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【連載】ヨコザワカイト「digる男。」Vol.28「CDってなんの価値があるの?」

StoryWriter

お世話になっております。株式会社SWインターンのヨコザワカイトです。

挑発的なタイトルですいません。ですが、これは最近僕の中でぐるぐると考えているテーマの1つです。CDというフォーマットに無駄にこだわるのは、もうやめませんか?

僕はこの「Digる男。」という連載のおかげで、毎週何かしらのCD/レコードを購入しています。確かに、モノとしての音楽、アルバム単位で作品を楽しむことに関しては、ストリーミングにはない贅沢な楽しみがあると思います。

レコードは分かるんです。明らかにストリーミングよりも音質が良いですし、何よりレコードプレーヤーで音楽に向き合うという行為にワクワクがあります。中古CDを買うのも分かります。中古という価値に目を向ける感覚は大事にしていたいです。

しかし、新しいCDを買うという行為はどうなのでしょうか。2020年、CDをCDプレーヤーで聴いている方はどれほどいるでしょう。ほとんどの方が、CDを音楽ソフトで読み込み、データとして扱っているのではないでしょうか。だとすれば、CDは単にデリバリーの役目しか果たしていないと言えるのかもしれません。もしそうであれば、CDを買うのって損だよねと思われても仕方がないですし、アーティスト側もモノとして嵩張る分の在庫を抱える課題を抱えることになります。CDの制作費がそこまで高くないだけに、その問題が放置されているという現状もあるのではないかとも思います。

そして、これは書くべきかとても悩んだのですが、ストリーミングで公開されている音源のCDを買う時って正直損しているんじゃないかと思ってしまいます。もちろん100パーセントそう思っているわけではないですし、アーティストさんに向かって、損をさせるなとは到底言えないのですが、素直にそういう感情もあるということは告白するべきだと思います。

先日、秋葉原に同人音楽を専門に取り扱うCDショップに行ってきました。東方Project系の作品を知ることができ大変面白かったのですが、中でもDLカードとして作品を売っているサークルに注目しました。歌詞カードにBandcampのDLコードを添付して売るという仕組みです。もうこれで良くないですか?

こうすることで、手元に残るモノとしての価値は残しつつ、コスト削減、過剰在庫の削減、自由な音楽発表の形の実現が可能です。全てのアーティストが変わればいいわけではありませんが、せめてメジャーではない自主制作のアーティストはCDという惰性から抜けるべきではないでしょうか。特に、バンドは古き良き形を好む傾向にあります。

時代とともに音楽で伝える内容が変化していくように、音楽を伝える手段も変化していけば良いのではないかと僕は思います。ご意見、ご感想をお待ちしております。

※「【連載】digる男。」は毎週月曜日更新予定です。

ヨコザワカイト(よこざわ・かいと)
1997年生まれ、千葉県出身。大学では社会学を専攻している。株式会社SWで学生インターンをしながら就職活動中、そして迷走中。ガガガSPが大好き。

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