ゆるめるモ!が、新作アルバム『虚無泥棒』を9月30日にリリースした。現代社会に蔓延する「虚無」を、ルパン三世やキャッツアイのような泥棒扮したゆるめるモ!が盗み、そこに鮮やかな色や意味を再び取り戻す。そんなテーマのもとに制作された本作には、清竜人が提供した楽曲「真面目に生きて報われたいの♡」など、全14曲が収録されている。また、代表曲「逃げろ!!」「Only You」などを現メンバー6人で新たにレコーディングした再録ミニアルバム『ロクロクビ!』も10月7日にリリース。結成から13周年を迎えた今のゆるめるモ!について、そして同作品について、プロデューサーの田家大知にじっくり話を聞いた。
取材&文:西澤裕郎
今のポップスとしての挑戦を、この1年半くらいずっと意識していた
――なぜこのタイミングで、再録ミニアルバム『ロクロクビ!』をリリースしようと思ったんでしょう?
田家:もともとフルアルバム『虚無泥棒』を出す予定があって、加えて「6人になった今のタイミングで再録もやろう」と考えていたんです。『虚無泥棒』とほぼ同時期に過去曲の再録盤も出せば、“今のゆるめるモ!”と“これまでのゆるめるモ!”の両方にスポットを当てられるんじゃないかと思ったのがきっかけでした。
――6曲の選曲はどんなふうに決めたんですか?
田家:メンバーと僕とで会議をして決めました。2018年に4人体制でベストアルバム(『音楽よ回れ!! MUSIC GO ROUND ~ゆるベスト!~』)を出したんですけど、そこにはお客さんの投票で選ばれた32曲が入っていて。今回は6曲という狭き門なので、内部でじっくり話し合って選びました。その会議の様子を収録した動画も今作っているところなんですけど、メンバーの中でもブレイン的な存在で、セットリストを作ることが多いねるんさんが意見を引っ張ってまとめてくれて。みんなのアイデアをうまく整理してくれました。
――すんなり決まった曲や、逆に議論になった曲はありましたか?
田家:最初にメンバーそれぞれに、自分の好みで入れたい3曲と、客観的にグループとして入れるべきだと思う3曲を挙げてもらったんです。好みの3曲は本当にバラバラで(笑)。誰の意見もほぼかぶらなくて、すんなり決まったのは「逃げろ!!」だけですかね。あとの5曲は候補を出し合いながら、全体のバランスを見て決めていきました。
――「Only You」は、あのちゃんのいた時代のイメージがとても強い曲ですけど、本作を聴いたらしっくりきて。逆に「ゆるめるモん」は、当時の空気感がそのまま音に表れていたんだなというのを、今回の再録を聴いて改めて感じました。
田家:「ゆるめるモん」はパキッとしましたよね。
――初期の歌うこと自体に慣れていなかったメンバーたちの、少し気だるく歌う感じも魅力だったと思うんです。今回の再録を聴くと、今のメンバーは歌の表現力が圧倒的に高いんだなと感じました。歌入れの際、田家さんから何か要望はあったんですか?
田家:大きなところで言うと、10年前に出した曲と今とではビートの取り方が違うなと思ったんですよね。たとえば「逃げろ!!」とか「転がれ!!」みたいな4つ打ちの曲って、当時は違和感なく聴けたけど、今聴くとちょっと間が多くて、テンポ感がゆったりしてるように感じる。今のビートの解釈だと、もう少し細かい16ビートで跳ねるようなノリが主流なので、そこを少しアップデートした方がいいかなと。だからメンバーには「もう少し跳ねるような感じで」と伝えました。気づく人は気づくと思うんですけど、以前より少しグルーヴが小刻みで前のめりで、今っぽくなっているかなと思います。
――確かに当時は、クラウトロック的なハンマービートの反復も普通に聴けたけど、今聴くと少し感覚が違いますよね。楽曲のトラック自体も今回用に変えているんですか?
田家:曲自体は何も変えてなくて、ミックスのバランスくらいです。極端な変更はしていないけれど、結成時からずっとやってきてもらっているエンジニアの藤井さんには歌のハメ方というかリズム感の乗せ方を、今の感覚でやってもらったので、そこに新鮮な空気が出ているのかなと思います。
――今の感覚という意味では、新作アルバム『虚無泥棒』は、現代的なサウンドがかなり取り入れられていますよね。特に1曲目の「虚無泥棒」は、ジャージークラブも入っていたり、ロック的なギターサウンドよりも、ビート中心のアプローチが目立つ印象でした。今作を作るうえで意識したテーマや方針はどんなものでしたか?
