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【XTEEN連載インタビュー】Vol.1 天月綺々奈「好きなものは好きって発言できる世の中にしていきたい」

StoryWriter

2018年に結成された“ホラー・パンク・アイドル” XTEEN(クリスティーン)。姫草雛奈子、楔條詩苑、天月綺々奈の3人から成る彼女たちは、全ての楽曲において“叛逆”をテーマに活動を続けており、コロナ禍においてもその姿勢を崩さずにライヴ活動を貫き通した。結成5年目の2022年3月25日には3曲入りシングル『GLORIA』を発売し、初の東名阪ツアーも成功、X’ta(クリスタ※ファンの総称)たちを熱狂の渦に包み込んだ。

StoryWriterではメンバー全員インタビューを行い、XTEENがなぜ“叛逆”をテーマに活動しているのか、根底にある哲学と姿勢を語ってもらった。そして今回から個別インタビューを敢行。メンバーがどのようなバックグラウンドの中、XTEENへ辿り着いたのかを探っていく。1人目は、3人の中で加入時期が最も新しい天月綺々奈のロングインタビューをお届けする。

取材&文:西澤裕郎
写真:宇佐美亮


ないなら自分が作りたいって創作意欲が湧いてきて絵を描いていました

──「GLORIA」のMVで姫草さんが拳銃を撃った後に、綺々奈さんが1人笑っているじゃないですか? どうして笑っているのか、すごく気になって。

天月:最初は笑わずに立っていたんですけど、サイコパス感を出したいって話になって。笑ってみたらしっくりきちゃって(笑)。

 

──そういう流れだったんですね(笑)。前回の3人インタビューで、他のメンバーから綺々奈さんは派手な子と言われていましたけど、性格も明るいんでしょうか?

天月:派手だし、よく喋りますね。自分でも明るい方なのかなって思います。

──髪の色もカラーコンタクトの色も特徴的ですね。

天月:元々派手なものが好きなんです。中でも、赤とか尖った色が好きで。自分でも身につけたいと思って好きで派手な色をつけています。

──それぞれのカラコンの色が違うのもインパクトがありますよね。

天月:赤い目とかも個人的に気に入っているんですけど、服装に合わせて目の色も変えたくて。目は印象に残るのでアクセントになればと思ってオッドアイにしていたりしますね。

──そういうファッションやメイクが好きになったきっかけは?

天月:小さい頃から絵を描くのが好きで、ビビッドカラーの派手な絵を描いていたんです。そこから今のファッションに繋がっているのかなって思います。そもそもXTEENに入る前からこういうファッションをしていました。

──髪の毛の片方だけ赤くしているのも個性的ですよね。

天月:今インナーカラーとか流行ってますけど、海外のemo girlっていう女子達がこの髪型をやっていてカッコいいなと思って。

──emo girlっていうのはどういう人たちなんですか?

天月:うちに秘めたものが強くて、陰キャだけどグランジとかゴスが好きだったり、目の周りを真っ黒にしたメイクやそういったファッションの子たちを海外ではemo girl、emo boyって言うんです。私はもともと自撮りをSNSとかに載せる活動をしていたんですけど、自撮り界隈っていって、自分の中の芸術性とかアート的な心を自撮りや写真で表現して、SNSに載っけて発信していくんです。私は自撮り界隈でも珍しいパンクファッションとか、emoメイクとかをあげ続けていました。

──髪の毛とかメイク、服装も表現として発信しているってことなんですね。

天月:そうですね。自分のアート的な心を表現する一つとして、自分の武器にしています。

──元々絵を描いたりしていたとおっしゃっていましたが、どんなテイストの絵を描いていたんでしょう。

天月:学生の頃、美術部に入っていて。結構いろんなジャンルの絵を描いていたんですけど、私が自分の思っていることを表現しやすいテイストがポップアートで。ビビッドカラーとか、タッチが強めの絵だったり、白黒のコントラストがはっきりしている絵、油絵とかポスターもすごく描いていて、自分でもそれがすごく好きでしたね。

