチロウとエンジニア・沖悠央が語る、LiVSサウンドの裏側

“人間最高”をコンセプトに活動を続けるアイドルグループ、LiVS。元WACK代表・渡辺淳之介から出資を受けたALL INc.主催によるアイドルオーディション「THE LAST CHANCE PROJECT」を経て、2023年8月13日にデビュー。2024年には下北沢シャングリラ、SHIBUYA WWWXでのワンマンライブを成功させ、現在はコンニチハクリニック、スズカス・テラ、ミニ・マルコ、ユニセックス、ランルウの5人体制での活動を行なっている。

2025年8月18日、LiVSはグループ史上最大規模となる東京・恵比寿リキッドルームでのワンマンライブを開催する。StoryWriterでは、恵比寿リキッドルーム公演という大きな挑戦に向けてスタートを切ったLiVSの軌跡を、さまざまな角度から記録していく。

第3弾は、BiS、BiSHをはじめとしたWACKグループの楽曲制作をはじめメジャーシーンのアーティストの楽曲を手がける井口イチロウと、同じくWACKアーティストをはじめ数多くのミュージシャンのサウンドを手がけてきたエンジニアの沖悠央の対談を掲載。井口は、LiVSの「Don’t Look Back」や「ZOMBiES→」など全5曲を生み出しており、沖はLiVSのライブ録音をはじめ、音源のミックスも手掛けている。そんなLiVSの音楽をよく知る2人が、グループの音楽面についてじっくり語ってくれた。

取材＆文：西澤裕郎

“楽曲派”のニーズは今でも根強くある

──井口さんと沖さんは、かなり長い付き合いですよね？

沖：もう10年以上になります。第1期BiSのとき、井口さんは作家として関わっていて、僕はエンジニアとして携わっていたんです。

井口：僕は松隈ケンタさんの弟子のような立場で、ちょうどBiSの1stアルバムの制作時期に出会ったんだよね。

左から、井口イチロウ、沖悠央

──井口さんが初期BiSで手がけた曲は、具体的にどの曲になるんでしょう？

井口：「YELL!!」が最初ですね。あと、「gugigi」や「レリビ」はアレンジで関わらせてもらいました。基本的にBiSの楽曲は松隈さんが手がけていたので、僕は編曲やギターでの参加が多かったです。その後、第2期BiSや第3期BiSでは「CHANGE the WORLD」の作曲をやらせてもらったり、「BiSBiS」の編曲やトラック制作など、いろいろと関わらせていただきました。

──やはり、ロックサウンド寄りの楽曲が得意分野になるんでしょうか？

井口：SCRAMBLESにいた頃はロック系が多かったんですけど、僕としては“音楽のなんでも屋”を目指していて。実際、最近では、ダンス、ポップス、コンサートBGMなどが多いです。逆に今、「BiSHっぽいサウンドでお願いしたい」と言ってくださるのがLiVSさんで、それがすごく嬉しくて。「ああ、久々にこういうの作れるな」と。ジャンルによって、作り方が全然違うんですよ。BiSHっぽいロックを作るときはドラムから作り始める。でも最近のダンス系だと、コードが先で、そこにビートを構築していく。弾き語りからスタートすることもあります。そういう作り方の多様性がある中で、LiVSさんはロックを一番自由に作らせてもらえている実感がありますね。

──沖さんも、ジャンル問わず幅広く手がけている印象がありますよね。

沖：最近は可愛い系のJ-POP、いわゆるアイドルソングが多いですね。バンド系だと、バンド側から曲が上がってきて、それをこちらでアレンジし直して仕上げるという流れが主流になってきています。

井口：やっぱり可愛い系とロック系では、ミックスの考え方も変わるよね。

沖：ロックの場合はドラムとベースをしっかり前に出してパワーを出せばいいんですけど、可愛い系で同じようにすると音がこもってしまう。明るさや抜け感が失われて、全体が濁って聴こえるんです。初期BiSやLiVSのようなグループにバンドっぽいミックスを当てると、少し重く感じられることもある。だから、ここはドラムを抑えて、ボーカルを少し前に出そう、といった調整を、曲ごとに細かく考えています。

LiVS

──その辺りの感覚も、時代とともに変わってきていると感じますか？

沖：すごく感じますね。10年前の音を聴くと、当時はこれで良かったけど、今はちょっと違うなと思うことも多い。自分の過去の作品もあまり聴き返したくないです（笑）。でも、たまに聴くと「あの時はあの時で頑張ってたな」と思う一方、「今ならもっとこうできたな」とも思う。1ヶ月前に作った曲ですら「もうちょっとやれたかも」と思うことがあるくらい、常にアップデートしていかないと取り残される気がします。