田家:アルバム全体の方向性を整えたのは、『虚無泥棒』というタイトルとコンセプトでした。その世界観を軸に、1曲目の「虚無泥棒」を作って、全体をまとめていった感じです。ここ1年半くらいで、自分たちの作る曲も時代に合わせて変化してきたというか。僕自身ロックが大好きなんですけど、ロックが好きだからこそ“次のサウンド”を提示したいと思うようになったんです。ギターをジャーンと鳴らして盛り上がるのももちろん気持ちいいけど、その上をいくような新しい表現を見せていきたい。ゆるめるモ!は常に革新的でありたいし、未来を切り開いていく存在でありたい。だから、ギターが鳴っていてもそれだけで勝負するのではなく、リズムトラックを前に出したり、シンセとの融合感を重視したり。そういった今のポップスとしての挑戦を、この1年半くらいずっと意識していました。それがまとまった形が、まさに「虚無泥棒」という楽曲なんです。
――「虚無泥棒」は、ももいろクローバーZの「MYSTERION」を想起させる少しダークでホップな世界観もあります。今回のアルバムで印象的だったのは、清竜人さんがゆるめるモ!に初めて楽曲提供(「真面目に生きて報われたいの♡」)をしていることですよね。
田家:清竜人さんには、いつかお願いしたいとずっと思っていたんです。ゆるめるモ!って、革新的なサウンドを追求しつつも、同時に純粋にいいポップスを作って広げたいグループだから、メッセージ性やポップなサウンドに共鳴してくれる方と一緒にやりたい気持ちがずっとあって。なかなかタイミングがなかったんですけど、今回オファーさせていただいたら、快く引き受けてくださって。過去曲を聴き込んで研究して、「自分が今ゆるめるモ!を手がけるなら、どんな形が最適か」をしっかり考えてくださった。こちら側からもいろいろ要望を伝えさせていただいたんですけど、返ってきた楽曲はもう“さすが”としか言いようがないものでした。
――清竜人さんの楽曲も、ロックというより、ソウルやポップスの文脈が近いですよね。清竜人さん自身、ロック的なことも、ハードコア的なこともやってきている方ですけど、その上でアイドルの楽曲を作るときには、ちゃんと彼なりの軸があるんだろうなと感じます。
田家:僕が言うのもおこがましいですけど、清竜人さんってジャンルを超えて、あらゆる音楽にリスペクトを持っている方で、雑多なものを全部本気でやって最高の形にする。それを真摯に貫いている印象があって。ポップスのフィールドでジャンルレスに戦うゆるめるモ!とも精神的な部分ではちょっと通じるところがあるんじゃないかと思っていました。可愛いだけがすべてではないし、ハードコアだけがすべてでもない。どちらの良さも認めたうえで、ちゃんと融合させて表現している。そのバランス感覚が素晴らしいですよね。
――今回のアルバム14曲の中で、個人的に一番好きなのが「めんどくせんじゃ」です。ゆったりしたメロウなテンポと、後半にかけてどんどんサイケデリックに広がっていく感じも最高で。これ、田家さんの作曲ですよね? どういうふうに生まれた曲なんでしょうか。
田家:僕は常に曲を作っていて、「今出すべきだ」と思うタイミングを見ながら動かしているんですけど、「めんどくせんじゃ」は3年くらい前に作り始めたもので。当時ヒップホップがすごく一般層のさらに真ん中のほうに浸透してきて、メロウなラップやチルなビートが普通のポップスとして聴かれるようになっていた印象があったんですよね。ゆるめるモ!のメンバーはラッパーではないけど、チルな空気感でリラックスしながらもカウンターでかっこいいことを言う、みたいな姿勢はすごくグループに合ってると思っていて。こういうタイプの曲はいつかちゃんとやるべきかなとずっと思っていました。
――結構前からできていたけれど、いまのタイミングだと思ったんですね。
田家:2〜3年前に形にはなってたけど、当時は「まだちょっと早いかな」と感じて温存していたんです。今の6人体制になって「このメンバーならいける」と思って今回出すことにしたんです。アルバム全体の流れの中で、テンポの速い曲ばかりじゃなく、少し脱力した曲があった方が作品としての幅が広がる。ブレインのねるんさんにも、先に聴いてもらったら「アルバム全体を通して、こういう曲が1曲あったほうがいい」と言われて、正直迷いもあり次作以降に回そうかなと思っていたのですが、そこで背中を押されて入れることにしました。結果的に、メンバーもこのグルーヴ感をすごく気に入ってくれて、ノリよく歌ってくれたので、「入れてよかったな」と思ってますね。
――後半の酩酊感というか、スピーカーで聴くとふわっと包まれる感じが印象的で。あのサイケデリックな浮遊感は、やっぱり田家さんのさじ加減なんですか?