──絵を描き始めるきっかけって、子供の頃に見ていたアニメのキャラクターを真似して描いたりじゃないですか。最初はどういうものを描こうとしていたんでしょう。

天月:洋服が好きだったので、洋服の形を描いていました。「こういうお洋服があったらいいなぁ」と思ったものをチラシの裏とかに描いたりして。なので何かを参考にっていうのは最初からなかったですね。「こういうのがあったらいいなぁ」みたいなイメージを絵に描いていました。最初はすごくごちゃごちゃでしたけど(笑)。

──人を描きたいっていうより、最初は服を描いていたんですね。

天月:そうなんですよ! みんな顔とか描いてるなか、私は服をメインで描いていました。日本のお洋服で奇抜な形とかデザインってあまりないなと思っていて。ないなら自分が作りたいって創作意欲が湧いてきて描いていました。

「無いなら自分で作ればいい」って精神のお母さんからの影響

──なんで奇抜な洋服に興味を持ったんですか?

天月:お母さんが、私よりもド派手な人なんですよ!地味とはかけ離れた人物で、髪色もすごい赤とかレインボーにしたり。「無いなら自分で作ればいい」って精神の人なんです。服装も全身カラフルな感じで。いろんな柄とか色が使われている民族系の服装をしていて。その格好で色んな行事、例えばPTAに参加したりしていて。そういうのを小さい頃から見ていた影響が大きかったですね。こういう世界もあるんだって教えてくれた人物でもあるので、自分の活動のきっかけになっていると思います。

──お母さんはアーティスト活動を何かされていらっしゃる方なんですか?

天月:普通の一般人です。アーティストとかそういうのは全然やったことがない。ただ自分が好きなものを身につけている、超カッコいいお母さんです。

──自分がやりたいことをやっているのは格好いいですよね。

天月:お母さんは「私が好きならいいや」みたいな感じで、自分のものにしていくので、すごくカッコいいなと思います。やっぱり親子なので、そういう部分は受け継いでいるのかなぁって思いますね。

──家ではどんな音楽が流れていたんでしょう?

天月:そこは好みが合わないんですよ(笑)。お母さんは陽キャで明るいポップな感じが好きなんですけど、私はダーク系が好きなんですね。例えば、お母さんは邦楽が好きなんだけど、私は洋楽が好きみたいな。お互いにこういう曲があるんだよねみたいに、家の中で流して教えあっているみたいな感じです。

──綺々奈さんは例えば、どんな音楽が好きだったんですか?

天月:XTEENのSEでもあるマイ・ケミカル・ロマンスもそうだし、ロックバンドが好きでした。最近はマシン・ガン・ケリーっていうアーティストがすごく好きで。洋楽ってMVとかも奇抜で考えつかないようなものが多いじゃないですか? 私はそういうのが好きで、YouTubeで気になるMVとかを見つけて掘っていっていました。

 

──音楽自体もそうですけど、ビジュアルも含めてトータル的に表現している人たちが好きなんですね。

天月:視覚芸術って言うんですかね? そういう視覚から得る情報って特に重要だと思っていて。私は目から得る知識も特に大切にしたいなと思っています。

天月の叛逆心とXTEENの叛逆心がマッチした

──学校って、規則とかルールからはみ出るものに対して厳しい世界だと思うんですけど、葛藤などはありませんでしたか?

