香港映画入門にして、香港の魅力をふんだんに紹介する著書『香港映画100の情景 輝く世界と自由な記憶』が、2021年3月31日(水)に発売された。
本著は、約3年の香港居住を経て映画祭ディレクターを務めてきた林加奈子と、通訳・翻訳者で各地の映画祭運営を支えてきた美山恵子の共著となっている。
国際映画祭関係者をはじめ、世界の映画業界と強いコネクションを持つ2人による往復書簡の切り口で、映画本編や作家たち、名だたる俳優たちの魅力。さらには作品が世界に羽ばたいた背景で活躍する映画人たちについて数多く掲載している。
また、香港グルメや独特の伝統文化にいたるまで著者2人のそれぞれの体験が各所に散りばめられており、生で体験した香港情報も満載。これから香港映画に触れる人はもちろん、コアな映画ファンや映画界を志す人たち、旅行好きの人など、幅広い層に向けた一冊となっている。(玉澤香月)
■秦 早穂子(映画評論家) 推薦コメント:
おふたりの、節度ある語り口調も、嬉しいこと、大切なことでした。
対談形式の本は、活字離れの今、とても大きな役割があると思います。
深い洞察力と、おふたりの複眼の視線が交差していくのも、大きな魅力です。
■林 加奈子 コメント:
なにやらゆかし香港映画。敬愛する映画人への憧憬と、趣きある街、豊かな食、生活習慣への郷愁を込めて、香港映画から思い起こされる自由な情景を、パーソナルな記憶と共に綴りました。これから香港映画に出会う方が、その興味のきっかけになれば嬉しいです。
■美山恵子コメント:
香港映画を語るとき、いつも愛して止まない香港そのものがありました。香港が重要な転機にあるいま、華々しい作品たちを振り返りながら、街も人も昔のままでいてほしいという身勝手な願いを込めました。
■書籍概要
『香港映画100の情景 輝く世界と自由な記憶』
著者:林 加奈子・美山恵子
価格:1,980円(税込)
解説:いまだからこそ香港映画入門
香港はどこにいくのか? こんなときだからこそ、香港の映画人脈に通じた二人の映画人が、街の魅力と密接にむすびついた映画たちを紹介。初めて香港映画を観る人におススメ作品から、マニアックなファンの期待にも応えられる映画の舞台裏まで、とっておきの話題を満載。
本書に登場する作品リスト付き
目次:
第1章 ノーマンからユエンリンまで▼ノーマン・ワンとウォン・カーウァインほか
第2章 武侠映画からコメディ映画まで ▼クンフー映画、ブルース・リー、サモ・ハン・キンポー、ジャッキー・チェンほか
第3章 チョウ・ユンファからラブ・ロマンス映画まで ▼レオン・カーフェイ、アンソニー・ウォン、レスリー・チャンほか
第4章 アン・ホイからフルーツ・チャンまで ▼ヨン・ファン、メイベル・チャン、シルヴィア・チャン、スタンリー・クワン、アレン・フォン、イム・ホーほか
第5章 香港ノワール映画からジョニー・トーまで