田家:今回は、ゆるめるモ!の楽曲をよく一緒に作ってくれている安原兵衛さんのスタジオで一緒に進めて作っていたので、意図は完全に共有できていたんです。最初に上がってきたミックスはもう少しドライめで大人しい感じだったんですけど、「もう少し浮遊感を強くして、わーっと包み込まれるような感じにできませんか?」とお願いしたら、「じゃあ、もっとウェットで、空間を感じる方向に振ってみましょう」と提案してくれて。それで出来上がったのが、あのトリップ感のある仕上がりで。ばっちりハマりましたね。
「このアルバムは虚無泥棒というテーマでまとまるな」と思った
――6人体制になってからのコーラスワークの厚みもすごく感じます。声の使いどころとか、ハーモニーの幅がぐっと広がっている。
田家:それはありますね。選曲段階から、メンバーの声の個性をどう活かせるかは、常に意識しています。ありがたいことに、ゆるめるモ!は、どの時代も声が立っている人が多いんですよ。今回の6人もそれぞれにキャラクターがあって、可愛らしさもかっこよさもある。これはもう「この人たちの声をどう輝かせるか」にかかっているなと思って。曲によってはあてがき的に作ることもありますし、歌割りを考えるときはいつも本当に悩むし時間がかかります。「このテイストなら誰が一番面白くできるか」「今まで見せていない一面を引き出せないか」みたいなことを考えながら、最適な布陣を探していくんです。そうやって、全員の個性がちゃんと活きるように設計しています。
――以前はいびつな魅力があったけど、今はそれぞれの声質がきれいに立っていて、ちゃんと“歌えるグループ”になっている印象があります。
田家:本当に歌唱力が上がっていて、うまい。そこは今回かなり助けられました。特に、今回が初のフルアルバム参加になる“らき”と“まこと”の2人はレコーディングにも不慣れだったんですけど、この過酷な制作スケジュールの中でどんどん成長していきました。もともとの4人は活動歴も長くなってきていて、表現力が格段に上がっている。その両輪が重なって、結果的に今回のアルバムでは歌の力がいちばん際立った作品になったと思います。
――音のひとつひとつも、聴いていて楽しいですよね。タイトル曲「虚無泥棒」のサイレンの音なんか、“泥棒だからこの音が入ってるんだ!”っていう遊び心もすごく効いていて。
田家:あれは、ルパン三世とかキャッツ・アイみたいな、映画のオープニングっぽい世界観をイメージして。アレンジャーの顕 -aki-さんに「映画のテーマみたいにしてください」ってお願いしたら、あんなにいい感じのサイレンとか足音を入れてくださって。
――前回の取材のときもおっしゃっていましたけど、田家さんは、曲作りのときに映像が浮かんでいるんですよね。
田家:常に頭の中で映画を観ているような感覚で作っています。今回も虚無泥棒というタイトルを決める前から、いくつかの曲が同時期に生まれていたんですけど、「このアルバムは虚無泥棒というテーマでまとまるな」と思ったんです。たとえば、『ブレードランナー』とか『AKIRA』みたいな、サイバーパンクな世界。荒れ果てた未来都市の中で、人々が希望を失い、空っぽのまま生きている。そんな世界を想像しました。そこにゆるめるモ!という存在が颯爽と現れて、人々の虚無を盗み取って、世界を再びカラフルにしていく。そんな映画のような物語を思い描きながら作ったのが『虚無泥棒』です。
――今回14曲を、「エスケープダイブ」で締める構成は、どんな意図があったんでしょう。
