GANG PARADEが2023年5月18日(木)、現体制最大規模のワンマンライヴ〈CROSSROADS OF FATE〉をLINE CUBE SHIBUYAにて開催した。
本公演は、GANG PARADE再始動後の13人体制として最大規模のワンマン。”運命の分かれ道”を意味したタイトルが何を示すのか? 遊び人(※GANG PARADEファンの総称)たちからの注目が集まる中、ライヴが行われた。
定刻になり、お馴染みのSEが流れると、新衣装に身を包んだヤママチミキ、ユメノユア、キャン・GP・マイカ、ココ・パーティン・ココ、テラシマユウカ、ユイ・ガ・ドクソン、月ノウサギ、キラ・メイ、チャンベイビー、キャ・ノン、ナルハワールド、アイナスター、カ能セイ、13人のメンバーたちがステージに登場。
「はじめまして! 私たち、エンジョイプレイ、みんなの遊び場GANG PARADEです! よろしくお願いします!」と挨拶をすると、ココのタイトルコールで「Beyond the mountain」でライヴがスタート。レーザーと遊び人たちの腕につけたメンバーカラーのライトが会場を彩る中、メロコア調の楽曲「BREAKING THE ROAD」、TVアニメ『僕とロボコ』のテーマ・ソング「lol」とキャッチーでメロディアスな3曲で一気に会場の温度を上げた。
1人ずつ簡潔に自己紹介をすると、チャンベイビーが「今日すっごく楽しみにしてきたんですけど、楽しみすぎて家からスキップでここまで来ました」と表現。カ能セイは「楽しみすぎて、一人だけこんな生足出してきちゃいました!」、ナルハは「楽しみすぎてチョコレートを2kg食べてきちゃいました!」と、この日を楽しみにしてきたことを独特の表現で示した。チャンベイビーは「みんなにクイズ出してもいいですか?」と「1+1は?」「2×1は?」「膝は英語で?」「3-1は?」と質問し、遊び人たちを「にー」と笑顔にさせた。
「みんなに今日1日、笑顔でいてもらいたいです。よろしくおねがいします!」とチャンベイビーが伝えると、ギャンパレが分裂していた時代のPARADISESの楽曲「BRIGHT FUTURE,YOUR SMILE」、初期シングル曲「Happy Lucky Kirakira Lucky」、「Message」と披露。
マイカが「今日はGANG PARADE再始動してから最大規模のライヴということで、めちゃめちゃ楽しみにしてきました! 来てくれてありがとうございます!」と感謝を伝えると、鳴り止まない拍手が会場を包んだ。「記念すべき日なので、今日はここをパーティ会場にしたいと思います!」と客席とのコール&レスポンスを行い一体感を生んだあと、ダンスチューン「SUPER PARTY PEOPLE」へ。メロウな打ち込み曲「sugar」、最新アルバムより「限界少女」「Anything Goes!!!!」とパフォーマンスした。
MCのコーナーで、メイが「みんなに感謝の手紙を書いてきました」と手紙を取り出すと、オルゴールのジングルが流れ始め、恒例のコント(?)コーナーへ。メンバー1人1人に感謝を伝えるかと思いきや、ココへ「教えてもらったココ三か条守ってます。また会員制のギロッポンのバーでテキーラ飲もうね」と伝えたり、アイナスターへはすっぴん姿がマネージャーの辻山にそっくりだということ、同期として加入したキャ・ノンとチャンベイビーへは入りたての頃年長メンバーのことを「しゃかりきばばあ」って呼んでたということ、ドクソンへはアイドルっぽいエピソードがひとつもなくエピソードが犯罪かどうかの線引きが難しいということ、ミキへは肉ばかり食べているから屁が臭いということ、マイカへはもう18歳の設定は無理があるということを、「エンジョイプレイ」という締め言葉とともに伝えた。
