本サイトStoryWriterを立ち上げた2018年1月。まだほとんど記事をアップしていなかったときに、たまたま神保町の本屋で手にした本『死にたい夜にかぎって』。出会い系サイトで知り合った車椅子の女との初体験、カルト宗教を信仰する初めての彼女、新宿で唾を売って生計を立てていた彼女との6年間の話などユーモアとやさしさに包まれた文章で描かれた同書に惹かれ、作者である爪切男に取材オファーの連絡を取り、小説の舞台でもある新井薬師の喫茶店で取材をし、デビュー冊であるという同書について話を聞いた。
それ以降、同人誌即売会・文学フリマ、弊社から発売したBiSHのアイナ・ジ・エンドのZINEでの対談取材、カンパニー松尾の映画上映会など、折に触れ遭遇しては、ちょっとしたコミュニケーションをとってきたが、そんな爪がついに新刊エッセイを発売するニュースを目にした。しかも、3ヶ月連続、すべて違う出版社からだという。大胆かつ不敵。さすがプロレスやエンタメ好きでもある男だと感心しつつ、今回も取材をしたいと連絡をした。
パチンコ中毒のお坊さんとオカマバーの店員との話を中心に、辛い過去を笑い話に変えながら人生のどん底を「なんとなく」乗り越えた男の実話『もはや僕は人間じゃない』。家庭教師、交通量調査、警備員など、さまざまな仕事を経た“働きアリ”が夢やお金以上に大切なものがあると知る勤労エッセイ『働きアリに花束を』。小学校から高校までに恋をした女子たちの面影を綴った『死にたい夜にかぎって』の前日譚的なセンチメンタル・スクールエッセイ『クラスメイトの女子、全員好きでした』。
上記の作品紹介を見れば、放っておいても3冊とも読みたくなるはず。なので今回の取材では、筆者が爪切男に聞きたいことをストレートに聞いてみた。エッセイも圧倒的におもしろいけれど、爪切男という人間はそれにも勝るとも劣らずおもしろい。彼が夢を叶えていくスピードに負けないよう、このサイトもおもしろいものにしていきたいと刺激をもらった。爪切男を愛している!
取材&文:西澤裕郎
編集補助:玉澤香月
撮影:後藤巧
『働きアリに花束を』は親父の本と言っていいくらい
──3か月連続エッセイの2弾『働きアリに花束を』では、爪さんのアルバイトや仕事の話をメインにしつつもお父さんの話が多く描かれています。どうしてこのタイミングで、お父さんとの過去に向かい合おうと思ったんでしょう。
爪:自分から親父に向き合おうと思ったつもりはないんです。ただ、書き終えてみて、自分はここまで親父の影響を受けていたんだなぁとしみじみ思いました。『働きアリに花束を』はある意味親父の本と言ってもいいぐらいですね。
──もし作家になって文章を書いていなかったら、お父さんとの関係性は違ったと思いますか。
爪:それは初めて訊かれましたね。たしかに文章を書いていなかったら、ここまで関係はよくならなかったかもしれない。書いているうちに自分の考えがわかってくることって山ほどあるんです。それこそ『死にたい夜にかぎって』で、六年間同棲した恋人のことを書いているうちに、改めて彼女のこういうところが好きだったなとか、俺のこういうところがダメだったなとか見えてくることが多くて。今回も題材にして初めて、あの頃の親父の言葉や立ち振る舞いが、どれだけかっこよかったのかを思い知らされました。
──書籍の中に書いてあるようなことは、面と向かって言いづらいですよね。