──長年アイドル楽曲に関わってきたお二人から、今のアイドルシーンはどう見えていますか？

井口：個人的には、“楽曲派”のニーズは今でも根強くあると感じています。コンペやオファーでも「かっこいい系のアーティストをリファレンスに」と言われることは多いですね。一方で、「TikTokでバズる楽曲が欲しい」というニーズも確実に増えていて。最近はダンス系の楽曲を求られる傾向が強いんですけど、そうなると歌唱力も重要になってくる。めちゃくちゃ歌が上手い人って、そう多くはないので、実は“楽曲派”の方が成立させるのが難しいとも思っています。

──沖さんは、そういったボーカルとサウンドのバランスの変化について、どう感じられますか？

沖：すごく感じていますね。たとえばBMSGやHANAのようなアーティストは、しっかり歌が聴こえつつ、ダンストラックにも乗っていて、アイドルっぽくない立ち位置を確立している。一方で、私はJ-POP的なコード進行や展開も好きなので、ループミュージック的なアプローチとは違う魅力も感じていて。たとえば、超ときめき♡宣伝部の「最上級にかわいいの！」はすごく好きな曲ですね。

井口：あの曲、すごく良いですよね。

沖：歌もしっかりしていて、以前私はご一緒した方たちということもあって思い入れもあるんですけど、完成度が本当に高い。可愛い系アイドルソングの系譜にありつつも、抜群のバランス感覚がある。個人的にはすごく好きな1曲です。

──TikTokなどで真似して踊れる曲が求められているというのも大きいんでしょうか？

井口：それもあると思います。あと、ライブのあり方が変わったことも大きい。コロナ禍前は、ライブで盛り上がる曲といえば、BPMが速くて、ガツンと鳴るバンドサウンドが主流だった。それこそSCRAMBLESの楽曲はそこにピタッとハマっていたと思います。でも今は、音楽を家で聴く機会が増えて、ライブで知るのではなく、SNSで知る時代になった。そうなると、最初から“手を上げて楽しむ音楽”という前提がないというか。結果として、耳なじみの良いトラックベースの曲が求められやすくなるんですよね。だからこそ、「ライブって楽しいよね」っていう感覚を、もう一度思い出してもらえたら、ロックやバンドサウンドが再び盛り上がるきっかけになると思っています。

LiVSメンバー5人のヴォーカルの特徴とは

──そういう意味で、沖さんは最初LiVSのライブ録音で参加されたんですよね？

沖：最初に関わったのは、2024年1月31日のライブ収録音源（東京・中野heavy sick ZEROでのワンマン公演〈LiVSなりの再結成ライブ〉のレコーディングでした。そんなに大きな会場ではなかったんですけど、袖に小さなスペースがあって、カーテン一枚隔てた向こう側から、ファンの歓声がビシバシ伝わってくるんですよ（笑）。とにかく熱気がすごくて、「うわ、これはヤバいな」と思いましたね。

──そのとき、LiVSというグループに対してどんな印象を持たれましたか？

沖：ライブがとにかく盛り上がっているなというのが第一印象でしたね。初見だったんですが、あれだけ熱量のあるお客さんがいることに驚きました。それに、メンバーたちが一生懸命にパフォーマンスしているのも伝わってきて。

──その頃はまだ、グループ結成から半年も経っていない時期でしたよね。

沖：活動開始からたぶん4〜5ヶ月くらいのタイミングだったと思います。そんな短期間で、あれだけ濃いファンが付いてることに、正直びっくりしました。

──その後、レコーディングやミックスを手がける中で、メンバーの声や歌い方についてどのように感じていますか？

ミニ・マルコ

沖：みんな個性がしっかりありますよね。まずミニ・マルコは、スコーンと抜けるような声をしていて、全くブレない。ライブでもパコンとハマる感じで、ピッチも安定している。レコーディングでも驚くほど安定していて、この精度でライブをやれるのは本当にすごいなと感心しました。……あんまり褒めすぎると本人が調子に乗っちゃいそうですけど（笑）。

井口：いいじゃん、調子に乗っても（笑）。マルコはとにかく“弾ける声”なんですよね。特にサビでの安定感がすごくて、聴いた瞬間に「あ、この子うまいな」って分かるタイプ。勘もいいし、歌がうまいとされる要素を全部持ってるうえに、表現力もある。

ユニセックス

沖：ユニセックスは、少しハスキーで、アイナ・ジ・エンドっぽい質感も感じます。歌にも独特の味があって個性的。歌唱力も高い。ただ、その味が強いぶん、曲によってはバランスを取るのが難しいこともあるので、楽曲の方向性に合わせて活かしていくと面白くなりそうです。