天月:それはたくさんありましたね。常に大人の圧を感じていて、疑問もすごくあったんですね。「なんで? なんで?」っていう悩み。そういう世の中に対する葛藤は今もあって。学生時代のヤンチャな……まあ今でもちょっとヤンチャかもしれないですけど(笑)、反抗心とか叛逆心は持っていますね。

──前回のインタビューで、大人に対して思うことがあるって言っていたのは、そういう部分のことだったんですね。

天月:XTEENの加入が2021年1月に発表されたんですけど、本当は2021年の春頃に発表する予定だったんですよ。1月は成人式があったので、終わってから活動を始める予定になっていて。成人式って一生に一度の大イベントじゃないですか? 私はそういうイベントごとがすごく好きだったので、実行委員になったりしてじっくり計画を立てたんですよ。でもコロナの影響で、直前に「中止します」って言われて。その時に自分の中で(大人に対して)メラメラしちゃって。「一生に一度のこんなイベントを取り上げられて私はどうしたらいいんだー!」って、火がついちゃった。XTEENも叛逆心を源に活動しているので、そこで綺々奈の叛逆心とXTEENの叛逆心がマッチしちゃって。「もう戦ってやるよ」みたいな強気な心が出て、プロデューサーと泣きながら電話をして(笑)。「成人式はもうできないので、今XTEENに加入して東京に出ていきます!」って決心して加入しました。そういうところとかからもすごい叛逆心がメラメラとしていました。

──そのタイミングで上京したんですね。

天月:そうですね。悔しかったですね。今でも許してないです(笑)。

──ちなみにもし成人式が開催されてたら、今とは違ったと思いますか?

天月:成人式のことがあったのでプラスアルファでメラメラしちゃったんですけど、元の芯の部分で叛逆心はあったので変わってはいないと思いますね。まぁ運命なのかなって!「君は戦う運命なんだよ」みたいな感じ。

 

──それ以外にも大人に虐げられていると感じることがあった?

天月:街に出たり発言をしたりすると、変な方向から目をつけられたり、ファッションを煙たがれるんですね。「えっ…」みたいに、大人からは一回距離を置かれる。「今の若い子はこんな派手な格好して」とか「お化けみたいな濃いメークとかするんだ」みたいな、偏見の目っていうんですか? 10代の頃はそういう風に見られると、その人を敵だと思ったり、引きこもりがちになっちゃったこともあるんです。でも私は負けず嫌いな部分があって、「だから何?」みたいな。大人たちがそう思っても、私は自分の好きなものに囲まれていたいし、好きなものを身につけてる自分が一番キラキラして生きていけると思っているので、「そういう人達は、自分が好きなものを身につけているのがこんなに楽しいってことを知らないんだよね?」って反抗心を持っていて。そういうのもあって、スーパーとかコンビニに行くのもちゃんとメイクして行っていました。自分の部屋から出たら戦場だと思っているので。常に戦う気というかギラギラしちゃう(笑)。私みたいに派手なものは好きだけど、親が厳しくて無理だったり、周りの目を気にして引きこもりになってしまっていたり、自分の殻に閉じこもっちゃっている子はたくさんいると思うんですけど、「派手でいいんだ! 自分のものを好きでいいんだ!」って、これが好きなんだって負けないで欲しい気持ちはありますね。

──同志みたいな人はいたんですか?

天月:リアルではいなかったです。邦楽で言ったら女王蜂とか東京事変とか。そういう強い女性とかジェンダーレスな感じのアーティストには勝手に仲間意識がありましたね。昔より今の方が理解が深まったとは思うので、女だからとか男だからっていう枠に囚われないで、自分と向き合って欲しいっですね。「~だから」っていうのを言い訳にしないで欲しいなって思います。

 

──ちなみに学校生活で同級生とかの関係はどうだったんですか?

天月:仲は良かったです(笑)。みんながどう思っていたか分からないんですけど。私は自分が正しいと思ったことは貫き通してきたので、類は友を呼ぶではないですけど、自分をさらけ出すと自分と気が合う人たちが集まってくるから、すごく充実して楽しかったですね。

──話していて、コミュニケーションが上手だし、自分の気持ちを話せるじゃないですか?クラスの中で中心にいたような印象を受けます。

天月:私は昔から目立ちたがり屋だったので、それがちょっと出ちゃったのかな(笑)。あと、お母さんがそういう人なので、やっぱり血は争えないですね。

発信し続けることが大事だと思っていた

──自撮り界隈のことを話してくれましたが、自撮りはいつぐらいから始めたんですか?

