watch more

【LIVE REPORT】LiVS<人間最高ツアー>完走、大森靖子提供曲「私アイドルじゃないです」で見せた新たな決意

StoryWriter

取材&文:西澤裕郎
写真:伊藤洸太、白石達也

アイドルグループ・LiVSが2025年10月18日(土)、グループの活動コンセプト“人間最高”を冠した<人間最高ツアー>のファイナル公演を、東京・Spotify O-crestにて開催した。

8月18日にグループ史上最大規模となる恵比寿リキッドルームでのワンマンライブを成功させた彼女たちは、9月27日の名古屋公演を皮切りに、大阪、グループ初の福岡、仙台と全国を巡ってきた。「より多くの“目撃者”に会いたい」という想いから、全公演を無料で実施してきた<人間最高ツアー>。その集大成となる東京公演の様子をレポートする。

<人間最高ツアー>ファイナル公演@東京・Spotify O-crest

お馴染みのSEとともに、スズカス・テラ、コンニチハクリニック、ランルウ、ミニ・マルコの4人がステージに登場。「Don’t Look Back」のイントロが鳴り響くと、マルコが「はじめまして、LiVSです! ツアーファイナル、ぶち上げていこうぜ!」と元気いっぱいに叫び、ライブが幕を開けた。続く「JUST ONCE」で勢いを加速させ、「始まりの歌」では目撃者(※LiVSファンの総称)たちの両手が一斉に上がり、早くも会場の熱気は最高潮に達する。

「はじめまして、私たちLiVSです。よろしくおねがいします!」と全員で挨拶したあと、一人ずつ自己紹介。ランルウが「超楽しいね!」と笑顔で声を弾ませ、新衣装になったことを告げると、会場から大きな歓声が上がった。ランルウは“初めてのスカート”、スズカスは“初めての網タイツ”、コンクリとマルコは“初めてのズボン”と、それぞれのお気に入りポイントを楽しげに紹介していく。

「新しい衣装になったということで、今日はたくさんの曲をやっちゃおうと思います! このあとも踊る準備はできてますか?」とランルウが煽ると、「業 TO HEAVEN」へ突入。目撃者が身体全体でリズムを刻む中、コンクリの「お前らの全力のヘドバン見せてくれ!」という叫びで「RとC」へ。ステージもフロアも一体となったヘドバンで、会場の熱はさらに高まっていった。

「ねえ、新しいLiVSももっと好きになって」とランルウのセリフで始まる「ときとき☆めきめきガガーリン」から、オルタナティブな「CONNECT」、「Reverse」と畳み掛けるように展開。続くミドルテンポの初期楽曲「MUSiC」「LIVE FOREVER LOVE FOREVER」、そして「Colorful」では、目撃者のジャンプがフロアを揺らし、初期からのLiVSらしい生きる歓びがあふれた。

MCでは、11月1日から毎週開催される主催対バン<Chemistry LiVE>の開催、さらに12月6日(土)から東京・名古屋・大阪・仙台の4都市を巡る<LiVS全力ツアー>の開催が発表された。コンニチハクリニックが「私たちは新しい目標を、2026年2月5日(木)に代官山UNITを埋めることに決めました」と伝えると、フロアから歓声が沸き起こる。

コンクリは「私たちは満員の景色を見たいです。大きな挑戦で、私たちだけではきっと無理です。ここにいるみんなと一緒に、最高の景色を見たいので、これからもよろしくおねがいします」と真っ直ぐな想いを語った。

続いてマルコが「今日はもうひとつ、新しいLiVSを持ってきました」と語り出す。

「私たちは人間であり、アイドルであり、LiVSになる前からも後も、いろんなものに憧れたり、心を動かされたりしてきました。それはとても素敵なことだけど、時には自分を見失ってしまうこともあります。そんなときに思うのは、“自分が思う格好いい自分でいたい”ということ。私は格好よく生きたい。私の思う格好いいと、あなたの格好いいを守る、そんなお守りのような曲になれたら嬉しいです」

そう語り、初披露の新曲を届けた。ミドルテンポで始まり、高いキーをメインにしながらも、低音パートが強く印象を残すこれまでにない構成の楽曲に、目撃者たちは息を呑んで聴き入った。

「私たちは、あなたの生きる意味になりたい」とコンクリが言葉を添え、「Believe」へ。青春を感じさせるオルタナティブギターロック「He meets」、エモーショナルな「Letter」、活動初期から大切に歌い継がれてきた「ONE」、そして近年のキラーチューン「ZOMBiES→」と、怒涛の展開で本編を締めくくった。

アンコールの拍手が鳴り止まない中、4人が再びステージに登場。暗転した空間で、コンクリが静かに「私、アイドルじゃないです」と告げると、再び先ほどの新曲が始まる。曲を終えたスズカスが、その楽曲のタイトルが「私アイドルじゃないです」であること、そして大森靖子による提供曲であり、この日の24時にサブスク配信が開始されることを告げると、フロアには驚きと歓喜のどよめきが広がった。

ランルウが「代官山に向けて、楽しく次のステージに挑戦できることを最後の一曲で全部見せつけてやりましょう!」と叫び、「最後まで最高のライブにしよう!」と目撃者を煽ると、ラストナンバー「Preserved」へ。「ぶちあがろう!」「まだいける!」とメンバーの声が飛び交い、フロアの熱気は一気に頂点へ。落ちサビでは全員で大合唱し、ラストサビではメンバーも目撃者も全力で飛び跳ね、拳を突き上げた。そして最後は、メンバー同士、そして目撃者同士が手を取り合い、「人間最高!」と叫んで幕を閉じた。

「もっと」「まだまだ」という言葉が何度も飛び交ったこの夜。LiVSは、まだまだ先へ行ける。さらにその先の景色を見せてくれる。そんな確信と熱量に満ちたツアーファイナルだった。次に彼女たちが挑むのは、<LiVS全力ツアー>。そしてその先に待つ2026年2月5日、代官山UNITでのワンマンライブで、さらに多くの目撃者が“人間最高”を体感することを期待したい。

セットリスト
1. Don’t Look Back
2. JUST ONCE
3. 始まりの歌
4. 業 TO HEAVEN
5. RとC
6. ときとき☆めきめきガガーリン
7. CONNECT
8. Reverse
9. MUSiC
10. LIVE FOREVER LOVE FOREVER
11. Colorful
12. 私アイドルじゃないです
13. Believe
14. He meets
15. Letter
16. ONE
17. ZOMBiES→
アンコール
18. 私アイドルじゃないです
19. Preserved


■リリース情報

LiVS
『私アイドルじゃないです』
作詞・作曲:大森靖子
編曲:sugarbeans
https://linkco.re/2G96A1AD

PICK UP