田家:「エスケープダイブ」は、この1年半ほどの間で作りためていた曲のひとつで。テーマは、地球の終わり。核戦争で世界が滅びても、下界を見ずに自分の中にダイブして逃げればいい。そこが最強のシェルターなんだ。そんな発想から生まれた曲です。外の世界がどれだけ荒れても、内側にある希望や創造性に潜れば、そこには無限のビッグバンがある。そんなスピリチュアルなメッセージを込めています。だから、この曲は前半に置くよりも、アルバムのラストですべてを肯定するように響かせたかったんです。サイバーパンクな世界を舞台に虚無泥棒が登場し、最後にこの「エスケープダイブ」で全ての虚無を蹴散らす。泥棒で始まり、希望で終わる。そんな映画のような流れで締めたいイメージでした。
――「ニンニン」と「忍者NOW」という“忍者系”の曲が続く構成も印象的でした。
田家:「ニンニン」は、classさんの「夏の日の1993」や中森明菜さんの「ジプシー・クイーン」や田原俊彦さんの「It`s BAD」、池田聡さんの「モノクローム・ヴィーナス」など、数々の名曲を手がけたレジェンド作詞家の松本一起先生の遺作になった曲なんです。3年ほど前、松本先生が女優の佃井皆美さんのために書いた曲があって、その曲を一緒に歌う人を探していると聞いて。ご縁があって、ゆるめるモ!を紹介していただいたんです。ゆるめるモ!というグループの思想をお話ししたところ、すごく共感してくださって。「『ニンニン』は忍者をモチーフにしているけれど、実は“人と人”の繋がりの歌なんだ」と言われたんです。人と人を結び、孤独をなくす。そういう温かいメッセージが込められていると知って、本当に感銘を受けました。
――そこは、ゆるめるモ!の思想とすごく共鳴している部分ですね。
田家:「ぜひその思いを受け取って、作品として残しましょう」とお話ししていた矢先、先生が亡くなられてしまって。その後、佃井皆美さんとゆるめるモ!のコラボという形でシングルとしてリリースさせていただいたんです。その時期にすでに「忍者NOW」という曲もできていて、「ニンニン」と合わせて出そうと思っていたんですけど、諸事情でタイミングがずれてしまって。今回、「入れるなら今だ」と思って収録しました。サウンド的にも「虚無泥棒」との相性が良かったし、泥棒や忍者って、どちらも影のヒーローというか、正義と悪の間を軽やかに駆け抜ける存在。日本の古きヒーロー像とも重なっていて、アルバムの世界観にもぴったりだなと。虚無泥棒は、いわば“現代の五右衛門”や“ネズミ小僧”のようなもの。富を奪って人々に分け与える、その義賊的な精神に通じる。忍者もまた影のヒーローとしてこの作品世界に必要だと思いました。松本先生のご家族にも相談して、今の6人の歌で再録することを快諾していただいて。もう思いきり“忍者モード”でまとめて収録しました。
この時代を生きる人たちの心の中にある虚無を音楽でそっと盗み取るような作品にしたかった
――毎回、ジャケットデザインにも強い意図がありますよね。今回の『虚無泥棒』のジャケットは、どんなイメージで作られたんでしょうか。
田家:毎回アルバムを作っていて、「この作品、あのアルバムっぽいよな」と感じたときに、そのアルバムにもスポットを当てたいという気持ちでオマージュすることが多いんです。たとえば『ディスコサイケデリカ』では、プライマル・スクリームの『screamadelica』に音の方向性にも通じる部分があったから、リスペクトを込めてジャケットにも反映したみたいな。でも『虚無泥棒』は、コンセプトを考える中で“泥棒”や“サイバーパンク”というキーワードがあったんですけど、既存のアートでしっくり来るものがなくて。映画でいうなら『ブレードランナー』や『AKIRA』みたいな、近未来の退廃した都市に泥棒ヒーローとしてゆるめるモ!の6人が登場する。そんなイメージでだから、今回は音楽作品へのオマージュより、映画的世界観をジャケットに落とし込んだ感じですね。どこかマーベルのヒーロームービーのような近未来感もある。
――「虚無」という言葉は、アルバム全体のキーワードにもなっていますが、田家さんは、虚無を、どんなものとして捉えているんですか?