天月:中学生まで携帯を持っちゃダメっていう家のルールがあったんですけど、高校に入って、スマホという自分で発信できるツールを手に入れて。すごい変わりたい時期だったので、挑戦したくなっちゃって。高校1年生の時に自撮りを載せたのが始まりでしたね。

──ネットの海に投稿するのは勇気がいりませんでしたか?

天月:ネットだと相手の顔が見れないじゃないですか? ニュースを見ていてもSNSが絡んだ犯罪が増えてきて、ちょっと怖いなと思ったんですけど、「自分のアイデンティティでもあるemoメイク、パンクファッションをもっと見て欲しい」って思いの方が大きかったので、怖かったんですけど勇気を振り絞って投稿しました。自分で色味を加工したり、どうやって撮ったら自分がカッコよく見えるかとか研究をして、「私の作品を見てくれー!」って勇気を踏み出して。それがあったから今こうやってXTEENにも入れたのかなって。自分偉いよって、よしよししたいですね。

──投稿した後の反応や反響はどうだったんですか?

天月:最初は顔も名前も知られてなかったので、いいねもリツイートも少なかったんですけど、そういうのに左右されずに続けました。インスタとかの投稿は自分自身のアートだと思っていました。自分が好きなものを発信すれば、自分と同じような人が集まるし、ウィンウィンな関係が作れると思って、発信し続けることが大事だなと思っていました。

──それが徐々にフォロワーの数が増えたりして手応えになっていった?

天月:それは実感しました。最初の頃は、変化球みたいな感じでファッションを変えたりすると数が伸びることもあるんですね。「みんなこういうのが好きなんだ?」っていうのも分かったけど、「私はこういうのが好きなんだ!」って、emo ファッションとかパンクファッションは変えませんでした。今はこういうファッションが好きな子達が集まって、見つけてくれることも増えて、続けることが大事なんだなって思いましたね。

──emoファッションをするにあたり、特有のブランドがあるんですか?

天月:ブランドというよりジャンルですね。今着ている白黒とか赤黒のボーダーとか、チェックもそうですし、編み上げのファッションもそう。パンクだったら革ジャンとか缶バッチのイメージがあると思うんですけど、emo girlもそっち寄りで、ダメージ系のものが好きだったり、メイクも目を真っ黒にしたり唇を黒にしたり、どす黒い赤にしたりするんです。

初対面だけど、私の居場所だって思いました

──そんな綺々奈さんが、XTEENへどうして加入することになったんでしょう。

天月:自撮り界隈で発信していったら、ある程度フォロワーが増えたり拡散されるじゃないですか? そこでアパレルブランドさんがお仕事を提供してくれることが増えてきて。気づいたらインフルエンサーっていうカテゴリーに自分がいて、アパレルのお仕事で撮影した記事の中にたまたまXTEENが一緒にいたんです。そこでプロデューサーさんがこの子いいなみたいな感じで見つけてくれて、連絡をくれて。ただ、私はアイドルに興味がなかったんです。アイドルって歌って踊って、キラキラしててわちゃわちゃしている感じのことをやらされてるイメージがあって。よく言ったらかわいいお人形さん、悪く言ったら操り人形なのかなと思ってた部分があったんですけど、XTEENはそうではなかった。メンバーそれぞれの意志も強いですし、私の叛逆心とマッチして。アイドルじゃなくXTEENっていうアーティスト、存在としてすごいイケてるなって思ったし、成人式のこともあったので加入を決めました。

──言ってみたら、それまで興味のなかったアイドルへ、敵だと思っていた大人から誘いが来たわけですよね。熱心にオファーをされる中で、「XTEENは何か違うんじゃないか?」って思う瞬間があった?

