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天津飯放浪記第32回 長崎飯店「長崎ちゃんぽん屋で出会う蟹肉入り天津飯」

StoryWriter

おいっす。

本日は仕事で寄った渋谷にて、ぶらりと立ち寄った「長崎飯店」に参った。

井の頭口の路地裏の方にあるこの店。急に寒くなってきたこの頃、どうしても暖かい長崎ちゃんぽんが食べたくなって、小雨に降られながら駆け足でお店に立ち寄る。さっさと食べてお家に帰ろう……。

さて早速特上ちゃんぽんを……。ってオイ!!!!!

俺は知らなんだ……。ちゃんぽん屋がこんなに丼物が充実していて、しかも天津飯があるなんて……。ちゃんぽんで暖をとる作戦から切り替えて、天津飯モードにシフト完了! 天津飯の前には、ちゃんぽん屋という空気を読まない。天津飯があれば、そこは天津飯屋。ちゃんぽんはサイドメニューに過ぎないのだ。

とはいえ、ここのメニューは意外にも、普通の街中華と違って本格中華料理に匹敵するラインナップ。ランチでしか来た事がなかったけど、夜に飲みに来るのもめちゃくちゃ良さそうなラインナップ。思えば、回転式テーブルも設置されてるし、ちゃんぽんと言う名前とは裏腹にしっかり本格中華志向なのかな? 次に来る時は何をアテにお酒飲もうかな…… とワクワクしていると……!

\オマタセシマシター/

ふむ、予想に反して見た目はオーソドックス。真ん中にポツンと浮かぶグリンピースが可愛らしいっすね。スープはちゃんぽんのスープだろうか。豚骨スープのような色合いで、ここもよくある卵スープとは異なる。ふむ……。見た目からは想像できん。なんにせよ食べてないと! いただきます!

この微妙に安っぽいお皿もどこか味があるネ。

スプーンで割ったところにトロリと流れ込んでいくあんがたまらん……。

! まず何より卵やわらかっ! それが熱く重なっていることによって微かにモチッと弾力さえ感じるし、出汁の味がしっかりついている! そしてあんにも注目したい。ご覧の通りケチャップベースとは思われるが、ほのかにトマトの味が香るくらいで、ケチャップあんにありがちなエグさがない。とろみちょうどよく、ハヤシライスのルーのような濃厚さも感じる! バクバク食べ進めていると、急に口の中に磯の香りがふんわり……。あれ?

なんだ蟹肉か…っておおおおおおい!!! めちゃ香るし食感からしてこれは本物!! ポロポロとしてなくて、しっかり塊で蟹肉は褒美すぎる! まさに黄海の中で見つけたお宝! んまい! 固めに炊いたお米にしっかり合う周りの環境! 左手に丼を持って米をかき込んだのは高校振りだぜオイ! もう止まらん!

蟹肉という嬉しいサプライズに驚愕したまま、ものの数分で食べ切ってしまった。

ちゃんぽんのお店という意外なところで見つけた隠れ天津飯に一本取られましたな、こりゃ再来大いにあり。町中華という括りから外れたところに、意外と大物が眠っているのかもしれない……。その一方で、天津飯専門店とかあったらどんなものが出てくるのだろう? まだ天津飯業界から目を離せそうにない……。ごっつぁんでした!

今日の天津飯あるある:

900円以上の天津飯には本物の蟹肉が入っている可能性高め。


⭐︎今日のお店⭐︎

「長崎飯店」渋谷店

住所:〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂2丁目10−12 新大宗ビル3号館1F
営業時間:11時00分~14時30分, 17時00分~22時00分(土曜日は夜営業なし)
定休日:日曜日
電話番号:03-3464-0528

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