こんにちは!どこか遠くへ行きたい、たまざわです。
SWで働いている他に本屋実店舗開業を目指して、nowhereという店舗を持たない本屋活動をしています。主な活動内容は通販と間借り本屋さんへの出店です。
nowhereという名前は敬愛するharuka nakamuraさんの楽曲やRIDEのアルバムからとったというのもありますが、「どこでもないどこか」、「どこか分からないところ」という意味もあって。日々生活していると死ぬ勇気はないけれど、どこか知らない場所、遠くへ行きたいという気持ちが沸き起こることがあります。そんなときに実際に物理的に行けるわけではないけれど、気持ちだけはその場所に行きたい。本がその入口になってほしい。そういうお守り的な意味を込めてnowhereと名付けました。
さて、生活に寄り添う本を紹介するこの連載。第42回目に紹介するのは筧菜奈子『めくるめく現代アート イラストで楽しむ世界の作家とキーワード』。
vol.42 筧菜奈子『めくるめく現代アート』
『めくるめく現代アート イラストで楽しむ世界の作家とキーワード』
著 / 絵:筧菜奈子
出版:フィルムアート社
内容:
いざ、きらめく現代アートの宇宙へ。
おさえておきたい基礎知識が、これ一冊でわかる。
読んで楽しい、現代アート入門!
現代アート。その世界には、少々とっつきづらいイメージがあるかもしれません。しかし、見る者の五感を揺さぶり、価値観をひっくり返す作品の数々には、私たちの想像力を豊かにする、無限の可能性が広がっています。
本書は現代アートを、誰にでもわかるカラフルなイラスト付きで解説した入門書です。〈アーティスト編〉〈キーワード編〉の2章立てで、おさえておきたいアーティストやその代表作、現代アートを知る上で役に立つ言葉について楽しく学ぶことができます。作家のことばやエピソードも豊富に収録しており、より理解が深まる内容となっています。
現代アートをこれから学びたい若い方や、美術館に行くのが趣味でもう少し勉強してみたいという方、同時代の生きる教養としてアートを知っておきたい人まで。
誰もが楽しめて役に立つ、まったく新しい現代アートの教科書の登場です。
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784845915798
本書は現代アートの教科書のような一冊で、イラストも豊富だし図式で分かりやすい説明的なので体系的にアートを知りたい人にぴったりな本です。
美術館の展示を鑑賞しにいくと、その作品自体から言葉に言い表せられないエネルギーを感じることがありますよね。例えば、絵だとしたら作者がどんなふうに対象物を観察して、どんな想いで描きあげたんだろうとか、どんな人に影響を受けているんだろうと、作品を前に想像がたくさん膨らみます。
感覚的にアートを吸収するだけでもとても楽しいのですが、背景知識があるともっと楽しめるのではないかと思って手にとった本です。展示に行くと、章ごとに説明書きがされていますが、その説明が難しくて理解できないこともありました。本書はそういった部分を楽しく補填してくれる一冊です。
文章がぎっちり書かれた辞典的な本も好きなのですが、疲れていると目が滑ったり、知らない単語を調べるのに時間がかかったり…… ポップなイラストや図式である意味感覚的にも理解できる本書は、まさに現代アートへの理解を深める入口になる本だと思います。
美術館めぐりが好きな方も、興味があるけどアートってなんか難しそうと思う方にもおすすめな一冊です。
それでは今週はここまで。来週もよろしくおねがいします。
※「本と生活と。」は毎週水曜日更新予定です。
1993年生まれ。SWスタッフ。もともとクラリネットとドラムをやってました。音楽以外の好きなもの:本、映画、動物、ドラマ、Netflix、Hulu、ぬいぐるみ、文房具など諸々たくさん。モルモットのごまちゃんと生活してます。30歳になるまでに本屋さんの開業を目指しています。