田家:僕の中では、虚無って今の時代を象徴するものだと思っていて。ゆるめるモ!は、これまでも「辛い時は逃げてもいいんだよ」というメッセージをずっと歌ってきた。その根底にある辛さって何だろうと考えたときに、突き詰めると虚無に行き着く気がしたんです。虚無って、目に見えないけれど、人の心や命を静かに蝕むもの。何をしても楽しくない、やる気が出ない、生きる意味がわからなくなる。仕事、趣味、人間関係、恋愛、どんなものも一瞬で無になってしまう。僕自身もそういう時期を経験してきたし、きっと誰の中にもあると思うんですよ。たとえ華やかに見える人でも、四六時中ハッピーなんてことはありえない。だからこそ、僕は虚無を盗むっていう発想にしたかった。虚無って目に見えないものじゃないですか? その無を盗むって、どういうことだろう?って考えて。調べてみても「虚無を盗む」なんて表現は誰も使っていなかったからこそ、ゆるめるモ!がそれをやろうと。タイトルの『虚無泥棒』には、無を奪って、そこに再び色や意味を取り戻すという願いを込めています。アルバムの中でも歌詞に虚無という言葉が何度か出てくるんですが、それはたまたまの部分もありつつ、この時代を生きる人たちの心の中にある虚無を、音楽でそっと盗み取るような、そんな作品にしたかったんです。
――特に今の若い子たちは、僕ら以上にそうした虚無に囲まれて生きている気がします。
田家:たとえばニュースで見る闇バイト殺人みたいな事件。「目の前の1万円が欲しかったから殺した」って言うけど、実際はその1万円が本当に欲しかったのかなとも思ってしまう。罪悪感もなく、ただ何も感じていないように見える。そこにすごく大きなぽっかりとした虚無を感じますね。
――そんな虚無の中に刺激を与えてくれるのが、創造すること、クリエイティブだと思うんですよ。『虚無泥棒』は、その虚無に真正面から飛び込んでいる作品。今すぐには届かなくても、何年か経って、「あの曲に救われた」って思う人がきっと出てくる。そういう音楽だと思います。
田家:ありがとうございます。そう言っていただけると本当にうれしいです。そういう虚無って、誰の中にもあるから。ゆるめるモ!は、その虚無を可愛く盗んでいくグループでありたい。キャラクター的にも、ちょっと憎めない泥棒みたいな感じで可愛く盗んでいく、女版ルパン三世みたいな(笑)。そんな存在でありたいなと思っています。
――2025年も後半に入りましたけど、『虚無泥棒』リリース以降、そして来年に向けて、ゆるめるモ!としてはどんな展望を描いていますか。
田家:今ちょうどツアー的な企画を考えているところなんですけど、ただの全国ツアーにはしたくなくて、“泥棒たちが全国を行脚しながら逃げ回る”みたいなコンセプトにしようと思っていて。各地を巡りながら“みんなの街の虚無を盗んでいく”。そんな、ちょっとした“怪盗団”みたいなツアーですね(笑)。再録ミニアルバム『ロクロクビ!』で使っている“ろくろ首”って日本の妖怪じゃないですか。泥棒のイメージとも相性が良くて、ちょっとした世界観のつながりも感じている。だから、『虚無泥棒』と『ロクロクビ!』の2作をひっさげて、“夜な夜な全国をまわる泥棒たち”みたいな感じで諸国漫遊していけたらと思っています。あとは、3月に渡米します! 詳しくはまたお伝えできればと思うのでお楽しみにしていてください。
■ツアー情報
虚無泥棒×ロクロクビ!を引っさげて日本とアジアを逃げ回る逃走劇
「ろくろ首の泥棒逃走記〜あなたの虚無をいただきます!〜」
2025年11月14日(金)千葉・柏ALIVE
2025年11月22日(土)上海
2026年1月10日(土)11(日)台北
2026年2月28日(土)東京・渋谷Veats
2026年3月1日(日)兵庫・太陽と虎
+日程追加あり。
■リリース情報
ゆるめるモ!
『虚無泥棒』
発売日:2025年09月30日
規格品番:TCBR-003 / TCBR-004
レーベル:YOU’LL RECORDS
https://linkco.re/yaXxRdSH
収録曲:
1. 虚無泥棒
作詞・作曲:田家大知 編曲:田家大知、顕 -aki-
2. ポンコツチキンヒーロー
作詞・作曲・編曲:KITA.
3. 真面目に生きて報われたいの♡
作詞・作曲:清竜人 編曲:SUKISHA
4. ちゃんとしま宣言
作詞・作曲:田家大知 編曲:田家大知、顕 -aki-
5. ロックンぼっち
作詞・作曲・編曲:KITA.
6. 全肯定協奏曲
作詞・作曲・編曲:KITA.
7. 推してよ♪
作詞・作曲:田家大知 編曲:田家大知、顕 -aki-
8. もんもっちゃいな!
作詞・作曲・編曲:KITA.
9. めんどくせんじゃ
作詞・作曲:田家大知 編曲:田家大知、安原兵衛
10 .泡べちゃアドベンチャー
作詞・作曲:田家大知 編曲:田家大知、顕 -aki-
11. ニンニン
作詞:松本一起 作曲・編曲:RYU智秀
12. 忍者NOW
作詞:小林愛 作曲:田家大知・ハシダカズマ(箱庭の室内楽) 編曲:ハシダカズマ(箱庭の室内楽)、顕 -aki-
13. 不死鳥火焔太鼓
作詞・作曲:田家大知 編曲:田家大知、四市田雲豹
14. エスケープダイブ
作詞・作曲:田家大知 編曲:田家大知、顕 -aki-
ゆるめるモ!
『ロクロクビ!』
収録曲:
1. ゆるめるモん
2. 逃げろ!!
3. 転がれ!!
4. 私へ
5. idアイドル
6. Only You
Official HP:https://youllmeltmore.fanpla.jp/