爪:言えないですね。子供の頃のしつけはただのDVでしたから(笑)。
──爪さんがコミカルに書いていることもあって、読後は笑えるし、悲壮感はない作品でした。
爪:親父も俺も親子のコミュニケーションが下手くそなんです。だから、親父のやっていることは暴力ではなかったんです。俺の何がダメだったか説明した上でのしつけなので。俺は俺で反抗期が最悪でしたね。食事中にテーブルの下から親父の腹をエアガンで撃って逃げたり、薬局の親戚からもらったバルサンを深夜2時頃親父の部屋でこっそり炊いて、煙で苦しんで出てきたところを狙い撃つとか、人の道に反したことを平気でやっていたので(笑)。
──漫画的に考えるとコミカルですけど、リアルに考えるととんでもない親子ですよね(笑)。
爪:親父が『シティ・オブ・ゴッド』って映画を観た時、俺のことしか思い浮かばなかったと言っていました(笑)。子どもが銃を持つシーンを見て「お前の反抗期を思い出してつらくなる」って(笑)。だからお互い様だったと思う。
──睡眠薬を飲ませて寝ているお父さんと添い寝をしようとするシーンがあります。本当は向き合いたいけど、素直にできないというか。
爪:そこは親子ですから似ているんだと思います。見てないようで、ちゃんと見てくれていた。俺も働いている親父を見ていたので『働きアリに花束を』を書けたし、他の作品に関しても全部そうかもしれない。『クラスメイトの女子、全員好きでした』も、俺は女の子のことを見ていないようで見ていたから書けた作品ですし。
自分の理想は『Dr.スランプアラレちゃん』のペンギン村
──それは爪さんの観察力が他人より強かった、ということなんでしょうか。
爪:頭の中で妄想したり記憶しておくことって金がかからないじゃないですか? だから、 小さい頃から、発想力と想像力で日々を楽しく過ごす工夫をしていたんです。お笑い芸人さんが電車で変な人を見て、それをきっかけにコントを作るのと似てるかも。学校って本当にいろいろな子どもたちがいるから面白い。まあ単純に女の子への憧れも強かったんですけど。
──芸人さんは、小学生時代の話を面白おかしくトークしたりしますもんね。アウトプットの仕方こそ違えど、素材は同じところにあるんだなと。
爪:ほんとそうですね。あと、俺の場合は何でも美化しますからね(笑)。
──美化しているんですか(笑)。
爪:『死にたい夜にかぎって』を読んだ元カノのアスカは「ふざけんじゃねえ」と思っている箇所が4、5箇所あると思います(笑)。例えば、「2人で手を取り合った」って簡単にまとめてあるけど、そこに至るまでの地獄があったじゃんって。でも、そこはやっぱり書きたくなかったんです。生々しいことも書くけれど、全てを書くことがリアルなわけじゃない。あえて雑に書いても大丈夫という信頼関係もある。それは今回発売する3冊全部に共通している点かもしれない。それこそ『もはや僕は人間じゃない』で「オカマ」という表記をあえて貫くことにしたのも俺なりの愛情表現です。
──それは爪さんの相手に対する思いやりですよね。本の中にいろいろな人や変わった癖は出てくるけど、決してその人は悪く言ってない。
爪:それは多分言わないです。逆説みたいになるんですけど、俺が人に興味がないからかもしれない(笑)。
──興味がなかったら、こんなに書けなくないですか?