井口：ユニの声は、すごく面白いですよね。沖も言っていたように、ちょっとアイナ・ジ・エンドに通じるところがある。何より驚かされるのが、こちらの想定を超える表現をしてくれること。同じメロディでも、ユニが歌うと印象がガラッと変わる。自分が書いた旋律以上のものを返してくれることが多くて、制作側としてはとても刺激的です。

コンニチハクリニック

沖：コンクリ（コンニチハクリニック）は、ひとことで言うと「頑張り屋さん」。声質としては、他のメンバーの中間に位置していて、全体の“繋ぎ”として機能するようなイメージがありますね。

井口：うん、すごく上手くなってる。レコーディングのたびに成長していて、曲に対する理解も着実に深まっているのを感じます。もちろん元々の素質もあると思うんですけど、それ以上に伸びている魅力が大きい。ずっと彼女を追ってるファンは、どんどん輝いていくなって実感してると思います。僕もすごく感じています。

ランルウ

沖：ランルウは、妖艶さと少女性の両方を併せ持っています。歌い方ひとつでいろんな表情を見せられる子だなと。実は、EPの制作で最初のテイクではちょっと声が震えてたんです。でも時間を置いて再録したら、驚くほど安定していて。レコーディングの中で意識が変わっていったのか、一気にレベルアップした感じがありました。

井口：そういう意識の変化ってありますよね。ポテンシャルはあるのに、精神的なブロックで出し切れていないことって実は多い。でも、そこがパッと外れると、ガラッと変わる。

沖：この前のシャングリラのライブの時も、以前は音源やミックスの中でちょっと気になる箇所があったんですけど、今回はまったくなかった。それくらい、一皮むけたと感じました。

──たしかに、シャングリラのときのランルウの歌はすごくよく聞こえました。

沖：声がしっかり抜けるようになってきましたよね。シャウトも得意で、明瞭な発声ができるタイプなので、ロック系の曲ではすごく映えると思います。

スズカス・テラ

沖：スズカス・テラは、少しこもったような声質なんですけど、それがまた可愛さとして際立っていて。ちょっと鼻にかかったような声って、独特の愛嬌がある。そういう少女性があって、グループ全体の中で、意外性のある歌割りを与えると、グッとハマる気がしています。

井口：スズカスの声には、すごく特徴があるんですよ。歌唱力で勝負するタイプというより、「このメロディにはこの声が欲しい」と思わせるような、絶妙なフィット感を持っている。僕の作り方としては、Aメロ・Bメロ・サビでそれぞれ異なる役割や熱量を設計していて、たとえば、ここは熱量80％でいきたいという場面に、100％全開の声が入ってしまうとバランスが崩れることもある。でもスズカスはちょうどいい温度感で寄り添ってくれるんですよね。すごくバランスのいい存在。ただ、もしかしたら本人はまだ自分の魅力を出し切れていない部分もあるのかもしれない。ちょっと引っ込み思案なところも感じるので、もっと出していいんだよ！って思ってます。

──沖さんは、ライブ音源も何度も担当されていますよね。そうした中で、メンバーたちの変化をどのように感じていますか？

沖：間違いなく上手くなっています。表現力も経験を重ねることでどんどん上がってきてますね。たとえば、WWWXでのライブを観た時、ダンスの先生が演出的な視点でアドバイスされていたのが印象的で。『ASAYAN』に出ていたような、厳しいけど的確なタイプというか（笑）。あれは「すごくいいライブになるな」と思いました。成長のプロセスって、大きく3つあると思っていて。ひとつは、地道に積み重ねていくこと。もうひとつは、経験や失敗を通して自分でブラッシュアップしていくこと。そして三つ目が、自分にない技術を持った人に教えてもらうこと。その“第三の道”を担ってくれている先生がいることは、すごく大きいなと感じています。

ライブ曲を作る上での大原則

──井口さんは、LiVSの「Don’t Look Back」「JUST ONCE」「ときめき☆めきめきガガーリン」を最初に手がけています。どのようなテーマのもと制作されたんでしょう？

井口：リファレンスをいただいて制作したんですけど、ちょうどその頃、自分が関わっていたのはほぼダンス系の楽曲ばかりだったので、「お、久しぶりにこういうロックっぽいの来たな！」と、めちゃくちゃ腕が高鳴りましたね。たぶん気を使っていただいたのか、僕の過去曲をリファレンスに挙げてもらっていたので、方向性も掴みやすかったです。

