こんにちは! 最近ドラマ『SPEC』シリーズを劇場版まで一気に観返し終わり、『ケイゾク』(1999年に放映、同制作陣によるドラマ)を初見で観始めました、たまざわです。
はやくも『SPEC』劇場版ラストに繋がる部分が出てきて、制作陣の方々はこの時点で『SPEC』の構成をすべて考えていたのかもしれないなと思うと、10年越しの一連作品完結に鳥肌が立ちまくっています。そんな『SPEC』シリーズも放映開始は2010年。あの時高校生だった私も、もう20代後半です。ドラマ、本、映画もどんなカルチャーもそうですが、自分にとって時が流れても色褪せない作品に出会えること、まさに奇跡だなと痛感しました。
はい! ということで、生活に寄り添う本を紹介するこの連載。第2回目に紹介するのは藤岡拓太郎『大丈夫マン』です。
vol.2 藤岡拓太郎『大丈夫マン』
『大丈夫マン』
著者:藤岡拓太郎
発売:2021年1月
出版社:ナナロク社
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784867320006
作品情報:マンガ『夏がとまらない』、絵本『たぷの里』で多くの読者の心をつかんできた藤岡拓太郎による漫画集の第二弾!
「こんにちは 短くて ゆかいな漫画集『夏がとまらない』に続く、2冊目の漫画集です。2017年から2020年にかけて、TwitterやInstagramで発表してきた1ページ漫画や2ページ漫画に加え、この本のために描き下ろした22ページの短編漫画「街で」も収録しています。今回は「いつでも鞄に入れて持ち歩ける詩集のような漫画集にしよう」というテーマで、3度目のタッグとなるナナロク社と本づくりを進めてきました。装丁は鈴木千佳子さんです。また、前作『夏がとまらない』を出した時に、漢字がまだ読めない子供も読んでくれているという声もけっこう聞いたので、この本には全作品の台詞にルビ(ふりがな)を付けました。読んで、笑って、大丈夫と思える本になれば嬉しいです。」2020年12月5日 藤岡拓太郎
漫画家藤岡拓太郎さんがTwitterやInstagramを中心に発表してきた1、2ページの漫画をまとめた2冊目の漫画集。また、今作『大丈夫マン』のために描き下ろされた22ページの短編漫画も収録されています。
今回はギャグ漫画+短編集ということで、言葉で説明するのは少し難しいのですが、個人的にストレートに吹き出してしまうような一篇もあれば、「ん? どういうことだろう」と一瞬謎に包まれる一篇もあります。でも、それがとても心地よい不思議さで、やさしさや、なつかしさに包まれるような感覚にもなり、そこからじわじわと笑いにも繋がるし、最初から何度も読み返したくなってしまいます。
特に私が好きな一篇は表紙とタイトルにもなっている「大丈夫マン」です。前回の連載でも書きましたが、私は心配性+神経質な性格なので、常に何かしらに対する不安を持って生活しています。特に仕事で誰か知らない人と打ち合わせをしなければいけないときや、自分が場を仕切らなければいけないときなど、前日の夜から心臓がバクバクです。いちばん不安感がつよいときに、著者藤岡さんのTwitterの投稿で「大丈夫マン」を見て、「なんかめっちゃ変態そうだけど、すごい頼りになる現代社会のヒーローじゃん!」と、大丈夫マン自身ちょっとつらそうなのに、クスッと笑ってしまって、その一瞬自分の不安が軽減されたことに気づきました。
https://twitter.com/f_takutaro/status/1014148769581895680?s=20
その後、2021年1月に『大丈夫マン』が発刊されることを知って、楽しみに待っていたのですが、まさかの表紙ピカピカの箔押しの装丁で、さらに大丈夫マンのことが大好きになったし、今でも大丈夫じゃない時はこの一冊を持ち歩いて、大丈夫の館で大丈夫マンを召喚するイメージで不安を和らげています(ちなみに私が持っている『大丈夫マン』は藤岡拓太郎さんの直筆サイン入りなので、一生ものの宝物です!!)。
前作の漫画集『夏が止まらない』はもちろん、『たぷの里』もおとなもこどもも楽しめる絵本になっているので、気になった方は『大丈夫マン』と合わせて全作ぜひ読んでみてください!みなさんも、大丈夫マンを召喚するときはちゃんとポカリを用意しましょうね(笑)!
それでは今週はここまで。来週もよろしくおねがいします!
※「本と生活と。」は毎週水曜日更新予定です。
1993年生まれ。もともとクラリネットとドラムをやってました。音楽以外の好きなもの:本、映画、動物、ドラマ、Netflix、Hulu、ぬいぐるみ、文房具など諸々たくさん。モルモットのごまちゃんと生活してます。30歳になるまでに本屋さんの開業を目指しています。