爪:何年も先の未来を考えるのが苦手なんで、とにかく今が楽しくあるようにとしか思えない。だから、相手の気持ちやワガママを無責任に受け止めちゃうんでしょうね。
──僕、去年元旦に結婚して、12月末に離婚したんですよ。
爪:いま、「おめでと……」まで言いかけましたよ(笑)。
──失礼しました……。その経験を通して、人と一緒に過ごすことって難しいなと実感したし今も消化できていない部分もあって。『もはや僕は人間じゃない』は、アスカさんとの別れからの1年間を書いているじゃないですか。暗黒時代って書かれていますけど、暗黒部分もそこまで見せていないですよね。
爪:結果的になんとなく乗り越えちゃったからですかね。『もはや僕は人間じゃない』の帯文でカマたくさんが「LBGTという『括り』がぶち壊れる世界を、わたしも切に願う」と書いてくれているんですけど、LBGTとか仏教のことを教科書みたいに説明したくなかった。本当に大事なのは知識じゃなくて信頼ですから。住職って真面目なイメージがあるので、人となりの部分を頑張って表現しましたね。
──『もはや僕は人間じゃない』は、人生のどん底期を救ってくれたお寺の住職とオカマバーの店員さんとの出来事を書いた本ですが、彼らのおかげで今の爪さんがあるということが伝わってきます。
爪:俺は本当に人に助けられてばかりです。俺の理想の世界は『Dr.スランプアラレちゃん』のペンギン村なんです。スッパマンやニコちゃん大王、村一番の変わり者や宇宙人が歩いていても、存在を否定せずにここにいていいんだよって認めてあげる。コロナでいろいろなものがぶっ壊れていっている今こそ、ギャーギャー言い合うよりも、まずは認めてあげようよって思うんですけどね。
オナニーは1人であることを認識させてくれる行為
──前作『死にたい夜にかぎって』でも本作でも、爪さんにとってオナニーって重要じゃないですか。
爪:そんなに真面目に言われたのは初めてですね(笑)。
──10代の頃、40代の人がオナニーしているなんて思わなかったですよね。
爪:あ、一緒です。だって10代の時、このペースでいったら間違いなく精子タンクが空になって髪の毛が抜けて死ぬんじゃないかと思っていました(笑)。
──オナニーって何のためにしているんだろうなって思いません?
爪:ははははは! これは1回特集組んでもいいぐらいですよね(笑)。いろいろな人に訊いた方がいいと思いますよ。何のためにやっているんだろうって。『もはや僕は人間じゃない』では、般若心経の「空」の心意気で抜け! とか書いていますけど(笑)、よく自慰が終わった後に虚しさを感じるって言う人がいるじゃないですか? 俺はあまりそれを感じることがなかったんです。俺の場合、オナニーは自己確認だったかもしれない。ガキの頃とか今もそうですけど、シコる前もシコり終わっても1人なので、さみしさの確認をしている。目の前で誰かが見ていたらそれは別のプレイになりますけど、1人であることを認識させてくれる行為なのかなって。ガキの頃は発想力を鍛える訓練をしてましたけどね。
──爪さんはオカズの種類が豊かですよね。
爪:同級生が山田まりやで抜いている時、俺はちゃんと妄想で抜いていましたからね。適当な箱の中に「キャプテン」、「剣道部」、「夕暮れ」、「期末試験」とか、いろいろなキーワードを書いた紙を入れておいて、そこから無作為に3つ引く。それで出てきたキーワードを組み合わせた妄想でシコる。
──即興ラッパーみたいですね(笑)。
爪:抜いた後、変に落ち込むかなと思った時は、抜き終わった瞬間にアース・ウィンド・アンド・ファイアーの「セプデンバー」がかかるようにしておくのもいいですね。あれは名曲ですよ。あとエレファントカシマシの「悲しみの果て」も最高です(笑)。
──それでテンションが上がる気はしないんですけど。
爪:始まった感じがするんですよ。終わったのに始まった感じがする(笑)。
──「悲しみの果て」は曲が短いからすぐ終わっちゃうじゃないですか。
爪:そう、2分ちょっとで終わっちゃう。でもセプテンバーって抜き終わってすぐなのに、思わず踊りたくなりませんか? こんなハッピーな曲ねえっすよ。こんなこと言ったらファンに怒られてしまうかもしれないですが……。