天月:自分で言うのも恥ずかしいんですけど、XTEENってビジュアルもいいじゃないですか(笑)? それでいて世の中に対して戦っている強い女性っていうところがイケてるなって思えて、ビビッときましたね。XTEENは自分の信念を貫くぞって意志がすごいカッコいいなって。お母さんにも信念だけは貫き通して生きていきなさいって言われていたので、運命の巡り合わせではないですけど、カッコいいって思ったんです。

XTEEN(左から、天月綺々奈、姫草雛奈子、楔條詩苑)

──それこそXTEENは「これはなんでダメなの?」ってことも追求してやってますよね。コロナ禍中も、どうやってライヴをしたらいいかとことん考えて実践していた。

天月:そうです。ちゃんと自分たちでやっていくんだってところがすごくカッコいいなと思っています。

──他の2人のメンバーと顔合わせした時はどんな印象でしたか?

天月:初対面でしたけど、初対面って思わなかったんですよ。ここが私の居場所だって思いました。こういうファッションを続けてきて、やっと仲間に出会えたみたいな。2人とも私と同じジャンルの中でもそれぞれ系統が違うので、新しい刺激を沢山もらえますね。

──前のインタビューで自分が入ることでXTEENの世界観が壊れちゃうんじゃないかと話していましたが、そういう不安な気持ちもあった?

天月:考えすぎちゃうと空回りしちゃうんですよね。逆に、やってみてダメだったらダメ、良かったら良かったでいいと思ったし、ここが私の居場所なんだって確信はあったから、色々挑戦していこうって気持ちはありました。2人のことをみて勉強することは沢山あるので、それを吸収して知識を分解していって、綺々奈らしいものにしていけたらな、っていう気持ちは今でもあります。XTEENに入ったらイケる!っていうイキり(笑)? なんていうかそういう自信ですかね、戦っていけるみたいな想いはありましたね。

──コロナ禍でステージに立ってパフォーマンスをした時の感触はどうだったんですか?

天月:第一印象はマスク!しかなくて。コロナ禍だったのでお客さんの表情が見えない中、楽しんでくれてるのかな、みたいな葛藤も、最初は特にありました。もともと自分もライヴハウスに行っていたので、早くマスクが取れた、元のライヴハウスを取り戻したい一心です。気持ち的にはやっとスタート地点に立てたという感じ。みんな暖かく迎えてくれたので、そこはすごく嬉しかったですね。

──アドレナリンも出たんじゃないですか?

天月:アドレナリンも脳汁もドバドバって出ましたね(笑)。一皮剥けたじゃないですけど、そこで一歩進化できたんじゃないかなって。天月綺々奈がそこで誕生した感じでしたね。

──反応が見えずらいSNSと違って、目の前で盛り上がってくれているのは嬉しかったんじゃないですか?

天月:そこはすごく嬉しかったですね。今までやってきたことが間違ってなかったなと目に見えて実感できました。

──X’taに対してはどんな想いをお持ちですか?

天月:綺々奈が加入してよかったって言ってくれる方が多くて。すごく嬉しいですね。綺々奈の成長をすごく観てくれて、フロアが人間味で溢れているんですね。あったかい存在ですね。ギグで楽しいを共有できるって、私からしたらすごく嬉しいことなんですよ。X’taたちはどこのフロアの人たちよりも楽しさを爆発させることがうまくて、思いやりが溢れてる。それはワンマンツアーでもひしひしと伝わりました。今は、X’taがいることで綺々奈がいるのかなって思います。綺々奈もX’taの生きる理由になりたいです。

XTEENをいろんな人に知ってほしい

──初めての東名阪ワンマンツアーを行いました。手応えはいかがでしたか?