それまで1人ずつ丁寧にコメントをしていたにもかかわらず、最後はユア、ユユ、月ノ、ナルハ、カ能セイへまとめて「本当にいつもありがとう、まじで」と適当に伝えたことで、5人は憤慨。メイが「パンスト相撲で勝ったやつだけ手紙読んであげる」と、5人でギャンパレ恒例のパンスト相撲対決をすることに。パンストを持ってきたマネージャーの堂前にも「デートの日と、そうでない日の服装が違いすぎて、メンバーがひいてます。エンジョイプレイ」と毒舌を吐いて会場を笑わせた。キラ・メイの感謝の手紙をかけたパンスト相撲では、最後、月ノとユアの一騎打ちの結果、ユアが勝利。メイはユアに「いつもグループのことを第一に考えてくれてありがとう。でも、Twitter怖すぎです。Z李かと思ったら、ユアちゃんでした。エンジョイプレイ」と感謝を伝えた。
メイは「最後に遊び人。GANG PARADEに入ってからは数え切れないくらい幸せをもらっています。何回も言わせてください。本当にありがとう。みんながいてくれるおかげでこんなに素敵なセットの前で素敵な照明の中で歌うことができています。でも遊び人と一緒だったら、もっともっと素敵な遊び場になっていけると思います。ここで出会えた運命を続けていきたいからずっと隣にいてください」と感謝を伝え、バラードソング「Beautiful Days」を気持ちを込めてじっくりと歌い上げた。ギャンパレ再始動後にリリースされたシングル曲「シグナル」を明るく歌うと、「FOUL」では「BODY & 13SOUL」と遊び人たちと大合唱を行った。
これまで以上に大きな拍手の中、ユアが「今日はGANG PARADEが初めてLINE CUBE SHIBUYAに立たせてもらうことができた最初の日です。ギャンパレとして活動をはじめて8年経ちました。渋公に立てること。結成当初は目標の先にある夢のような場所がこの歴史のあるLINE CUBE SHIBUYA。私たちにとって、すごくすごく大切に思ってきて、いつか立ちたいなと思っていた場所が今日みんなで立っているこの場所です。ギャンパレとして活動してきて渋公に立てること、この場所に来れたことすごく嬉しいです。でも、時間がかかってしまったなって気持ちも私はあります。だけど、それまで活動してきたすべてのことが、今日のこの場所でギャンパレとしてライヴさせてもらっていることにつながっていると思ったら1秒も無駄でなかったなと思いました。
今日の公演タイトル、いろんな憶測があったのもなんとなく感じていて、本音をいえば、みんなでやったー!ってお祭り騒ぎだけの気持ちで迎えたかったと思っていて。それがすごく情けなかったなって。楽しいだけの気持ちをもっと持ってもらえるグループにならないとと改めて思って今日を迎えました。運命の1日ということで、アイドルって時間が限られているって人もいるし、価値観は人それぞれ違うけど、私は今日この場所に立つことに覚悟を持ってやってきました。GANG PARADEのこの先をみんなで作る大事な時間だなと思って。メンバー13人がそれぞれの覚悟を持ってここにやってきました。この先の未来では、もっとここにいるあなたと一緒に楽しい時間を作っていきたいと思うし、いろんなワクワクを作っていけたらと思います。そのときは、誰一人残らずもっともっと楽しい時間を作ることを約束します。最後まで心を込めて届けます。遊び人のあなたを思って」と途中涙ぐみながらも堪えて伝えきった。
そしてユアとミキの作詞したエモーショナルな楽曲「INVOKE」、ギャンパレの前身グループ・プラニメ時代から歌い継がれる楽曲「UNIT」を力強く歌い上げ、「以上、私たち、エンジョイプレイ、みんなの遊び場GANG PARADEでした! ありがとうございました!」と挨拶をし、本編は幕を閉じた。
しばらくし、客席からアンコールの「まだ足りない」コールに応え、ステージに再登場した13人。最新アルバムよりオーケストラ調の壮大な楽曲「ENJOY OUR PARADE」をパフォーマンスした。
