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【連載】ヨコザワカイト「digる男。」Vol.6「ジャパコアって何ですか?」

StoryWriter

お世話になっております、株式会社SWインターンのヨコザワカイトです。

先日初めてジャパコア(ジャパニーズ・ハードコア)のライヴに、パンク専門誌MOBSPROOFの松原さんのご紹介で行ってまいりました。

SUBVERSIVE RITE、UNARM、FORWARD、SUMMER OF DEATH、RAW DISTRACTIONSが出演したかなりコアなイベント。会場の西荻窪 Pit Barの前には、革ジャンを羽織り、髪を天高く突き上げた方々が。マジで怖かったです。正直、部外者は入ってくるなという雰囲気さえ感じました。

そんなジャパコア特有の排他的な空気に圧倒されつつも、松原さんの背中に身を隠し勇気を出して中に入ってみると、そこには“愛”に溢れたライヴが僕を受け入れてくれました。人一倍愛が強いからこそ、その愛を踏みにじられていることに対しての、反攻の表現なのであって。そのメッセージと体が共鳴するからこそモッシュが起きていくのでした。

メタル畑の僕としては、アトラクションとしてのモッシュばかりを繰り返していた自分に初めて気がつかされました。

こんな時代でいいのか、こんな自分たちで良いのか、そんなことを問い続けながらライヴは突き進んでいきます。ハードコアは1曲1曲が短い分、そこに凝縮された怒りとメッセージが耳から脳髄へと突き刺さります。この社会に対して、何か鬱々して吐き出す場がないと思っている僕のような若者には刺さるものが必ずあると思います。最初の壁は確かに高く、怪我をするかもしれませんが、1度入ってしまえば忘れられなくなるような場所がそこにはあったのでした。

今回は、どうしても僕がうち痺れてしまったバンドFORWARDのこの1枚を紹介させていただきたいです。

FORWARD
Against Their Insanity

 

結成20年を迎える今もなおジャパコアの前線に立ち続けるFORWARDが、狂気の現代社会への反抗として作り上げた本作。アルバムを通して強力な憤激のパワーがほとばしります。

僕はライヴで見たISHIYAさん(FORWARDのヴォーカル)の姿が忘れられず、帰ってからもずっとライヴ後が続いているようなそんな感覚がして、次の日CD屋に走り購入しました。特に何度も聴いてしまうのが、5曲目の「Imagine(想像しろ)」。世界中で戦争がなぜ今だに続いているのかと問いかけ、〈WHY CAN’T YOU IMAGINE?(想像すらできないのか)〉と吐き捨て終わるこの曲。目を背けがちな自分をぶっ叩いてくれるようなそんな気がします。

なんでもかんでも便利な世の中になれてしまうと、あるべきはずの怒りもどこかに消えてしまう。僕は今回ハードコアの扉を叩かせていただいて、そんな日常を変える一歩を踏み出せたのかもしれません。

最後は、ISHIYAさんのnoteから引用させてください。

死ぬまで全力で突っ走れば、
そこに「PUNKとは何か?」の答えが見つかるんじゃないかな。

こんなことを言える大人に、僕はなりたい。

※「【連載】digる男。」は毎週月曜日更新予定です。

ヨコザワカイト(よこざわ・かいと)
1997年生まれ、千葉県出身。大学では社会学を専攻している。株式会社SWで学生インターンをしながら就職活動中、そして迷走中。ガガガSPが大好き。

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