天月:すごくよかったです。XTEENを好きな人たちだけがいるフロアって最強のフロアなんだなって。すごく激しいフロアって言われるんですけど、激しさもあり、あたたかさも、優しさもある。ワンマンツアーで初めてやる曲や、メンバーそれぞれのソロ活動もあって、ソロステージもお披露目できたんです。X’taたちはこういう一面もあったのかと成長した姿を見てくれたと思いますね。同時に、みんな一緒に生き残れてよかったと思いました。

──ちなみに、綺々奈さんのソロではどんな曲を披露したんでしょう。

天月:年に一度生誕祭でソロステージがあるんですけど、そのとき自分が作詞したオリジナル曲をやるんです。綺々奈はまだ1年目なので、オリジナル曲が1曲なので、今はその曲とカバーをやっています。BLANKEY JET CITY「ロメオ」とセックス・ピストルズの「アナーキー・イン・ザ・U.K.」の2曲ですね。今年の9月に綺々奈の生誕祭があるので、そこでオリジナル曲が増える感じです。

──作詞に関してはどんなことをテーマに書かれたんでしょう。

天月:ファッションについて書きたいなと考えているときに、ディズニー映画の「クルエラ」を見に行ったんです。そこですごいインスピレーションを受けて。「クルエラ」のファッション、クリエイティブ、そして悪。クルエラがファッションで叛逆して、戦っていくところに自分と重なる部分があって。自分らしさとか信念、そんな自分の思いを歌詞に書きました。

 

──XTEENの活動を通して、どんなことを表現していきたいですか?

天月:XTEENを通してもっと自分自身と向き合って、好きなものは好きって発言できるような世の中にしていきたいです。理不尽なルールとか偏見の目だったりは世の中にすごくあると思うんです。でも自分は自分だよってことを忘れたくなくて。ルールに従って言われたことだけやっていると自分を見失いがちになっちゃうと思うんです。誰かに何か言われてもそれはその人の意見でしかないので、一意見として参考にしようくらいな程度で、自分の信念を貫き通していきたいですし、そう思ってもらえるように発信していきたいですね。

 

──全国ツアーが発表されました。どんなツアーにしたいですか?

天月:5月に東名阪ワンマンツアーを終えて、XTEENとX’taの絆が深まることを実感して、熱量が毎回更新していくのを体感したんです。なので、夏のツアーは夏の暑さに負けないくらい、XTEENが一番熱いんだぞってツアーにしていきたいです。ミナノモノもこの熱についてこい〜!って感じです!

──綺々奈さんの目標や夢を教えてもらえますか?

天月:XTEENをいろんな人に知ってほしいです。そして、世界進出したいです。いろんなところに自分独りで殻に閉じこもっている人がたくさんいると思うので、そういう人たちに、一人じゃないよ、XTEENといっしょに戦おうって言いたいです。そして、好きな自分で居続ける大切さも伝えていきたいです。もっと夢中にさせちゃうぞ!って感じです。

XTEEN 連載一覧
“ホラー・パンク・アイドル” XTEENは何に叛逆しているのか? メンバー3人が諦めず声を上げ続ける理由


■ツアー情報

XTEEN † SUMMER ONEMAN TOUR
「GIRLS, SPEAK OUT LOUD」
今夏・2022年二度目のワンマン・ツアー開催決定!

2022年8月20日(土)@名古屋 RED DRAGON
2022年8月21日(日)@大阪 KING COBRA
2022年8月27日(土)@ 札幌 ESP HALL
2022年8月28日(日)@札幌 ESP HALL
2022年9月4日(日)@東京 CLUB SCIENCE

[GIG IN JULY]
2022年7月9日(土)@目黒鹿鳴館
2022年7月16日(土)@新高円寺LOFT X
2022年7月23日(土)@新宿CLUB SCIENCE
2022年7月26日(火)@新高円寺LOFT X
2022年7月30日(土)@新宿CLUB SCIENCE

[XTEEN Official Website]
https://xteen.tokyo/

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