こんにちは!日々の温度差、気圧の乱高下にやられまくっているたまざわです。
ここ最近の気温差、気圧おかしくないですか!? 自律神経が弱い人間にとって、どちらも本当に勘弁してほしい。毎日頭痛+体が鉛のよう。明日はどうか…… と毎晩頭痛ーるに祈っています。
さて、生活に寄り添う本を紹介するこの連載。第47回はそんな鉛のような日々でふと思い出した漫画を紹介します、萩尾望都『イグアナの娘』。
vol.47 萩尾望都『イグアナの娘』
『イグアナの娘』
作:萩尾望都
出版:小学館文庫
内容:
生まれてきたのは、イグアナの姿をした女の子!! 親子の葛藤と愛憎をシュールな心象で描く異色短編集。
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784091913814
私は『ポーの一族』をはじめ、萩尾望都さんの漫画が好きです。世代は全然違うのですが、知るきっかけになったのが『イグアナの娘』。小さい頃、菅野美穂さん主演ドラマ『イグアナの娘』が1996年に放映されていました。私は当時3歳だったのですが、鏡をのぞく菅野美穂さんがぬらぬらと輝く不気味なイグアナで、すごく衝撃を受けたこと、今でも覚えています。
まさか原作漫画があるとは知らず、数年前に図書館で出会ったことがきっかけで短編作品というところにも驚きましたが、ドラマだとおどろおどろしい印象しかなかったので、読んでみると意外とキャッチーにイグアナの姿が描かれていたのでもっと驚きました。
なぜイグアナ? という部分に注目しがちですが、お母さんが産まれた瞬間から自分の娘である主人公をイグアナとしか認識していなくて、そのせいで自分は醜いイグアナなんだという暗示から抜け出せず、大人になるまでの成長過程を描いている。原題の漫画ではありえない設定だし、人間の思い込みの恐ろしさを初めて教えられた作品かもしれません。
本書にはイグアナの娘以外にも短編が5作、巻末には江國香織さんのエッセイも収録されているので萩尾望都さんを知らない方にぜひおすすめしたい作品です。
ストーリーの字面だけ見るとすごく悲しくなるような作品を読むのは苦手なのですが、(特に親子関係もの)萩尾望都さんの作品には見事にドハマリしてしまいました。一体なぜなんでしょう。自分でも分かりません。
それでは短いですが、今週はここまで。来週もよろしくおねがいします。
※「本と生活と。」は毎週水曜日更新予定です。
1993年生まれ。SWスタッフ。もともとクラリネットとドラムをやってました。音楽以外の好きなもの:本、映画、動物、ドラマ、Netflix、Hulu、ぬいぐるみ、文房具など諸々たくさん。モルモットのごまちゃんと生活してます。30歳になるまでに本屋さんの開業を目指しています。