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【連載】ヨコザワカイト「digる男。」Vol.11「ハワイのバス運転手が奏でるAOR」

StoryWriter

お世話になっております、株式会社SWインターンのヨコザワカイトです。

いつでも行きたい夢の島、ハワイ。着いたらまずは “The Bus”に乗りますよね。ワクワクの始まりには欠かせません。

今回は、そんなThe Busの運転手が組んだ伝説的なバンドのCDをdigったのでご紹介。

『Tender Leaf』テンダーリーフ

2000年に始めたCool Hawaiiレーベルの中で圧倒的な人気を誇ったハワイアンAORのマスト・アイテム。自主制作だったため当時は知る人ぞ知るアイテムでしたが、90年代以降、幾つかの雑誌等で紹介され話題を集め、インターネットでは10万円で取引されるほどの人気アイテムになっています。そしてCool Soundが世界初CD化をするとそのメロウでグルーヴィーなサウンドに誰もがノック・アウト! AORファンからクラブDJまであらゆる音楽通の必需品となりました。2003年に再発したアナログ盤は1,000枚が瞬時に完売。再プレスの1,000枚も完売し、確固たる地位を築いています。ハワイの大自然が生んだ“アイランド系AOR”のエヴァーグリーンな1枚。(COOL SOUND 公式HPより)

=楽曲リスト=
1. Beautiful Hawaii Kai
2. Countryside Beauty
3. You Are My Love
4. You’re My Fantasy
5. Coast To Coast
6. Shores Of Makapuu
7. Future Family
8. Oh, Stop
9. Going To The Country

 

まずは、The Busのご紹介を。電車の通っていないハワイでは、基本的な公共交通機関はバスになります。その代表がThe Busです。初めて行った時はちゃんと乗れるのかドキドキするのもThe Busあるある。今は改善されているかもしれませんが、数年前僕が訪れた際は時間通りに来なくて泣きそうになったという思い出が。でもやっと来たバスに乗ってみたら運転手がノリノリで歌ったりしていて、時間通りに来なかったことなんてすぐに忘れましたけどね。

今回紹介するテンダー・リーフは、そんなThe Busの運転手が組んだバンドです。1982年に自主制作で唯一のアルバム『Tender Leaf』をリリース。当時は全く話題にならなかったものの、90年代に入ってマニアの間で発掘・再評価され話題になりました。そして日本のレコード会社COOL SOUNDが本CDを発売しています。

ジャンル分けをすると、ハワイアンAORに属するようです。 有名どころは、今でも日本人をメンバーに加え活動をしている“Kalapana“や、“Lui”などだそう。今回を機に勉強させていただきました。アダルト感は日本のAORと比べると抑えめで、ハワイアンなグルーヴに乗って、ポップなサウンドで仕上げられているイメージでしょうか。

本作『Tender Leaf』も、聞けばすぐにわかるポップセンスの高さが心地よいです。コード進行はアダルトな印象を残していますが、コーラスやギターの音色やでやはり明るく仕上がっています。ライナーノーツによると、当時ハワイで一番人気だったオベーション・ギター・カンパニーのエレアコを使ってるとのこと。チャキチャキな音がいい味を出しています。

個人的には、7曲目「Future Family」の、落ち着いたハワイアンな雰囲気から段々とサンシャイン・ポップのようなおしゃれな明るさへの展開にハマりました。声が裏返ったりするユルさも愛おしく最高です。

このCDが気になった方は、是非各CD shopもしくはCOOL SOUNDのHPへ。

※「【連載】digる男。」は毎週月曜日更新予定です。

ヨコザワカイト(よこざわ・かいと)
1997年生まれ、千葉県出身。大学では社会学を専攻している。株式会社SWで学生インターンをしながら就職活動中、そして迷走中。ガガガSPが大好き。

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