──個人的には、「JUST ONCE」のイントロのギターリフがすごく印象的でした。BiSHっぽさを感じる部分もあって。

井口：ちょうどその時期、ストラトキャスターを新調したばかりで、「この音をどうしても使いたい！」という気持ちが強くて（笑）。あのリフは、過去に似たサウンドで通ったコンペ楽曲もあって、やっぱこの音は正解だなと思って迷わず入れました。

沖：ギターフレーズが変わると、それに合わせて使いたくなるギターも変わりますよね。最近はハムバッカー系の重厚な音よりも、ストラトのような抜けの良い音の方が今っぽい感じがします。

井口：そうそう。松隈さんもストラトを使っていたんですよね。SCRAMBLESで一緒に楽曲制作をしていた（佐藤）カズキのポールリードスミスも独特の歪みがあって。BiSHっぽいギターの質感って、そういった機材から来てる部分も大きいのかもしれないですね。

──「ときとき☆めきめきガガーリン」は、またガラッと雰囲気が違う楽曲ですよね。

井口：あれはライブで楽しくなれる曲を意識して作りました。ジャンル的にも、ステージ上で飛び跳ねたくなるような、自然と笑顔がこぼれるような空気感を大事にしたくて。やっぱり、そういう場面では楽しさこそが最大の要素になると思ったんです。一番新しい「Reverse」に関しては、お客さんから自然と手拍子が起きるように仕込んだりしていて。

──「Reverse」は、思わず拳を上げたくなるような力がありますよね。

井口：まさにそれを狙ってます。冒頭のウォー！という叫びも、会場全体のテンションを一気に上げるために入れていて。あと、2Aのように一度落ち着くパートにはクラップを入れて、盛り上げられる仕掛けを施しています。演者と観客の動きがリンクするように、ギミック的なアレンジも意識して組み込んでいるんです。

──LiVSの楽曲は「ライブ映え」を強く意識して作られているんですね。

井口：そうですね。最近の自分のテーマでもあるんですけど、プロが作る時点でいい曲に決まっているんです。その中でも、「ライブで映える曲」と「それ以外で楽しむ曲」がある。今はとにかくライブで盛り上がれる曲を作りたい気持ちが強くなってきてます。ある有名プロデューサーの方と話した時、「誰が作ったかじゃなくて、ブラインドで“良い”と感じたものを選ぶ」と聞いて、僕もそういうスタンスで曲を作ろうと改めて思いました。誰が作ったとかではなく初見で手が上がる曲を作ることでよりライブが盛り上がると思ってるんです。

沖：やっぱりライブの導線が見えていないと、お客さんも反応に困るんですよね。どう体感させたいかを最初から想定して曲を作ることが、年々すごく大事に思えてきてます。

井口：松隈さんがずっと言ってたのは、「初めて聴いた人でも、盛り上がれる構造を作れ」ってことで。たとえば、「次サビ来る！」って期待して手を上げたのに、実際は1小節空いてこなかったみたいな手のやり場がな瞬い間を極端に嫌ってた。どんなジャンルでも、初見でもノれるように曲を設計する。それがライブ曲を作る上での大原則だと思っています。

──それがLiVSのライブにも現れているわけですね。

井口：はい。楽曲が良かっただけだと、次のライブに来てくれないこともある。でも、ライブが良かったと思ってもらえたら、次も観たいと思ってもらえる。その差は大きいんです。だからLiVSには、ライブで輝く曲を届けたいと思っています。

──井口さんは「ZOMBiES→」も手がけられていて、ライブのここぞという場面で披露される、特別な曲になっています。制作時にこだわった点があれば教えてください。

井口：「ZOMBiES→」は、シンプルなパンクサウンドを軸にして、サビでしっかり盛り上がれる曲を目指しました。特別なギミックはないけど、いいメロディが続くという流れを何よりも大事にしました。そこが曲の肝ですね。

──歌詞についてはどのようなことを意識して書かれているんでしょう？

井口：基本的に、「この曲の歌詞をお願いします」と正式に依頼されるというよりは、仮詞として提出したものがそのまま採用されるケースが多いです。ただ、LiVSの場合は、グループの今の状況や文脈をかなり意識して書いていますね。それと、やっぱり言葉が強い方が、メロディに勢いが生まれる。まったく同じ旋律でも、歌詞が良ければもっと良く聴こえるし、逆にチープな言葉だと、せっかくのメロディが台無しになることもある。それはすごく意識しています。歌っている本人が「気持ちいい」と思える言葉であること。それが大事だなと。

