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StoryWriter

皆さんこんにちは。

インフルエンザが猛威を振るっていますが、僕は予防接種のお陰かピンピンしております。

ですが軽い風邪の症状が少し長く続いていて、大学のテスト期間やアルバイトなどが辛い状況です…… 何事も健康が一番ですね。せっかくの人生の頑張り時なのに風邪なんかのせいで、何かチャンスを失うと思ったら中々に怖いものです。

先日、久しぶりに大学の仲良し同期で集まる機会がありました。

社会人もいるため都合はつけにくかったのですが、久しぶりに会えたので終始笑いっぱなしの数時間。こんなに尊い時間があるものなのか! と満ち足りた時間を過ごせて大変楽しかったです。

でも、一つだけ僕の中で不思議な感覚がありました。

半分以上はまだ僕と同じく大学に在籍している連中だったのですが、どうも以前までに会っていた時と違ってどこか「懐かしい」感じがしたんです。まるで地元で中高の友達と会った時のような感覚。

ただいつも通り会うのではなく、ちょっとした記念の集まり? のような感じというんですかね……。楽しいことには変わりないけど、何故かずっと心に引っ掛かるものがありました。

そんなタイミングで本当に偶然、久しぶりに映画「スタンド・バイ・ミー」を観ました。

あらすじはというと、人口1281人の小さな田舎町に住む主人公〜〜

 

この作品、言わずもがなの広く知られた名作ですし、皆さんも作品名くらいは聞いた事があるかと思います。

僕が初めて観たのは高校生の時ですが、その時も冒険を通して大人への過渡期にある主人公ゴーディとその仲間達に、自分の小学生の頃、友達と学区外という”行ってはダメ”な場所に自転車で向かってザリガニを捕ったり、海で釣りをした冒険を思い出してなんとなくいい気持ちになった記憶がありますし、こういう誰でもある幼少期の記憶をくすぐっている作風が名作を名高い理由なんだなあと思いました。

名作というのはどうにも皆が共感して好きになれる要素があるように思った記憶があります。

ところが今回、改めてこの作品を鑑賞してみて冒頭の感情、在学中の大学の同期に会ったのにどこか懐かしい感じの理由が分かったような気がしました。

というのは、僕も知らずのうちに今大学生活から社会人になり自立していく過渡期の真っ只中、その過渡期の終わりの方に差し掛かってきているんだなあと自分の中で解して思ったわけです。

映画では、複雑な家庭事情により心の何処かに各々の傷を抱えた子供達が互いにそれに触れないように励まし合いながら続ける小さな冒険がストーリーの核となっていますが、どこか自分の大学生活と重なっているような気がしていて。1人で地方から上京して初めての土地、環境の中で同じ境遇の仲間と出会い、夜な夜な寄り添うように集まってはテストの対策から恋愛事の事件、将来への漠然とした不安なんかを分かち合って乗り越えてきた、振り返ってみると確かに嵐にまみれた冒険のような学生生活。それがもう終わりに差し掛かって、段々とそのグループに帰属している意識が薄れてきているのかもしれないなと思い始めました。

映画では主人公ゴーディ達の冒険の後に彼ら4人はもう2度と会うことは無く、ゴーディ以外は刑務所に入った者もいたり人助けをしようとして命を失ったり…… そんな彼らと過ごしたあの冒険を振り返った主人公が最後に言う名言が、

“I never had any friends later on like the ones I had when I was twelve.”
「12歳の頃のような友人をその後持つことは無かった」

小中高の頃にいたような友人らも物凄く大事だと思っているんですが、大学生活っていう特殊な時間を一緒に乗り越えて楽しんできた友人達ってやっぱり特別な思い入れがあるなと思います。

僕みたいにダメダメな大学生活を送ってきた人間は友人の支えがなくなる生活は考えられなかった。でも、自分でも知らないうちに皆はその枠からの1人立ちをし始めていて、自分の道を歩み始めている。あの楽しかった時間にすがっているのは気づいたら自分だなのかなぁ…… とちょっと前まで思っていた矢先に冒頭でお話した、彼らに会った時の「懐かしい」感覚。自分もとうとうあの場所から巣立とうとしてるんだ、そう気付くことができた今回のタイミングの「スタンド・バイ・ミー」。間違いなく自分の中で大事な作品になったな、と思いました。

とはいえ、早く新たな自分のいる場所も見つけないと。

次はどこにいるべきなんだろう自分は。それに出会うのが少しづつ楽しみになってきました。幸あれ!!

今週はここら辺で。

また来週、よしなに。

※「【連載】なにが好きかわからない」は毎週木曜日更新予定です。
エビナコウヘイ(えびな・こうへい)
1993年生まれ、青森県出身。進学を機に上京し、現在は大学で外国語を専攻している。中国での留学などを経て、現在では株式会社WACKで学生インターンをしながら就職活動中。趣味は音楽関係ならなんでも。

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