──知り合いのクリエイターは人の会社のトイレでシコっていました。クリエイティブとオナニーってそんなに遠くないもののような気もするんですよね。
爪:アンチテーゼでもあるんですよね。会社のトイレに報連相とか訳の分からないポスターが貼ってあったりするじゃないですか? そういうときは、目の前の報連相のポスターに描かれてる女性社員を見ながらシコったり(笑)。
──冷静になれるというか(笑)。
爪:だいたい、トイレに報連相なんてポスター貼っているような会社は潰れますよ! でも、仕事ができるやつはみんな抜いている気がします。政治家も大事な会談の前に抜いている政治家とかいたら俺は信頼できるけどな。亀甲縛りにされているときだけ、天才的頭脳が働く官僚とかいたら世の中もっとハッピーだなと思いますよ。言わなきゃいいだけの話じゃないですか? 言ったら落選するでしょうけど(笑)。
──当たり障りないように生きていないといけないというか、変なレッテルを貼られがちな世の中ですからね。
爪:単語に当てはめて分類することで分かりやすくもなるけど、それを全ての基準にしちゃうとくだらない世の中になってしまいますよね。「タモリの『ボキャブラ天国』」でいきなりインパク知とか言われても知らねえよ! って(笑)。
──なつかしい(笑)。
爪:それと一緒で、結局、自分が面白いと思えるかが1番大事。トリケラさんも住職も魅力的だし、俺が恋してきたクラスメイトたちは、みんな可愛くて個性的だった。クソみたいな職場でも、同僚たちとの思い出は残り続けています。
憧れていないと言っていたけど、東京に出たかった
──『働きアリに花束を』は、爪さんが働くことに向かい合って書いたエッセイです。1番瑞々しく書かれているのは、東京に出てきた若かりし頃の話ですよね。まだ何者でもない頃の、東京での仕事が印象に残っている?
爪:八歳の頃に労働者デビューしていた自分が、東京という大都会でどこまで通用するか試したかったので、仕事は楽しかったですね。東京に憧れていないと言い張っていたけど、やっぱり東京への憧れはありました。
──世の中にはこんな仕事があるんだ!? というものも沢山出てきますよね。
爪:本当にきつい仕事もたくさんありましたね。バイトを人として扱わない最悪な業者と同じ現場になったときは、隣で働いていたおっちゃんが「このハンマーで業者殺してくる」って言うから「やめましょう、やめましょう」て必死で止めたりしました(笑)。
──文章上ではだいぶマイルドになっていますよね。
爪:マイルドに書いたとしても、実際に働いた経験がある人は分かっていると思うんです。日雇いは甘くないぞって(笑)
──僕も製本工場で働いていたことがあるんですけど、みんなタバコを吸いながら本を作っていました(笑)。殴られたこともありますし。
爪:そういう現場、よくありましたもんね。
──中でも、ダンボールに土を入れる仕事の話はヤバさを感じました。
爪:土を運んで金をもらえるって冷静に考えたらおかしいじゃないですか? これは絶対にヤバい仕事だと思ってすぐ逃げましたけど。
──日雇い、女性の話、文筆家という組み合わせでいうと、西村賢太さんの『苦役列車』が浮かびますよね。
爪:西村さんの作品は昔から大好きです。でも西村さんは本当の無頼漢で、自分なんかが届かないところにいる方ですから。
──それぞれの個性があるというか。爪さんのスタイルは、逆に西村さんはできないと思います。
爪:そうなんですかね。自分ではよくわからないですね。
「もう原稿が嫌だ!」って時、全裸の状態のままウーバーイーツを頼む
──2月から3か月連続でエッセイを出版されます。それぞれ出版社が違い、編集の方も別々ですが、そこでの違いはありましたか?
爪:やっぱり編集者が違うと編集の仕方もみんな違いますから、そこは逆におもしろかったです。全て一緒なことがあるとすれば、俺が締め切りの件でご迷惑をかけたことですよね。三か月連続は予想以上に大変でした。とくに中央公論新社の方は、編集者になって1番怒ったって言ってました(笑)
──そこまで怒られるって、どれくらい遅れるんですか?