沖：そこがハマったときって、歌っている側も気持ちいいですもんね。

井口：そう。自分の歌だって感じられるかどうかが重要だと思っています。そう思えるような歌詞を書くことで、自然と歌にも魂が乗るので。

いちばん大事なのは、「メンバーと運営がどれだけ本気で頑張っているか」

──LiVSは、8月18日に自身最大キャパのリキッドルームワンマンに向かっていくわけですが、彼女たちへの激励の言葉と、楽曲の楽しみ方について聞かせていただけますか？

井口：音楽的な部分で言えば、やっぱり、ライブで聴いてほしい。これは多くの人が言うことかもしれないけど、実際に理由があるんです。家で聴くのとライブで体感するのとでは、楽曲の印象がまったく違ってくるんです。LiVSの曲って、ライブの空間に入った瞬間に、その良さが何倍にも輝くんですよ。だから、いわゆる“楽曲派”の人にも、ぜひライブに足を運んでほしい。そして、メンバーたちにはその場でさらにお客さんを魅了できる力を、どんどん身につけていってほしいと思っています。

沖：僕もまったく同意見です。今、歌のレベルも本当に上がってきていて。ファーストアルバムの頃の音源と、いまのライブを比べると、クオリティの差は歴然なんですよ。レコーディングって、その時点での記録でもあるから、そこからの成長がはっきりと見える。その今を、ぜひライブで体感してほしい。メンバーの人数が少なくなった分、一人ひとりの集中力や表現の密度がむしろ濃くなってるように思います。本当に楽しみですし、期待しています。

井口：あと、メンバー自身が見ている景色があると思うんですよね。そこに僕たちが近づいていかないと、いい作品は作れない。逆に言えば、メンバーや運営さんが見ている景色だったりLiVSの未来像を、もっと制作チームにも共有してもらえたら、僕たちのテンションもさらに上がる。もっとクリエイティブになれる。

沖：クリエイターがテンション上がる瞬間って、現場にすごく良い循環を生みますからね。

井口：そうやって見えている景色を共有しながら、一緒に広げていきたい。その上で、その景色に似合うアーティストになってほしいという気持ちもあります。でも、こんなこと言っておきながら、最後にひっくり返すようだけど、結局いちばん大事なのは、「メンバーと運営がどれだけ本気で頑張っているか」だと思うんです。僕らがどれだけ良い曲を書いても、それには勝てない。やっぱり、現場が本気で走っていると、お客さんも自然と集まってくる。今のLiVSは、まさにそういう流れになっている。その努力がちゃんと伝わっているんだと思います。だからこそ、この空気を崩さずに、いい流れのまま突き進んでほしいですね。僕らも、その景色を一緒に見せてもらいながら、しっかり関わっていきたいと思っています。

沖：僕たちの役割は、あくまで“ちょっと添える”こと。でも、その「添え」があることで、全体のバランスが整う。そんな存在でいられたら、嬉しいです。

■イベント詳細

SW presents「House of Jealous Lovers」Vol.2
日時：2025年6月8日（日）
場所：東京・下北沢MOSAIC
時間：OPEN 17:00 START 17:30
料金：3,500円（+1ドリンク）
出演：Finger Runs、LiVS
チケット（先着販売）：5/17(土)12:00～
https://t.livepocket.jp/e/j37gp

SW presents「LiVS Road to LIQUIDROOM 決起集会」
2025年6月16日（月）＠LOFT9
時間：開場 18:00 / 開演 19:00
料金：前売 2,500円 / 当日 3,000円
※全席自由席でご入場は前売券の整理番号順になります。
※配信チケットあり 1,500円
出演：LiVS
LOFT9スケジュールページ https://www.loft-prj.co.jp/schedule/loft9/318214
会場チケット販売ページ https://t.livepocket.jp/e/ya1mr （5月16日20時より販売スタート）
配信チケット販売ページ https://twitcasting.tv/loft9shibuya/shopcart/375503 （5月16日20時より販売スタート）

＜LiVS夏の全国ツアー＞
7月5日（土）@仙台BIRD-LAND
時間：OPEN 17:00 / START 17:30

7月12日（土）@千葉LOOK
時間：OPEN 17:00 / START 17:30

7月13日（日）@浦和ナルシス
時間：OPEN 17:00 / START 17:30

7月19日（土）@大阪LIVE SQUARE 2nd LINE
時間：OPEN 17:00 / START 17:30

7月20日（日）@新栄DAYTRIVE
時間：OPEN 17:00 / START 17:30

7月27日（日）@F.A.D YOKOHAMA
時間：OPEN 17:00 / START 17:30

8月10日（日）@下北沢SHELTER
時間：OPEN 11:00 / START 11:30

https://t.livepocket.jp/t/ojw48