BiS、BiSH、GANG PARADE、EMPiREのマネジメントを行うWACKが手がけるアイドル育成プロジェクト『WAgg』。「その後の進路はBiSに行ったり、BiSHに行ったりとか色々考えます」とアナウンスされており、WACKの将来を担う可能性に満ちたグループである。
9月9日にはTSUTAYA O-WESTにて、BiS、BiSH、GANG PARADE、EMPiRE各グループの楽曲をパフォーマンスし、デビューを果たした。その後、東名阪仙公演を開催し、現在はEMPiREとの2マンライヴツアーを開催中である。そんな8人のソロ・インタビューを掲載する連載がスタート。
第4回は、アンズピアのインタビューをお届けする。小さい頃からずっと歌うのが好きで、ダンス教室にも通っていたという彼女は、BiSHの「オーケストラ」を知ったことがきっかけでWACKに興味を持ったという。WAggの中で自分が1番変わったんじゃないかと思うと語るアンズピアの考え方について話を訊いた。
インタヴュー&文:西澤裕郎
写真:外林健太
WAggは本気でやっています
──毎日8人で練習をしつつ、お披露目ライヴ、EMPiREとの2マンツアーといったライヴ活動も本格的に始まり、日々忙しそうですね。
アンズピア:毎日、楽しいです。公演をやるごとにお客さんも増えていったり、チケットがソールドアウトしたりすることが嬉しいです!
──デビューまでの1ヶ月間を追った、エリザベス宮地監督によるドキュメンタリー映像『WAggドキュメント「俺らはIDOL」』では、渡辺(淳之介/WACK代表)さんにメンバー全員が怒られているシーンがあります。あの時、どんなこと思いながら話聞いていたんでしょう?
アンズピア:辞めさせられるんじゃないかっていう恐怖しかなかったです。
──あれがきっかけとなり、メンバー同士の話し合いをして練習に向かう姿勢が変わったそうですね。アンズピアさん自身、変わったこととかあります?
アンズピア:私が1番変わったんじゃないかなと思います。毎回ライヴ動画を撮ってもらうんですけど、その動画を観てどこがダメだったかをノートに書いてみんなに伝えたり。先輩方が教えてくれた振り付け動画を観て覚えて、細かい振りをアンと愛ちゃんで教えるみたいなことをするようになりました。
──練習やライヴの映像を見返して、気付いたことをノートに書いているんですね。どんなことを書いたりするんですか?
アンズピア:振りのここが違うとか、手の高さが合っていないとか、立ち位置がバラバラだとか、気が付いたことを細かく書いています。
──そういうことをするようになって、お披露目まででグループが変わった感じはする?
アンズピア:変わりました。立ち位置はアンと愛ちゃんだけじゃなくて、ウタちゃんとかハナちゃんとかも手伝ってくれたり、新曲の練習とかでは、マリンちゃんも手伝ってくれました。
──お披露目ライヴを振り返ってみて、出来はどうでしたか?
アンズピア:振りや立ち位置の間違いはなかったんですけど、全体的に興奮しすぎて叫びすぎたり、立ち位置がアンバランスになったりしちゃいました。
──アンズピアさんは、WAgg前にアイドルグループで活動をしたことがあるそうですけど、気持ちだったり雰囲気とかも違ったりしました?
アンズピア:全然違います。前は、緩い感じだったんですよ。でも、WAggは本気でやっています。
──だからこそ課題が出てきて、それを乗り越えようとしているわけですね。
アンズピア:昨日スタッフさんから「曲の歌詞の意味について考えてみたらどう?」って言われたんです。まだ歌詞の意味とか全然わからないんですけど、それを自分で考えてみたらもっと変わるかなって。BiS1stのパン(・ルナリーフィ)さんは曲に対して1つ1つテーマを決めるって言っていて、「nerve」は世界一エロい女になるって言っていました。
──(笑)。そうやって曲ごとにテーマを決めて歌ったり踊ることに挑戦しようとしているんですね。
アンズピア:はい。
今はセンターじゃなくても目立とうって気持ちでいます
──せっかくなので、今日はアンズピアさんのことを聞いていきたいと思うんですけど、自分でどんな子どもだったと思いますか?
アンズピア:とりあえず、うるさかったと思う。歌が好きで、暇さえあれば歌っていました。西野カナさん好きで、ずっと歌っていました。
──習い事はしていました?
アンズピア:側転ができなくて、ママに1回やってみたらって言われてダンスを始めました。6年間くらいやっていましたね。
──どんなダンスを習っていたんでしょう?
