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【連載】WAgg Vol.33 ベル・ナルド「また違う自分の一面を見てもらいたい」

StoryWriter

BiSHやBiS、豆柴の大群が所属する音楽プロダクション・WACKの次世代アイドル育成グループ、WAgg。現在は、ア・アンズピア(持病の腰痛の悪化のためライヴ活動休止中)、愛、サアヤイト、アイナスター、YUiNA EMPiRE、ベル・ナルドが、WACKのグループへの昇格を目指し、ライヴを中心に活動を行なっている。

2022年3月20日(日)から1週間に渡り開催される事務所主催の〈WACK合宿オーディション2022〉の1日目から、WAggからア・アンズピアを除く5人のメンバーが参加することを表明。これまで数々の合格者やWAggからの昇格者も出している合宿を目前に、5人はどんな気持ちで合宿に臨むのか?2021年の合宿オーディションでWAggへの合格を掴み、今年はWAggメンバーとして挑むベル・ナルドに話を訊いた。

取材&文:西澤裕郎
写真:まくらあさみ


この1年間で経験したものを合宿でも出せたらと思っています

──今年のWACK合宿オーディション、参加するかどうか迷いはなかったですか?

迷いはなかったです。合宿どうする?って聞かれたとき、すぐに行きたいって伝えました。私たちはWAggにいられる期限が決まっているので、チャンスがあるのであれば行きたいと思っていたんです。

──ベルさんは去年の合宿オーディションで合格したわけですが、合宿に対してどういうイメージを持っていますか?

自分でもできると思っていなかったことをできたのが合宿で。極限状態の中で、いろいろな課題があってもやるしかないんだって気持ちになります。いろいろな人に観てもらえる機会だし、自分を変えられるすごく大事なチャンスだと思っています。

──去年の合宿でのベルさんの印象は、クールな感じで、あまり喜怒哀楽を出さない候補生でした。出さないようにしていたのか、もともとそういう性格なんでしょうか?

普段は結構出すんですけど、去年の合宿は先のことに悩んでいた時期で。これを逃したら後がないって気持ちがすごくあったんです。ずっと緊張感があって、ここでなんとかするって想いが強かったので、あまり表に感情が出てなかったんじゃないかなと思います。

──WAggに加入してからの1年を振り返ってみてどうですか?

最初は初めてのことばかりで1日がすごく長く感じたんですけど、今思うと、あっという間に1年が経っていたなって。WACKツアーもそうですけど、初めて大きなところに立たせていただいたりもしたし、始めは月ノさんのレンタル移籍だったり、メンバーの活動休止とかもあったりして。そんな中で、自分の癖だったり、こういうところは変えていきたいという部分が見つかった1年でした。これから自分がどう変化していくかを見ていただきたいですし、この1年間で経験したものを合宿でも出せたらと思っています。

──具体的には、どういうところを変えたいと思っていますか?

性格的な話になっちゃうんですけど、視野が狭くなって1つしか見えなくなっちゃうところだったり、真面目すぎたりするところです。2月に開催されたメンズオーデをずっとニコ生で観ていたんですけど、候補生の方たちがずっと素直で全力だったなと思って。そういうところは自分も出していきたいなと思っています。

──それを踏まえた上で、今年はどんな心持ちで合宿に臨もうと思っていますか?

去年は候補生として、WACKの先輩だったり、今のWAggメンバーからもいっぱい教えてもらって出せたものがあって。候補生の立場で1番近くから見ていた私の視点で考える姿勢を忘れたくないし、今年はWAggとして参加するので全然立場も違うということも考えて臨もうと思っています。私は候補生のとき、はじめ自分を出せていなかった。そういう経験を候補生にしてほしくない気持ちもあるので、1年間観てきたもの、思ったことを伝えたいと思います。同時に、自分の昇格という目標も絶対に忘れたくないなと思います。

早く昇格したいという気持ちばかりが勝っていた

──ベルさん自身のこういう部分を見てほしいとか、アピールポイントを訊かせてもらえますか。

今まであまり思っていなかったんですけど、曲を通して今自分が思っているものを人に伝えたい気持ちがあって。それは、候補生のときから今までのライヴでも忘れずに来ていて、そういうところをパフォーマンス審査とかで見ていただきたいです。あとは、候補生だったテラタイリク・ユウカのときと比べて、ベル・ナルドって今こんな感じなんだというのをスタッフさんだったり、渡辺さんだったり、観ていただく方々に伝えていきたいです。

──昨年の合宿で印象的だったのが、最後の自分への手紙の審査で、装飾したりとかごまかさずに自分の中にある想いをダイレクトに書いた言葉でした。いまベルさんが本当に伝えたいものってなんでしょう。

候補生のときに1番最後のパフォーマンス審査で「WACK is FXXK」をやったのを今でもずっと覚えていて。そのときはWACKの曲を歌って、人に見てもらうことが本当に楽しいと思ったんですよね。それを伝えたいなって思っています。

──去年末に取材させてもらったとき、ベルさんは涙を流していましたが、当時どんな心境だったんでしょう。

グループで休止だったり、復帰だったり、いろいろ変化があったときで、焦っていたというか。WAggにいられる期間が少なくなっていく中で、早く昇格したいという気持ちばかりが勝っていて。これまでの活動について質問をしていただいたとき、自分が今どう思っているのか返しができなくて。「私は今昇格しか頭になくて、視野が狭くなっている。このままだと昇格どころか、自分を変えることもできないんだろうな」って気づかされたタイミングだったので泣きました(笑)。

──それに気づいて、そのあと変化はありましたか。

いつも自分1人で、どうしよう、どうしようってなっちゃうタイプだったんですけど、メンバーやいろいろな人と話したら、考え込んでいても意味ないなと思って。じゃあこれからどうしようって気持ちを持つようになりました。

──それまでは、自分の中に抱え込んでいた?