月ノが「今日のライブタイトルが〈CROSSROADS OF FATE〉で、訳すと運命の分かれ道、運命の1日って意味があるんですけど、なんだろうってすごく考えたんですよ。大きすぎてピンと来ないじゃないですか? そういう意味ではGANG PARADEとして遊び人と過ごす時間すべてが、運命の時間なんだなと気づいて。今日も平日で来るの大変だった人もいると思うんですよ。それでも足を運んでくれたり、いろんな思いで1人1人違う想いを持って足を運んでくれていると思うんです。その想い全てが運命につながっていると思うし、昨日みんながGANG PARADEに思ってくれていた想いも全部運命の1日だし、これから先思ってくれることも運命のひとつだなと思います。遊び人1人1人がいるからこの遊び場ができて、GANG PARADEがあります。今日来てくれたみなさん、本当にありがとうございました」と語った。
そして月ノは照れくさそうに「ギャンパレが好きだなあ!」とこぼし、「アンコールで「まだ足りない」って言ってくれた遊び人のみんなに、みんなにプレゼントとして新曲を持ってきました。生きていたら自分を嫌いになっちゃいそうなときとか、心が疲れちゃったなと思うときとかあると思うんですけど、いまから歌う新曲とみんなの思いがあってできた遊び場がみんなに寄り添ってくれますように」とフィーチャーベース調の新曲「Träumerei」を初披露。続けて、オルタナ調のギターロック曲「CAN`T STOP」でメンバーたちは手を繋ぎながら熱唱し、遊び人たちとの強い連帯感を生み、ステージを後にした。
間髪あけずに起こる大きな「まだ足りない」コール。それに応える形で元気いっぱいに走ってダブルアンコールに登場した13人。アイナスターが「遊び人のみなさん、まだ足りないですか? 足りてないですかー? まだまだ足りてないですかー? 今日は本当にありがとうございました! 最後はギャンパレと遊び人でみんなで飛びましょう!」と「Plastic 2 Mercy」へ。この日一番盛大なコールが会場に響き渡る。会場が揺れるくらいの遊び人たちのジャンプ、色とりどりのメンバーカラーのライト、レーザーが一斉に会場を彩り、この日最高潮の盛り上がりを見せた。
そしてノンが秋にツアーをまわることを発表し、「今日のライブが終わらないでほしいと思っていて。できるならSEからやりなおしたいし、本当に楽しくて終わりたくないです」と涙ぐんだ。「でも終わらなきゃいけないので、秋ツアーもこんなふうに終わらないでほしいという時間をみんなで過ごせたらと思います。よろしくおねがいします」と挨拶をした。楽しすぎて涙を流すノンを中心にメンバー13人で手を繋ぎ「BODY & 13SOUL!」と挨拶をし、遊び人たちの拍手の中で去るのを惜しみながら感謝を伝えステージをあとにした。
「日本で一番暑くて、最高の場所だった!」とドクソンと月ノが語り、ユアが「どうか遊び人たちのみなさん、私たちと一緒に遊び続けてくれたら嬉しいです! そんな日々をこれからも作り続けていきましょう」と伝え、〈CROSSROADS OF FATE〉は幕を閉じた。
取材&文:西澤裕郎
写真:外林健太
〈CROSSROADS OF FATE〉
2023年5月18日(木)@東京・LINE CUBE SHIBUYA
セットリスト
1. Beyond the mountain
2. BREAKING THE ROAD
3. lol
4. BRIGHT FUTURE,YOUR SMILE
5. Happy Lucky Kirakira Lucky
6. Message
7. SUPER PARTY PEOPLE
8. sugar
9. 限界少女
10. Anything Goes!!!!
11. Beautiful Days
12. シグナル
13. FOUL
14. INVOKE
15. UNIT
EN1. ENJOY OUR PARADE
EN2. Träumerei
EN3. CAN`T STOP
WEN1. Plastic 2 Mercy