アンズピア:最初は、よさこい系のダンスだったんですよ。でも、よさこいはあまり合わなくて辞めて。次はジャズダンスをやって、ヒップホップになって、またジャズに戻ってと、9回くらいダンス教室を転々としたんですよ。あるとき、テレビでアイドルさんが踊っているのを観て、やってみたいなって気持ちが出てきて。前のグループでしばらく活動していました。
──ダンスグループだったり、アイドルグループの中で、アンズピアさんは、どういうポジションになることが多かった?
アンズピア:ダンスをやっていたときはセンターをつとめていた時期もあったんですよ。でもあるとき、新しく入ってきた子にいきなりセンターをとられて、辞めたこともあって。けど今はセンターじゃなくても目立とうって気持ちでいます。
──必ずしもセンターにいることがいい訳じゃなく、別の目立ち方があるっていうことに気がついたと。それはいつ気がついたことなんでしょう。
アンズピア:WAggに入るちょっと前から変わりました。あるとき、グループが2人だけになった時期があったんです。2人だから両方目立てるじゃないですか? それを知ったあとにまたメンバーが増えて6人になったんですけど、私が1番先輩で真ん中をやることになって。そしたら他の子が目立てないなと思って、立ち位置変えることにしたんです。そこから、端でも笑顔とかダンスとかで目立てるんじゃないかなと思うようになりました。
──もともと運動神経はいいんですか?
アンズピア:普通です。球技は得意でバスケをやっていました。パパが選手だったんですよ。あと、部活でバトミントンをやったりもしていました。
──学校生活はどんな感じでした?
アンズピア:先生に怒られていました。寝ていたり、うるさかったから(笑)。
──(笑)。勉強はできた?
アンズピア: 小1の頃はできていました。小3からできなくなったんですけど……。
──慣れてくると、少し気持ちが落ち着いてしまうんですね。
アンズピア:はい。勉強は一応していたんですよ。けど、入ってこなかった。
──そう考えると、ダンスはすごくのめりこめるものだと思うんですけど、アンズピアさんのダンスは、ジャズとかヒップホップとか、いろんな要素が混ざり合ってできているってことなんですよね。
アンズピア:はい。
──WAggに所属しているグループのダンスって、元々ダンスを習ってきたわけじゃないメンバーが作った振り付けもあるわけですけど、それをダンスを学んできたアンズピアが踊ると、どういうふうに感じなのかなと思って。
アンズピア:そうだとしてもオリジナルなダンスじゃないですか? だから、格好いいなと思って踊っています。何回も動画を観ているうちに踊れるようになる曲もあれば、振りが細かったり、難しいなと思う曲もあるのがおもしろいです。
──今は先輩たちの曲を踊っている訳ですけど、丸々コピーする訳じゃない?
アンズピア:丸々しているものもあるんですけど、「スパーク」の振り付けは愛ちゃんが考えてくれました。間奏の部分を変えたんです。あと〈不安だな〉のところを、WAggの若々しさを出して足を高く上げようって意識していて。
素を見せられるようになってきた
──初インタヴューでは、緊張してたのもあったけど、まだみんなそこまで仲良くなさそうでしたけど、メンバー同士の距離は縮まった?
アンズピア:縮まりました。楽屋がうるさいです(笑)。ずっと一緒にいるから、素を見せられるようになってきて。
──もはや隠そうとしても出ちゃうくらい毎日一緒ですもんね。
アンズピア:サアヤイトは、学校で1人で本を読んでいるらしんですよ。だけど、WAggのメンバーと一緒にいる時は1番うるさいんです。
──アンズピアさん自身はどう? 自分を出せている感じはする?
アンズピア:私は普通。変わらずです。(スタッフに向かって)変わってますか?
WAggスタッフ : めっちゃうるさいです。四六時中歌っていますよ(笑)。
──あははは。そこまで歌を好きになるきっかけはあったんですか?
アンズピア:ママとカラオケに行って、マイク通して歌ってから好きになりました。私、マジで音痴だったんですよ。アイドルを始めて人前で歌った時も酷くて……。でも毎週やってく毎に上手くなったねって言われるようになりました。
──さっき西野カナさんが好きだって言っていましたけど、他に好きなアーティストはいました?
アンズピア:う〜ん。その時はアイドルとかも知らなかったし、いませんでした。BiSHさんの「オーケストラ」を知ってハマって、そこからずっとBiSHさんが好きです。
──BiSHで他に好きになった曲はありますか?
アンズピア:「SMACK baby SMACK」と、題名が英語で分からないんですけど、サビが〈言葉一つじゃ足りなくて〉って曲。
──「FOR HiM」ですね。『THE GUERRiLLA BiSH』の最後に入ってる曲ですよね?
