お世話になっております、株式会社SWインターンのヨコザワカイトです。
皆さんは、100円CDコーナーでCDを買ったことありますか? よく中古CD屋の店先に並べてあるあれです。もしかしたらお宝が眠っているかも、誰しもそう思った経験はありますよね。
今回は、100円CDコーナーから何枚も名盤を掘り起こしてきたデラさんという方に「極私的名盤に出会えるdigり方」を教わってきました!
デラさんのご紹介
DJとしても活動されているデラさんは、Twitterで「100円CDコーナーから掘れてしまった極私的名盤」を紹介しています。
2000年リリースのお祭りミッドナイトマンボ。メインフロアで美空ひばりリサイタルが開催されている日のラウンジフロアでよく回されていたらしい一枚。クラブ・京都ベラミのアフターアワーズにて変名でプレイしていたイビザのチルアウトDJもレコードバッグに必ず忍ばせていたと言われる100円名盤。 pic.twitter.com/KPau5iRiDb
— デラ (@derax456) October 16, 2019
この紹介での想像の世界と現実の世界線を織り交ぜた表現には驚かされました。どうやって見つけたのかも分からないCD達。しかも100円CDコーナーで見つけたというのですから驚きです。
いつもツイートを見て勉強させてもらっていたのですが、それだけでは満足できず是非そのdig技術をこの目で見てみたいです! とオファー差し上げたところ快くOKしてくださり今回の企画が実現しました。
いざ100円CDコーナーの世界へ
今回、一緒に訪れたのは渋谷にある某大手中古CD屋。お店に着くなり、デラさんは物凄いスピードでCDを捌き始めました。その基準を訊いてみると、まずはデラさんの音楽性の好みとして2000年を超えていないことが基本。そして、そこから「分からないものを買う」とのこと。普通は知っている商品を買うのが買い物ですが、その前提をデラさんのdigは覆していきます。
そうして想像を超えたところに、音楽に素直でかつ狂ってるものを見つけられるそう。かといって無差別に買えばいいかというとそうではなく、一瞬でレーベル名や参加アーティストで判断できる圧倒的な知識が名盤へと自然に絞り込んでいっているように見えました。その知識量でも中身を想像できないCDはやはりワクワクしますよね。僕ももっと勉強、と言うより経験を積んでいかないといけないなと思いました。
ちなみに、CDの状態は気にしないのか訊いてみたところ、「ケースが割れてたりしても気にしません。逆に割れてる方が自分の中で価値があるかも知れないです(笑)。無茶苦茶な方が良い盤だったりするものです」とのこと。カリカリしがちな現代人は、この姿勢を見習うべきですね。そんなことを楽しく話しながら、気がつけばそこにはCDの山。結局80枚ほどをお買い上げされていました。毎月150枚は買っているとのことで、そこから選びぬけれた名盤がTwitterで紹介されているようです。なるほど、そこまで集めていった結晶が100円名盤シリーズだったのですね。
デラさん:
「100円CDコーナーは、狩猟採集の文化だと思ってます(笑)。血湧き肉躍る体験と言いますか、野生の勘を取り戻してくれる場でもあるんですよ。獲物を求めて森の中を進むっていうのは偶然に支配されてるわけで、小さな木の実しか拾えないかも知れないし魑魅魍魎が待っているかも知れない。でも何にせよ自分が手にした獲物は天の恵みですよ。最近は味が良くて栄養価の良い提供された食事ばっかりですけれど、でもそれだけだと狭いところを生きていたりしてね。まだ100円CDコーナーには大自然が残ってるんですよ!」
そう目を輝かせながらデラさんは話してくれました。ストリーミングが当たり前になった現代。沢山の音楽と出会うことができるようになった一方で、提供された音楽ばかりを聴くようになってしまわないように気をつけないとなと思いました。これからも100円CDコーナーは沢山の出会いをマッチングして文化を育てる土壌になっていくのかも知れませんね。
=ヨコザワ 購入品= ※全てセールで50円でした!!
Chara『Violet Blue』
童門冬二『豊臣秀吉の才智と弱点』
UA『turbo』
Ben Folds Five『Ben Folds Five』
Me & My『Me & My』
Vernon Reid『Mistaken Identity』
V.A.(SMASH YOUR FACE他)『VOO DOO』
Hybrids『The Rhythm Of The Ritual』
Super Numeri『Great Aviarise』
Hellogoodbye『Zombies! Aliens! Vampires! Dinosaurs!』
The teenagers『The World Is Not Fair -EP』
Gregorian Chants『Janez Bole: Slovenian Madrigal Choir』
Dry & Heavy『FULL CONTACT』
The Boo Radleys『C’mon Kids Single』
DABO『PLATINUM TONGUE』
Speech『Spiritual People』
『Sound Selection 快適への音楽(快適睡眠)』
『Saturn’s Ring』
※「【連載】digる男。」は毎週月曜日更新予定です。
1997年生まれ、千葉県出身。大学では社会学を専攻している。株式会社SWで学生インターンをしながら就職活動中、そして迷走中。ガガガSPが大好き。