抱え込んで自分で自分を苦しめるみたいな感じになって、追い込みすぎちゃっていましたね。

──自分の中に抱え込んでいたものを人に話すのは勇気が必要だったんじゃないですか。

お披露目ライヴのときも他の人に迷惑をかけちゃいけないと思って、意味が分からないぐらいずっと練習していて。自分の中で努力するしかないって感じになりすぎていたんです。でも、話してみるとみんな理解してくれて。自分ができることをするのはもちろん大事だけど、WAggのことを考えると、1人で考えすぎるのは違うのかなと思って、そこから話すようになりました。

ちょっとしたチャンスでも全力でやって絶対に無駄にしたくない

──メンズオーディションで、グループの話し合いで脱落者を決めるという究極の課題が与えられました。WACKは、それぐらいコミュニケーションを大切にしているという例でもあると思うんですけど、仮にWAggの中で脱落者を決めてくださいって言われた場合、ちゃんとそれぞれの気持ちを話し合えるぐらいコミュニケーションは取れていると思いますか?

えー……。えーって言っているってことは、できていないんですよね。壁まではいかないんですけど、どこかでちょっと探り探り話すときがあったりするんだと思います。言い方が難しいんですけど、いらない親切だと思うので。1番に考えるものがズレてくると、大きな歪みが起きてくる。それはメンズオーデを観ていて思ったことで。自分のためにも、これからのWAggだったり、WACKのグループのためにも、赤裸々に話すのは絶対に必要だなと思います。

──ベルさんはグループの中でもキャリアが一番短いのですが他のメンバーから、焦りだったり、合宿に向けて気迫は感じたりしますか?

アイナスターちゃんから特に感じます。アイナちゃんは活動休止が決まって、期間がだいぶ空いて復帰したんですけど、それもあってか普段からすごい気迫を感じる場面はありますね。他のメンバーもそれぞれ何年もやってきていて、いろいろ悩んでいるのは見ていて分かるんですけど、アイナちゃんの行動を見て、自分もまだまだもっと考えて動かなきゃと気づかされるときもあります。候補生のときにアイナちゃんと、私、他の候補生の方々と課題曲で「STUPiD」をやったんです。頑張ろうねってずっと支えてくれて、私も楽しんでできたので、アイナちゃんの自信の持ち方とかやる気の持ち方に気付かされることが多いです。

──去年の合宿後のコメントで、ベルさんは「自信を持てなかったり、ビクビクしてた」って言っていましたが、それはこの1年で変わったと思いますか?

入りたての頃は結構ビクビクしていたり考え込みすぎていたんですけど、余計なビクビクはなくなったかもしれないですね。必要なときに自信を持つというのも少しずつ分かってきたような気がします。

──キャリア的に新しく入ってきたということで、まだメンバーにちょっと遠慮はある?

アンちゃんの腰が痛くなっておやすみになって一回、私とYUiNAちゃんと愛ちゃんとサアヤちゃんの4人でライヴをやったことがあったんです。1人1人不安定な時期だったんですけど、そのときからキャリアは気にせずに言うようになりました。言わなかったら、次のライヴは人に見せられないものになっちゃうと思ったんです。そのときはライヴまでの期間がめちゃ短くてやばかったので、急遽みんなに電話をかけて「これじゃ、やばいと思う」って言って。そこからは結構思ったことを言えるようになりました。

──ベルさんが自分から電話したんですね。

時間くださいってみんなに言ってかけました。

──それはちゃんとみんな受け入れてくれた?

聞いてくれました。みんないろいろあって不安定だったので、理解してもらうのにも時間がかかったんですけど、1個1個こうだったからこう思ったと言っていったら分かってくれて。ちゃんと伝えることは大切だと思っています。

──最後に今年の合宿に向けての意気込みを訊かせてもらえますか?

この合宿で、また違う自分の一面を見てもらいたいと思っています。一番は昇格を目指すということなんですけど、これからのWACKが楽しみだなと思ってもらえる存在になりたいので、そういう部分も観ていただきたいです。ちょっとしたチャンスでも全力でやって絶対に無駄にしたくないなと思っています。


■WACKオーディション合宿2022詳細

【前半】全て見せます!WACKオーディション合宿2022完全密着 6泊7日の死闘
2022年3月20日(日)14:30〜
URL:https://live.nicovideo.jp/watch/lv336022763

【後半】全て見せます!WACKオーディション合宿2022完全密着 6泊7日の死闘
2022年3月23日(水)12:00-
URL:https://live.nicovideo.jp/watch/lv336022816

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