アンズピア:はい! それです。すごく好きです。
──WAggに入ってBiSHの曲を自分で歌っているのはどういう気持ち?
アンズピア:嬉しいですけど、まだ全然足元にも追いつけていないから。
──しかもお披露目ライヴで、BiSHがオープニングアクトで出てくれましたよね。
アンズピア:感動しました。憧れていたBiSHさんがオープニングで踊るっていうのはすごかったです。
嬉しさの涙。悲しいとかじゃなくて
──お披露目ライヴは、ダンスも気持ち的にも、全員おどおどしている感じがあったんですけど、EMPiREとの2マンライヴでは堂々としていて、自信を持っている感じに見えました。自信はついてきている?
アンズピア:ついてきました。ライヴ前日にみんなで話し合いをしたりして。ちゃんと通しもやったり、MCの話しもしたりして、いい感じになってきています。
──話し合いの時、司会とか引っ張ってくれる人はいる?
アンズピア:そういうのはマリンちゃんが積極的に引っ張ってくれます。ナルちゃんがMCで言っていた言葉もマリンちゃんが考えてくれました。
──グループの中での役割分担みたいなものが自然と産まれてきているんですね。
アンズピア:はい。最近、歌詞割とか立ち位置の問題で意見が割れたことがあって。その時、みんなが静まり返ってしまったんです。そういう雰囲気の中で誰も何も言えないから、アンが頑張ろうと思って、立ち位置を変えることについての理由とかを話して最終的に話がまとまりました。
──みんなが言葉を発しづらい中で、アンズピアさんが言葉を出したんですね。本当はアンズピアさんも言いづらかった訳ですよね。
アンズピア:でも、その状態で時止まっている方がつらいから。
──学校とか部活とか、ダンスの教室でも、誰も動かなそうな時は自分で変えようっていうタイプ?
アンズピア:学校でもそんな感じです。
──自分が嫌われちゃったりするんじゃないかって怖くはない?
アンズピア:はい。なんともないです。その日の雰囲気はそのままでしたけど、次の日から普通に戻りました。
──あんだけ人数がいるといろいろあるし、日々変わっていきますから。アンズピアさんとしてはWAggをどんなグループにしていきたいと思いますか?
アンズピア:8人は毎日会う仲なので、ぎくしゃくしちゃったらつらいし、ライヴも楽しくなくなっちゃったらダメだと思っていて。もちろん、WAggは研修生みたいなものだから今後みんながどうなっていくか分からないけど、だからこそ今の目標は、楽しむことかなと思っています。
──最初のインタヴューで「もう泣かないって決めました」って言っていました。泣かずに活動できていますか?
アンズピア:しています。でも、お披露目のときだけ泣いちゃいました。
──お披露目の時の涙はどういう気持ちの涙だったんですか?
アンズピア:嬉しさの涙。悲しいとかじゃなくて、嬉しいの方です。
──WAggはいろんな可能性があるグループだと思うんですけど、今の時点でアンズピアさんの目標を教えてください。
アンズピア:WAggだけのワンマンライヴをしたいし、そのチケットをソールドアウトさせたいです。あと、歌詞をしっかり理解して、どうやって気持ちを込めて歌うかを考えてできるようにしたいです。
WAgg PROFILE
マリン・バ / ウルウ・ル / ウタウウタ / アンズピア /ナルハワールド / 愛 / サアヤイト / ハナエモンスター
■WAgg Official HP
http://www.wagg.tokyo/
・WAgg Official Twitter
@WAggidol
・WAggメンバー Twitter
マリン・バ : @MARiN_WAgg
愛 : @L0VE_WAgg
アンズピア : @ANZU_WAgg
ウタウウタ : @UTA_WAgg
ハナエモンスター : @HANAEMON_WAgg
サアヤイト : @SAYA_WAgg
ナルハワールド : @NARUHA_WAgg
ウルウ・ル : @URUURU_WAgg
2018年11月18日(日)札幌 COLONY
時間:Open/Start 12:00/12:30
[問]COLONY 011-532-3329
2018年11月23日(金・祝)仙台 SENDAI CLUB JUNK BOX
時間:Open/Start 13:30/14:30
[問]SENDAI CLUB JUNK BOX 022-716-5155
チケット :
料金 : 4,000円(tax in.)(オールスタンディング / 入場整理番号付 / 入場時にドリンク代別途必要)
※未就学児童入場不可
※ダイブ / サーフ / モッシュ / リフト禁止
チケット : w.pia.jp/t/wagg/