爪:察してください(笑)。でも反省はちゃんとしています。
──3ヶ月連続で3冊別の出版社からエッセイを発売するなんて、本当に珍しいことですよね。
爪:人生最初で最後の祭りだと思っています。この大変な時期に3か月連続で本を出すアホなやつがいる、って思って頂ければ嬉しいです。
──実際、爪さんは作家になりたくて東京に出てこられました。一気に著作が3冊増えることはすごく喜ばしいことですよね。
爪:いまだに信じられない日々が続いています。それこそ『死にたい夜にかぎって』のドラマ化もドッキリだと思ったくらいだし、これからも地道にやっていくしかないですね。と言いつつも、今回の三か月連続刊行のような面白いことは続けていきたいです。
──ちなみに、いまも裸で原稿を書いてらっしゃるんですか?
爪:もちろんです。全裸にならないと集中できないんで。『働きアリに花束を』にその話も書きました。あ、最近なんですが、「もう原稿が嫌だ!」ってなった時に全裸のままウーバーイーツを頼むんです。配達員さんがノックをしたとき、そのまま外に出て作家人生というか人生そのものを終わらせようって思うんですけど、玄関のチャイムが鳴ったら急いで服を着ちゃう自分がいる。ああ、俺にはまだ恥ずかしいという気持ちが残っている。恥ずかしいということはすなわちまだ生きていたいということだ。そんな感じでスランプを乗り越えてなんとかやってます。
──この本ができるまでに、そんなプロセスを経ていたんですね(笑)。
爪:そういえば、俺、喫茶店で仕事ができないんです。それは全裸になれないからじゃなくて、喫茶店にいる客全員を好きになっちゃうので。
──爪さんの本を読んでいると、かなり惚れっぽい性格であることも伝わってきますよね。
爪:だって他の席が空いているのに俺の隣に座られたら、それだけで意識しちゃいますよね。なんでここに座ってくれるの? それは俺のことを好きだから? って(笑)。だから仕事は家でするしかない。今、小学校の近くに住んでいるんですが、休憩がてら1階の共用スペースにサイドテーブルと椅子を出して、タバコを吸ったり缶コーヒーを飲みながら、登下校中の小学生を眺めているんです。最近分かったんですけど、彼らは俺のことを「ゴブリン」って呼んでますね(笑)。
──聴こえてきたんですか?
爪:はい。あんなに頻繁に「ゴブリン」って単語を聴かないですもん。わーって通り過ぎたちょっと先で「ゴブリンいたね」みたいな会話をしてますね(笑)。
──あははは。爪さんは生きていることがすべて書くネタになっていきますよね。
爪:どういうゴブリンだと思われているのかは気になりますよね。悪いゴブリンじゃなければいいですね(笑)。
■作品情報
爪切男『もはや僕は人間じゃない』
発売中
価格:1,100 円+税
発売元:中央公論新社
孤独から救い出してくれたのはパチンコ中毒のお坊さんと、オカマバーの店員でした。『死にたい夜にかぎって』から1年。辛い過去を笑い話に変えながら、人生のどん底を「なんとなく」乗り越えた男の実話。
爪切男『働きアリに花束を』
発売日:2021年3月19日(金)
価格:1,100円+税
発売元:扶桑社
夢から目を背けて働いた。夢より大事なことを知った――。週刊SPA! の超人気連載がついに書籍化。家庭教師、交通量調査、警備員 etc.さまざまな仕事を経た“働きアリ”が夢やお金以上に大切なものがあると知る勤労エッセイ。
『クラスメイトの女子、全員好きでした』
発売日:2021年4月26日(月)
価格:1,100円+税
発売元:集英社
小学校から高校まで、さまざまな女子に出会い、いつも恋をした。時が経ったからこそ鮮明に思い出す彼女たちの面影。ドラマ化されたデビュー作『死にたい夜にかぎって』の前日譚的なセンチメンタル・スクールエッセイ。
1979年、香川県生まれ。自身の恋愛体験を綴った私小説『死にたい夜にかぎって』で作家デビュー。同作は賀来賢人主演で連続テレビドラマ化もされ話題となった。そのほか著書に『もはや僕は人間じゃない』(中央公論新社)がある。現在、週刊SPA! で風俗エッセイ『きょうも延長ナリ』を連載中。